桜部さく さん プロフィール

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桜部さくさん: 時々、だんだん
ハンドル名桜部さく さん
ブログタイトル時々、だんだん
ブログURLhttp://sakusakurabe.blog.fc2.com/
サイト紹介文オリジナルBL小説を載せています。時々R18表現あり。長編がメインです。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供116回 / 241日(平均3.4回/週) - 参加 2016/11/24 09:14

桜部さく さんのブログ記事

  • 時々見えるそれ7(最終話)
  •  目を開けた瞬間、誠は自室の白い天井を見て落胆した。シングルベッドには日野が寝ていた形跡はなく、ソファーを見ても、大きな体は見当たらない。 不思議な夢だった。ディテールまではっきりと覚えているような夢を見たのは何年振りだろうか。 ベッドを出て洗面所に入り鏡を見ると、何の変哲もない三十歳手前の顔が見える。 日野の教育担当になって数か月。鏡に映るのは、可愛い後輩が一目惚れしてくれるような顔ではない。洗 [続きを読む]
  • 時々見えるそれ6
  • 急に恥ずかしくなった。誠が俯くと、日野がまた真剣な声音で言った。「過去に彼氏がいたということは、常田さんはその……」「え? ああ、そうだよ。俺の恋愛対象は男」「そうですか」「日野君もそうなの?」「そうだと思います」「体育会系だから焼肉と女の子が好きなんだと思い込んでたよ」「焼肉は好きですけど、女の子は特別好きじゃないみたいです。耳が出る体質のこともあって、友達以上の関係を避けていたので経験も無いん [続きを読む]
  • 時々見えるそれ5
  • 「あ、あの」「うん?」「今から言うこと、信じてくれますか」 慌てた様子ながらも真剣な表情で言われ、誠は日野をソファーに座るよう促した。隣に座り、しっかり顔を見ると、日野は覚悟を決めたように話し始めた。「実は、この耳は、俺の……好きな人にしか見えないみたいで」「えっ」「好きというのも、要するに性的興味が沸く相手という意味みたいです」「ええっ」 日野と初めて会った瞬間に、誠の目には白い耳が見えた。とい [続きを読む]
  • 時々見えるそれ4
  •  日野は部屋まで送り届けてくれた。親切で、しかも仕事を覚えるのも早い後輩を持った自分は幸せ者だ。そんなことを思いつつスーツの上着を脱ぐと、日野が至極真剣な表情で言った。「本当に、耳が見えるんですか」「時々見えるよ」 答えつつ日野を見ると、やはり白い耳が見えた。「今も出てるじゃん」 完全に酔っているけれど、頭の隅ではおかしな先輩だと思われているだろうなと想像できる。なのに、冗談だと言おうとは思わなか [続きを読む]
  • 時々見えるそれ3
  • 日野の歓迎会が居酒屋にて開かれた。誠は運悪く酒を飲ませたがる上司に捕まり、嫌というほど酒を飲んだ後、遂にトイレに逃げた。 早くお開きになってほしいと祈りながら個室で時間を潰していると、心配した日野が誠を探しに来た。「常田さん大丈夫ですか」 個室に籠っていると、余計に心配させてしまいそうだ。誠はすぐに個室を出た。「大丈夫……、とは言い切れないけど、大丈夫だよ」 中途半端なことを言う誠の足元は危うい。 [続きを読む]
  • 時々見えるそれ2
  • 「日野君、この書類はね――」 まだ慣れない業務をなんとかこなしている日野の肩にポンと触れると、パソコン画面に集中していた日野が驚いたように振り返った。そして誠の顔を確認した瞬間、またあの白い犬の耳がにょきっと現れた。 今回は、誠は立って日野を見下ろしている。日野の頭全体がはっきり見えて、日野の背後にはケモミミと見間違うようなものは何もない。「えっと、この書類はテンプレが違って……」 似ているようで [続きを読む]
  • 時々見えるそれ1
  •  月曜の朝、地方銀行職員の常田誠は教育担当をすることになった日野武を前に、猛烈に悩んでいた。 切れ長一重の目元と逞しい体躯。日野の容姿は誠の好み通りで、性的指向もあって社内恋愛は絶対にしないという自分なりの決まりを守りたくなくならせる。が、それが悩みではない。誠が脳をフル回転させている理由は、初めましての挨拶の直後、彼の頭に突然現れた見慣れない一対のものを見て、どう反応していいのかわからないからだ [続きを読む]
  • 時々見えるそれ
  • リクエストを頂きましたお題で短編を書いてみました。お題は、受か攻キャラのどちらかがケモミミ、獣種人間等が当たり前のように存在しない現代です。全年齢向け。短編 約5500文字です。 [続きを読む]
  • リクエストはありませんか
  • ぐっと気温が上がってきましたね。皆さまいかがお過ごしでしょうか。SSを書きたいと思うのですが、希望などを教えていただけると幸いです。今までは自分の書きたいことだけを書いていたのですが、一度リクエストに沿って書くというのをやってみたいと思います。コメント、メッセージ、ツイッター にてリクエストをしていただきましたら、それに沿って書きたいと思います。出来上がりまでの時間は、、、未定です。。。が、書きます [続きを読む]
  • 萌えについて
  • 自分的萌えポイントというか、キャラ設定の好みをまとめます。受けキャラは、性格が積極的かどうかに関わらず、『結局羊』 というのが萌えポイントです。強気で好き好き光線を出しまくっても、最終的には攻めちゃんに優しく懐柔させられる感じがいいですね。攻キャラも、積極性に関わらずですが、狼よりも『羊飼い』が萌えです。肉食ではあってほしいのですが、優しく毛を刈る羊飼いぐらいの包容力があるとグッときます。というこ [続きを読む]
  • 野崎さんによる小島君観察記一話完結(ハイスペックモーター彼氏番外編)
  •  入社三年目を迎えた春、俺の所属するエンジン開発部に一人の新入社員がきた。「小島光です。宜しくお願いします」 好感を与えやすそうな柔らかい声音で挨拶をした小島は、わかりやすく緊張していた。 声質に似合う小島の容姿は、一言で表すならハムスターだ。ネズミとの差を述べろと言われ、世の大半はしっぽの長さとふわふわ感以外にどう説明すればよいのかわからないだろうに、愛玩動物の座を確立している小動物。生涯飼い主 [続きを読む]
  • ハイスペックモーター彼氏 あとがき
  • 自動車メーカーが舞台の話でしたが、いかがでしたでしょうか。控えめにしたつもりですが、車用語が増えてしまった自覚があります。車は特に興味ないよという方、すみません。作中に出てきた色々な部分から、もしかしてあの会社が舞台?と思われた車好きの方がいらっしゃるかもしれません。確かにモデルにした会社があります。日本が世界に誇るあの会社です。ですが、本作品は桜部の妄想をひたすら書き綴ったものですので、作中に出 [続きを読む]
  • ハイスペックモーター彼氏22 最終話
  •  目が覚めると、数度見たことのある天井が視界にあった。光は瀬古の自宅に泊まったことに気付き、そして身体の至る所に鈍痛を感じて、昨夜のことを思い出した。 とんでもないことをしてしまった気がする。というより、とんでもない痴態を晒してしまった。 瀬古が満足そうだったのはなんとなく覚えているが、呆れられてはいないだろうかと不安になった。 自分でも、あれほど乱れてしまうのは予想外だった。セックスが、あんなに [続きを読む]
  • ハイスペックモーター彼氏21(R−18)
  • 「瀬古さん、もっとして」 感覚が訴える通り声に出してみると、瀬古は一瞬フリーズしてから破顔した。そしてゆっくりと抽挿が再開されて、それはだんだん強くなっていく。「ん……、あぁ、気持ちいい」 達してすぐまた責められて、絶頂から降りてこない感覚はひどく鋭い。与えられる快楽は未体験領域の気持ちよさで、敏感になった身体はいつまた達してもおかしくないのではと思えるほど感じている。「こんなに気持ちいいの、知ら [続きを読む]
  • ハイスペックモーター彼氏20(R−18)
  • 優しい指先が、光の中心に触れた。気付かない間に期待と興奮で起ち上がり始めたそれに撫でるように触れた瀬古は、身体をずらし、躊躇いなく中心を口に含んだ。「ひぇっ」 驚きの余り間抜けな声を上げた光に、瀬古も驚いて顔を上げた。「嫌だった?」 心配そうな声で訊かれ、光は慌てて首を振った。「嫌じゃないけど、初めてだから、びっくりして」 今までずっと敬語で話していたのも忘れた光の驚きぶりを見て、瀬古が数秒フリー [続きを読む]
  • ハイスペックモーター彼氏19
  •  隣に座った瀬古は、スツールを必要以上に光のほうへ近づけて、カウンターではなく光のほうばかりを見て愛を語り始めた。本当に日本人なのかと問いたくなるような、歯の浮きそうな台詞を並べながら、隙あらば光の手に触れてくる。恥ずかし過ぎて、光は両手を脚で挟んで触られないように対抗した。けれど今度は、瀬古の大きな手が腰を撫で始めた。話の所々で腰を掴んで引き寄せられて、もうすぐキスをされそうな距離で光のどこが可 [続きを読む]
  • ハイスペックモーター彼氏18
  •  何をどう言えばいいのだろう。 予想外の展開に焦る光をよそに、瀬古はまた距離を詰めてくる。「せ、瀬古さんを見習って、勇気を出した結果が新チームの参加なんです。なので、僕は瀬古さんに感謝していて……。他にも、親身になってくれたり、事故のときも僕を庇ってくれたり。ともかく、いっぱい感謝してます」 何を言っているんだと内心自分を叱咤する光を見て、瀬古は穏やかに微笑んだ。「チーム移動は、小鳥さんが今まで頑 [続きを読む]
  • ハイスペックモーター彼氏17
  •  早見の件や、瀬古の武勇伝が社内の話題から消え始めたころ、光はエンジン開発部部長の田辺に呼び出された。田辺は隔離された部長室を嫌う傾向にあるので、普段は部下達と机を並べているが、今日は部長室に呼ばれてしまった。つまり、重要な会話をするつもりということだ。 衝撃的な事故が起こったり、瀬古に対する恋愛感情が更に強くなったりと、何かと考えることがあって頭から抜けていたが、遂に移動が確実となる。光は腹を括 [続きを読む]
  • ハイスペックモーター彼氏16
  •  瀬古との距離は、相変わらず仲の良い友人だ。ラブホテルで過ごした夜から数週間、何度か飲みに誘われたが、光はそれを全て断ってしまった。理由は、飲むとなるとバーや居酒屋の多い瀬古の自宅付近で飲むことになり、瀬古の自宅に泊まる可能性が高くなるからだ。 断る言い訳はほぼ毎回同じ。梅雨の時期は天気の所為か眠りが浅くなるというものだ。嘘ではないが、外出できなくなるほど寝不足になるわけではない。瀬古は心配してく [続きを読む]
  • ハイスペックモーター彼氏15
  •  指が止まったのとほぼ同時に、エンジン音も止まった。 そういえば、この住宅地付近にロードスターの乗り手はいない。そう思い至ったとき、家の前にいるのが瀬古だと気付いた。 外にいるのが誰かを確認せぬまま、光は階段を降りて玄関から飛び出した。門扉に手を掛けると、ちょうど車から降りてくるところだった瀬古が光を見て驚いた顔をした。その瞬間、手に握ったままだった携帯電話がメールの着信を知らせた。画面をちらりと [続きを読む]
  • ハイスペックモーター彼氏14
  •  積極的すぎる発言をしてしまったミーティングから二週間ほどが経った。 光は新しいチームの上司に頼まれた資料を集めようと、資料室へ向かった。過去のデータや資料のほとんどは電子保存されたものをパソコンに映し出してみることができるのだが、眼精疲労に悩んでいるという上司が紙媒体の資料を持ってくるようにと指示してきた。 光も資料を読むならできる限りプリントされたものを読むようにしているので、上司の言い分も理 [続きを読む]
  • ハイスペックモーター彼氏13
  •  落ち着かない気持ちで休憩室に来た光は、窓の外に見える今にも降りだしそうな梅雨らしい曇天を見て、まるで自分の心の様だと思った。 緩慢な動作で弁当を広げたとき、向かいの席に野崎が座った。「お前、なんであんなことを言ったんだ」 詰問口調で言われ、光は押し黙った。 完成段階にある四気筒エンジンの開発チームから一足先に抜け、光は野崎を含めた数人と新しいエンジンの開発チームに入った。新型エンジンは、一般家庭 [続きを読む]
  • ハイスペックモーター彼氏12
  •  パジャマの前が大胆に開いていて、そこから鍛えられた胸元が見えていたことを瀬古は知らない。余計なことを言ってしまったと思いつつ、光は正直に答えた。「このあいだ、たまたま見えたんですよ。瀬古さんのパジャマの前が開いてて、起きたら目の前に瀬古さんの立派な胸筋があってびっくりしました」 瀬古は寝ている間にパジャマの合わせを引っ張る癖があるらしく、パジャマが肌蹴ることがよくあると言った。「筋トレを始めたの [続きを読む]
  • ハイスペックモーター彼氏11
  • 「シーツとかマメに交換してるんですね。感心しちゃいました」 朝食を摂りつつ光が言うと、瀬古は何故か不敵な笑みを浮かべた。「シーツを替えるのは金曜と月曜の朝って決めてるんだ」「なんでです?」「だって、金曜とか土曜って、汚いシーツじゃ困ることが起こりやすいだろう。それで、月曜の朝はその証拠隠滅も兼ねてシーツ交換だよ」 要するに、週末には誰かにベッドを見られる可能性があるから金曜の朝にシーツを交換してお [続きを読む]