Raffael さん プロフィール

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Raffaelさん: フルート
ハンドル名Raffael さん
ブログタイトルフルート
ブログURLhttp://capito-web.com
サイト紹介文フルート奏者岩村隆二のブログ。もっと良い音楽へ、その考え方と実践。
自由文フルート奏者。14歳よりフルートを始める。東京学藝大学附属高等学校卒業。東京藝術大学音楽学部器楽科卒業。西ドイツ国立ベルリン芸術大学卒業。1996年4月、音楽事務所カピート設立。「もっと熱く!」をテーマにフルート奏者としての独自の世界を切り拓くべく活動を開始する。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供93回 / 84日(平均7.8回/週) - 参加 2016/12/29 09:53

Raffael さんのブログ記事

  • 非円盤主義・・・(3)
  • 自分の音楽について、あるいは時代の音楽家に対して、何らかの著作を残したフルトヴェングラーと、何も書き残さなかったカラヤン。それだけで、当然、どちらが音楽に貢献したかを問うことはできない。しかし、フルトヴェングラーの警告と不安に対して、それらを払拭し、杞憂に終わらせるだけの音楽を、そして何よりも次の世代につながる音楽をカラヤンが創り上げたかと問えば、私は「そうだ」と即答できない。芸術というものが、時 [続きを読む]
  • 非円盤主義・・・(2)
  • マエストロは1989年4月ベルリン・フィルの芸術監督と終身指揮者を辞任した。そして、7月死去。一般的には、ザビーネ・マイヤーの一件(1983年)からベルリンフィルとの仲が疎遠になり、ウィーンフィルとの関係を強めたと言われている。実は、この1989年前後に世界の体制は大きく変わる。11月にベルリンの壁が崩壊し、1990年統一ドイツ成立。それは1991年、ソビエト連邦崩壊につながった。戦後の冷戦体制が [続きを読む]
  • 非円盤主義 ・・・ (1)
  • マエストロはつまり、ドイチェ・グラモフォンと結託して、いや協力して沢山レコーディングしたわけね。そりゃぁレコード売れれば、みんなが楽して儲かる。だから、そのレコードの宣伝のために、イメージ戦略も必要だった。実際それは成功した。その成功は、ベルリンフィルひとつに留まらずに、クラシック音楽に人々の注意を惹きつけたのだから、決して悪くは言えない。だが、録音され、大量販売される音楽の成功と、演奏会での音楽 [続きを読む]
  • 眼を開けて答えてみよ!
  • 私たちは今、CDやDVDを聴いたり見たりする、あるいはダウンロードして聴いたり、YouTubeもある。音楽をそうして、それが当たり前のように受け取っている。それでいいのか? それで音楽は充分に役目を果たせるのか?私は若いころからずっとそのことばかりを考えてきた。もし音楽が録音も再生もできない、大昔の状態のままだったら、思い悩むことは無かったのだが・・・音楽は、まさにそこに存在し消えてゆくという、現実そのもので [続きを読む]
  • 思い出話・・・あの頃のベルリンフィル(3)
  • あの夜、音楽は勝利した。あの空間の中で、最初に示された現実。それは、カラヤンの背中であった。そして、聴衆は我に返った。不確かな話の伝搬によって巻き起こされたブーも拍手も、その威厳ある小さな背中によって、一瞬のうちに葬り去られた。音楽とは、今まさに鳴り、そして瞬間に消えていくという圧倒的現実だ。そして閉ざされた演奏会という空間においては、たったひとつの現実でもある。それを眼前にして、自分がほんとうに [続きを読む]
  • 思い出話・・・あの頃のベルリンフィル(2)
  • あの事件。そう、ザビーネ・マイヤーの一件だ。カラヤンがソロクラリネット奏者にザビーネ・マイヤー嬢をゴリ押しで入団させようとし、オーケストラが反対し・・・という事件だ。どこから、どんな経緯でリークがあったのか、ある日突然、世界のニュースになった。ドイツのテレビでもトップニュースだった。やれカラヤンの彼女だとか、オーケストラは女だから拒否したんだとか、ろくでもない下種の勘繰りみたいな話が、まことしやか [続きを読む]
  • 思い出話・・・あの頃のベルリンフィル(1)
  • ブログ書いてると、色々思い出してしまうな。特に頭にくる話な。だから、頭に来ない話を書く。私がベルリンにいた期間は、まさに帝王カラヤンが君臨し、そして、あの事件が起きるまでだ。全盛期だったと思う。ま、演奏はフルトヴェングラーの方がはるかに好きだったけどね。定期演奏会は殆ど聴いた。貧乏学生だったから、最初の頃はポディウム(Podium)というオーケストラの後方の席で聴いていたが、しばらくして、舞台の右上の5 [続きを読む]
  • フルートの吹き方 装飾(10)
  • 音楽が、それを聴く人に巻き起こす感情について、古くから多くの考察や議論が行われてきた。これほどまでに自然科学の発達した現代においても、「音楽」が解明されることはない。「音楽」への理解を助けるためにあらゆる「たとえ」を駆使しても、音楽そのものが示す一瞬の説得力を超えることはできない。我が師ハンス・ペーター・シュミッツ博士はその著書の中で、ショーペンハウアーを引いた。「音楽だけが意志そのものの模写であ [続きを読む]
  • フルートの吹き方 装飾(9)
  • 終止形について書いてきたので、もう少し我慢してくれ。装飾というより、「歌い方」って言ったほうがいいような気がするけど、「歌い方」なんて、言葉にしたらあっという間に色褪せるだろうし、第一「余計なお世話」だ。だって、喜び方や泣き方を教えるようなもんだろ? 怒られ方とか、喧嘩の仕方とかはあるけどな。ヘンデルのソナタで示したように、18世紀の音楽は、幾つかの終止形の集合体だ。この終止がどんな形をしており、 [続きを読む]
  • フルートの吹き方 装飾(8)
  • 昨日は、曲中に現れる終止形について書いたが、今日は楽章の最後の終止について書こうと思う。ずっと例に挙げているヘンデルのソナタの第1楽章、第2楽章、第3楽章の終結部分を抜き出してみた。第1楽章は、Gdur(ト長調)で始まり、終わりの3小節前でe-moll(ホ短調)に転調し、その(ホ短調)のドミナント(属和音)のh-dis-fis(シ・レ#・ファ#)で終わっている。このドミナントで終わる終止を「半終止」と言い、聴いてみ [続きを読む]
  • フルートの吹き方 装飾(7)
  • 昨日の続き。昨日は、オクターブの下降から、4度上に進行と書いた。 しかし「音階上の5度のオクターブから主音へ解決」と書いた方が解りやすい。そして、この5度のオクターブは、しばしば同音であったり、長い音符で書かれていたりする。ま、七面倒臭い事を書いているんだが、昨日、今日の話の範囲では「聴きゃ判るさ」だよな。ただ、何調に転調したかは、これではっきり判る。昨日の譜例でいえば、1はト長調のまま2はハ長調 [続きを読む]
  • フルートの吹き方 装飾(6)
  • 18世紀の音楽を演奏するにあたって、ゲネラルバス(Generalbass、Basso continuo通奏低音)を読めたほうが何かと便利だ。でも、それは、装飾、フレージング、楽章の終わり方、あるいは楽章の受け渡しとか、そんなことの助けになれば便利だ、というだけにしておこう。勉強すればするほど、窮屈になる。「ああしてはいけない」、「こうしなくてはならない」ばかりが頭に入ってくると、身動きが取れなくなる。もちろん、それを乗り [続きを読む]
  • フルートの吹き方 装飾(5)
  • 18世紀の音楽には大別して、フランス風の装飾法と、イタリア風の装飾法があった。フランス風の装飾とは、主に、前打音や後打音、そして、トリルやモルデント、ターンなどによって、表現された。イタリア風の装飾はこれにとどまらず、まったく別の自由な変奏という形をとる。特にゆっくりとした曲では、しばしば原型を留めないほどに変奏される。譜例を挙げる。まず、フランス風装飾の例だ。曲は クープラン(François Couperin 1 [続きを読む]
  • フルートの吹き方 装飾(4)
  • 前回の装飾(3)で、アーティキュレイションについて「自由にやろうぜ!」って書いたんだけど、私なりに大事にしている基準というものはある。例えば次の音型だ。これはモーツァルトアーティキュレイションと言われるものだ。モーツァルト以前にはほとんど出てこない。モーツァルトのアレグロの楽章にしばしば用いられる。モーツァルトの革新的な特徴は”Singen des Allegro”すなわち「歌うアレグロ」にあった。その重要な要素が [続きを読む]
  • ひとやすみ(2) PCがぶっ飛びましてね
  • 突如として、PCがぶっ飛びましてね。ブログ書いていて、何回もSAVEする前にShutDownしてしまい、なんか焦げ臭いと思っていたら、うんともすんとも言わなくなってしまった。開腹して、原因はマザーボードか電源ユニットと推理。しかしなぁ、この先、どうやって調べるんだ? と思いつつもネットオークションでマザーボードの値段調べ。ふと気が付いて、ベランダに捨て置かれていた古いPCを回収。電源を取り出してはみたものの、 [続きを読む]
  • ひとやすみ(1) 2×エピソード
  • エピソード(1)・・・ラーメン、喰えってか?ドイツで勉強をしていたころ、日本の某T〇Sテレビの、ロケのコーディネータ兼通訳のちょっとしたアルバイトをしたことがある。仕事のできないDirectorちゃんでな。もう日本を出るときから頭の中に絵が出来ちゃってる感じで、なんともやりがいの無い仕事だった。ま、そんなことはどうでもいいんだが、このD.ちゃんが曰く「クラシックをやるなら演歌も聴かなくちゃダメですよ。」だ [続きを読む]
  • フルートの吹き方 装飾(3)
  • 例えば何か工芸品に装飾を施そうと考えたとき、どんなことが思い浮かぶだろう。滑らかにする。際立たせる。優美な曲線にする。磨く。文様を描く。これ、全て音楽にも当てはまる。例えば、スラーは単に「タンギングをしないで一息で吹く」記号ではなく、「レガート=結ばれた」記号なのだから、スラーをかけるときは「もっと滑らかに繋がらないものか」と考えるべきだろう。トリルと後打音を優美な曲線を描くように、あるいは美しい [続きを読む]
  • フルートの吹き方 装飾(2)
  • 前にも述べたように、音楽はふたつの相対する要素の間を、振り子のように運動する存在だ。本番の項目で、集中力のコントロールを考えたように、和声も緊張と弛緩とを繰り返す。緊張とは不協和音であり、弛緩とは和声的に解決された協和音のことだ。そして、この不協和音こそ、音楽の魅力の最大の功労者だ。さらに、和声的には協和音の中にあっても、様々な一瞬の不協和、刺激は旋律の魅力を増すだろう。音楽をするにあたって、この [続きを読む]
  • フルートの吹き方 装飾(1)
  • さてと、厄介な装飾について書くか。何が厄介かというと、音楽って、結局殆どが装飾から成り立っているから。狭義の装飾音には、トリル、モルデント、ターンなどの記号によって表されるものがある。さらに、小さな音符として書き込まれたもの、すなわち本来の小節内の拍数に含まれない音符が挙げられる。広義の装飾音はそれ以外の、譜面上に通常の大きさの音符として書き表されたもの、すなわち、拍数に含まれたものがある。BACHな [続きを読む]
  • 別冊綴込 業界用語
  • 生徒は、先生の一番悪いところを真似すると言いますな。別に先生だけじゃなくて、小さい子供を見ていると、何処で覚えてくるんだか、悪い言葉ばかり達者になるようです。音大なんてぇ所に入りますと、1年も経たないうちにお下品な業界用語を覚えてしまいますな。「ヤノピのルーモとビータでシーメしたらデーマン」まあ、なんとお下品ざましょ。「ピアニストの彼女と旅行に行って食事をして2万円払いました」だ。まず数字。1はツ [続きを読む]
  • フルートの吹き方 アウフタクト(3)
  • さて、アウフタクトがどういうものかは、第1回目に書いたが、どう演奏するのかについて少しだけ書いておこう。アウフタクトは、持ち上がっていく拍だ。昇りつめた頂点が、小節線だ。そこで静止することなく、一気に降りて来て1拍目だ。だから、アウフタクトが1拍目につながる瞬間、すなわち小節線の上は、エネルギーが溜まっていて、不安定、まさに緊張状態だ。そんなところで、呑気に息なんか吸って居られる訳がない。でしょ? [続きを読む]
  • フルートの吹き方 アウフタクト(2)
  • 宿題の答え合わせやろか? 簡単だった? そうか、すまん。だよな? 日本人なら。でも正解はこっちだ。Happy→Birthday、To→You、Dear→〇〇、が、アウフタクトと1拍目の関係だ。この方が言葉と音楽とがマッチするだろう。さらに、歌うと、アウフタクトが決して弱拍ではないことが分かる。このことは明日述べる。最初の譜面は、各小節線の上で休むことができるけど、正しい譜面では、小節線の上で休めない。これがものすごく大 [続きを読む]
  • フルートの吹き方 アウフタクト(1)
  • アウフタクトを「弱起」と訳したのは誰よ? 直訳すれば、「上に向かう拍」な訳だから、「弱い」なんて意味は全く無い。運動の方向を、力の方向を言っているだけ。だから、どうせなら弱起って言うよりは、ジャッキって言ってしまった方が良かったかもね。冗談だよ!強拍を振り下ろすためには、持ち上げとかなきゃならん。その持ち上げる拍がアウフタクトだ。日本人は特に苦手。だって、言語構造がそうなってんだもん。前置詞も冠詞 [続きを読む]
  • フルートの吹き方 練習(8)
  • 調性の無いテクニック練習の筆頭は半音階。これ、やっていると何でもなくできるが、やってないと情けないくらいできない。練習自体は面白いと思うんだが・・・フルート初めて持った中学生の頃、遊びでこればっかやってた。音楽というより、機械いじりのように面白かったからだと思う。いつも「音楽」、「音楽」なんて言っているけど、男の子にはこういったアプローチも有りなのかなと、ジジイは思う。機械いじりと思えば、譜面なん [続きを読む]
  • 寄り道 伝説の写譜屋さん
  • 昨日、手書きの譜面について少し書いた。歳がばれるからあまり書きたくないが、大学生の頃はまだコピー機は普及してなかった。だから、図書館で見つけた貴重な楽譜は写譜するしかなかった。会社などには、青焼きというコピーがあって、それで楽譜をコピーすると、紫外線のせいか、数カ月も持たなかった。真っ白になっちまうんだよ。それに、このコピー、仕上がりは濡れてたな。写譜(手書き)の要点は、楽譜の読みやすさだ。音符ひ [続きを読む]