Shizuka さん プロフィール

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Shizukaさん: 生活と古書。
ハンドル名Shizuka さん
ブログタイトル生活と古書。
ブログURLhttp://lifeandbook.blog.fc2.com/
サイト紹介文古い本との生活を日々綴ります。文学作品が主です。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供125回 / 177日(平均4.9回/週) - 参加 2016/12/31 00:08

Shizuka さんのブログ記事

  • 【読書日記】大岡昇平 俘虜記(創元社版)
  • 2017-27 大岡昇平 俘虜記創元社版 第4刷読了読み終えた。この作品は小説ではなく体験記として書かれている。作中でも自分のことを「大岡」と書いている。米軍に捕らえられて俘虜として生活していた時期のことを振り返っている。ただ起きた事実を書き記すだけでなく、なぜ自分が目の前の米兵を撃たなかったのか、や俘虜しての生活に自分が順応してゆく様子を内省している。こういうものを今の私が読むときに、どうしても現代の道 [続きを読む]
  • 【読書日記】大岡昇平 俘虜記(創元社版)
  • 2017-27 大岡昇平 俘虜記創元社版 第4刷34頁まで今朝はジャック ロンドンの「白い牙」を読み終わり、続けて大岡昇平の「俘虜記」を読み始めた。古い本と接していると気づくのだけれど、昭和二十年代前半の書籍というのは戦後という時代のせいか紙質が悪くてページにはどれもだいぶヤケが入っている。昭和24年に印刷されたこの本も例外でない。媒体として、この本自身が持つ匂いや手触りからも戦後が終わって間もない時代の空気 [続きを読む]
  • 【読書日記】ジャック ロンドン 白い牙(白木茂訳・ポプラ社版)
  • 2017-26ジャック ロンドン 白い牙(白木茂 訳)ポプラ社版 第13刷304頁までここのところずっと湿度の高い作品を読んできたので、ジャック ロンドンを読みたいと思った。彼の小説は少し前に「荒野の呼び声」を読んでいる。今回は「白い牙」。ポプラ社が昭和44年に発行した「世界の名著」シリーズの、これは26巻にあたる本。私の本は第13版で昭和55年に発行された本。とにかく大きくて重い本。通勤カバンが重い重い(笑)荒野の時 [続きを読む]
  • 【読書日記】島崎藤村 新生(春陽堂版)
  • 2017-25島崎藤村 新生(春陽堂版 初版)読了今月に入るくらいからたびたび喘息がひどくなり、咳でよく眠れない日が続いた。つくづく、本を読むということは体力が要るのだと感じた。ほぼ1ヶ月、私は常にこの「新生」をカバンに入れて職場と部屋との間を往復していたことになると思う。なかなか読み終えることができなかった。この小説は藤村さんが自分のことを書いたもの。姪との間を書き綴ることへの心の葛藤が痛いくらいに伝 [続きを読む]
  • 【蔵書より】谷崎潤一郎 猫と庄造と二人のをんな(創元社版)
  • 谷崎潤一郎 猫と庄造と二人のをんな創元社版 昭和14年9月10日発行 第13刷装幀挿画 安井曾太郎改行せず、奥付に文字をびっしり詰めるのは谷崎さんの本ではよくあるやり方。天、小口、地のすべてを青く着色しているのは珍しい。谷崎さんの本は装幀に凝っているものが多いと思う。漱石さんも凝り性だけれど、こちらも全然負けてない。この本はタテヨコの比率がちょっと他には見られないし。本という「モノ」を、ひとつの総合芸術 [続きを読む]
  • 【蔵書より】島崎藤村 仏蘭西だより(新潮社版)
  • 島崎藤村 仏蘭西だより新潮社版 初版印刷 富士印刷(株) 大正11年5月30日製本 記載なし巴里リュキサンブウル公園佛國中部リモオジユの町オート・ヴィエンヌの秋ちょうど藤村さんの「新生」を読んでいるので今日はこの本を棚から出して来た。以前、何の脈絡もなしに買った本だけれども、「新生」を読み進めると、藤村さんが仏蘭西滞在中に日本に書き送った文章を集めたものがこの本なのだと気づく。実はまだ読んでいない。「新 [続きを読む]
  • 【読書日記】島崎藤村 新生(春陽堂版)
  • 2017-25島崎藤村 新生(春陽堂版 初版)266頁まで久しぶりの更新になった。さいきん体調が、とくに呼吸器系が悪かったせいで夜もろくに眠れず、読む時間が持てたとしても飲んでいる薬のせいで集中を欠いてどうしようもなかった。兎に角、「新生」を少しずつ読んでいる。今さらながら、読書という行為は体力を費うのだと、つくづく思い知る。生きて居るうちにすべての物語を読むことはできない。あたりまえのことだけれども、それ [続きを読む]
  • 【読書日記】島崎藤村 新生(春陽堂版)
  • 2017-25島崎藤村 新生(春陽堂版 初版)78頁までここ数日は藤村さんの「新生」を読んでる。当時としてはかなり衝撃的な内容の作品だったのではないかと思う。同居している姪と関係を持ってしまい子供ができてしまった、というところから物語は始まり、姪を日本へ残し、主人公はフランスへ旅立ってしまう。ずいぶん自分勝手な話だと思う。この先、どうなってゆくのだろう。私の本棚にあるのは昭和4年に印刷された春陽堂の初版。九 [続きを読む]
  • 【蔵書より】川端康成 雪国(創元社版)
  • 川端康成 雪国創元社版 単行本 第八刷印刷 理想社 昭和12年7月5日 発行製本 兩角製本装幀 芹澤銈介有名な書き出し。川端康成の「雪国」。ずいぶん前に新潮文庫で読んでいるけれど、古書市で見つけ、単行本で持っていても良いなと思い買った。この作品は旧仮名遣いでも読んでみたいと思った。以前も書いたかもしれないけれど川端さんの小説は情景が美しいので、物語を読んでいながらも詩を愉しんでいる様な感覚も覚える。一頁 [続きを読む]
  • 雨日の蔵書印押し
  • 昔とはちがうのだし、今どき蔵書印なんて押す人も変わってると思われるかもしれないのだけれど、少しまえに蔵書印をつくった。こういうものは一生にひとつだろうと思って職人さんの手彫りでお願いした。棚の本を少しずつ取り出してはこうして印を押してゆく。朱肉は印泥を用いるので乾きにくく、最低でも丸一日はこうして置いておく。一冊一冊、印を押してゆく作業はなぜかとても落ち着く。私の本のなかには、以前の所有者の署名が [続きを読む]
  • 休日の窓
  • 今日は朝からずっと雨で、しかも降ったり止んだりという訳でもなく一日中だらしなくずっと降りつづいている。窓外では椿も、雨に打たれて葉を揺らしている。その上ではムクドリが一羽、電線で濡れている。わざわざそんなところで羽を濡らさなくてもいいのにと思う。五月といっても、今日の雨はすこし冷たい。 [続きを読む]
  • 【読書日記】河野多惠子 男友達
  • 2017-24河野多惠子 男友達(河出書房版 再版)読了読み終えた。まだまだ、知らない作家の作品をこれから開拓していって読んでみないといけない、そんな風に思う。私は別に、文学で生計を立てている訳でなく、自分の仕事と読書もまったく関係がないのだけれど、本を読むことは続けてゆきたい。 [続きを読む]
  • 【読書日記】河野多惠子 男友達
  • 2017-24河野多惠子 男友達(河出書房版 再版)122頁までここ数日、「男友達」を読んでいる。神保町の均一台で最近見つけた本。河野さんの作品は初めて読む。登場人物の仕草についての描写が独特で、何気ない仕草でもけっこう細かいところまで描いている。この本の初版は昭和四十年。アパートの大家が住人の生活に干渉する様子、主人公の市子が会社で窓外を眺めている場面で都電が自動車に囲まれている様子など、時代を感じさせる [続きを読む]
  • 【読書日記】吉行淳之介 湿った空乾いた空
  • 2017-23吉行淳之介 湿った空乾いた空(新潮社版 初版)読了ここ数日読んでいたのは吉行さんのエッセイ。恋人Mとの海外旅行の様子を描いたもの。ひとすじ縄ではゆかない恋人で、旅先でも喧嘩が絶えない訳だけれど根底にはMに対する愛着のようなものが感じられて、また、どことなくカラッとした湿度のない書きかたをしているせいか楽しくサクサク読み進めた。私は作家の小説作品ばかり読んでいてエッセイにはあまり興味がなかったの [続きを読む]
  • 【読書日記】大江健三郎 見るまえに跳べ
  • 2017-22大江健三郎 見るまえに跳べ(新潮社版 第12刷)読了読み終えた。三つ目に収められている「不意の啞」はたしか以前読んでいる。米軍の通訳をしている日本人の靴が紛失し、村人が隠したのではないかと一方的に疑いをかける話。逆上する通訳は村人からも、米軍兵士からも相手にされずその振る舞いが滑稽にすら感じられる。村人は直接弁明する訳でもなく、でも、殺された村人の復習のために通訳を殺害する場面では言葉を発しな [続きを読む]
  • 【読書日記】大江健三郎 見るまえに跳べ
  • 2017-22大江健三郎 見るまえに跳べ(新潮社版 第12刷)112頁までここ数日は、また大江さんを読んでいる。表題作を含む小説集。巻頭の「見るまえに跳べ」を読み始めて、既視感の様なものを感じた。以前読んだ大江作品のなかに「われらの時代」という作品があって、その作品も主人公は娼婦と暮らしていた。描かれて居る女性像もどこか似通っている。どちらの作品も、倦怠な生活から決別すべく、主人公は女に別れを告げる。調べてみ [続きを読む]
  • 【読書日記】井伏鱒二 山椒魚・遙拝隊長 他七篇
  • 2017-21井伏鱒二 山椒魚・遙拝隊長 他七篇(岩波文庫 第8刷)読了ここ数日、鱒二さんの小説集を読んでいた。「山椒魚」は以前も読んだことがあり再読。たしかあの時は新潮文庫だったと思う。「屋根の上のサワン」もたぶん、読んでいる。この岩波文庫はたしか均一台で見つけ、もともと再読しようとして買った。今朝は居眠りでひと駅乗り過ごし、戻りの電車をただ待っているも何だからと「へんろう宿」から読み始めたら、小説の冒頭 [続きを読む]
  • 【読書日記】安部公房 方舟さくら丸
  • 2017-20安部公房 方舟さくら丸(新潮社版 初版)読了読み終わった。物語の最後で主人公の太った男(通称:もぐら)は方舟を手放すことになる。この作品は地下の採石跡地が舞台だからか、どこか息苦しい感じを私も知らぬ間に抱いていたかもしれない。最後はどこか清々しい様な開放的なものを感じた。閉ざされた空間のなかで集団生活をすれば自ずと上下関係の様なものが出来上がってくるというのは人という生き物の性質だと思う。命 [続きを読む]
  • 【読書日記】安部公房 方舟さくら丸
  • 2017-20安部公房 方舟さくら丸(新潮社版 初版)234頁まで四分の三くらいは読んだだろうか、後半に差し掛かっている。今までのところ大半が採石跡地での出来事を描いていて、また登場人物も少ないので何となく戯曲を思わせる様なところがあるなと思う。「他人の顔」、「砂の女」や「箱男」などに較べると、人物描写が人間くさいなと感じる。今まで読んで着た公房さんの作品とすこし違った匂いがするかもしれない。 [続きを読む]
  • 【雑記】畳のうえで春の風と
  • 今日は朝から掃除洗濯をしている。掃除は終わった。洗濯機はあと二回くらい。ぐるぐる回るその音を聞きながらインスタントの珈琲を淹れた。網戸の風が気持ちいい。たぶんこんなに上出来の風は今年最初で最後だろう。窓外ではシジュウカラがツツピと鳴いてる。洗濯物が揺れている。私の部屋は丘の上だから、風も素直だ。 [続きを読む]
  • 【読書日記】安部公房 方舟さくら丸
  • 2017-20安部公房 方舟さくら丸(新潮社版 初版)58頁までまた公房さんを読みはじめた。久しぶりに「砂の女」を再読しようかと瞬間頭をよぎったけれど、以前買ったこの本がその横に並んでおり、やっぱり未読作品の引力には敵わなかった。主人公の太った男は採石場の跡地に棲み、この世界に危機感を抱いており、来たるべきその危機を共に乗り越えるために一緒に暮らす住人を探し回っている、というお話。男はその採石跡地を「船」と [続きを読む]
  • 【読書日記】吉行淳之介 娼婦の部屋
  • 2017-19吉行淳之介 娼婦の部屋(文藝春秋新社版 初版)読了この小説集を読み終わり、吉行淳之介という作家が好きになる。というか、もっと若いうちからこの作家に触れておけばよかった。昨日挙げた作品のほか、「白い神経鞠」、「人形を焼く」、「鳥獣蟲魚」も好きな作品。共通しているのはどの作品も、描かれている女性が魅力的だということかもしれない。「鳥獣蟲魚」では自分と他との関係について女性との関わりの中で描き出し [続きを読む]
  • 【蔵書より】太宰治 八十八夜(南北書園版)
  • 太宰治 八十八夜南北書園版 初版印刷 関東印刷(株) 昭和21年2月25日配給元 日本出版配給統制(株)以前の所有者のものとおぼしき蔵書印。表題作を含む小説集。装丁が私好み。ネットで調べてみたところ、「八十八夜」が初めて単行本の中に収められたのはこの本ではなく、昭和15年4月20日に竹村書房から刊行された小説集「皮膚と心」に於いてが最初だったとのこと。 [続きを読む]
  • 【読書日記】吉行淳之介 娼婦の部屋
  • 2017-19吉行淳之介 娼婦の部屋(文藝春秋新社版 初版)170頁まで吉行淳之介を読んでいる。小説集という体裁をとっているけれど、著者自身の過去、特に子供時代について触れた随筆と呼んでいい作品も含まれる。文学を志していた父のことや、気性移りの激しさで苦労させられた脚の不自由な祖母のことなどが語られる。読み進め、もう後半に差し掛かっている。この本の表題にもなっている「娼婦の部屋」、そして「寝臺の舟」が今のと [続きを読む]