ムメ さん プロフィール

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ムメさん: 水涯
ハンドル名ムメ さん
ブログタイトル水涯
ブログURLhttp://populus812.sblo.jp/
サイト紹介文原則ひとりよがり抒情詩の、口語自由詩。日常や昇華しきれない記憶の発露。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供34回 / 128日(平均1.9回/週) - 参加 2017/01/16 00:24

ムメ さんのブログ記事

  • 郷里小景02 さよなら
  • 海と山とに囲まれたあの寂れた死にゆく町に何を見出すのか人か土地か記憶か彼らはなにを思ってあの潮風と濃霧の中を日々歩き続けているのか故郷には何もない故郷は空っぽだって私が故郷に何も持たないから心が抱えるべき故郷をとうに捨てると決めたのだから海を見下ろす山々が今年も季節に赤く色づいているだろう赤と青とのコントラスト人も想いも要らぬ一枚の光景だけ目に残しいつかさよならいつもさよなら [続きを読む]
  • りんごごろごろ
  • アップルパイのなかみりんごごろごろばってんのパイの模様さくさくして良い香り水で溶いた卵の黄身刷毛を握って懸命に塗った背の届かないオーブンの扉温度設定時間設定混じりけのないりんごだけのなかみりんごごろごろ少しふやけたパイの底わたしさくさくしている方が好き帰りたくはない帰りたくはないけれども思い出は甘く酸っぱくひたすらに美しくなんてことなの、と叫んでも何時だって詮のないことばかり明るい母子の明るい午後 [続きを読む]
  • からだのとけること
  • ずぶりずぶりとかたいかたいゆかのうみにだらしなくたるみきったおんなのからだがどろりどろりとくさってとけていくようだうごかぬなにもひとつとしてひとつとしてつまさきゆびさきくちびるまぶたこころもいみのないこきゅうだけがくりかえされるずぶりずぶりとかたいかたいゆかのうみにだらしなくたるみきったおんなのからだがどろりどろりとくさってとけていくようだ---メンタルやばめの五月ですよ [続きを読む]
  • 白昼に
  • ぽっかりと浮かんだくらげがその白さで遣る瀬無く寄る辺ないうつろの容れ物を高き天の海からじいっと見下ろしているお前のほうこそもう二度と元の場所にはいくら足掻いても戻っていけないくせにひとりひたすら高潔な顔で黙って静かに遣る瀬無く寄る辺ないうつろの容れ物を青く広い天の海から冷たく見下している [続きを読む]
  • 泥濘は深く
  • 澱む 足元泥濘は 深く開く目に 何も 映らず声は 上がらず見よ 延べる手が 無を掻く さまを生命を 費やす 意味なき 営みを泥濘は 深く 深く 深く [続きを読む]
  • 夜明けに
  • あなたが夜毎の死から未だ目覚めないこの夜明け薄闇の中必死で目を凝らすそこにあるはずの胸の上下どうして誰もいないのかしらあなたとわたし以外の誰も此処にあるのは命あるものとお願い誰か言ってちょうだい空っぽが充満する部屋の静寂圧し潰される孤独のからだあなたが夜毎の死から目覚めないこの夜明け [続きを読む]
  • 雑記01
  •  このブログはあくまで自作詩の垂れ流しをメインに、こうしたとりとめない文章は書かないでおきたかったのですが(ぐだぐだになるので)、どうにも我慢ができませんでした。 これから我慢しきれなかったら書いていこうと思います。 今日はふと思い出してしまった、「若い時分に出会った忘れられない詩」のことです。 [続きを読む]
  • 猫と03
  • 布団に足を突っ込むとさ予想外にあったかくて不意打ち食らうのさなんの不自然さもないゆるやかな波を打つ布団のさその下にあいつがいるわけさわかると思うんだけどさそのふかふかの腹を出して伸びているわけさ猫よ猫いつも言っているだろう頼むからちゃんとわかりやすく潜んでいておくれって踏んでしまうっていつも言っているだろうにゃあん、じゃないったらそれでもおまえのゆるやかに上下する腹を見るとあんまり安らかで胸が詰ま [続きを読む]
  • あいつあいつあいつ
  • あいつがあいつを呪っているとあいつがひとりうたってたんだあいつがあいつへの呪いをいつやめるかなんてのはあいつにもわからないらしくてあいつは断言しなかったなんだよそれは中途半端なって思ったから俺はあいつとあいつをみてやったんだけどあいつもあいつもお互いに好き勝手やっていて少しも呪ったり呪われたりしてるようすがなかったわけだつまらないな肩透かしだあいつはあいつとあいつの何を見てあいつがあいつを呪ってい [続きを読む]
  • 小さな春に寄せて
  • 蛇口を捻ると水は冷たさの角を失っている窓を覗けば朝陽も差し込む甘いカフェオレでもいれようかあたらしくやわらかな命の誕生を寿ぎながら小さな春の訪れに耳を澄まそう--- 友人が無事出産を終え赤ちゃんが産まれたとメールが来ていました。 今朝目覚めて最初に目にした言葉がそれです。とても良い朝でした。  [続きを読む]
  • 少女05-きみが嫌いだ
  • きみが嫌いだうつくしいその顔のうつくしいその唇にうつくしい言葉を載せてうつくしく微笑みながらわたくしをも美しからしめんとするそのうつくしい心が嫌いだそのうつくしい体が嫌いだどうかそこに立つそれだけでわたくしの心を打ちのめさないでくれないかうつくしさをねたみそねむわたくしの心を見透かさないでくれきみが嫌いだ嫌いなんだ [続きを読む]
  • ある弔い 郷里小景01
  • 田舎の小さな山奥の古びて萎びた火葬場の最後の扉を閉める人ごとりと大きな音を立て別れの釜を閉ざす人声を震わせさよならを閉ざす扉に告げた人そうして一体幾人を旧い知己の幾人を焼き場のあちらにおくってきたのそうして一体幾人の旧い知己の幾人の熱い骨を見つめてきたの田舎の小さな山奥の古びて萎びた火葬場の最後の扉を閉める人---2017/03/05追記 釜の扉を締めるその瞬間「さよなら」と声を震わせた火葬場の職員さんの姿が [続きを読む]
  • カラスの見やる
  • 鼓膜を突き破ったカラスのその黒々とした深淵の瞳が行く先を見やるぼくは発見し目を背け足早に横を通り過ぎる彼らが狙うかつて人間であったものの残骸を鼓膜を突き破ったカラスのその黒々とした深淵の瞳が行く先を見やる---2009/09/23これも以前のサイトから。朝ゴミを出しに行って見たカラスに、頭の中でこねくり回したものだったと思います。2017/03/03連の区切りをコピペミスしていたので修正しました。 [続きを読む]
  • 晩年
  • あの日、お祭りで金魚をもらったでしょう。うちに連れ帰ってまあるい鉢に入れたでしょう。毎日飽かずにそれを見つめて、餌をやって水を換えて、そうしてそのうち金魚はあっさり死んだでしょう。動かなくなった濁った異臭のするそれをもって、庭の芝桜の下に埋めたでしょう。そして翌年、懲りずにまた金魚をもらったでしょう。そうして金魚鉢に入れて、毎日飽かずに見つめた後に、庭の花に埋めたでしょう。水の外では生きられない、 [続きを読む]
  • 一行詩一編
  • わたしがいて誰もいないからっぽ今日も今日とて爪を噛む---手元のデータによると2009/10/15に以前運営していたサイトで公開、だそうです。やっぱり言葉の感覚って変わらないものだなあと思います。一行詩っていいですよね。難しいけれど、とても好きです。 [続きを読む]
  • 白いふくらはぎの危機
  • たとえばねしらずしらずにあの子のスカートの裾がほつれて裾が床との平行を忘れてしまって糸がたらりと垂れてふくらはぎにぶつかりそうなそんなときどうしたら助けられるかしらあの子と糸とスカートとそれからふくらはぎあの子とのあいだ三歩分だけの距離をじっくりと保ちながらじっと目を離せないでついていくたとえばねそんな大問題さああ、そんなこと、っていうなよこれは大問題なのさあの子と糸とスカートとふくらはぎのそれで [続きを読む]
  • 青春
  • はじめから分かっていた敗北を敗北と名づけられ融けて垂れたソフトクリームがごとき甘苦さ舐めあげた舌の上いつまでも消えぬぬるい夏踵でもって引き摺りながら死ぬまで生きる日がな一日---2010年1月24日、と手元のデータにはあります。以前運営していたサイトで公開していたものかなと。若い日のことを思い出して書いたのだったと思います。 [続きを読む]
  • ふみきりひとり
  • うなじから冬の風が押し入るを首をすくめて抗おうとも決してかなうはずもない遮断器が下りる彼の人は行ってしまった唇から濡れたため息が流れ出るを両の手で覆って抗おうとも決して叶うはずもない電車が目の前を通り過ぎる遮断器は上がる彼の人はひとり、行ってしまった [続きを読む]
  • 軌跡
  • 一編の詩を編みなおしてみる一編の志を編みなおしてみる一編の死を編みなおしてみる一編の私を編みなおしてみる一編の史を編みなおしてみる変わるもの変わらぬもの変わったもの変えぬものそしてその一編に僕は目を覆いその一編にあなたは甘酸っぱい心を思い出しその一編に君は激しく嘔吐きその一編にわたしは今も確かにある魂を見る一編の詩を編みなおしてみるそこにあるのは決して途切れたことのない軌跡だ---これも多分、以前運 [続きを読む]
  • 裏切り海月
  • 真っ白月の出身地をご存知?あれは海から天に昇った海月の奴なんですよ。皆、水の青の中で生きることに満足しているっていうのに。皆、空の青の中で生きたいってホントは願っているのに。ただひとりだけ皆をおいて空の青へと昇った、裏切り者の姿なんです。知らなかったでしょう。真っ白月の出身地はね。青い青い海なんですよ。でもあいつは裏切り者だから、もう二度と生まれ故郷には帰れないんですよ。(2004/06/30)---昔、Project [続きを読む]
  • 消えろ
  • 消えろ消えろ消えてしまえ目を閉じた それだけでなんの思考も感情も何一つ消えてしまう空っぽなら消えろ消えろ消えてしまえそんな回らぬ脳みそにいつまで固執し続ける気か消えろ消えろ消えてしまえ消すだけの力もないんだろうだったら 自ら消えろ消えろ消えてしまえ消えてしまえよ [続きを読む]
  • ある人に01
  • うつくしくないことに慣れすぎてしまったうつくしくなりたい少女の末路を知っているかうつくしくなりたいことに慣れすぎてしまったいびつな心と体の末路を知っているか知っているか おまえ 知ろうとしたことがあるのか滑稽なその末路を おまえ その目に映したことはあるのかうつくしくないことに慣れすぎてしまったうつくしくなりたい少女のその末路を おまえ 知っているのか [続きを読む]