ラムチョップ さん プロフィール

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ラムチョップさん: 子羊の本棚 ☆本棚はたわませてナンボ☆
ハンドル名ラムチョップ さん
ブログタイトル子羊の本棚 ☆本棚はたわませてナンボ☆
ブログURLhttp://sheep-dokusyo.takezo-samurai.jp/
サイト紹介文本棚がたわむほど本を所有している子羊の書評・読書感想ブログ
自由文管理人が実際に読んで良いと思った本だけを紹介しているサイトです。
半分フランスで育ったのでフランス語の小説で日本語に翻訳されているものも多数紹介していきます。
得意分野は海外小説、推理小説、美術、言語学など。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供52回 / 194日(平均1.9回/週) - 参加 2017/01/30 22:32

ラムチョップ さんのブログ記事

  • 「情熱の女流”昆虫画家”」17世紀驚異のパイオニア
  • そんなに伝記を読むほうではない。でもこれまでで一番面白く感動的な伝記に出会った。昆虫や植物をつぶさに観察し続け記録したイラストが大ヒットした女流画家にして自然科学者。この世に生を受けたのは1647年のフランクフルト。父と養父が有名な画家で通常の人より絵を学ぶ環境に恵まれていたとはいえその時代の女性が自分の道を歩み、それまではびこっていた迷信を否定し画家としての名声を自分一人で勝ち取りながら52歳で亜熱帯 [続きを読む]
  • 「ファッションフード、あります」食べる阿呆に飲む阿呆
  • 日本人は流行を追うのが大好きだ、と聞いて頷かない人でも日本人は食べ物の流行を追うのが大好きだと言ったら納得するだろう。江戸時代からグルメガイドや料理本が庶民の間でバカ売れし、フードファイトも行われていたというのだから今に始まった事ではない。今でもテレビを付ければ料理番組などで誰かが食べている映像が目に入らない日はなく、某番組で体に良いと聞けば納豆や寒天が店頭から消える。そんな無節操さ、嫌いじゃない [続きを読む]
  • 「コスプレ なぜ日本人は制服が好きなのか」偏愛か思考停止か
  • 小学校に上がった時、フランス人の母は私が日本の学校の制服を着るのを嫌った。母曰く、あんなヒラヒラしてしまうスカートなんて思いっきり遊べないし不便極まりない。大体大して理由もないのに皆同じ服装だなんて薄気味悪い。確かにフランスでは制服を着ているのは修道女とキャビンアテンダントくらいなもので刑務所の受刑者でさえ私服なのだから奇妙な風習に見えただろう。しかし母は重要な点を見逃していたのだ。日本人は規律を [続きを読む]
  • 夏のバカンス特集〜夏は本を片手にゴロゴロすべし
  • バカンスというのは本来「空白」「空いている」を意味するフランス語から来ているのであって、ぶらぶらと何もしないのがバカンスなのである。家族連れでキャンピングカーで出発し、現地では日焼けと海水浴と散歩ぐらいしかしない。観光の予定すら入れないのが王道スタイル。今回はあくせくしないで本を片手に木陰やパラソルの下で寝っころがるための特集を組んでみた。「きつねのはなし」森見登美彦夏といったら背筋がひんやりする [続きを読む]
  • 「ウォーレスの人魚」人魚と進化論
  • 表紙の絵によって思う存分損をしていると言える。なんなんだ、このぶよぶよとした女体は….こちらは「リリィ・シュシュのすべて」などを手掛けた岩井俊二監督の小説。遡ること遥か昔、進化論をいち早く唱えたもののダーウィンにお株を奪われた博物学者ウォーレス。彼が香港の見世物小屋で売られていた「人魚」を手に入れることから全てが始まる。その人魚は妊娠していた….そこから時代は下り、男子大学生の密が仲間と一緒に沖縄へ [続きを読む]
  • 「ウォーレスの人魚」
  • 表紙の絵によって思う存分損をしていると言える。なんなんだ、このぶよぶよとした女体は….こちらは「リリィ・シュシュのすべて」などを手掛けた岩井俊二監督の小説。遡ること遥か昔、進化論をいち早く唱えたもののダーウィンにお株を奪われた博物学者ウォーレス。彼が香港の見世物小屋で売られていた「人魚」を手に入れることから全てが始まる。その人魚は妊娠していた….そこから時代は下り、男子大学生の密が仲間と一緒に沖縄へ [続きを読む]
  • 「オオカミの護符」脈々と受け継がれる信仰
  • 今ではすっかり放送禁止用語になってしまった「百姓」という名称。本来は「百通りの事が出来るから百姓」なのであって差別用語だと言うのはただの無知だ。著者の生まれ故郷は現在の神奈川県川崎市宮前区土橋。子供の頃、そこで古い茅葺き屋根の家に住み、農業を営む祖父母のことが恥ずかしかったが国際交流の道へと進み、海外で出会った若者達の地元の伝統と暮らしを誇りに思う姿に大好きだった祖父母を引け目に感じたかつての自分 [続きを読む]
  • 「猫が耳のうしろをなでるとき」ちょっとブラックな童話
  • フランスの小説で子供向けのものはあまり日本には紹介されていない気がするが本作は20世紀の作家、マルセル・エーメ(エイメとも書く)の作品なのでモーパッサンやエミール・ゾラよりも後のはずだが作中に漂う雰囲気は19世紀の田舎っぽさで、おおよそ近代的な匂いは感じさせない。フランスの田舎の農家の娘達、デルフィーヌとマリネットは言葉が喋れる家畜たちと何故か意地悪な両親と暮らしている。タイトルにもなっている「猫が耳の [続きを読む]
  • 「風車小屋だより」星の王子さまに飽きた人へ
  • 大学に入ってフランス語を選択する学生は今も多かろう。そして同じく似たような感想を持つだろう。「何故、決まって「星の王子さま」をやらなきゃいけないの?」と。理由は知らないがフランス語を学ぶ時に避けて通れない「星の王子さま」….どちらかというと哲学めいていてフランス語の第一歩には向かないと思う。「星の王子さま」なんて飽き飽きした!という方にはこちらをお薦めする。フランスの学校でも皆中学一年生になると絶 [続きを読む]
  • 「水車小屋攻撃」巨匠の以外な一面
  • エミール・ゾラといえば長編大作シリーズ、というイメージが強いが巨匠なだけあって短編もなかなかの腕前である。実はエミール・ゾラ、フランスでは1980年代まであまり教育の場で教員からの評価は芳しくなかった。たしかに「居酒屋」や「ジェルミナール」などの代表作は人間がどのようにして転落の一途を辿っていくのかを執拗までに描いていて、あまり教育上宜しくないとされるのも頷ける。全体的に暗い運命が立ち込めていると言っ [続きを読む]
  • 「怪盗紳士ルパン」フランスの伊達男、かくあるべし
  • ある一定の年齢層ならば小学校の頃、かならずクラス内で怪盗ルパン派か名探偵ホームズ派かの論争が起きただろうと思う。私は身内贔屓もあったかもしれないが断然今も昔もルパン派だ。ホームズは起きた事件を地道に調査して解決する受動的な印象を受けるがルパンは自ら事件を起こす側に立ってダンディーに攻めの姿勢なのが好きだった。神出鬼没で変装の名人、あらゆる策を張り巡らせ女性のハートも宝石も奪う怪盗ルパン。そんな我ら [続きを読む]
  • 「深夜プラス1」冒険小説の元祖
  • 「深夜プラス1」ギャビン・ライアル(著)どのジャンルにおいても必ず避けて通れない一冊というものがある。冒険小説にとってのそれがこのギャビン・ライアルの「深夜プラス1」だ。主人公は戦時中フランスでレジスタンスに加わっていたイギリス人の男、ルイス・ケイン。彼は戦後用心棒兼運転手として仕事を請け負う暮らしをしていた。ある日カフェで彼を戦時中のコードネーム「キャントン」の名で呼び出す電話が掛る。昔の仲間から依 [続きを読む]
  • 「ヒトラー・マネー」ユダヤ人囚人達の命を賭けた偽札作り
  • 「ヒトラー・マネー」ローレンス・マルキン(著)戦時中ともなると相手国の偽札を大量にばら撒き、通貨の価値を暴落させて混乱に陥れるという作戦がこれまでに何百回と繰り返されてきた事をご存知だろうか。こちらは膨大な時間を費やして、作者のローレンス・マルキンが書き上げた第二次世界大戦中のドイツが目論んだ偽ポンド札作戦の全貌を追った渾身のノンフィクションだ。最初は慣れない名前の登場人物が次々と出てくるので混乱す [続きを読む]
  • 「後宮小説」お妃候補は野生児!?
  • 「後宮小説」酒見 賢一 (著)日本ファンタジーノベル大賞第一回目の大賞作品がこの酒見賢一の「後宮小説」である。酒見氏、この時齢25歳なり。この小説家の登場に刺激を受けてデビューを目指したのが恩田陸さんだ。「後宮小説」は「雲のように風のように」という題名でアニメ化されてもいる。架空の中国の架空の時代、腹上死した前帝王の跡継ぎが王位を継承する際、宦官達に課せられた任務は新帝王のために「後宮」すなわちハーレム [続きを読む]
  • 「青い城」箱入り娘の逆襲
  • 「青い城」モンゴメリ(著)作者の名前を見ておや?っと思ったかもしれない。そう、こちらは赤毛のアンで有名なモンゴメリの作品だ。赤毛のアンばかり持て囃されて他の作品がすっかり忘れられているのは忍びない。主人公のヴァランシーは家族のしつこい干渉のもと、ねちっこく行動を監視されてすっかり婚期を逃してしまった独身・29歳。自分達の過干渉のせいなのに周りは彼女を常にオールド・ミス扱い。ほぼほぼ自由など無い。胸の [続きを読む]
  • 「うわさの神仏」日本一ミーハーな神サマ仏サマ案内
  • 「聖☆おにいさん」が好きな方にはたまらない作品かもしれない。もの凄くディープな神道と仏教の話をチャラい口調でミーハー全開なおばさんが語ってくれる。専門家なんじゃないのかというほど詳しい加門さんが難しくて解り辛い宗教の話を簡単に説明してくれるのだが、あまりにも面白い神道と仏教の小話に終始笑いっぱなしだ。つくづく私達って自分達の神様仏様のことをさっぱり知らずに祀っているんだなぁ….仏は偏平足でなければ [続きを読む]
  • 「ウージェニー・グランデ」行き送れる娘の悲劇
  • 「ウージェニー・グランデ」バルザック (著)今回紹介するのはフランス文学界でフロベールが自然派を確立する前の時代、初めて多作な人気作家として有名になったオノレ・ド・バルザックの作品。貴族にしか付かない「ド」なんぞを本人は気取ってつけているが庶民の出である。舞台はだいぶ田舎のしょぼくれた町、ソーミュール。樽屋から一代で財を成したフェリックス・グランデは財産があるにも関わらず、底抜けの守銭奴ぶりから家計 [続きを読む]
  • 「地獄番 鬼蜘蛛日誌」地獄の沙汰も鬼次第
  • 「地獄番 鬼蜘蛛日誌」斎樹真琴(著)これは閻魔大王に鬼蜘蛛に姿を変えられ地獄の番をする羽目になった元女郎の女が閻魔に向けて書いた日誌という形で語られている。同じく女郎だった母親に売られ、一時花魁にまで上り詰めるも夜鷹にまで落ちていき、一人寒空の下で行き倒れて凍死したはずが、気づけば三途の川。鬼蜘蛛になって任命された仕事は地獄の見回り、鬼たちの御用聞きと日誌をつけること。周りは当然ながら地獄絵図….のは [続きを読む]
  • 「一日江戸人」一番わかりやすい江戸時代入門書
  • 「一日江戸人」杉浦 日向子 (著)江戸時代のことなんてさっぱり知らないから時代小説が楽しめないという方に朗報だ。この一冊を読めばそれなりに江戸時代の生活と社会の成り立ちがイラスト付きで詳しく解説されている本のなかでは一番優秀ではなかろうか。この著者は惜しくもかなり若いお歳で亡くなったが、漫画家としても活躍され、近年アニメ化された「百日紅」の原作者でもある。ちなみに「百日紅」は葛飾北斎と絵師でもあったそ [続きを読む]
  • 「カンディード」無垢でいることは本当に善なのか?
  • 「カンディード」ヴォルテール (著)18世紀のフランスの知識人、ヴォルテール。彼は当時のフランスの哲学や文学においてルソーや戯曲家コルネイユと肩を並べる花形であった。その彼が主人公の名前に選んだカンディード Candide とは今ではあまりにも世間を知らなさすぎるがゆえの純粋無垢を意味する言葉になったほどである。裕福な生まれの主人公・カンディードは「世の中はすべて善で出来ている」と家庭教師に教え込まれて育った世 [続きを読む]
  • 「五匹の子豚」ポアロ、過去を紐解く
  • 五匹の子豚 アガサ・クリスティー(著)アガサ・クリスティの推理小説にはいくつかのシリーズがあり有名なのはエルキュール・ポアロもの、ミス・マープルもの、トミー&タペンスものがある。こちらはポアロが活躍する一冊だ。ポアロのもとに子供の頃に起きた殺人の真相を解き明かしてくれと若い女性が訪ねてくる。自分は両親が亡きあと親戚に育てられたのだが、成人する時に明かされた母が父を殺し、獄中で死亡したという話にどうし [続きを読む]
  • 「ナスカ 砂の王国」研究者、マリア・ライヘの伝記
  • 楠田 枝里子 (著)ナスカの地上絵は誰もが知っている。けれどそれが発見されたのは近代になってからだというのはあまり認知されていない。航空技術が発達して初めて上空から発見されたものなのだ。それくらいうっすらと儚い遺跡なのでちゃんと保護しないとあっさり消えてしまう。このナスカの地上絵を研究し、守り続けた女性マリア・ライへをあの楠田枝里子が取材したドキュメンタリーになっている。戦前生まれのドイツ人女性が遥か [続きを読む]
  • 「ビブリア古書堂の事件手帖」シリーズ完結!
  • ビブリア古書堂の事件手帖 三上 延 (著)こちらは七巻目にして完結した「ビブリア古書堂の事件手帖」シリーズ。アニメ化と実写映画化が決まったそうな。ライトノベルに分類されているが、あまりラノベっぽくはない作品だ。舞台は鎌倉。子供の頃に手に取ってはいけない本に触れたせいで祖母にきつく叱られて以来、活字の多い物を見ると頭がくらくらしてしまう主人公、五浦大輔は卒業後も就職先が見つからないままでいたところ、古本 [続きを読む]
  • 「ガソリン生活」もし車に意思があったなら
  • ガソリン生活 伊坂幸太郎【著】伊坂幸太郎の小説は大体あまり強くない善人がかなり凶悪な悪人に立ち向かう話だ。ワンパターンだと思うが今回は少し違った視点で書かれていてちょっと目新しい伊坂らしさが出ているので紹介したい。この物語の中では車には意思があり、他の車達とすれ違いざまに会話し乗っている人間達の話も理解出来るという設定だ。望月家の自家用車、緑色のデミオは母・郁子とちょっと抜けてる長男・良夫、気難し [続きを読む]