春風 さん プロフィール

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春風さん: book review 〜春風駘蕩〜
ハンドル名春風 さん
ブログタイトルbook review 〜春風駘蕩〜
ブログURLhttp://syumpu16.hatenadiary.jp/
サイト紹介文気に入った本の書評・感想や本関連の話題を書いていきたいです。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供36回 / 39日(平均6.5回/週) - 参加 2017/03/05 14:08

春風 さんのブログ記事

  • 黎明に起つ
  • はじめに『黎明に起つ』は、巷間では北条早雲の名で知られる、伊勢新九郎盛時(早雲庵宗瑞)の一代記である。黎明に起つ (講談社文庫)作者: 伊東潤出版社/メーカー: 講談社発売日: 2017/03/15メディア: 文庫この商品を含むブログを見る著者には先に刊行された、宗瑞を狂言回しに仕立てた『疾き雲のごとく (講談社文庫)』という連作短編集があるが、ここから更に新説を反映し、重厚感が増した作品となっている。北条早雲とは [続きを読む]
  • 太郎坊 幸田露伴
  • あらすじ主人公は丈夫づくりの薄禿の男。ある真夏の、日の傾く頃、細君に酌をして貰い、いい気分で杯を重ねていた。しかしほろ酔いになったところで、手にしていた猪口を取り落として割ってしまう。この猪口は太郎坊と呼んで大事につかっていたものであった。細君が新しい猪口を持ってきても、主人は太郎坊を眺め「もう継げないだろうか」などと未練を言う。実はこの太郎坊、主人の若い頃に想い人の父親に貰ったものであり、その想 [続きを読む]
  • 『城をひとつ』発売記念講演に参加してきました
  • 小田原城銅門での講演会に参加2017年4月1日(土)に伊東潤先生の『城をひとつ』発売記念講演が小田原城銅門(あかがねもん)内で行われました。講演後はサイン会も開催され、『城をひとつ』に印判入りの直筆サインをいただきました。講演会の模様は2017.04.02付の東京新聞の記事にもなっていますね(私の後頭部が写っていることは内緒)。城をひとつ作者: 伊東潤出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2017/03/30メディア: 単行本この商 [続きを読む]
  • 京都旅行で花街「島原」に行ってきました その2
  • 置屋と揚屋とは本ブログは京都旅行記のその2です。その1はこちら↓京都旅行で花街「島原」に行ってきました その1さて島原大門を潜り、島原の地へと足を踏み入れ、置屋「輪違屋」、揚屋「角屋」を見学してきました。見学と言っても、輪違屋は現在お茶屋として経営しているため、外観だけです。さて、この置屋と揚屋ですが、あまり耳慣れないものだと思います。またここで、フリーペーパー『島原のQ&A』から引用です。揚屋 [続きを読む]
  • 京都旅行で花街「島原」に行ってきました その1
  • 先日京都旅行に行き、寺院巡りをしてきました。東福寺や本願寺、南禅寺などを巡る中で、西本願寺に行った際に時間に余裕ができたため、近くにある花街「島原」へと足を向けたのでした。私が島原を知ったのは、浅田次郎新撰組三部作の二作目『輪違屋糸里』でした。輪違屋糸里 上 (文春文庫)作者: 浅田次郎出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2007/03メディア: 文庫購入: 3人 : 15回この商品を含むブログ (72件) を見 [続きを読む]
  • 観画談 幸田露伴
  • 読んで字のごとくの、画を観る談(はなし)である。同著者の『幻談』にもみられた、五感がくらくらと揺さぶられるような、感覚が鈍ったり冴えたりというような筆致で、物語が紡がれている。幻談・観画談 他三篇 (岩波文庫)作者: 幸田露伴出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1990/11/16メディア: 文庫購入: 3人 : 11回この商品を含むブログ (16件) を見るあらすじ某と記憶されるとある人物は、貧家に生まれ育った普 [続きを読む]
  • 読書は1冊のノートにまとめなさい 完全版
  • 読書ノートに挑戦しようか。読書ノートというものがあるそうだ。読書におけるインプットをより確実なものとしたり、読書履歴を検索するためのノートの事をいうようだ。私は熟読したい本は、シャーペンや三色ボールペンで線を引きながら読む派である。線を引くだけならまだ気楽なものだが、ノートをとるとなると敷居がどうしても高かった。しかし、インプットの効率が高まるのならやってみようかと興味を持っていた。そこで今回 [続きを読む]
  • 『走狗』Twitterプレゼント企画に当選‼?
  • 伊東潤先生の公式アカウントで開催された、Twitterプレゼントキャンペーンに見事当選しました‼?この限定プレゼント企画はなんと、3名にしか当選しないキャンペーンです‼?しかも、連載当時から気になっていた作品のプレゼント企画だったので、嬉しいのなんのって(≧∀≦)伊東潤先生、スタッフ一同様。本当にありがとうございますm(_ _)mで!当選した色紙がこちら‼?色紙はミニサイズですが、行間からは溢れんばかり [続きを読む]
  • Men'sファッションバイヤーが教える 「おしゃれの法則」
  • YouTuberのないとーさんのチャンネルである“ないとーVlog”で「2月に読んで良かった本ベスト3がこちら! - YouTube」という動画がupされていた。YouTuberであるないとーさんは、今年100冊の本を読むことを目標にしているようで、その2月分の読書記録の報告動画だ。以下、動画のネタバレになってしまうが、2月に読んだ本の1位に『最速でおしゃれに見せる方法』を挙げられていた。最速でおしゃれに見せる方法作者: MB出版社/メー [続きを読む]
  • 光秀の定理 垣根涼介
  • レンマ:定理(サンスクリット語)定理:ある理論体系において、その公理や定義をもとにして証明された命題。そしてそれ以降の、推論の前提となるもの。(例)ピタゴラスの定理以上は『光秀の定理』単行本冒頭に掲載されていた定理の説明だ。文庫版では削除されている。代わりになのか、単行本にも掲載されていたのかは判らぬが、文庫版ではチャールズ・ダーウィンの『種の起源』からのものと思われる引用が掲載されている。最も強き [続きを読む]
  • 徳川がつくった先進国日本
  • 戦国期から江戸期への変化は、徳川幕府が開府して武断政治から文官政治へと移行したというような、まるで一朝一夕になったかの如くに語られる。しかし勿論そんなはずはない。それを平易な文章で紹介しているのが『徳川がつくった先進国日本』である。徳川がつくった先進国日本 (文春文庫)作者: 磯田道史出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2017/01/06メディア: 文庫この商品を含むブログ (2件) を見る文章も平易ながら、ページ [続きを読む]
  • 7net直筆サイン本フェア開催 買うか迷うΣ(-?_-??)
  • 7netで数量限定 直筆サイン本フェアが始まりました。3/1,3/3,3/10の正午にそれぞれ発売開始のようです。私は収集癖があるためか、サイン本が好きで見かけると衝動買いしてしまうことが多いです。書店でサイン本を見かける事は多いですが、大手のネットショップではサイン本を取り扱っているのは7netくらいではないでしょうか?サイン本好きな方は覗いてみる価値はあると思いますよ!個人的には北方謙三氏の水滸伝を買うか迷っ [続きを読む]
  • 信長の影 所収 『浅井長政』 岡田秀文
  • 信長の影 (双葉文庫)作者: 岡田秀文出版社/メーカー: 双葉社発売日: 2016/01/13メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見る現在、岡田秀文著『信長の影』を読んでいる。これはそのタイトル通り、信長を取り巻く人物を描くことで信長の影を浮き上がらせていく短編集だ。場面説明や背景説明が多い作風ではあるが、これが登場人物の内面を強調させていて中々面白い作品という印象をもった。第1編は上杉謙信の視点。第2 [続きを読む]
  • 李陵 中島敦
  • 高校国語で中島敦の『山月記』を読んだ人は多いであろう。斯く言う私も高校で『山月記』を読み、その格調高い文体と、古代中国を舞台にした不思議で哀しき物語に魅せられたクチである。李陵・山月記 (新潮文庫)作者: 中島敦出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2003/12メディア: 文庫購入: 6人 : 44回この商品を含むブログ (144件) を見るまた、中島敦というと最近では「文豪ストレイドックス」という漫画・アニメ作品の主 [続きを読む]
  • 高瀬舟 森鴎外
  • 京都旅行の際、高瀬川を通り掛かった事がある。高瀬川流域には、新撰組の御用改めで有名な池田屋跡をはじめ、幕末志士の遭難地など史跡が数多くあり、私はそれらを回っていたところであった。佐久間象山 大村益次郎 遭難之碑(後ろに流れる小川が高瀬川)あの頃はまだ『高瀬舟』は未読であったが、高瀬川に架かる橋を渡り「あの高瀬舟の舞台か、小さい川だな」と思った記憶がある。現在の高瀬川は川幅が約4m程しかない。しかし『 [続きを読む]
  • 五重塔 幸田露伴
  • 露伴を読もうと思い立ったのは、勝海舟の言がきっかけだ。晩年の勝海舟(Automatic Image Colorization・白黒画像の自動色付けにより着色)海舟の言行録『氷川清話』の中には、以下のような海舟流の小説論がある。今の小説家はなぜ穿ちが下手だらう。諷刺といふことを殆んど知らない。たまたま書けば、真面目で新聞に毒づくくらいの事だ。気が短いのか脳味噌が不足なのか。馬琴の八犬伝も、徳川の末世のことを書いて不平の [続きを読む]
  • 雪信花匂
  • 清原雪信。狩野探幽四天王の一人である久隅守景の娘である、狩野派の閨秀画家。短編集「乾山晩愁」の中で唯一の女性主人公だ。私は以前サントリー美術館で開催された、「逆境の絵師 久隅守景展」において久隅守景の絵と、本作主人公の清原雪信の絵を鑑賞した。狩野派では珍しい閨秀画家でもあり、源氏物語を画題とするなど他の狩野派絵師との作風の違いが印象的で、鮮明に記憶に焼き付いている。物語には、久隅守景展で展示さ [続きを読む]
  • 等伯慕影
  • 桃山時代、常に画壇のトップに在り続けた狩野派を一時脅かした画人がいる。それが、本作の主人公 長谷川等伯 だ。物語の等伯は他人を顧みず、自分の信じた画業に邁進する人物として描かれている。「等伯慕影」は同短編集に収録されている「永徳翔天」と時代的にも重なり、両作に共通する登場人物も多い。そのため、「永徳翔天」では触れられなかった人物の前史が明らかになるなどの楽しみもある。さて、本作の読みどころの一 [続きを読む]
  • 永徳翔天
  • 戦国期の絵師、狩野永徳。狩野派は、初代正信の時代に室町幕府の御用絵師となり名声を高めた。その後も時の権力者に仕え、永徳の時代には織田信長に仕えている。そして、江戸期には再び幕府の御用絵師として権勢を奮う。物語は織田信長が将軍足利義昭を奉じて上洛した永禄11年より始まる。この短編集は、絵師と同時代のビッグネームが登場することが一つの特徴であるが、本作の場合は万見仙千代がそれに当たる。仙千代の名は他作 [続きを読む]
  • 乾山晩愁
  • 尾形光琳の弟であり、陶工かつ絵師。尾形乾山。乾山の人生は、光琳の死を契機に暗転し始める。それはさながら、今までの足跡は光琳あってのものだったという事実を、世間から突きつけられたも同然であった。そして乾山は、光琳と赤穂浪士討ち入り事件との意外な関係を聞く事になる。物語は、光琳死後の振るわない時期を創作を交えて描くことで、乾山の心象を表すことに成功している。そして晩年には、京から江戸へと戻り、傑作 [続きを読む]
  • 「虚談」 ベンチ
  • 記憶の中のおじさんのはなしである。主人公は、昔にとある交流をもったおじさんの事を思い出す。自分以外には母親以外“おじさん”を記憶している人はもう亡くなっている。ましてや子供時代の記憶なので、時期などはうろ覚えになりそうだ。しかし「宇宙猿人ゴリ VS スペクトルマン」という特撮番組を足掛かりに年代を、そしてプラモデルを足掛かりに存在の確信をもつ。ところで「宇宙猿人ゴリ VS スペクトルマン」だが、空想 [続きを読む]
  • 下の人
  • 悲鳴とか 、絶叫とか 、号泣とか 、そんなんじゃないし 。啜り泣き 。しくしくしくしく 、偶に洟を啜り上げるんだ 。声なんか 、掠れたような 、何か擦るみたいな 、そんなか細いのしか聞こえないから 。だから 、余計気になる 。うるさい。 no.704/2646幽談 (角川文庫)作者: 京極夏彦出版社/メーカー: KADOKAWA/メディアファクトリー発売日: 2013/12/25メディア: 文庫この商品を含むブログ (4件) を見るある日、下から啜り [続きを読む]
  • きつね馬
  • 久光の上洛は、当人の意思とはべつに、幕末の情勢を一挙に革命前夜におとしいれたといっていい。 p.210 (文春文庫)" title="酔って候 (文春文庫)">酔って候 (文春文庫)作者: 司馬遼太郎出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2003/10/11メディア: 文庫購入: 2人 : 10回この商品を含むブログ (51件) を見る第12代薩摩藩主 島津忠義 の父親であり、幕末薩摩の実質的最高権力者である 島津久光 が主人公。お由羅騒動から説き起こ [続きを読む]
  • 酔って候
  • 「鯨海酔候よ。鯨のごとく酒を飲む殿様てのは、天下ひろしといえどもおれだけだ」p.99 (文春文庫)" title="酔って候 (文春文庫)">酔って候 (文春文庫)作者: 司馬遼太郎出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2003/10/11メディア: 文庫購入: 2人 : 10回この商品を含むブログ (51件) を見る土佐の老公、幕末の四賢公の一人、山内容堂を主人公にした小説。司馬遼太郎は土佐を題材に実に多くの作品を描いている。言わずと知れた「 [続きを読む]
  • 武士の碑
  • 主人公は村田新八。同著者の「死んでたまるか」の主人公 大鳥圭介の死生観とは対を成す作品だ。一言でいえば「男には死なねばならない時がある」というのが村田新八の死生観である。武士の碑(いしぶみ)作者: 伊東潤出版社/メーカー: PHP研究所発売日: 2015/06/19メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る「武士の碑」の舞台は西南戦争である。その黎明期から終焉までを、新八がパリで過ごした日々の述懐を間に挟みなが [続きを読む]