zero0 さん プロフィール

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zero0さん: 自堕落論
ハンドル名zero0 さん
ブログタイトル自堕落論
ブログURLhttp://zero0.hatenablog.com/
サイト紹介文映画、小説、舞台の感想を中心に、不定期に更新しています。 ネタバレありです、ご注意ください。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供72回 / 115日(平均4.4回/週) - 参加 2017/03/26 20:22

zero0 さんのブログ記事

  • 音楽を聞くことの難しさ
  • 日曜の深夜放送されている「間ジャム」をご存知だろうか?関ジャニと古田新太が司会で、音楽に関わるゲストを呼び、そのゲストならではの話しを聴く番組だ。これがちょうど良いくらいのマニアックさで、見ていてそうなのかと気付かされる事が多く、J系の番組らしくない見応えのある内容なのだ。アレンジャーがゲストの時は編曲のノウハウや音の使い方を語ったり、ベーシスト3人集めてベースあるあるを語ったり、音楽の素養がまるで [続きを読む]
  • 『少女』 映画 私たち、普通の女の子に戻ります!
  • 冒頭の演劇のような台詞のやり取りからこの映画は観客を煙にまく。些細な部分まで徹底的なリアルな表現ではなく、演劇的な空気の中で、抽象的で観念的な事が、少女たちによって語られるのだと言う宣言みたいなものだ。その宣言に違わず、二人の美女モデル本田翼と山本美月によって、友情と同性愛の間のような感情が語られていく。たった一人の友人を想って小説を書く連ねる少女本田翼。避けられない家族の因果によって剣道を諦 [続きを読む]
  • 『団地』 映画 逃げりゃ良いんだよ。
  • 映画館で予告編観た時とはまるで印象の違う映画だった。床下収納に身を隠した旦那の不在が団地に巻き起こすてんやわんやのコメディ映画だと思っていた。まさかの展開に驚く。藤山直美と岸田一徳が演じる老夫婦の、やんわりとしながらもキツイ口調の大阪弁のやりとりが素敵だ。この映画の空気の心地よさは二人の自然な大阪弁が醸し出している。中盤あたりまでの団地に住む人々の噂話をめぐる騒動はそれだけでも面白い物語だと思 [続きを読む]
  • 『ハクソー・リッジ』 映画 君は生き延びることができるか?
  • 第二次世界大戦の沖縄戦で米軍に実在した銃を持たず参戦した戦士の実話。銃を持たず激戦の戦場に赴き、何十人という負傷兵、その中には日本兵も含まれた、を救出したと言う事実に驚かされる。本人は生前頑なに映画化を拒んだと言う。彼の心情はわからないが、普通の映画化であれば拒絶したくなる気持ちも理解できなくはない。ヒーローや奇跡の人として扱われたいからの行動ではなく、あくまでも信仰の結果としての事実でしかない [続きを読む]
  • 『平等ゲーム』 桂 望実 本 読書メーター
  • 平等ゲーム (幻冬舎文庫)作者: 桂望実出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2012/04/12メディア: 文庫購入: 1人 : 1回この商品を含むブログ (1件) を見る清濁併せ飲む事で人は生き生きと生活ができる。自分の中の暗い欲望や嫉妬心などを見ればその通りだとも思うが、青臭い部分では主人公の怒りにも共感する。全員の幸せのために守るべきルールを守れない悪い人間を監視するのは理想を維持するための必要悪だと、鷹の島に暮ら [続きを読む]
  • 『ローガン』 映画 そして、父になる
  • ローガンの物語が終わった。10年以上に渡り彼の姿をスクリーンで観てきた私達は静かに彼を送るしかできない。彼の最後の物語が、守り抜きたかった『父』と守り通した『娘』と共にあった事が嬉しい。R指定の過激な描写のアクションシーンも多いが、観終わった後に残るのはなんて静かな栄がだったんだろうという感触だ。3組の親子が、登場する。老齢に至り己のチカラをコントロール出来なくなり自らの子供達を誤って殺してしま [続きを読む]
  • 『東京難民 (上)(下)』 福澤徹三 本 読書メーター
  • 東京難民(上) (光文社文庫)作者: 福澤徹三出版社/メーカー: 光文社発売日: 2013/09/27メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る主人公の転落の姿は、そのまま私の姿だ。上巻の些細なきっかけで『普通』から外れ芋づる式に堕ちていく姿、最悪な底辺に転落しつつも格好をつけ優しげで余裕のある安易な判断をしてしまう姿に、学生時代の自分が重なってしかたなかった。もう四半世紀が過ぎてしまったが、月末の所持金に悩み [続きを読む]
  • 『さくらの唄(上)』 安達 哲 本 読書メーター
  • さくらの唄 文庫版〈全2巻〉完結セット【コミックセット】作者: 安達 哲メディア: コミック購入: 1人 : 1回この商品を含むブログを見る基本的に漫画はレビューしない事にしているが、この本は読んだ事を記したい。下巻の展開の予兆はあるが、何者でもない内向的な少年の日常、オナニー三昧の年頃の日々の鬱屈としながらも朗らかでもある青春時代がよく描かれてある。『悪の華』への影響が大きいのはよく分かる。10代で [続きを読む]
  • 『ボラード病』 吉村 萬壱 本 読書メーター
  • ボラード病 (文春文庫)作者: 吉村萬壱出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2017/02/10メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見る不快ではない。薄気味悪いのだ。満面の笑顔のすぐ裏側に、どす黒い本性が滲み出ている瞬間を目にする気色の悪さだ。故郷は美しい。私達は仲間だ。絆。共感。書いているだけでも吐き気を催す催す私には共感できない言葉が溢れているあの日以降の日本の写し鏡だ。完全な健全も理想の知恵もない価 [続きを読む]
  • 『ケシゴムは嘘を消せない』 白河 三兎 本 読書メータ
  • ケシゴムは嘘を消せない (講談社文庫)作者: 白河三兎出版社/メーカー: 講談社発売日: 2014/01/15メディア: 文庫この商品を含むブログ (3件) を見る数多ある正論のひとつ、見えないものこそ事の本質である、てのは耳障りが良いだけの嘘で、逆に目に見える確かなものこそ信じるに値するわけでもない。見えようが見えまいが関係ない、相対している自分にとってそれがどんな意味を持って、どんなものであるのかだけが大切だ。透明 [続きを読む]
  • 「馬鹿がのさばるこの世界」 世の中
  • 癌患者の受動喫煙可能な場所での勤労についての、大西議員のヤジについてのニュースが囂しい。大西議員は過去のヤジからも、センスもなく機転の聞かない旧態の政治家だと思うし、下品で好きではない。が、今回の発言については、彼擁護ではなく、彼の言葉を巡るあまりの馬鹿馬鹿しさになんか一言書いておかないと気が済まない。三原議員の発言を聞いての彼のヤジ「癌患者は働かなくていい」が、癌患者の勤労を否定し、患者そ [続きを読む]
  • 『君の膵臓をたべたい』 住野 よる 本 読書メーター
  • 君の膵臓をたべたい (双葉文庫)作者: 住野よる出版社/メーカー: 双葉社発売日: 2017/04/27メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る「仲良し」の二人の関係が始まるあたりは、僕と彼女の言葉のやりとりにニヤニヤしていたが、後半は泣きっぱなしだった。難病ものだからとか泣くための設定だからじゃない。僕と彼女それぞれの表と内との自分の有り様へ考え方、相手への想い、僕が明確にしたくなかった人としての感情が本人の [続きを読む]
  • 『スペードの3 』 朝井 リョウ 本 読書メーター
  • スペードの3 (講談社文庫)作者: 朝井リョウ出版社/メーカー: 講談社発売日: 2017/04/14メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見る自意識ってやつは厄介だ。ぐるぐると頭の中で答えの出ない独りよがりな思いが渦巻いて、周りのことも自分のフィルターでしか考えられなくなる。ちょっとした妥協や寛容、自分を許すことができれば、少しは軽い気持ちになることができるのに、半世紀近く生きていても簡単には乗り越えられない [続きを読む]
  • 『壁の鹿』 黒木 渚 本 読書メーター
  • 壁の鹿 (講談社文庫)作者: 黒木渚出版社/メーカー: 講談社発売日: 2017/04/14メディア: 文庫この商品を含むブログを見る喋る剥製という不可思議な設定とどこか懐かしい空気感の第一章から物語に引き込まれる。生きるのって難しいし面倒くさいけど、それぞれの方法と価値観で希望を見つけられるのではないかと優しい気持ちになったあたりで、突然に意外な展開へと転調していく。先程までの気持ちの延長線上だけに強烈だけれど理 [続きを読む]
  • 『湯を沸かすほどの熱い愛』 映画 やけどするほどの熱湯がいいです
  • 難病物で、母娘の絆、家族再生、泣きの要素たっぷりで、ある意味ずるい映画だけれど安いお涙頂戴映画になっていないところが魅力の作品。宮沢りえのラストカットが、とても美しく、この映画はこのカットとそれを含むシーンのイメージが先にあって、そこから物語を構築していったのが、良く伝わってくる。そのプロセスと映画の芯の強さが表れたきっちりと作り込まれたシナリオが、とても繊細で端々まで目が届いていて、観客を登 [続きを読む]
  • 『フリー・ファイヤー』 映画 人は這いつくばってでも生きて行く
  • おそらくIRAがらみのアイルランド系ギャング団と南ア出身の武器商人率いる一団が、倉庫の中で銃撃戦する、それだけの映画。それがやたらと面白い。映画が始まる前に監督からのメッセージで「FBIのたくさんの資料を読んだ結果、人間は銃で撃たれてもちょっとやそっとで死ぬということはない、ということがわかり、今作はそれを基に人間の往生際の悪さを描いた」と告げられる。まさにその通りなかなか死なない連中が、グダグダと銃撃 [続きを読む]
  • 『ZIPANG』 映画
  • 『無限の住人』鑑賞前に、原作に影響を与えたって話を聞き、Netflixで鑑賞。林海象監督の第二作。西洋環境開発製作、堤康二プロデュースという、バルブ時代のセゾンカルチャーど真中の、時代の徒花のような大バジェットの作品だ。脚本は監督と共同で作家の天童荒太が本名の栗田教行名義で参加し、ストーリーボードは雨宮慶太、主題歌はX(ジャパンの付く前)の「ENDLESS RAIN」だよ。当時としてはかなり最先端な顔ぶれで、邦画らし [続きを読む]