関戸都志正 さん プロフィール

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関戸都志正さん: Toshiの詩のブログ
ハンドル名関戸都志正 さん
ブログタイトルToshiの詩のブログ
ブログURLhttp://toshi0078.muragon.com/
サイト紹介文自作詩やその他も載せたいと思っています。現代詩や自由詩ですが、形は整えてあります。
自由文エッセイ、おすすめ本も書いています
Toshiのエッセイのブログhttp://ameblo.jp/skd-0077/
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供49回 / 26日(平均13.2回/週) - 参加 2017/04/02 22:45

関戸都志正 さんのブログ記事

  • 詩心
  • 言葉でいい 真心を書くのなら ありふれた言葉でいい 色はなくてもいい 精神を写すのなら 紙とペンでいい 鍵は開いている [続きを読む]
  • 四季の音
  • それぞれに不思議な焦点を結ぶ 一つ一つの季節を 君は机の引き出しにきれいに整理してしまい込み 鍵をかけて忘れた 冬枯れの薄に気がつきもせず 君は坂道を登って行く あの薄の穂が空にさしかかるあたり 永遠が青くきらめいていたのに 生きることの意味を尋ねて行った道の途上で 君は途方に暮れている 両手で打って鳴る音を 片手で聞くにはどうしたらいいか この問い以前の問いに 君はどうこたえるのだろうか コーヒ [続きを読む]
  • 肉体
  • ぼくはきみのやわらかい体を抱いた きみはぼくの何であるかを ぼくはきみの何であるかをまるで理解してはいなかった ぼくらはお互いそんなにも孤独であった きみのうつくしい胸にふれたとき きみは恥じ入るように目を伏せ そうして ぼくを受け入れた 夜の風が鳴いた きみはどこまでもやわらかかった そして かなしかった ぼくらに何が生じ何が失われたのか 何も理解することができなかったから きみは一個の女にかえ [続きを読む]
  • マイ・ハート
  • これがわたしの心臓です ずいぶんしなびて赤いのですが 白い洗濯物と一緒にぶら下がっている わたしの一つしかない心臓です 風の鳴る夜は、シャツといっしょに 夜の夢が一杯つまった 洋服ダンスの中に いれておきます 出かける前は忘れずに 洗濯物といっしょに干しておきます ある朝二羽のヒヨドリが来て啄んだ これがわたしの心臓です [続きを読む]
  • 都市
  • 白い日の光が照る ビルは都市の海に浮かぶ島々 伝説を忘れた潮流のように自動車は 流れていく 魚群のような人々は 張り巡らされた道を縫って歩く まぶしく反射する ガラス 都市に酔い痴れるものたちのため 歪に切り取られた 立体の空 けたたましい航空機が そこに描く白い直線意志 高速道路は豪華な日除け その乾いたアスファルトの影から 数羽のハトが飛び立つ 日が沈むころ あやしく金色に輝くビルがある 束の [続きを読む]
  • ガードレール
  • 冬 曇天の空に 雨が降る 痩せた 形ばかりの人間が 草の枯れた川原にしゃがみこんでいる こわばった頬に雨があたる おお 冷たさに身を震わすのだ この人間の形をしたものは もっと冷たい空洞が 胸の奥に空いているというのに しばらくすれば体は冷えきり 風邪を引いてしまうだろう 彼は持っていたライターで しきりに枯れ枝に火をつけようとしている なんと愚かな なんと頑固な木偶だろう いまは雨が降っているの [続きを読む]
  • 子どもは聴く 新聞が新聞受けにゴソッと入る音 ばあさんがおりんを鳴らす音 牛乳が吹きこぼれる音 クラスメイトのざわめき 先生のあくび 給食の食器がカチャカチャ鳴る音 放課後の高校生のおしゃべり バスの運転手のしゃがれ声 枯葉がアスファルトの上をサラサラ転がっていく音 いたずらをした弟の泣き声 母さんの喉の奥の方の声 父さんががなる声 子どもは耳を澄ます 時計がチクタク時を刻む音に 天井で何かがゴソ [続きを読む]
  • 燃えあがる月
  • 幼いとき 月と太陽は同じものだと思っていた 昼はさんさんと輝き 夜になると静まり微光を放つ そんな芸当ができる天体を ぼくはただただすばらしいと感じていた それでは 昼と夜の区別はどうつけているのか 当時のぼくにはそれが説明のつかない難問だった あるとき ぼくは真昼間に月を見た 夜見るよりも白っぽかったがそれは月に間違いなかった 自分の単純な思い込みはあっさりと一蹴された ぼくはなんとなく学問して [続きを読む]
  • 赤ん坊
  • キミは何を見ているんだろう そんなにあどけないつぶらな瞳で 何度も 何度も こちらを振り返りながら 何をそんなに気にしているんだろう キミにはわたしの姿がどう見えているんだろう 何かわかっているんだろうか ああ キミが言葉を持っていたなら それをわたしに語ってくれたなら わたしの本当の姿が わかるかもしれないのに それとも それは言葉を覚えた途端に 忘れてしまうものなのだろうか わたしがほほえむと [続きを読む]
  • 路面
  • 雨に濡れた アスファルトの路面に うっすらと うつる 赤いヒヤシンス かたちは 淡く 滲んだように 歪だが 黒い道に その色地は くっきりと浮き出ている 僅かに反映する 白い雨雲 路面はラメ入りの黒い布地のように 玲瓏で薄い 目を上げると ヒヤシンスの赤 黒い路面は 危うい均衡の上に 銀輪に光る 自転車をロンドのように 走らせている [続きを読む]
  • 生命を容れる入れ物が 欲しい 生まれたばかりのぷるぷるした生命を いつまでも生かし続ける器が それは三角形でも四角形でもないだろう およそ角という名のつく代物ではないだろう 赤ン坊が吸いつく 乳房のような 永遠のやわらかさをそれは持っているだろう あなたはあなたでいてください 裸の心を見せてください 孤独な生命などありはしない あらゆる錯覚を放擲したまえ わたしが生きていることを一番よく知っている [続きを読む]
  • 公園のベンチ
  • 秋の日の午後 透き通った影を落としながら 雲が動いて行く その向こうに連なる紅葉した山々 並木道の銀杏はやわらかい午後の光を吸い込み しずかに澄んだいきを発散する 束の間のうつくしさを 現出するために しだいに緊張していく それら 雲 木 山 影 はるかな鳥 その白い流点 あのなだらかな丘の上でおにぎりを食べよう それから 君を愛そう 硬質な秋の空気の中にうずくまっている 公園のベンチで [続きを読む]
  • 夕景
  • 燃えているのは 夕暮れの空 神託を信じた古代人が見る 安らかな夢のように しみるような光に満ちる こんなにすべてが燃えているようなのに 人々の眼差しはおだやかでやさしい 光の粒子は無数の塵のように漂い 人影は青くにじむ 公園の木々は野生の心を開き その秘められた言葉を語りかける 鳥たちは金色のねぐらに帰る 町は幻視者のたましいを写した 巨大なカンヴァスのよう 窓ガラスを輝かせてバスが走る 町は燃え [続きを読む]
  • ウサギ
  • 君は孤高の兎かい 悲しいひとみをしているね そんなにピンと耳を張って なにを聴こうというんだい そんなにじっと空を見て 何が見えるというんだい 聴こえてくるのは天の声 けれど 誰にもしゃべりません 見えてくるのは天の衣 けれど 誰にも着られません これはたいしたファンタジストだ それで、神様も見えるのなら きっと月へも行かれるさ 皮肉はからだに悪いもの 言う人にも言われる人にも 差し引きゼロがお望 [続きを読む]
  • ある日の夕景
  • なんとも奇妙な夕焼け空だ 雲が空と化学反応を起こしたみたいに こんな醒めるような紫色の空は そういえば昔 図書館の天井まで届く窓から 見ていたことがあるよ 魂に色があるとしたら こんな色なのかなとぼんやり見つめていたっけ 人類が始めて火を手に入れたとき 空はこんな色で 人類を祝福したのかもしれない それとも天地初動のときのことを 時折思い起こしては こうした空を垣間見せるのか じっと見つめていると [続きを読む]
  • 夕べの海の幻影
  • 海と陸とが接するさかいにかつて砂浜があった あそこの突堤まで綿々と打ち続く砂浜があった けれども今はわずかな砂地が残り わたしはそこに座り 永遠の太陽が沈むのをまっている 太陽が海に没するとき高い波がこの海岸に打ち寄せ わたしのたましいは海にさらわれるのだ ヴァニティーが邪魔をしないなら わたしはシイラになり 流木に身を寄せ銀鱗を波のうえにひるがえし 孤高の星座たちとひめやかな内緒話をたのしむだろ [続きを読む]
  • 黄泉
  • あの暗闇のしずけさに するどい耳を澄ませば 千万個の岩を穿って 死人たちのほの憂いつぶやき声が 聞こえてくるのだろう [続きを読む]
  • 寒夜
  • 冬の夜 街灯は白く滲み 町は海の底に沈んだように静かだった わたしはコートの襟を立てて 見知らぬ線路沿いの道をとぼとぼと歩いていた けたたましい音が鳴り響いた 視界がパッと明るくなった 電車は未知の暗がりに向かって突進する 明晰な意識のように見えた もし到着駅というものがなければ 彼は裸で不安な 意識そのものとなるのだろう 電車は過ぎ去った わたしはクシャミを一つした 黒い雲が空を蔽っていた そろ [続きを読む]
  • 虫の声
  • 静かな夜です 虫はいい気持ちに鳴いています なにやら 雨でも降ったらしく 窓を開けると 少し冷んやりするくらいです 秋の虫なんて けれども なんていい神さまの思いつきでしょう 虫のたましいはあんまり透明で 人間のたましいはあんまり生々しくて それでも 人間として生まれて来た方が 良かったような気がするのはわたしが人間のせいでしょうか ところで 今夜は月がじつにきれいです じっと見ていると 生き物の [続きを読む]
  • 半跏思惟像
  • しずかにかんがえることができるならば ゆっくりと 書物から真理が立ち上がってくるときのように 感覚は研がれているか 感情は軽やかであるか 理知は末端まで届いているか 神経は瑞々しく働いているか 血は潮のように満ちているか そして 何にもまして澄み渡っているか 弥勒 空というヴィジョン 時は静止し 思考は未知なるものを生み出すよう 新しい人を [続きを読む]
  • あざやかな夢を見た かわいた砂地に水がしみていくように 夢の記憶はすみやかに消え 町音のようにいつまでも通底する 残響を残した 黎明のうす暗がりの中で 森の中に迷い込んだ人のように 男は放心する 目を奪われた画家のように 音を奪われた音楽家のように じっと 目を凝らし 耳を澄ますようにして 男は不思議な時を過ごした 朝は白み始め 鳥がピーッと鳴いた ある想念から覚めた人のように 男は我に返った 時 [続きを読む]
  • 響声
  • 酷熱のアスファルトの路面に ?が転がっている 持ってみればわかる 体はうずら卵の殻のように薄く 夏の熱気と直かに 結ばれた共鳴体である 愚問が一つ 頭を叩く なぜ?は鳴くのだろう なぜそんなに短い命を かくもやかましく表現するのだろう わたしの?はもう鳴かない 唖?のように 閑けさを恐れない それは一つの閉じられた響声である ならば 腹を震わせて鳴け 数億の ちっぽけな発音器よ その喚声が どこか [続きを読む]
  • 祭典
  • 詩人無用の立て看板が あちこちにたてかけてある 町々を 口笛を吹きながら通り過ぎると 海に出た 朝日がにぎやかな光を散らしていた 大波が体を揺すって笑っていた こんなときだろう 寝坊な奴らをたたき起こす 大砲をぶっぱなすのは 太陽の精髄を音にするんだ 白熱する感情を奴らの胸にたたき込むんだ ラッパを鳴らせ 道化を呼ぼう 思い切り馬鹿騒ぎしよう 寝ぼけまなこで起き出した奴らに 鋼鉄の感動をくれてやろ [続きを読む]
  • 「あ」
  • 「あ」という店があった 電話帳の一番最初に載りたいための 店主苦心の発明だった おかげで店は商売繁昌 店主満足ほくほく笑顔 幸運もたらす店名に 我が意を得たりのしたり顔 ある日電話がかかってきた 「もしもし、あです。」 「アハハハ、そら見ろ、あ、じゃなくて アデスなんだ。」 中学生の悪戯電話 「あ」という名前が気になったらしい ある夜店に帰ったとき 店主ひょっこり気になった 「どうして、あ、なんだ [続きを読む]