oboro102 さん プロフィール

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oboro102さん: おぼろ豆腐
ハンドル名oboro102 さん
ブログタイトルおぼろ豆腐
ブログURLhttp://oboro102.hatenablog.com/
サイト紹介文認知症と少子高齢化について考えた記録
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供84回 / 87日(平均6.8回/週) - 参加 2017/04/04 23:17

oboro102 さんのブログ記事

  • (84)病死をフラットに考える
  • 自分が病気になること、いずれ死ぬことはできれば考えたくないことだ。なぜなら私たちは日々、明るく前向きにといった言葉たちに囲まれている。楽しいことを考えていれば幸せだし、生活が上手くいくことも知っている。だから敢えて暗い方は見ないよう無意識が働く。しかし病や死と向き合うことと、明るく前向きに生きることは果たして両立しないのだろうか。明るく前向きとはいかないまでも、平静な気持ちで見つめ返すことは出来な [続きを読む]
  • (83)病気になるために生まれたんじゃない
  • 先週木曜日の夜、小林麻央さんが旅立った。生前彼女が病気、あるいは生死に関してどのような考えを持っていたかは、昨年BBCに寄稿した『色どり豊かな人生』に詳しい。その死生観は、今まさに闘病生活を続ける患者さんやその家族、これから先の人たちに大きな影響を与えることのできる力を持つ。寄稿には乳癌を宣告されてからブログで公表するまでの心境の変化、闘病を続ける過程で固めた決意が綴られている。中でも私が感銘を受け [続きを読む]
  • (82)介護に役立つツール
  • ここまで書いてきたように手帳と日記アプリを活用することで私は記憶の補助と心の整理を行っている。他にも介護にあたっては役立つツールがいくつかあるので挙げてみたい。一つはスマホのカメラ。役所の書類は未だに手書きで提出すべきものがほとんどだ。電子ファイルなら簡単に手元に原本を残せるが、紙の書類はわざわざコピーをとらねばならない。そんなときカメラで撮っておけば管理も楽だ。また、相談相手が高齢者だったりする [続きを読む]
  • (81)思想と表現の違い
  • 前回までで私が日記をつける理由はほぼ書いたのだが、補足でどうしてもこれだけは書いておきたい。気持ちを吐き出す文章は、個人が特定されない範囲であればプライベートな日記でなくともブログやSNSでもいいのではないかと言う人もいるだろう。または友人に愚痴を聞いてもらうでもいいのではないかと。その方が共感も得られるし承認欲求も満たせるかもしれない。実際それで均衡を保てている人も多いだろう。ただし、前回私が書い [続きを読む]
  • (80)気持ちに折り合いをつける
  • 自分の頭の中だけは誰にも侵害されることのない、際限なく自由な領域だ。上手くいかないことばかりの毎日で、今の自分ではどう抗っても解決できない難問の前で、ただそこだけは最後の砦だと思っている。「どうしてこんな辛い思いをしなければならないんだ」そんな理不尽にぶち当たったら、けして誰にも見せることのない日記に全て吐き出せばいいのだと気がついた。私は頭の中を開放することで心が楽になると考える。心理学のことな [続きを読む]
  • (79)日記の効果
  • 日記は元々つける習慣はなかったのだが、2004年頃のブログ黎明期、日々の出来事を公開している人たちを見ていいものだなと思った。行った場所、会った人、食べたもの、観た映画、聴いた音楽、読んだ小説。これらは活字に残すことで記憶に残り糧となる。また、何てことのない日常にも意味を持たせることができる。毎日を大切にできる気がした。私も真似事をしてみるのだが、上手くいかない。ネットに公開するとなると個人を特定でき [続きを読む]
  • (78)メモをとる癖
  • ここまでで一旦回想話は終わりにしたい。この間たくさんのスターを頂き、ありがとうございます。モチベーションに繋がります。今までの人生で最も濃密だった十日間。(最初のタイトルに「九日間」と書きましたがよく見返したら十日間だったため修正しました)特に何回で書ききろうとは考えずに始めたのだが、終わってみれば全51回となった。ここまでの母の症状はほんの入り口に過ぎず、この先日々進行していくし、このとき以上に [続きを読む]
  • (77)実家を後に
  • 荷造りをしていると叔母がやって来る。母のことをまとめた手紙を渡すため前もって連絡しておいたのだ。「どう?ちょっとは落ち着いてきた?」叔母は事情を知った上で母に笑顔で接してくれる。 「まだ父さんが死んだって実感がわかないねえ」居ることが当たり前だった毎日が突然終わったのだから無理もない。「一度思いっきり泣いてみるといいよ」叔母もまた数年前に息子さんと旦那さんを立て続けに亡くしているが、息子さんのこと [続きを読む]
  • (76)認知症は人としての尊厳を脅かす
  • いよいよ私も実家に留まることのできる最終日。家中の灯油を注いで回ったり、古新聞を縛って纏めたりといった力仕事を中心にこなす。この十日間の様子を見るに、灯油ポリタンク一つはおよそ五日間でなくなる。一ヶ月では大体6タンクの消費だ。なくなれば電話一本で配達してもらえるのだ。エアコンの方が安いのではないかと思うが、隙間だらけの木造家屋である我が家はファンヒーターの方がすぐに暖まるのだと母は言う。私としても [続きを読む]
  • (75)昔の記憶、これからのこと
  • 夕食を終えると、洗い物は母がしてくれる。私は部屋から薬を持ってきて手渡す。明日には私も帰るため、以降の薬は伯母に託すことになっていた。お茶を飲みながら、また母の昔話に耳を傾ける。毎度のことながら、私が生まれるずっと前の事柄も鮮明に記憶していることに驚かされる。ついさっき見たはずの病院の予約日時はすぐに忘れるのに。「脳に焼き付ける」という慣用句があるが、記憶とはまさにそんなメカニズムなのかもしれない [続きを読む]
  • (74)外食したいと言うが…
  • 姉が帰りその日の晩。母は外食して鰻でも食べないかと言う。これから節約するから、これで最後だと言う。私はしばらく考える。外食をするなとは一度も言っていない。ただ、父が死に年金の受給額が減るのだから、今まで通りの支出では赤字になってしまうと言ったのだ。というのも母の金銭感覚がもはやまともではないと感じていたからだ。家には似たような服や鞄がたくさんある。一緒に買い物に出かけるとすぐに高い刺身をカゴに入れ [続きを読む]
  • (73)ほとんどの家電に自動停止機能がない
  • 翌日、姉が帰る日。分担しできることは全てやっておこう。まず私は家と金庫の合鍵作り。金庫は家の重要書類を入れ、母が間違って何処かにやらないようにするためで、私と姉で鍵を保管する。鍵を作っている間に掃除用具の買い出し。いくらヘルパーさんに頼むといっても少しくらいは自分でやらなければ本当に廃人になってしまう。粘着テープをローラーで転がす掃除用具や、風呂掃除用に柄のついたスポンジを買う。これであれば足腰に [続きを読む]
  • (72)信頼関係が崩れていく
  • ヘルパーさんに来てもらえるようになるまでは母を極力一人にしないようにせねばならない。姉は関東に済む母の妹さんに連絡を入れ、母の状態を説明し何日か一緒に寝泊まりして欲しいとお願いした。妹さんは先日父の葬儀で来たばかりであったが、了承してもらえた。それまでリハビリの予定はないだろうか。母に聞くと、もう三日後には予約していて、ご近所の方と一緒に行く約束もしているのだという。リハビリセンターには先程着いて [続きを読む]
  • (71)老後の蓄え
  • 雪は午前中で止んだ。六日間の滞在を終え、妻と娘が先に帰るため私は駅まで見送る。途中だだっ広い駐車場にまだ足跡もないふかふかな雪が積もっていたのを見つけ、娘が遊んでいいかと聞く。いいよと言うと喜んで駆け出した。私も笑顔になりたいが今はできない。母は帰りのバスでもやはり降車ボタンを押すことができなかったのだ。認知症の可能性。10年、20年とかかるかもしれない介護が見えてきた。今年はDIYを趣味にしようと思っ [続きを読む]
  • (70)「ここから、長いですよ」
  • 「まだら痴呆であるかもしれません」と医師は言う。彼は外科医だし専門の診察をしたわけではないのでこれはあくまで参考意見に留まる。「まだら痴呆」とは、脳の血流が悪くなることによる認知症の一種で、アルツハイマー型とは異なるらしい。第三者の口から「痴呆」あるいは「認知症」という言葉が出てきたのはこれが初めてだったが、私からするとそれは想定内の回答だった。「施設入居も考えた方がいいでしょうか」事前に姉と打ち [続きを読む]
  • (69)椎間板ヘルニアと担当医
  • 母の担当の外科医は先日の心療内科医と同様複数の医院掛け持ちであるため、診察は月に一度だけ。やはり高齢者ばかりの待ち合いロビーで順番を待つ。母は「トイレに行ってくる」とソファを立つ。その際財布の入った小さな手提げバッグはソファの上に置き去りだ。私たちが居たからのことかもしれないが、置き引きは充分に考えられるからこれもまた注意せねばならない。それとバッグの中が手帳や不要なレシートで一杯で、やっとボタン [続きを読む]
  • (68)バスの乗り降りも覚束ない
  • 雪道を考慮し余裕を持って家を出たためバス停には早目に到着する。前の日に私は市が発行する高齢者用の半年間有効フリーパスを購入し、それをパスケースに入れて母に渡してあった。バスの営業所にも赴き、そこで路線図と時刻表も入手していた。営業所の駐車場には運行前のバスを整備している運転手が一人。時刻表を貰いたいのだがと話しかけると、たった一人の所員しかいない、それにしては広すぎる事務所に通される。達磨ストーブ [続きを読む]
  • (67)雪に覆われた町
  • ドス、ドスと鈍くて低い音が断続的に、夢見心地に聴こえてくる。懐かしい感覚だ。昨晩の内に降り積もった雪が屋根から滑り落ちる音である。その重厚な塊は木造の我が家を僅かに揺らすほどの振動をもたらす。もう少し寝ていたいが不規則な周期で眠りの海から引きずり出される。娘が帰る最終日、ようやく雪が積もった。私は娘を起こすと窓を開け、一晩の内に一変された真っ白な景色を見せる。初めて見る雪ではないが、元々今年の帰省 [続きを読む]
  • (66)詐欺は見抜けない前提で
  • 仏壇屋の営業を家に上げたことは私と姉にとって新たな悩みの種となった。それより遡ること2年前、母は一度振り込め詐欺に騙されかけている。実家に私の名前を騙る男からの電話があった。声も似ていたため、すっかり信じて話し込んだのだという。ところがその内容は滅茶苦茶だ。・耳の病気にかかってしまった・携帯を水没させ、電話番号が変わった・既婚女性を妊娠させてしまった・そのためまとまったお金が必要だテレビや新聞で盛 [続きを読む]
  • (65)仏壇屋の便乗商法
  • 次に私たちがしたことは家から火気を極力遠ざけること。良くか悪くか、母はフライパンを使う料理はほとんどしなくなっていたため、火を扱う機会は減っている。しかし好きな煮物料理はまだたまにするようだ。これはグリルと同じく取り上げるわけにはいかないので安全装置つきのガスコンロに買い替えることとする。後は薬罐だ。朝晩お茶を淹れて飲むのでおそらくこれが最も使用頻度が高い。これに関しては、電気ケトルの方がすぐに沸 [続きを読む]
  • (64)通帳カード印鑑が見つからない
  • 約束の時間になり、父がメインバンクとして利用していた銀行へ向かった。事前に伝えておいた名前を言うと別室に通され、おそらく私よりも若いと思われる担当者と名刺交換をする。この日の目的は父の預金口座の相続だ。最初に、私には予備知識がまるでないことを伝え一からの説明をお願いした。まず法定相続人の説明について。我が家の場合該当するのは、被相続人の配偶者およびその子であるため、母と姉と私の3名だ。遺言書がない [続きを読む]
  • (63)選ばなかった方のシナリオ
  • 翌日は金曜日。平日の内に私と姉は役所や金融機関を回らねばならないため、妻にはその日まで居てもらい、家事を任せることになっていた。この間、娘にとってはよほどストレスであったことだろう。大人には相手をしてもらえず、友達もいない。天候不順で外でも遊べない。自宅であればオモチャや絵本もたくさんあったが、ここまで長居することになるとは思わなかったため、持参した絵本やDVDにも飽きてしまった。家の中でも大声を発 [続きを読む]
  • (62)伯母のこと
  • 心療内科から帰宅し、私と姉は伯母の家へと向かった。父には姉と妹がおり、葬儀の際に忙しく立ち回ってくれたのは妹(叔母)の方。だが距離的に我が家から近いのは姉(伯母)の方なのだ。伯母も当然高齢だ。近年は大きな手術もしているし、補聴器が必要な程耳が遠くなっている。だから葬儀の準備はあまり頼るわけにはいかなかった。しかし母のことは知っておいてもらわねばならない。私たちは伯母の家で、葬儀の後から先程までの出 [続きを読む]
  • (61)「世間体」が残った
  • 医師はカルテに目を通しながら母の来院歴を私たちに教えてくれた。最初に鬱病と診断されたのが3年2ヶ月前。医師はその原因となった伯父の病気のことも知っていた。抗鬱剤を処方したところ、最初の3ヶ月で改善が見られた。そこからは量を調整しながら、それは前年の九月まで続いたという。躍りの稽古を再開したのが十一月なので、本人にとっても幾分か気持ちが楽になったのであろう。その矢先に父が死んでしまった。ここ1ヶ月く [続きを読む]
  • (60)病名は「薬物依存症」
  • 介護認定の申請には主治医の意見書と、本人の身長体重を申告せねばならない。診察を終えると、母は隣の部屋で身体測定を行う。これで残った私と姉は医師に母の症状を包み隠さず伝えることができる。足のふらつき、薬を飲みすぎる他にも、こういったことが気になっている。・億劫だと言ってお風呂に入りたがらない・相談してから決めようと言ったのに勝手に父の車を処分するなど思いつきの行動が多い・ガスコンロを手離さない。その [続きを読む]