神山美夏 さん プロフィール

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神山美夏さん: 腐女子の小説部屋
ハンドル名神山美夏 さん
ブログタイトル腐女子の小説部屋
ブログURLhttps://blogs.yahoo.co.jp/yobikou_kankeisya
サイト紹介文創作BL小説を書いています。諸事情のため『腐女子の小部屋』から引っ越しました。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供123回 / 26日(平均33.1回/週) - 参加 2017/04/05 10:09

神山美夏 さんのブログ記事

  • 気分は下剋上 ドライブデート 61(I8禁)
  • 『神秘的なサファイア色も素敵でしたが、愛の交歓には情熱的なルビーの色が良く似合いますね。せっかく洗い流した後ですが……もう一度求めても良いですか?その代わりと申し上げては何ですが、智の好きな場所にお連れしますよ』耳元で熱く囁くと、しなやかな肢体がひらりと跳ねてバスタブに妖艶なさざ波が立った。薔薇色の耳朶を甘く噛みながら、いつもより少し大きく尖った胸のルビーを爪で辿った。『一回くらいなら、洗い流して [続きを読む]
  • 気分は下剋上《震災編》64
  • 『貴方の器用さは良く存じていた積もりですが、注射もそこらの内科医よりも手際が良いのかちっとも痛くないですね。老後はやはり外科のクリニックを二人で経営しましょう。赤字にならない程度にのんびりと運営すればそれで充分ですから。私の退職金は全部それに費やしても大丈夫なくらいには出世します』救急救命室からメインロビーへと向かう道すがら裕樹はとても楽しそうに老後のプランを口にした。そんな、他人が聞いたら緊急時 [続きを読む]
  • 気分は下剋上《震災編》63
  • 『それはもちろん構わないが、ただ……』その次に続く言葉は恥ずかしくて口に出せなかった。一生忘れないだろう、道後温泉の慰安旅行の夜のことを話していたのでなおさら羞恥に視線が定まらなくなってしまっていた。裕樹は短くなったタバコの火をペットボトルの蓋で器用に消して、コーヒーカップを置いてから肩を抱き寄せてくれた、唇には暖かな笑みを浮かべながら。『これ以上のことは決して致しませんよ。貴方は愛の交歓の後に普 [続きを読む]
  • 『気分は、下剋上』《夏》27
  • 「他に変なことは見たり聞いたりなさいませんでしたか。そのセンセに関して……」 硬度に細分化された大学病院では同じ外科でも心臓外科と脳外科では人間の交流すらまばらだ。 以前、心臓は最愛の彼が執刀し、脳は戸田教授が執刀医を務めたことが有ったがそんなのはごくごく稀なケースだ。「そうですね……。ナースステーションにとある先生宛てのメロンが届いたことが有ります。師長にそれを医局に届けるようにと言われて……」 [続きを読む]
  • 『気分は、下剋上』《夏》26
  •  そういう経験が万が一なかったらどうしようかと思ってしまったが。その程度しか看護師とはいえ病棟勤務の一般人に限りなく近いような彼女の許容範囲のたとえ話を思いつけない。誰だってそうだろうが。「はい。家族と何度か行きましたが……」 「家族」という単語を強調して発音されたのは、彼女が久米先生を紹介して欲しいというアピールなのかもしれない。 女性というかナースの日常生活を全て知り尽くしているわけではないが [続きを読む]
  • 『気分は、下剋上』《夏》25
  •  最愛の彼は今頃、滑らかな白い肌に祐樹の唇で咲かせた紅い情痕がくっきりと見える室内着に着替えて――しかも季節が季節なので薄いウールかコットン地だろう――料理の支度に余念がないはずだ。 生地の色や薄さによっては祐樹を魅了してやまない胸の尖りも見えるかもしれないな……などと考えてしまう。多分これは精神的逃避に違いない。 不定愁訴外来の呉先生なら聞いただけで卒倒しそうな救急救命室の修羅場は祐樹にとっては [続きを読む]
  • 気分は下剋上 ドライブデート 60(I5禁)
  • 『聡の花園は行為の余韻に震えていて、紅い薔薇の花びらに真珠の煌めきが微細に動いてオパールのように煌めいています。とても綺麗です、よ。それに蒼くライトアップされた明石海峡大橋の光りを飾りにして、しなやかな肢体が青薔薇の清楚な艶かしさを放っているのも、ね。もう、このままこの部屋に閉じ込めたい気分ですが………』裕樹だけに見せる無防備で妖艶な姿に魅入られながら、つい思っていたことを唇に乗せた。『愛する裕樹 [続きを読む]
  • 気分は下剋上《震災編》62
  • 『貴方が私に下さったモノですよ。私の宝物は』裕樹の唇からもバターの香りとコーヒーの芳香ーー何だか幸せな日常生活の象徴のようにも思えるーーが漂っていて、心が薔薇色に満たされていくものの『宝物』と呼ばれるほどの物を贈っただろうかと首を傾げてしまった。そんな自分を見て裕樹が幸せそうに微笑んでくれている。『貴方が道後温泉で私を待ち侘びて折って下さった小さな小さな折り鶴ですよ。まあ、マンションが倒壊しらなら [続きを読む]
  • 気分は下剋上《震災編》61
  • 『被災者の方々のご様子からも思ったのですが、マンションの方もひどい揺れだったのでしょう?』裕樹は紫煙を燻らせながら凛とした眉を顰めている。フィナンシェの袋を弾んだ心で破きながらーー多分大学病院は地盤がしっかりした場所に建てられていたのでこの程度の被害で済んだのだろうーー肩を竦めて唇を開いた。『ベッドから動けないほどの物凄い揺れだったな。その後直ぐに停電したので、被害の状態は不明だが。ただ、非常階段 [続きを読む]
  • 『気分は、下剋上』《夏》24
  •   最愛の彼と同じく職人肌で、院内政治で出世するタイプではない戸田教授も、彼と違ってこの院内だけで出世した人だから事勿れ主義というか、臭い物にはフタというタイプかもしれない。弁護士が十人単位で教授執務室とか病院長室に押しかけてくるのは誰だって遠慮したいだろうから。 彼ならどう対処するだろうか。 そんなことを考えながら昔ながらの喫茶店に紫煙が渦を巻く様子をしばらく見ていた。 目の前の彼女もそんなショ [続きを読む]
  • 『気分は、下剋上』《夏》23
  • 「首を切られたり……開腹されたりして……無残な姿になっていた……猫や犬でした」 目の前の彼女は涙をハラハラと落としている。タバコの煙が目に入ったわけではなく無残な死体を目の当たりにしたショックだろう。 祐樹もそうだが、献体して下さった人間のご遺体を医学の向上のために解剖するのは慣れてしまえば簡単だ。 しかし大部分の医者――というか医学生だ、そういうことを行う時期――は、動物の解剖を嫌がる傾向が強い [続きを読む]
  • 『気分は、下剋上』《夏》22
  • 「私は未だ新米のナースで……使用済のシリンジ――注射器や注射針のことだ――を始めとする危険な物を医療用の廃棄物処理場に持っていく仕事も師長さんとか先輩の方からお願いされます」 彼女の薄い肩が更に震えている。 これは話しを続行された方が時間のロスがなくていいのか――何しろ自宅に帰れば最愛の彼が腕によりをかけた料理が並んでいるハズで、出来れば早く帰宅したい。 だた、目の前の彼女は口紅の色では誤魔化され [続きを読む]
  • 気分は下剋上 ドライブデート 59(I5禁)
  • 『裕樹はどちらを先にしたいのだ?』幾分掠れた甘い声が裕樹の唇の近くで蒼く弾んでいる。生クリームの芳香よりも裕樹を惹きつける甘い唇に唇を重ねながら素早く思案を巡らせる。夜景が一番綺麗だという理由だけでこのスイートルームを選んだのは結果的には大正解だったようだ。さすがにこのベッドルームをホテルのスタッフには見せられない。『そうですね。ルームサービスの食事が届くまでの空き時間で浴室に行くというのはいかが [続きを読む]
  • 気分は下剋上《震災編》60
  • 怪我をした左手を庇っているのか、本来の利き腕だからかは分からないが、裕樹は窓の桟の部分に座って右手だけでタバコを吸っていた。長い脚を持て余すように空中に浮かせて白衣の裾は窓ガラスが割れているためにそよ風にたなびいているーーただ、加藤看護師は窓の周りも綺麗に掃除したらしく、ガラス片はおろか埃すら見当たらなかったーーいかにもリラックスした感じの裕樹の仄かな笑みとタバコを嗜む唇が意外にも柔らかいことを知 [続きを読む]
  • 気分は下剋上《震災編》59
  • 『……ああ……裕樹と……二人きりになって……安心して……つい……ほんやりしてしまっていた、済まない』半分はウソだったが、残り半分は本音なので何とか取り繕えたようだった。裕樹も納得したような眼差しの強い光を自分に当てている。普段は何事にも目敏い裕樹なので自分の下手なウソーーついたことはなかったがーーも見破られてしまうだろうが、この非常時なので妙に説得力が有ったらしい、多分。『それは無理もないでしょう [続きを読む]
  • 『気分は、下剋上』《夏》21
  •  戸田教授が特に温厚だとも聞いたこともない。温和な人格者というウワサなら最愛の彼の公の場所での腹心、黒木准教授の方が圧倒的に多いだろう。そもそも外科は職務上圧倒的に即断即決の人間ばかりが揃っていて優柔不断な人間は向いていないとされている。最愛の彼ですら職務上は合理的でシビアな面を見せる。プライベートでは祐樹の意向を尊重してくれるのは愛情ゆえだろう。「戸田教授も逆上なさったのですよね。だったら、公立 [続きを読む]
  • 『気分は、下剋上』《夏》20
  •  確かに医師免許を持っていれば看護師の仕事は全てこなすことは出来る。しかしそれでは医局が回らなかったり、経験豊富な看護師に助けられて医療業務をこなしたりするのが当たり前になっている現状では看護師がいなければ病院は回らない。 中には救急救命室の杉田師長のように、医師よりも果敢に患者さんの救命に挑むあまり医師を叱り飛ばす看護師までが存在するのも事実だ。 祐樹だって研修医の時はベテランナースの助けを借り [続きを読む]
  • 『気分は、下剋上』《夏》19
  • 「あくまでウワサなのですが、医局長から准教授を通じて……戸田教授にまで話が上がったそうなのです」 医局の習わしからすると当然の措置だった。祐樹の場合は現場の怒りの声を――今までにそんな事態は起こったことがなかったが――自宅に帰って直訴するというイレギュラーな手段は持ち合わせているものの、正式な手順を踏もうと思えば温厚な人格者でもある黒木准教授にまず相談に行くだろう。 実力主義の香川外科では通用する [続きを読む]
  • 気分は下剋上 ドライブデート 58(I5禁)
  • さすがにこれ以上、最愛の人の身体には負担を掛けたくなかったので、放出の余韻に蒼く震えている肢体から裕樹の愛情の象徴を抜いた、名残り惜しくは有ったものの。高く掲げられた腰の花園のしどけなく開いた門から裕樹が出ると真珠の粒も海の泡のような煌めきを湛えて太ももに散らばっているのも扇情的かつ神秘的な眺めだったが。『愛していますよ。今夜もとても、良かったです』未だ整っていない息ではあったが、そう告げずにはい [続きを読む]
  • 気分は下剋上《震災編》58
  • 『京大医学部病院の教授と医者がイケメン杉て神』という、一部良く分からない文字は有ったものの、どうやらネットの掲示板のようだった。『あの若さで教授だけでももはや神なのに、イケメンとかwもう羨まし杉て妬む気すら起こらない希ガス』とか何処から調べて来たのかは不明だが自分の経歴までも載っている。しかも間違いなく自分の学歴と勤務歴だった。『田中先生がテレビに映った瞬間俳優かと思たw放送事故とか疑うレベルwただ [続きを読む]
  • 気分は下剋上《震災編》57
  • 『ああ、母からのメールですか?ま、どうせ私に送信するよりも早く貴方に送ったのでしょうね』裕樹は憎まれ口めいた声音ではあったもののディスプレイに注がれる視線は、自分を見詰めてくれるのとは異なった光で優しさと嬉しさに弾んでいるようだった。ーー聡さん、京都の被害が甚大だとテレビで知って。(こちらは大丈夫です。揺れたもののお茶碗一つ落ちてないくらいです。だから安心してくださいね)電話も全く通じないので、テ [続きを読む]
  • 『気分は、下剋上』《夏》18
  • 「あくまでもウワサです……。ご存知のように医局長を始めとする先生達と私たちナースが対等に口をきけるわけではありませんから。 田中先生は、何でも相談に乗って下さると先輩達が口をそろえて仰言るので、ついついお言葉に甘えてしまいました」 救急救命室の鬼とも呼ばれる杉田看護師長のようなベテランナースはそれこそ教授レベルでも恐れない胆力の持ち主だが、大学病院には旧態依然のヒエラルキーが残っていることも事実だ [続きを読む]
  • 『気分は、下剋上』《夏》17
  •  月に四十万円は幾ら世間的には高給を貰っているとはいえ、痛すぎる出費だった。最愛の彼の身を守る――今のところ祐樹の杞憂かもしれないが――ためには仕方のない出費だと判断すれば躊躇なく出す積りでいたが。「どうぞ遠慮なく吸って下さい。私もアイスコーヒーにします」 お目当てのメニューがなかったのか、それとも祐樹に遠慮したのかは分からない。「お好きなものを召し上がって下さって構いませんよ。 私は脳外科の内部 [続きを読む]
  • 『気分は、下剋上』《夏》16
  •  最近の看護学校や病院付属の看護短大では喫煙不可という校則が出来ているとウワサでは聞いているものの、先輩ナースに付き合ってだろうかうら若い看護師でも喫煙者は多いらしい。「初めまして。御高名はかねがねお聞きしています。脳外科の岡田裕子と申します」 女性の美しさには全く興味を持てない祐樹だったが、彼女の清楚な顔立ちと薄青色が滲むような綺麗な声に「この女性も医師だか患者さんの息子さんに見初められて結婚す [続きを読む]
  • 気分は下剋上 ドライブデート 57(I8禁)
  • 『……確かに……人に……見られる……かと……思えば……羞恥と……それを……上回る……興奮はあるな……』蒼いライトに浮かび上がったしなやかな肢体が夜の海の太刀魚よりも綺麗で妖艶な姿で跳ねる。その度ごとにサファイヤの雫のような汗が束の間の煌めきを放ちながらシーツへと転がり落ちる。気配を極力殺して裕樹と愛を交わし合ったことのある彼は、その時の秘めやかな興奮を覚えているのだろう。蒼い肢体に熱が一層帯びて、 [続きを読む]