field of k さん プロフィール

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field of kさん: 男の喫茶店
ハンドル名field of k さん
ブログタイトル男の喫茶店
ブログURLhttp://ameblo.jp/fieldofk/
サイト紹介文昔、まだPCもネットもない時代、日々の中で書き留めていた詩やエッセイに手直しを加えて載せていきます。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供30回 / 26日(平均8.1回/週) - 参加 2017/04/27 16:00

field of k さんのブログ記事

  • 右隣の君へ
  • いつものカウンター席いつもの焼酎君は水割りで僕はロックいつもの君なら僕がもう帰ろうと 口にするまで1時間でも2時間でも喋り続けるそれはそれで居心地が悪いわけではない酔っ払い達の雑音にもみ消される時もあるけれど君の声も喋り方も好きだし話の内容だってちゃんと聞いているけれど今日の君は違う発する言葉は少ない時々 周囲の人々を見回しながら焼酎のペースも幾分遅いそれでいて目もとのラインはこの前会った時より [続きを読む]
  • ミッドナイト・トレイン
  • ミッドナイト・トレイン連れて行ってよ幻の人のもとへミッドナイト・トレイン連れて行ってよ行き先を決めない船を出す港へミッドナイト・トレイン連れて行ってよしがらみのない国へ真夜中の闇を走るミッドナイト・トレインは人間の形をした脱け殻を運ぶ搭乗切符は本人しか買うことができない搭乗することを誰にも告げてはいけない発車前ふと見ると左斜め前のシートには見覚えのある顔もあなたもこの列車に乗っていたのですね列車 [続きを読む]
  • 女優 r
  • ニューヨークでのrは日本人との関わりを避けたそれもそのはず東京でのスキャンダルを逃れてきたからそのことを詮索されたくないからだからキャンパスの喫煙所でのrはいつも不機嫌そうな顔を作り周囲を近づけようとしなかったそんなrから僕のアパートに電話があったタイタニック観に行こうよ僕は了解して土曜日の深夜ソニーシアターへ向かったrはタイタニックを観るのは2回目だと言う2回目なのにrは身を乗り出して食い入るように [続きを読む]
  • 僕の暗闇と逃避する先
  • 僕は人を欺かないだが欺く一歩手前の闇を持っている 僕はいつからこうなったのだろう仕事でいい成績をあげる奴が羨ましかった商談や接待の席で上手く振る舞う奴に嫉妬した海外勤務になった花形社員を恨んだ上司から可愛がられる同僚を憎んだ そして今転職してようやく仕事も安定した結婚してマンションも買ったローンも着実に減っている だけど僕よりも凄い奴は沢山いる僕は中途半端だ上司からはお前には気迫が足 [続きを読む]
  • who am i ?
  • who am i ?この問いに答えるのは僕しかいないどのように答えるかも僕が決めればよいこと自由に言える嘘も言える大きいことも言える何を答えるかは僕次第その答えに誰も咎めはしないwho am i ?さあ どう答えようかi am.... [続きを読む]
  • 止まない雨に濡れながら
  • 外に出ると小雨がぱらついてきたが傘を取りに戻るのは面倒でそのまま駅へ向かった途中でビニール傘を買うことも考えたがそのうちに止むと念じてコンビニを通り越したけれど結局一日中止むことはなく雨は降り続いた仕事を終えての帰り道止まない雨に濡れながら僕は途中で走るのをやめた君のワインレッドの傘はまだ僕の部屋に置いたままになっている君は今日どんな傘をさしたのだろう新しい傘をもう買ったのだろうか君はもう傘を取 [続きを読む]
  • 缶ハイボールを片手に-2
  • 金曜日の昼過ぎ赤坂の公園で缶ハイボールを片手に行き交うスーツ姿の男たちを眺めながら思い巡る権力のある者がポジショントークを重ねれば社会は歪曲する権力のない者の発言は権力のある者の発言に揉み消される権力のない者が今の世の中は間違っていると声を大にしても誰も耳をかさないそれは 負け犬の遠吠え として「ゴミ箱」へ されるただ歴史を振り返れば世の中が間違っていたことは山ほどあるのだ権力のない者は権力 [続きを読む]
  • 美千代-思彩路12
  • 私は春は好きですが満開のピンク桜よりも青々とした葉桜を好む捻くれ者です大衆に好かれる人物よりそこからはずれた者に興味を抱きます美千代は普通の人間ですので私の嗜好や価値観には何年経っても共鳴できないようです私はひとところに3年住むと別の場所へ移動したくなりますそれは職場も同じです新しい空間で違う空気を吸いたくなりますそうすることで新たな発想や物事の見方が生まれます美千代は新たな発想や物事の見方などは [続きを読む]
  • 君の背中が決めたこと
  • あの日君は朝の海辺で僕を放ったらかしにして地元を散歩する犬と戯れていたそのTシャツのバックプリントにはloving youの文字しばらくして戻ってくると私も早くキャバリアを飼いたいと言ったあれから2年が経ち君の仕草は少しずつ変わったTシャツはメリヤスが緩み出しloving youの鮮やかなブルーも今 曇り出した空の色のように褪せてしまった君の背中はもはや僕には何も語りかけようとはしない感情はもともと不連続で 揺れ動 [続きを読む]
  • Broken Window
  • 割れた窓はどうすればいい?放っておけば悪がはびこる 1994年 ジュリアーニはニューヨークから殺人を撲滅し安全な街にすることを公約に市長選挙に勝利したところが 殺人をなくすために打ち出した策は街中や地下鉄の落書きを消すことニューヨークの地下鉄は駅構内も車内も街中もスプレーでの落書きだらけだったそれをすべて消すことを打ち出した それに対してニューヨーク市民は反発「殺人をなくすといっていたのに [続きを読む]
  • 皮膚と形と匂いだけの距離
  • 君は自分のことを語ろうとはしない 僕も聞こうとはしない僕は君の表面しか知らない君も僕の表面しか知らない僕の内面を聞こうとはしないホテルに入ると君はすぐに全裸になりシャワーを浴びた後ベッドに寝そべる僕もシャワーを浴びて君の横に寝そべる二人の会話は世の中にとってはどうでもよいこと発した言葉はその直後にすべて消えてゆく僕は君の内面を知らない君は僕の内面を知らないそれは二人にとってはどうでもよいこと [続きを読む]
  • 美千代-思彩路11
  • 私の人生の中で心底大笑いをしたという経験は数えるほどしかありません これからも大笑いをすることなどそう多くはないと思えます キーラーゴの入江で美千代とカヌーに乗りました 慣れない二人の漕ぎ方があべこべでカヌーは何度もひっくり返りそうになり二人は大笑いしました その後カヌーをあきらめボートに乗り換えたのですが それでも思うように進まずボート貸出の終了時間が過ぎても岸に戻ることがで [続きを読む]
  • 美千代-思彩路10
  • 美千代は家に友達を招いて食事会をしました私は面倒なことを抱えた面持ちで自分の部屋で仕事をしました美千代から呼ばれれば部屋から出ていって挨拶や世間話でもする覚悟ではいましたが美千代が私を呼ぶことはしませんでした友達が帰った後部屋から出て残った食事を美千代と二人で食べました [続きを読む]
  • 新宿 SOUL TRAIN
  • 暗い天井に安っぽいミラーボールだけが回りながら光を反射している 男も女もストップ イン ザ ネーム オブ ラブのステップを踏むStop! in the name of loveBefore you break my heart.... ミラーボールが反射を止めメリージェーンがかかると僕は君と踊ったMary Jane on my mindIcry my eye out over you.... 金に染めた髪赤いスイングトップと白いトロイのハイネック黒のロングタイトのスカートにミ [続きを読む]
  • 缶ハイボールを片手に
  • 昼過ぎの公園で缶ハイボールを片手に少年野球を眺めながら想い巡る世の中が色々変わっているようだ人間の頭脳と肉体をロボットが代替する時代が来ている労働はロボットに任せ人間は悠々自適に暮らすのだろうか?人間より賢くなったロボットが人間の怠惰を黙って見過ごすのだろうか?シンギュラリティを憂う人間社会は壮大な宇宙の中で見れば恐竜に似た古代生物の戯事かもしれない既に他の惑星ではロボットが社会を支配しているかも [続きを読む]
  • 僕が君を引き留めなかった理由
  • 君は卒業して故郷へ帰ろうとしている 君の友達からは僕が君を引き留めることを君が待っていると聞いた 僕の友達は僕が些細な事にこだわる器の小さい男だと非難した 僕と君の周りは皆君に味方している 君はあの日クラスの忘年会で終電車がなくなった男友達を部屋に泊めた それは君の優しさだと僕は知っている「何もなかった」という君の言葉も信じる でもだめなんだ 君に言わせたら僕は偏屈な男 [続きを読む]
  • 美千代-思彩路9
  • 私の人生は波風の多い人生です安定していると自分で自分を嫌になりそれを壊したくなります世に言う破滅型の人間ですだから横にいる美千代は良い時も悪い時も少なからずその余波を受けますそれがあまり世間的に良くない余波の時は口を塞ぎます考え込む私を横目で見ながら無言を貫き通すのです私は他人に助言を請うのは嫌いな質で(だから波風が多いのですが)美千代の無言の姿だけが私のモチベーションを高めるのです私は答えを見出 [続きを読む]
  • 美千代-思彩路8
  • マンハッタンの暮らしに美千代は馴染めなかったようです アパートから一歩外に出ると落ち着かない様子でした多種多様な肌の色自らとは異なる体格と体形それらの人びとから発せられる意味不明の言語大らか過ぎる人びとが奏でる大らか過ぎる街の造形と雑音と匂い wabisabiのない景色余韻を許さない社会の流れ美千代の経験値に囲われた認証範囲を超えていたのでしょう私は真反対でそこに居心地の良さを大いに感じたのですが [続きを読む]
  • ここはどこだろう?
  • ここはどこだろう?底だろうか?これよりまだ下はあるのだろうか?これより下に抜け落ちた者は自ら命を絶つのだろうか? 見上げても明かりは見えない問いかけても誰も答えるはずもない そろそろ浮上すると何度か思ったが、それでもまた落ちた 落ちるたびに周囲の人間は消えていった振り向くことなく立ち去っていった今は一人初めは自らを孤高と形容した孤高とは這い上がる力這い上がろうとする気高い姿だが今は僕に [続きを読む]
  • 美千代-思彩路7
  • 美千代は普段私よりもおおよそ一時間前に床に入ります睡眠時間は私よりも平均一時間長いのです 私に何か神妙な話があるときは床には入らず横に座っていますそれは今月の生活費が足りないといった類の話が多いのですが 私はその様子に気づくとテレビを見ながらそのままソファで寝た振りをします 三十分ほどして私に起きる気配がないと美千代は私に毛布をかけて床に入ります 私は美千代が寝入った後もなかなか眠 [続きを読む]
  • ジェラシー
  • 君の揺れ動く瞳私の熔解しかけの脳はそれを追い泥酔と覚醒の中を放吟する 気晴らしの夏座敷に人を招きその余韻を抹消した後床に就く私の肝は突然痛みをふき返し やはり私が思い描く君との先々は君をはじめ君の周りも許容しかねる愚策であることを束の間晴れわたる空のように鮮明に認識する 私に蘇生する過去は道連れを持たず今も恋焦がれる人にジェラシーをも投げず 寛容と不寛容の間を行き交うのみ [続きを読む]
  • あなたを想う最後の時間
  • 読みかけの本膝に下したら見上げる夜空にあなたが映る 一人暮らしの気ままに飽きたら電話をしてもいいかと訪ねたわ もうあなたは忘れたでしょう着飾って食事をしたホテルもうあなたは心にないけど胸の中で問いかけている もう一度だけ確かめてみたいあなたが離れていった理由 あなたの写真不機嫌な顔は迷った挙句の霧の朝帰り あやまる義理も今更ないけど報告だけしてみる昼下がり もうあなたは忘れ [続きを読む]
  • 美千代-思彩路6
  • ポートダグラスの海岸で美千代はTシャツに短パン姿で逆立ちをしました それは一瞬にして向こう側へ背中から倒れ落ちたのですが私には逆立ちをしようとした美千代を初めて見て子供がこの世に生まれて初めて言葉を発した時のような驚きと安堵を伴った幸福感を感じたのです それほど美千代は人前ではしゃいだり お道化たりといったパフォーマンスを一切しない女です あの日 私の目の前で逆立ちを試みた美千代は何の [続きを読む]
  • 美千代-思彩路5
  • 美千代は普段無表情な女ですが生活する上において直面する心配事がない時は鼻唄を口ずさみます旅に出て綺麗な景色を眺めて美味しいものを食べた夜は80%の確率で口ずさみます家の中でも私の仕事がうまくいっている時は私の酒量や所作からそれを感じとって鼻唄を歌いますそのような時期は日曜日に近くに散歩に出ただけでも鼻唄が出ますその都度唄は違うようですが私には何の唄かわかりませんそれほど自分の耳にだけに向けたかすかな [続きを読む]
  • 桂川
  • 遠く見晴るかすあの雲に乗って 僕はゆきたい君に会いにゆきたい 五月の日差しは思いのほか強く 僕に今を問いかける僕はその答えを探しにいにしえの空をたどる バイト帰りにいつもの場所で待ち合わせをしスーパーに寄って川沿いの下宿に戻る 晴れの日は少し遠回りをして五条通りを多めに歩く交差点を渡る時だけ僕は君の手を引いた 雨の日は傘をともにし互いの肩は濡れても傘を共にし泥にまみれた土手道は車の [続きを読む]