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言の葉花壇 https://blog.goo.ne.jp/kotonohakadan

何度聞いても美しい日本語。今日もマナ女とカナ女が呟きます。ぜひお気に入りを見つけてください。

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2017/05/05

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  • いまさくら

    #いまさくら……★☆いまさくらさきぬと見えてうすぐもり春にかすめるよのけしきかな:式子内親王:歌意:今、桜が咲いたと見えて桜の花の色で薄曇り。世の中すべてが霞わたっている春の景色。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#新古今和歌集第一巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~いまさくらさきぬとみえてうすくもりはるにかすめるよのけしきかな咲いたやろ~!さくら、サクラ、桜~思う存分桜の季節楽しもや~!いまさくら

  • 光もかをる

    #光もかをる……★☆春の夜はのきばの梅をもる月の光もかをる心地こそすれ:藤原俊成:歌意:春の夜は軒端の梅から良い香りが漂い、その間の木々から漏れる月の光さえもが香ってくるような心地がする。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#千載和歌集第一巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~はるのよはのきはのうめをもるつきのひかりもかをるここちこそすれ立春も過ぎてちょっとは暖かくなってきたやろぉ~みなさん、お元気?美しい歌ね。そろそろ梅やいろんな花が咲きだしてきたわね。ほんまや!まだまだ寒い時もあるけど、花の季節や。梅も月もきれいでウキウキしそうや。やっぱり春は花も月も星も空も、昼も夜もきれいやなぁ~!光もかをる

  • 相思はぬ

    #相思はぬ……★☆相思はぬ人を思ふは大寺の餓鬼の後方に額つくごとし:笠郎女:歌意:互いに思わない人を一方的に思うのは大寺の餓鬼の後ろで額をすりつけて拝むようなもの。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第四巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~あひおもはぬひとをおもふはおほてらのがきのしりへにぬかつくごとし餓鬼(がき)=生前悪いことした報いで,餓鬼道に落ちた亡者(もうじゃ)のことやで。ところで、あっちの方なんかえらいにぎやかやなぁ。あっ、笠郎女(かさのいらつめ)さんじゃないですか!えらいにぎやかですね。笠郎女:あらっ、マナ女ちゃん、そうよ。今、新年の女子会で恋バナトークしてるのよ。こちらの姫君の好きな人の話なんだけど、お相手の若様は全く見向きもしてくれないんだって。そんな若様を一生懸命思っ...相思はぬ

  • 年の始に

    #年の始に……★☆あたらしき年の始にかくしこそちとせをかねてたのしきをつめ:詠み人知らず:歌意:新しい年のはじめに千年も繁栄するように心に願い楽しい事を積み重ねよう。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#古今和歌集第二十巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?みなさん、お元気?明けましておめでとうございます。さっそく読み方やでぇ~あたらしきとしのはしめにかくしこそちとせをかねてたのしきをつめかくしこそ=は他人に知られないようにの意味ね。ちとせ(千歳)=は千年とか途方もなく長い年月の意味ね。この歌の枕詞には「大直毘(おほなほび)の歌」とあるわね。この大直毘は日本神話に出てくる神様で、伊邪那岐命(いざなぎのみこと)が黄泉(よみ)の国から戻った時に禊(みそぎ)をして生まれた神様で、災難や凶事などを吉事に変えて、元の平...年の始に

  • いはぬをしたふ

    #いはぬをしたふ……★☆をのづからいはぬをしたふ人やあるとやすらふほどにとしのくれぬる:西行:歌意:こちらから何も言わなくても慕ってくれる人もあるかと、ためらっているうちに年が暮れてしまいました。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#新古今和歌集第六巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~おのつからいはぬをしたふひとやあるとやすらふほとにとしのくれぬるみなさん、お元気?いよいよ年末、今年も押し迫ってきましたね。ホンマ!大掃除やらおせち作りやら忙しいわぁ!年賀状も書かなアカンし!でも、西行さんも年賀状出してないんや!ん~、まぁ、年賀状かどうかはわからないけど、枕詞に「歳暮に、人につかはしける」とあるから、親しい人に挨拶したのね。いはぬをしたふ(言はぬを慕ふ)=は何も言わなくても慕ってくれるって意味ね...いはぬをしたふ

  • 柴やこらん

    #柴やこらん……★☆柴やこらん清水や汲まん菜やつまん時雨の雨の降らぬまぎれに:良寛:歌意:山で柴を切ろうか、清水を汲もうか、野で菜を摘もうか、冷たい時雨が降ってこない間に。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#良寛歌集より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~しばやこらんしみずやくまんなやつまんしぐれのあめのふらぬまぎれにいよいよ今年も最後の月、12月になったなぁ~。みなさん、お元気?ほんとね。いろんなことがあった1年だったわね。柴やこらん=は伐(こ)らんで木などを伐採する意味ね。そうやでぇ。良寛さんも薪を切ったり水くんだりして新しい年迎えるのに忙しそうにしてるわぁ。ウチもそろそろ大掃除にかからなあかんわ。あらっ、マナちゃんも大掃除するのね。あたりまえや!家の大掃除はもちろん、心の大掃除もして新しい年...柴やこらん

  • 錦ありける

    #錦ありける……★☆さまざまに錦ありけるみ山かな花見しみねをしぐれそめつゝ:西行:歌意:春に花を見た峰々を今は時雨が降って色とりどりの錦に染まっている深山だ。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#山家集巻上秋より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~さまさまににしきありけるみやまかなはなみしみねをしくれそめつつそろそろ、短かった秋も終わりやなぁ~雨上がりの紅葉はキラキラしてめっちゃきれいやでぇ。西行さんも春に花見に来た山々が黄色や赤の色に染まってる山見て感激やったんやなぁ。みんなも、そろそろ紅葉狩りも最後やからきれいに染まってる山々を見て褒めたりやぁ~錦ありける

  • 秋の夜を

    #秋の夜を……★☆秋の夜を長しと言へど積もりにし恋を尽せば短くありけり:詠み人知らず:歌意:秋の夜は長いと言うけれど、あなたと一緒に過ごして積もりに積もった恋を全部言おうとしたらそれが短く感じられる。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第十巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~あきのよをながしといへどつもりにしこひをつくせばみじかくありけりみなさん、お元気?いよいよ秋も深まってきましたね。ほんまぁ~わかるわぁ!何が?この気持ちやん!好きな人と一緒におると、時間がアッと言う間に過ぎて行く。もっともっとおしゃべりしたりして、長~く一緒に居りたい気持ち!夜のデートも楽しいわぁ。みんなも、秋は楽しい夜を過ごしてやぁ~秋の夜を

  • たなびく雲の

    #たなびく雲の……★☆北山にたなびく雲の青雲の星離り行き月を離れて:持統天皇:歌意:北山にたなびいている青雲が、遠くへ離れていってしまう。星たちからも離れ、月からも離れていくように。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第二巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~きたやまにたなびくくものあをくものほしさかりゆきつきをはなれてまた、あの二人なんかもめてるでぇ~。持統天皇:人麻呂、人麻呂、こっち、こっちやで。もっと近くに!柿本人麻呂:天皇様にはご機嫌麗しく・・・持統天皇:ええねん、ええねん、そんな挨拶は。あのな、相談があるねん。柿本人麻呂:何でしょうか?持統天皇:先の天皇さんの殯(もがり)も明けたやん。おおっぴらに堂々と大好きな温泉にも行けるし、だいぶと天皇の地位にも慣れてきたわ。そやけど大和の...たなびく雲の

  • さびし切なし

    #さびし切なし……★☆秋の日はさびし切なし部屋の棚あらゆる花をもて飾れども:与謝野晶子:歌意:部屋の棚にあらゆる花を飾ってみても、秋の日はどうしてこんなに寂しくて切ないのだろう。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#夏より秋へより■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~・・・あきのひはさびしせつなしへやのたなあらゆるはなをもてかざれどもみなさん、お元気?あらっ!珍しくマナちゃん元気ないわね。ハァ~だって、物思う秋やもん。涼しくなったのは嬉しいけど、ウチは乙女やから秋になると物思いするんや。ハァ~・・・マナちゃんは物思いしてちょうどの音量ね。皆さんいい季節になってきましたね。読書、スポーツ、食欲と寂しがってはいられないくらいそれなりに忙しいですよね。さぁ、マナちゃんも元気出して秋を楽しみましょうよハァ~・...さびし切なし

  • みゆるは月の

    #みゆるは月の……★☆山の端に眞澄の鏡かけたりとみゆるは月の出づるなりけり:藤原基俊:歌意:山の端にまるでますみの鏡をかけたかのように見えるのは満月が出てきたからだ。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#千載和歌集第四巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~やまのはにますみのかかみかけたりとみゆるはつきのいつるなりけりみなさん、お元気?眞澄の鏡(ますみのかがみ)=は少しの曇りもなく澄みきっている鏡と言う意味よ。山の端(やまのは)=は山を遠くから眺めた時、山と空に接する部分ね。山からちょうど空へ昇り始めたばかりの月なのに、一点の曇りもない鏡のように美しい満月と言っているのね。そろそろ、月の美しい季節になって来たわね。ほんまや。中秋の名月や!秋は、満月を見ても三日月を見てもとにかくお月さんが美しいんや...みゆるは月の

  • 野路の玉川

    #野路の玉川……★☆あすもこむ野路の玉川萩こえて色なる浪に月やどりけり:源俊頼:歌意:明日も来よう。野路の玉川に萩の花を越えて寄せてくる色とりどりの波に月の光が宿っている。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#千載和歌集第四巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~あすもこむのちのたまかははきこえていろなるなみにつきやとりけりみなさん、お元気?そろそろ朝夕は涼しくなってきましたね。萩のお花も見頃でしょう。ほんまや。萩の花が水に映って波が揺れると月の光も反射してキラキラや。そうね。昼間の萩も美しいけれど、月が出てその光で映し出される自然のライトアップも素晴らしいわね。この野路の玉川=は六(む)玉川と言って和歌に詠まれた玉川で全国に六つあるのよ。井手・三島・野路・高野・調布・野田の六か所で歌枕にもなって...野路の玉川

  • わくらばに

    #わくらばに……★☆わくらばに人も訪ひ來ぬ山里は梢に蝉の聲ばかりして:良寛:歌意:たまにしか人が訪れて来ない山里は木々の梢に蝉の声ばかりしている。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#良寛歌集より■□■#わくらばに……★☆わくらばに訪ふ人もなき我が宿は夏木立のみ生ひしげりつつ:良寛:歌意:まれにしか訪れる人もいない私の家は夏木立ばかりにぎやかに生い茂っている。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#良寛歌集より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~わくらばにひともとひきぬやまさとはこずえにせみのこえばかりしてわくらばにおとなふひともなきわがやはなつこだちのみおひしげりつつ夏休みも終わりやなぁ~。夏休みにおじいちゃん、おばあちゃんの家で楽しく遊んで、みんなが帰った後みたいな感じの歌やろ。みなさん、お元気...わくらばに

  • 鳴る神

    #鳴る神の……★☆鳴る神の少し響みてさし曇り雨も降らぬか君を留めむ:詠み人知らず:歌意:雷鳴が少し響いて空も曇って雨も降ってきたらいいのに。そうすればあなたが帰るのを引き留められるのに。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第十一巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~なるかみのすこしとよみてさしくもりあめもふらぬかきみをとどめむみなさん、お元気?鳴る神=雷のことね、つまり、雷鳴よ。昔の人は雷は神様が鳴らしていると思っていたのね。響み(とよみ)=大きな音が鳴り響くとか、大声で騒ぐ音などで揺れ動くという意味ね。あーー、だから「少し」なんや。遠くで雷鳴りだしたから、帰るのもうちょとあとからにしたらって口に出して言いたいんや。ちょっとでも長く一緒におりたい切ない乙女心やわぁ。ウチもこの季節、雷多い...鳴る神

  • ゆふだちの

    #ゆふだちの……★☆ゆふだちの雲もとまらぬ夏の日のかたぶく山にひぐらしのこゑ:式子内親王:歌意:夕立を降らせた雲は止まらず流れて行った。夏の陽射しが傾いてきた山に蜩の鳴き声が聞こえてくる。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#新古今和歌集第三巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~ゆうだちのくももとまらぬなつのひのかたぶくやまにひぐらしのこえみなさん、お元気?まだまだ暑いですね。ホンマ!暑いわ!そろそろ、夕立が降った後は涼しくなってほしいけどなぁ~最近はゲリラ豪雨やし、雨が上がってもまだ暑いわ。そうね。雲もとまらぬ=は雨雲が留まっていなくて再び空が晴れたということね。かたぶくやま=太陽が山の向こうに沈んで日が暮れかかっているようすね。蜩(ひぐらし)は朝夕の涼しい時間帯に鳴きだす蝉ね。立秋も過ぎてそ...ゆふだちの

  • あつき日は

    #あつき日は……★☆あつき日は心ととのふる術もなし心のまにまみだれつつ居り:斎藤茂吉:歌意:暑い日には心を整える方法もなく心が乱れたまま過ごしている。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#白桃より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~あつきひにはこころととのふるじゅつもなしこころのまにまみだれつついりもうほんま暑いわぁ!みなさん、お元気?斎藤茂吉先生のような立派な人でも暑い時は平常心ではおられへんのや。凡人のウチなんかもう、出てくる言葉は「暑い!」しかないわ。ほんとやね。危険な暑さが続くわね。みんなも、気ぃ付けて「危険な暑さ」を回避して、この夏乗りこえよなぁ~。あつき日は

  • 恋初めし

    #戀初めし……★☆戀初めし心の色のなになれば思ひかへすに返らざるらむ:小侍従:歌意:恋をし始めて心はすっかり恋の色に染まった。いったいなに色だろうか。思い返しても元には戻らない。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#千載和歌集第十四巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~読み方やでぇ~こひそめしこころのいろのなになれはおもひかへすにかへらさるらむみんなぁ、恋してる?みなさん、お元気?これはな、ウチのことやで!アラ、どうして?だってなぁ、いっぱい恋して、いっぱい恋人と出会うとその恋人に合わせていろんなものが変わっていくんや。そうやってどんどんかわいくなっていくや。ほんまにどんどんかわいくなるんやでぇ~。だからみんなも、自分をかわいくしてくれるいい恋人見つけて恋しいやぁ~なるほどね恋初めし

  • 七夕の心に添えて2首 棚橋渡せ・打橋渡す

    #棚橋渡せ……★☆天の川棚橋渡せ織女のい渡らさむに棚橋渡せ:詠み人知らず:歌意:天の川に棚橋を渡せ、織女が渡れるように、さあ棚橋を渡せ。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第十巻より■□■#打橋渡す……★☆機物のまね木持ち行きて天の川打橋渡す君が来むため:詠み人知らず:歌意:機織りの道具であるマネキを持って行って天の川に仮の橋を渡しましょう。あなたが渡っていらっしゃるために。みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~あまのがはたなはしわたせたなばたのいわたらさむにたなはしわたせはたもののまねきもちゆきてあまのがはうちはしわたすきみがこむため7月7日は七夕やで。織女(たなばた)=おり姫様のことやで。お~っと、目の前におり姫様がいるので、ちょっと聞いてみます。えらいお急ぎのようですが・・・おり姫:そうなんで...七夕の心に添えて2首棚橋渡せ・打橋渡す

  • 思ふ事

    #思ふ事……★☆思ふ事皆つきねとて麻の葉をきりにきりても祓へつる哉:和泉式部:歌意:思い悩むことすべてなくなってしまえと麻の葉を細かく切りに切ってお祓いをした。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#後拾遺和歌集第二十巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~読み方やでぇ~おもふことみなつきねとてあさのはをきりにきりてもはらへつるかなみなさん、お元気?枕詞に『水無月のはらへをよみ侍りける』とあるわね。6月30日の『夏越の祓』の歌やね。この日は、夏の晦日、つまり1年の半分が過ぎたんやね。晦日=は30日のことで、つまりは月末の意味ね。この日は半年分の穢れを祓って、残りの半年を無事に過ごせるようにお祈りしたんやろ。あらっ!よく知ってるわね。そうね、麻の葉をお供えして茅の輪をくぐって厄除けをするのよ。今では麻の葉の代わりに人...思ふ事

  • 忘るやと

    #忘るやと……★☆忘るやと物語りして心遣り過ぐせど過ぎずなほ恋ひにけり:詠み人知らず:歌意:忘れることができるだろうかと、人と世間話や冗談などで気を紛らせやり過ごそうとしたがますます恋しいばかりだ。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第十二巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~読み方やでぇ~わするやとものがたりしてこころやりすぐせどすぎずなほこひにけり今日はウチ一人で頑張るでぇ~みんなぁ恋してる恋は苦しいからちょっとでも忘れることが出来たらと、他の何かで気を紛らせようとしてもやっぱり恋しいわぁという歌やで。この気持ち、恋してるみんなやったらわかるやろ万葉の時代から恋人たちの悩ましい苦しみは続いてるんやで。『なほ恋ひにけり』ちゅうことや。忘るやと

  • 卯花のさける垣根は

    #卯花のさける垣根は……★☆夕月夜ほのめく影も卯花のさける垣根はさやけかりけり:三条実房:歌意:夕暮の空のほの暗い月の光の中でも卯の花の咲いている垣根のあたりだけはくっきりと明るい。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#千載和歌集第三巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~読み方やでぇ~ゆふつくよほのめくかけもうのはなのさけるわたりはさやけかりけりみなさん、お元気?卯花(うのはな)=はウツギのことよウチは知ってるでぇ。みんなも知ってるやろ。あの有名な童謡の「夏は来ぬ」の「卯の花の匂う垣根に~」の卯の花やでぇ。なんか幻想的な景色やろ。そうね。そろそろあたりは暗くなってきて、闇がどんどん広がる時刻の雨上がりに月が出て白い花と月の光が余計に白く見えてくるなんて、やっぱり幻想的ね。そうやろ、ぼちぼち鬱陶しい梅雨が始まるけ...卯花のさける垣根は

  • 急げやさ苗

    #急げやさ苗……★☆みたや守けふはさ月に成りに鳬急げやさ苗老もこそすれ:曾禰好忠:歌意:神域である田を守る番人よ、今日はもう五月になってしまった。田植えを急ぎなさい、早苗が伸びすぎて枯れてしまう。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#後拾遺和歌集第三巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~みたやもりけふはさつきになりにけりいそけやさなへおいもこそすれみなさん、お元気?ゴールデンウィークも終わっていよいよ本格的に暑くなって来たわね。みんなぁ、もう田植えは終わったかなぁ?お米が育つのは、それはそれは苦労が多いんや。種籾の時から芽が出るかな、早苗は育つかなそれとも育ち過ぎたかな、田んぼの水は足りてるかな、台風や長雨で稲は倒れてへんかな、穂の中に実はいっぱい入ってるかなぁって・・・それはそれは心配ばっかり...急げやさ苗

  • 藤波見には

    #藤波見には……★☆霍公鳥来鳴き響もす岡辺なる藤波見には君は来じとや:詠み人知らず:歌意:霍公鳥がやってきては鳴き声を響かせる丘のあたりのこの見事な藤をあなたは見にこないというのでしょうか。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第十巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~ほととぎすきなきとよもすをかへなるふぢなみみにはきみはこじとや藤の花が美しく咲く季節ね。来鳴き響もす(きなきとよもす)=は鳥が来て鳴き声を響かせてる様子のことよ。藤波=は藤の花房が風に揺れると波のように見えるのを喩えた様子よ。霍公鳥も藤の花を見て、嬉しくって鳴き続けてるのになんであんたは来ぇへんのやっていうことやろ。せっかく誘ってるのになんでやねんって。見事な藤の花観ながら、鳥の声聞きながらデートしよって思ってたのにぃ~って...藤波見には

  • まてといふに

    #まてといふに……★☆まてといふにちらでしとまる物ならばなにを桜に思ひまさまし:詠み人知らず:歌意:散るのを待ってと言って散らないで留まってくれたならこんなに桜の花に思いが増すことはないのに。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#古今和歌集第二巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~まてといふにちらてしとまるものならはなにをさくらにおもひまさましみなさん、お元気?はぁ~・・・あらっ、珍しいわね。マナちゃんが元気ないなんて。そやかて、もう桜の季節も終わりやろ。桜の花が咲く頃は、ウキウキ、ソワソワ、なんか楽しい気分になるけど、花が散る季節はいつも切ない気分になるわ。そうねぇ、そうかもね。でも、もう少しすれば、もっと艶やかな藤や薔薇が咲く季節になるわよ。そうすれば、マナちゃんもまた、ウキウキするわよ。そ...まてといふに

  • みわたせば

    #みわたせば……★☆みわたせば柳桜をこきまぜて宮こぞ春の錦なりける:素性法師:歌意:都を見わしてみれば柳や桜を色とりどりに取り混ぜて都中がまるで見事な春の錦絵のようだ。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#古今和歌集第一巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~みわたせばやなぎさくらをこきまぜてみやこぞはるのにしきなりけるどうや!豪華絢爛な歌やろ。ザ・春!!!みなさん、お元気?そうやね。芽吹いた柳の緑、満開のピンクの桜、それにきっと他にも色とりどりのたくさんの花が咲いていて、それらを取り混ぜて本当に錦絵を見るようやね。あ~世間はお花見の季節や。花ざかりに都を見渡して詠んだと枕詞にあるから、昔の人もお花見したんかなぁ。ちょっとの間の浮かれた季節にワクワクするわ。マナちゃんはこの季節だけではなく一年中浮...みわたせば

  • 菫たんぽぽ

    #菫たんぽぽ……★☆鉢の子に菫たんぽぽこきまぜて三世の佛にたてまつりてん:良寛:歌意:鉢の子に摘み取った菫やたんぽぽを混ぜ合わせて三世の仏様にお供えしよう。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#良寛歌集より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~はちのこにすみれたんぽぽこきまぜてさんぜのほとけにたてまつりてんみなさん、お元気?鉢の子=は修業僧の食器、また、托鉢(たくはつ)の時に所持する器のことよ。三世の佛=はお釈様・阿弥陀如来様・弥勒菩薩様のことで、それぞれが現在、過去、未来を担ってる仏様たちね。こきまぜて=はかき混ぜてね。野原で菫やタンポポを摘んできてお供えして、外はすっかり春が来たぁ~!って!仏様にもお知らせや。みんなのところもそろそろ暖かなって来たやろ!菫たんぽぽ

  • 君に恋ふるも

    #君に恋ふるも……★☆我が心焼くも我れなりはしきやし君に恋ふるも我が心から:詠み人知らず:歌意:自分の心が恋焦がれるのも自分だ。いとしい人に恋焦がれるのも自分の心から。どちらも自分の心のせい。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第十三巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~わがこころやくもわれなりはしきやしきみにこふるもわがこころからはしきやし君=はなんてかわいい人や!って言うことやでぇ~カナ女さんには内緒やけど、これは時々、ウチも言われる言葉やでちょっとずつ暖かくなってきたから、みんなも心から恋焦がれるこんな恋をしようやぁ!!君に恋ふるも

  • なぞ身装はむ

    #なぞ身装はむ……★☆君なくはなぞ身装はむ櫛笥なる黄楊の小櫛も取らむとも思はず:播磨娘子:歌意:あなたがいないならどうして身を装う気になれましょう。櫛箱の中の黄楊の小櫛も手に取ろうとは思いません。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第九巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~きみなくはなぞみよそはむくしげなるつげのをぐしもとらむともおもはずみなさん、お元気?この歌は奈良時代の官吏で貴族の石川君子(いしかわのきみこ)が播磨国守の任を解かれて帰京する時に詠んだ送別の歌よ。播磨娘子(はりまのおとめ)は同じく奈良時代の女性だけれど詳細は不明なのよ。なぞ身装はむ=は身を整える、つまりおしゃれすることね。櫛笥(くしげ)=は櫛などを入れておく箱のことで今で言うお化粧箱ね。わっかるわぁ~やっぱり好きな人に...なぞ身装はむ

  • 真神の原に

    #真神の原に……★☆大口の真神の原に降る雪はいたくな降りそ家もあらなくに:舎人娘子:歌意:大口の里の眞神の原に降る雪はそんなにひどく降らないで。あたりには家もないのだから。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第八巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~おほくちのまかみのはらにふるゆきはいたくなふりそいへもあらなくにみなさん、お元気?真神(まがみ)=はオオカミのことよ。オオカミを神格化してこう言うのね。そして大口(おおぐち)=は真神にかかる枕詞。オオカミは口が大きいので大口ね。大口の真神の原=はオオカミの生息する野原のことね。いたくな=はひどく~~するなと禁止の意味ね。きっと、舎人娘子は雪の日にご主人様のお供かお使いで大口の真神の原を通らなければならないことがあったのね。うわぁwww怖いなぁ...真神の原に

  • 降り埋めける

    #降り埋めける……★☆軒も庭も降り埋めける雪のうちにいや珍らしき人の音づれ:良寛:歌意:軒も庭も降り積もってまっ白に埋めてしまった雪の中に珍しく人が訪ねて来てくれた。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#良寛歌集冬より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~のきもにはもふりうずめけるゆきのうちにいやめづらしきひとのおとづれみなさん、お元気?音づれ=は音連(つ)れで、訪問とか便りとか、つまり、音信の意味があるわね。良寛さんのお家は山の中で雪深いところや。そんな中に誰か訪ねて来てくれたり、お手紙来たらめっちゃ嬉しいやろうなぁ。ウチもみんなが来てくれて、ワイワイにぎやかにするのが好きやでぇ!雪が降って出かけられへん日はネットでワイワイやぁ~!降り埋めける

  • 春の初めに

    #春の初めに……★☆正月立つ春の初めにかくしつつ相し笑みてば時じけめやも:大伴家持:歌意:正月が来た春の始めにこうしてお互いに笑い合っているのはこの時節にはふさわしい━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第十八巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?みなさん、お元気?あけましておめでとうございます読み方やでぇ~むつきたつはるのはじめにかくしつつあひしえみてばときじけめやも大伴の家持が天平勝宝2年(750年)1月5日に久米朝臣広縄(くめのあそんひろなわ)の館に招かれて詠んだと言われている歌ね。正月(むつき)=は昔の日本のカレンダーの読み方で最初の月を「睦月(むつき)」って言ったのよ。つまり、1月のことね。時じけめやも=は、ちょっと難しいけど、時期じゃないかな?、ううん、やっぱり時期だわ、っていう感じの使い方...春の初めに

  • 思ひ増す

    #思ひ増す……★☆いかにして恋やむものぞ天地の神を祈れど我れは思ひ増す:詠み人知らず:歌意:どうすれば恋心は止むのだろうか。天地のあらゆる神に祈っても恋慕う気持ちはいっそう増すばかりだ。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第十三巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~いかにしてこひやむものぞあめつちのかみをいのれどわれはおもひます久しぶりやなぁ~みなさん、お元気?マナちゃんもお久しぶり。ウチもなぁ、早くみんなに逢いたかったんやけどなぁ、管理人さんがなぁ、引っ越ししてインターネットの変更やら何やらでめっちゃ忙しかったんや。年末やろ、よけいにな。またこらからも、頑張るから応援してやぁ~!そうね。みなさん、これからもどうぞよろしくお願いいたします。思ひ増す

  • 稲葉かき別け

    #稲葉かき別け……★☆恋ひつつも稲葉かき別け家居れば乏しくもあらず秋の夕風:詠み人知らず:歌意:家を恋しく思いながら稲葉をかきわけて収穫小屋に居るとしきりに秋の夕風が吹いてくる。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第十巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~こひつつもいなばかきわけいへをればともしくもあらずあきのゆふかぜみなさん、お元気?家居れば=とは、昔は稲刈りの時期に田んぼのそばに仮の農作業小屋を建てて泊まり込んで作業したそうよ。百人一首の第一番の天智天皇の歌にも出てくるわね。秋の田の刈穗の庵の苫をあらみ我が衣手は露にぬれつゝ(天智天皇御製後撰和歌集第六巻より)天皇も稲刈りして、作業小屋で休んだりしてたんや。村人総出で稲刈りして、刈った稲を、雨や盗難から守るために泊まり込んで番をしたん...稲葉かき別け

  • 笛や太鼓の

    #笛や太鼓の……★☆里べには笛や太鼓の音すなり深山は澤に松の音して:良寛:歌意:里には笛や鼓の音がしているのに、私の住んでいる山奥の沢には、風に吹かれる松の音しかない。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#良寛歌集雜より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~さとべにはふえやたいこのおとすなりみやまはさはにまつのおとしてみなさん、お元気?秋祭りの季節やなぁ。そうね。賑やかな村里と自分が暮らしている庵の周辺の静けさや淋しさの対比が出てるわね。そらぁ、しゃあないわ。だって、良寛さんは修業の身やねんから。静に質素に暮らさなアカンねんで。でも、お経読んでても、お祭りに行きたくて行きたくて、ソワソワしてる良寛さんが目に浮かぶわ。さぁ!そやからウチが良寛さんの代わりに、このにぎやかなお祭り行ってきたることにするわw...笛や太鼓の

  • あらしかも疾き

    #あらしかも疾き……★☆ぬばたまの夜さり来れば巻向の川音高しもあらしかも疾き:詠み人知らず:歌意:真っ暗な夜がやってくると巻向の川音が高くなってきた。即刻、嵐がやってくるようだ。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第七巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~ぬばたまのよるさりくればまきむくのかはとたかしもあらしかもときみなさん、お元気?9月になると台風や大雨が多い季節ですね。ほんまや!せっかくお米や、野菜、果物が秋に向けて実をつけてるのに嵐でダメにならへんか心配やわ。みんなの所は大丈夫~?あら、まあ、マナちゃん食べ物ばっかりの心配やね。あたりまえや。これから何でもおいしい季節やから。それにしても昔の人は、テレビやラジオ、気象衛星なんかない時にどうやって、大雨や嵐のことを事前にわかったんやろ...あらしかも疾き

  • 月たけて

    #月たけて……★☆雲消ゆる那智の高嶺に月たけてひかりをぬけるたきのしら絲:西行:歌意:雲が消えた那智の山頂では月が冴えわたり光を貫き滝が白糸のように輝いている━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#山家集上巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~くもきゆるなちのたかねにつきたけてひかりをぬけるたきのしらいと今日この頃のお月さん、めちゃ、でっかくてきれいやろ。ついこの間、十五夜やったんやで。お月さんは大体、15日間隔で満月になるやんで。秋は空気が澄んできて空も高く、夜空もきれいやろ。だから、お月さんもきれいなんや。みんなも時々、空を見上げてきれいなお月さんをほめてやってやぁ。月たけて

  • 近江の海

    #近江の海……★☆近江の海辺は人知る沖つ波君をおきては知る人もなし:詠み人知らず:歌意:琵琶湖の岸辺の穏やかな波は誰でも知っていても、沖の方で立っている波のように私の心中の思いの激しさはあなた以外に知る人はいない。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第十二巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~あふみのうみへたはひとしるおきつなみきみをおきてはしるひともなしみなさん、お元気?近江の海(あふみのうみ)=は琵琶湖のことよ。そういえば、マナちゃんと先日行ったわね。そうやでぇ。湖西(琵琶湖の西側)の岸辺で夜明けから朝日を写して、湖に映る朝日の光の道を写すつもりやったけど、残念なことに曇ってて、ちゃんと写らへんかったわwww。お天気やったら朝日の光の道が琵琶湖にできるんやけどなぁ。ほんとちょっと残念...近江の海

  • はろはろに

    #はろはろに……★☆はろはろに思ほゆるかも白雲の千重に隔てる筑紫の国は:吉田宜:歌意:遥か遠くに思われる。白雲が何重にも隔てている筑紫の国は。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第五巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~はろはろにおもほゆるかもしらくものちへにへだてるつくしのくにははろはろ=は「はるかに」とか「はるばる」とかやで。筑紫の国=今の福岡県の西側やで。みなさん、お元気?吉田宜(よしだのよろし)は大伴旅人さんのお友達。大伴旅人は神亀4年(西暦727年)に大宰の帥(だざいのそち=大宰府長官)として筑紫の国の大宰府に赴任したのよ。この歌は、吉田宜が、大宰府に赴任している大伴旅人に宛てた天平2年(西暦730年)7月10日付の書簡に添えられた和歌で、これ以外に3首が『万葉集』に載せられて...はろはろに

  • 風さへあつき

    #風さへあつき……★☆ゆきなやむうしのあゆみにたつちりの風さへあつき夏の小車:藤原定家:歌意:猛暑で行きあぐねる牛の重い足取りに土埃が舞い上がる。そこに吹く風までが暑い真夏の牛車。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#玉葉集第三巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~ゆきなやむうしのあゆみにたつちりのかせさへあつきなつのをくるまゆきなやむ(行きなやむ)=はうまく進めなくて苦労して苦しんでるようすやで。小車(おぐるま)=は牛車のことやで。まぁ、今で言うと自家用車や。意味は、もう、ほんま、このままやで。とにかく歩いてても、車に乗ってても、日中の移動は危険な暑さや!みんなも気ぃつけやぁ~次はもっと涼しくなるような歌、探すからなぁ。風さへあつき

  • 暗きより

    #暗きより……★☆暗きより暗き道にぞ入りぬべきはるかに照せ山の端の月:和泉式部:歌意:暗闇から暗闇の煩悩の道へと迷い込んでしまいそうです。月の光よ、私たちの進む道を遥か先まで照らしてください。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#拾遺和歌集第二十巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~くらきよりくらきみちにぞいりぬべきはるかにてらせやまのはのつきみなさん、お元気?拾遺和歌集では雅致女式部作となってるわね。「雅致女式部」とは和泉式部の事よ。和泉式部の父は越前守大江雅致(おおえのまさむね)、母は平保衡の女(たいらのやすひらのむすめ)。橘道貞(たちばなのみちさだ)と結婚して、道貞が和泉守に任ぜられた時に、ともに下向したので、父の官職名「式部」と合わせして「和泉式部」と呼ばれたのよ。この歌は一条天皇の皇后...暗きより

  • 落ちたぎつ

    #落ちたぎつ……★☆泊瀬川白木綿花に落ちたぎつ瀬をさやけみと見に来し我れを:詠み人知らず:歌意:泊瀬川の白い木綿の花が咲いたように流れ落ちる激しい川の瀬の景色がよいというので見にやってきた私です。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第七巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?アッツいなぁ~読み方やでぇ~はつせがはしらゆふはなにおちたぎつせをさやけみとみにこしわれをさやけみ=は明るくはっきりしていることやで。泊瀬川(はつせがわ)=は奈良県桜井市の初瀬川渓谷のことやで。三重県の松坂まで行く街道があって、別名、初瀬街道というんやで。渓谷を流れる川、しかも、流れが速いところとかもあって、ミストパワー全開や。暑いからこんな場所きっと涼しいんや。昔の人も涼みに行ってたんや。天然のエアコンや!落ちたぎつ

  • うつろふ色と

    #うつろふ色と……★☆月草に衣色どり摺らめどもうつろふ色と言ふが苦しさ:詠み人知らず:歌意:露草で衣を青に染めて摺りたい思うけれど、すぐに色が変わりやすいと言われたので心が苦しい。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第七巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~つきくさにころもいろどりすらめどもうつろふいろといふがくるしさ月草ってどんな植物?原文では鴨頭草って書くけれど「つゆくさ(露草)」の古い呼び方よ。夏場によく見かけるわね。昔は青色の着物を染めるのにこのつゆ草を使ったけれど、色がすぐにあせてしまうのが難点やったみたい。自分が心を寄せる人のことを、あのひとは最初は良くてもすぐに心変わりをするよと、周りに言われて思い悩んでいる女の子の歌やね。う~ん、相手の人はモテモテやったんかなぁ~。でも、...うつろふ色と

  • ここだ愛しき

    #ここだ愛しき……★☆多摩川にさらす手作りさらさらになにぞこの子のここだ愛しき:詠み人知らず:歌意:多摩川で手織りの布をさらさらとさらしている。更に更にどうしてこの子はこれほど愛しいく可愛いんだろう。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第十四巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~たまがはにさらすてづくりさらさらになにぞこのこのここだかなしきみなさん、お元気?昔、多摩川の河畔流域では、手織りの麻布を税として朝廷に収めていたのよ。現在の調布という市の名称は昔の税金を意味する調(その土地の特産物を納める)で、布を納めていた場所なのでついた名前だそうよ。調布市内には布田(ふだ)、とか染地(そめち)など布にかかわる地名があるのはそんな理由からかもしれないね。このころの税法は中国から取り入れた方法で...ここだ愛しき

  • 螢なりけり

    #螢なりけり……★☆澤水に空なる星のうつるかとみゆるはよはの螢なりけり:藤原良経:歌意:沢の水面に星が映っているかと思ったけどよく見たら夜半に飛び交う蛍だった。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#後拾遺和歌集第三巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~さわみずにそらなるほしのうつるかとみゆるはよわのほたるなりけり川辺に蛍が飛び交って涼しそうやろ。暑い日でもこんな涼しそうな歌、考えられるんやなぁ。今はエアコンや扇風機あるから便利やけど、それにしても暑っいなぁ~。しっかり水分補給して気ぃつけよな。螢なりけり

  • 七夕のこころに添えて2首 行き帰るに・仰ぎて待たむ

    #行き帰るに……★☆霞立つ天の川原に君待つとい行き帰るに裳の裾濡れぬ:山上憶良:歌意:霞が立つ天の川原であなたが来るのを待ちながら、行ったり来たりしていると、裳のすそが濡れてしまいました。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第八巻より■□■#仰ぎて待たむ……★☆夕星も通ふ天道をいつまでか仰ぎて待たむ月人壮士:詠み人知らず:歌意:宵の明星が行き交う天の道をいつまで振り仰いで待っていようとするのか月のように美しい若者は。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第十巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?今夜は七夕やでぇ~読み方やでぇ~かすみたつあまのかはらにきみまつといゆきかへるにものぬれぬゆふつづもかよふあまぢをいつまでかあふぎてまたむつきひとをとこみなさん、お元気?行き帰る(いゆきかへる)=は行き...七夕のこころに添えて2首行き帰るに・仰ぎて待たむ

  • 今日の小雨に

    #今日の小雨に……★☆我妹子が赤裳の裾のひづちなむ今日の小雨に我れさへ濡れな:詠み人知らず:歌意:愛しいあの子は今頃、赤裳の裾を濡らしながら歩いているんだろうな。そんな今日の小雨にあの子ばかり濡れさせない、私も濡れながら行こう。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第七巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~わぎもこがあかものすそのひづちなむけふのこさめにわれもやぬれなみなさん、お元気?我妹子(わぎもこ)=は恋人とか、妻とか、愛しい人とかの意味よつまり、彼女やな。ひづちなむ=はひづちは濡れるで、なむが推量、だろうだから、濡れているのだろうね。うんうん、デートの帰り、別れたら雨が降ってきて彼女も濡れて帰ってるころやから、僕も濡れて帰ろ~って感じやなぁ。きっと今日のデートは楽しかったんや!そうね...今日の小雨に

  • 家のあたり見ず

    <!--ここまで以下更新用のテーブル-->#家のあたり見ず……★☆燈火の明石大門に入らむ日や漕ぎ別れなむ家のあたり見ず:柿本人麻呂:歌意:夕暮れに明石海峡にさしかかる日になり、いよいよ大和とも漕ぎ別れるだろう。もう家のあたりは見えなくなった。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第三巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~ともしびのあかしおほとにいらむひやこぎわかれなむいへのあたりみずみなさん、お元気?柿本人麻呂が西の方へ船旅をした時に読んだ歌やね。人麻呂は、下級官僚やったから、きっとあちこち出張に行かされてたことやろね。枕詞に旅情の歌八首とあるのは、旅の始まりの船出から読んでいて、この歌はちょうど、明石の大門を通りかかった時に夕日が沈んで、今まで通ってきた道を振り返って見ても家が見えなくな...家のあたり見ず

  • 雨降りて

    #雨降りて……★☆紅に染めてし衣雨降りてにほひはすともうつろはめやも:詠み人知らず:歌意:紅に染めた衣、雨に濡れて色はよりいっそう鮮やかになっても、色あせることはないものだ。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第十六巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~くれなゐにそめてしころもあめふりてにほひはすともうつろはめやもみなさん、お元気?この歌は枕詞に「豊後国の白水郎が歌一首」とあるわね。豊後国=今の大分県、白水朗(はくすいろう)=水に潜って物を採るのが上手な人、つまり、海女さんとか漁師さんのことやね。紅(くれない)=はベニバナのことで、昔は布を染める染料に使われていたんやね。つまり、色あせないベニバナの衣と自分の恋心をかけて、雨降りのような障害がある恋であっても、思う気持ちに変わりないと歌っ...雨降りて

  • 雨の降る日を

    #雨の降る日を……★☆ひさかたの雨の降る日をただ独り山辺に居ればいぶせかりけり:大伴家持:歌意:雨の降る日にたった一人で山辺にいると気分が晴れず鬱陶しいものです。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第四巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~ひさかたのあめのふるひをただひとりやまへにをればいぶせかりけりみなさん、お元気?いぶせかりけり=は気が晴れないとか、鬱陶しいとかの意味よ。これはもうそのままの意味ね。ほんま!鬱陶しい季節がそろそろ始まるけど、一人でおったら気ぃが滅入るけど、みんなでワイワイやってたら賑やかでええやん。ウチはいっつも賑やかなんが好きやわ。ほんと。マナちゃんはいつも賑やかで元気ね。皆さんも鬱陶しい梅雨の季節を気の腫れることをして元気に乗り切りましょう。雨の降る日を

  • 水たゝひけり

    #水たゝひけり……★☆五月雨のころにしなれば荒小田に人にまかせぬ水たゝひけり:西行:歌意:五月雨の頃になると、人がわざわざ水を引き入れていないのに草に荒れた田に水が満々と湛えられている。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#山家集夏より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~さみたれのころにしなれはあらをたにひともまかせぬみつたたひけり五月雨(さみだれ)=は昔のカレンダー(陰暦)の五月ごろに降る長雨のことで、今では梅雨の季節と重なってるんやで。ついこの間まで荒れ地で雑草も生えてたように見えてた場所に、代搔きが終わって、雨がたくさん降って一面に満々と水が湛えられて、いよいよ田植えができるんや。こうやって、季節の移り変わりに合わせて、田植えをして、秋にはウチの大好きなご飯がいっぱい食べられるんや。農家のみんなぁ~...水たゝひけり

  • はる深き

    #はる深き……★☆はる深き色にもある哉住の江の底もみどりに見ゆる濱松:詠み人知らず:歌意:春もいよいよ深まったものだ。住吉の浜松は海の底まで緑濃く見えている。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#後撰和歌集第三巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~はるふかきいろにもあるかなすみのえのそこもみとりにみゆるはままつ「住の江」は昔、神功皇后が新羅から大和へ帰って来る時、船が進まへんようになって、住吉三神に祈ったらここに三神を祀るようにとの答えがあったんやて。それで、そのまま託宣のあった場所に住吉三神を祀ったのが住吉大社で、その入江っちゅう場所なんやで。つまり、「住の江」は海からの大和へのいりぐちで、海の神さまが見守ってる場所や。古い古い話やけど、今も住吉大社は全国の住吉の社の総本社やで。関西では初詣の人出一...はる深き

  • ますらをや

    #ますらをや……★☆ますらをや片恋せむと嘆けども醜のますらをなほ恋ひにけり:舎人皇子:歌意:立派なますらをたるものは片思いなんかするものかと強がってみたが、情けないことにみっともないこのますらをはそれでも恋してしまっている。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第二巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~ますらをやかたこひせむとなげけどもしこのますらをなほこひにけりみなさん、お元気?舎人皇子(とねりのみこ)が舎人娘子(とねりのをとめ)という女性に贈った歌やね。ますらを(丈夫)ってイケメンでマッチョのことやろ?そうやね。立派で勇気あるとか力強いという男の人を褒める言葉やね。舎人皇子は天武天皇の子どもで、『日本書紀』の編纂にも関わった人よ。ほんなら、舎人皇子は位の高いプリンスやん。自分は硬派の男で自分...ますらをや

  • 君とし見てば

    #君とし見てば……★☆あしひきの山桜花一目だに君とし見てば我れ恋ひめやも:大友家持:歌意:山の桜の花をあなたと一緒に一目でも眺めたら、こんなに恋しいとは思わないのに。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第十七巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~あしひきのやまさくらばなひとめだにきみとしみてばあれこひめやも家持さん、家持さん、「君とし見てば」って誰とお花見したいんですか?大伴家持:大伴池主君や。山峽に咲ける桜をただ一目君に見せてば何をか思はむ:大伴池主:(万葉集第十七巻より)私が先日から体調悪くて、花見でけへんって言うたら、池主君が心配して一緒に花見でけへんから寂しいって手紙来たから、その返事や。体調悪いんですか?病気?大伴家持:う~ん、そうやねん。今、都で怪しい感染症が大流行りやろ。なるたけ...君とし見てば

  • 九段坂

    #九段坂……★☆九段坂息づきのぼりながめたる桜の花はいまさかりなり:若山牧水:九段坂を息を切らして一生懸命駆け登り見渡せば桜の花が今、真っ盛りに満開だ。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#白梅集より■□■みんなぁ、元気ぃ~?九段坂は東京の観光地やでぇ。江戸時代の昔からお花見、特にお月見で有名なスポットやねんで。江戸城にも通じる門もあって周辺には公園やら神社やら大学やらがいっぱいあって、浮世絵にも描かれてるんやで。もっとも桜はここだけじゃなくて、今、日本全国みんな満開の花盛りやけどな。みんなはもう、お花見行ったぁ~?ウチは京都、八幡の背割り堤の桜並木見に行ったでぇ~!九段坂

  • 母とふ花の

    #母とふ花の……★☆時々の花は咲けども何すれぞ母とふ花の咲き出来ずけむ:丈部真麻呂:歌意:四季折々の花は咲くけれど、どうして、「母」いう花は咲いてくれないのだろう。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第二十巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~ときどきのはなはさけどもなにすれぞははとふはなのさきでこずけむみなさん、お元気?九州の守りを固めるために筑紫の国に派遣される防人の歌やね。派遣先の筑紫にも時期が来れば色とりどりの花が咲くだろけど、自分が心を慰めてくれるためにずっと眺めていたい花は「お母さん」やというのに、この花だけはなんで咲いてこないんだろうと意味やね。ほんま!切ないなぁ。どんなにきれいな花でもお母ちゃんには敵えへんのや。昔は自分の家族と別れて防人に行くのは、もしかしたら、一生会われへん...母とふ花の

  • 梅のかそする

    #梅のかそする……★☆あさあけの窓ふく風はさむけれとはるにはあれや梅のかそする:北畠親子:歌意:朝明けの窓に吹いてくる風は寒いけれどもう春なので梅の良い香りがする。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#玉葉集第一巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~あさあけのまどふくかぜはさむけれどはるにはあれやうめのかぞするこの頃は朝、起きて窓開けたら真冬みたいに、おお~さっぶいわぁ~!ってならへんやろ。それどころか、なんか外から風に乗ってふぅんわりっと梅のいい香りが漂って、あー梅も咲いてきたんやって思うことあるわ。春になってお花が咲いてくるとなんとなく周りの景色がピンク色に見えるでぇ。梅のかそする

  • 雪寒み

    #雪寒み……★☆雪寒み咲きには咲かぬ梅の花よしこのころはかくてもあるがね:詠み人知らず:歌意:雪が降って寒いので次々に咲こうとしない梅の花。それならばそのままでありたいようにしていればよい。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第十巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?いよいよ2月も終わりやでぇ。読み方やでぇ~ゆきさむみさきにはさかぬうめのはなよしこのころはかくてもあるがねかくてもあるがね=はこのようであろうからとか、このようにするようにとか言う意味やで。梅の花は咲きたくても寒いから咲かれへんのや。そんなに寒い寒い言うてるのやったら好きにしたらええやんってなげやりな言い方や。もう、ほんま、わがままな梅の花や。みんなのとこはもう咲いてるぅ~?雪寒み

  • 忘れむしだは

    #忘れむしだは……★☆面形の忘れむしだは大野ろにたなびく雲を見つつ偲はむ:詠み人知らず:歌意:顔かたちを忘れそうになった時には広い野原に出て、たなびく雲をみては思い出すことにしよう。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第十四巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~おもかたのわすれむしだはおほのろにたなびくくもをみつつしのはむなぁんか、ステキやと思わへん?ウチは好きな人から「会えない時は大空を見て君を思い出しているよ」キャァァァー!こんなん言われたら・・・!!!あっ、あっ、ちゃんと意味言うとくでぇ。面形(おもかた)=は、顔かたちとか面影のことで、ウチのようなかわいい顔のことやでぇ~。忘れむしだ(忘れむ時)=忘れそうになった時ちゅう意味やで。おほの(大野)ろ=は広い大野やで。さぁ~!ウチも大空見上げ...忘れむしだは

  • あたりは春の

    #あたりは春の……★☆埋火のあたりは春の心地してちりくる雪を花とこそみれ:素意法師:歌意:埋み火のあたりは暖かく春のような心地がしているので散ってくる雪を花と見よう。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#後拾遺和歌集第六巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~うつみひのあたりははるのここちしてちりくるゆきをはなとこそみれみなさん、お元気?暖かい春が待ち遠しいですね。埋火とは灰の中にうめた炭でまだ火種が残っている炭火のことよ。昔は囲炉裏で暖を取っていたから、囲炉裏の灰の中に炭火が残っていて囲炉裏の周りは暖かかったんやね。なるほど!ウチは、寒い日には寝る時に、お布団の中に湯たんぽ入れる派や。朝も、湯たんぽが暖かいから、お布団から出るのがいややと思う時があるわ。そんな時は、降ってくる雪のことを風で花を散らせて...あたりは春の

  • 春やくる

    #春やくる……★☆春やくる人やとふともまたれけりけさ山里の雪を眺めて:赤染衛門:歌意:春は来ているのだろか?人は訪れてくれるのだろうか?本当に待たれるものだ。今朝の山里の雪を眺めていると。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#後拾遺和歌集第六巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~はるやくるひとやとふともまたれけりけさやまさとのゆきをなかめて今日は立春やで。昔の人は1年を24の季節にわけてたんや。立春はその一番最初やで。つまり、1年の最初の季節で、冬が終わって今日から春やねんで。でも、まだまだ寒いし雪も積もってたら、ほんまに暖かい春が来るんかな、こんな雪積もってたら、誰も訪ねて来えへんかもって心細なるよな。そやけど、大丈夫や!立春過ぎたら徐々に暖かなってくるでぇ。寒いのもあともうちょっとやで。春やくる

  • あしたは春の

    #あしたは春の……★☆なにとなく心さやぎていねられずあしたは春のはじめと思へば:良寛:歌意:何となく心がざわめき、眠ることができない。明日が春の初めだと思うと。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#良寛歌集より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~なにとなくこころさやぎていねられずあしたははるのはじめとおもへばさやぎて=ざわめく、騒ぐとかと言ういみやでぇ。なぁんや、良寛さん、まるで子供みたいやろ。春の初めは新しい年の初め、つまり、新年のことやでぇ。いよいよ春がやってきて、新しい年になる立春の前の晩に、さぁ、寝よと思ったけど、なんや知らんけど、気持ちがざわめいて嬉しくて、落ち着いて寝られへんwwwって言うてるんや。ほんま、これって、みんなも覚えあると思うけど、遠足や運動会、お誕生日会とかの楽しい事の前の晩みた...あしたは春の

  • 実の照るも見む

    #実の照るも見む……★☆この雪の消残る時にいざ行かな山橘の実の照るも見む:大友家持:歌意:この雪の消えないうちにさあ出かけよう。そして山橘の実が赤く照り輝いているのを眺めよう。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第十九巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~このゆきのけのこるときにいざゆかなやまたちばなのみのてるもみむ山橘=はヤブコウジって言う赤い実のなる植物のことやでぇ。それに葉っぱは緑のままやから、雪の白、葉っぱの緑、実の赤と、三色カラーや。なんか、想像したらめちゃきれいやと思うわ。昔の人は、雪が降って寒い寒いと言って閉じこもってんと、こんな景色を見に行くこと楽しみにしてたんやなぁ~ほんまに、赤い実が照り映えて輝いて見えるわ。実の照るも見む

  • この降る雪の

    #この降る雪の……★☆我が背子とふたり見ませばいくばくかこの降る雪の嬉しくあらまし:光明皇后:歌意:あなたと二人で見ているのだったら、どれほど、今、この降っている雪が嬉しく見られることでしょう。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第八巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?寒いなぁ~。みんなの所にも雪、降ってる~?読み方やでぇ~わがせことふたりみませばいくばくかこのふるゆきのうれしからましみなさん、お元気?光明皇后が夫の聖武天皇に送った歌ね。聖武天皇は行幸で留守やったんやね。だから、皇后は一人で降る雪を見て、あなたと二人で見たらもっと嬉しいのにと手紙に書いて送ったんやね。出張中って言うことやね。それにしてもラブラブやなぁ。雪が降っても二人で見たいなんて。ウチも早くそう言える人を探さなアカンわ。しょーもない事で...この降る雪の

  • 松はみどりぞ

    #松はみどりぞ……★☆おいぬとて松はみどりぞまさりけるわがくろかみの雪のさむさに:菅贈太政大臣:歌意:老いたといっても松の緑の色が素晴らしい。比べると私の黒髪は雪のように白く寒々としている。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#新古今和歌集第十八巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?寒っいなぁ!寒いけど、ウチは元気やでぇ。みなさん、お元気?読み方やでぇ~おいぬとてまつはみどりぞまさりけるわがくろかみのゆきのさむさにこの菅贈太政大臣は菅原道真のことよ。菅贈太政大臣とは生前に勲功のあった人が亡くなってから官位を贈ることなのよ。新古今和歌集が成立したのは菅原道真が亡くなってからやから作者の表記がこうなるんやな。松は常緑樹やから冬でも青々と茂ってるのに、自分の頭髪は白髪で真っ白。あ~、年取ったなぁ~って老松を羨ましがってる...松はみどりぞ

  • かなふ初夢

    #かなふ初夢……★☆年くれぬ春くべしとは思ひねにまさしく見えてかなふ初夢:西行:歌意:年も暮れ、春がきっと来ると思って寝たら、それが本当となり初夢で思いがかなった。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#山家集巻上より■□■皆さま、新年あけましておめでとうございます。本年も「言の葉花壇」をどうぞよろしくお願いいたします。読み方やでぇ~としくれぬはるくへしとはおもひねにまさしくみえてかなふはつゆめ初夢は今夜見るんやで。マナちゃんの、今年、かなえたい夢はどんなの?ウチか?それはな、たとえカナ女さんでも内緒や。まぁ!秘密の夢なのね。かなうといいわね。そうや!かなうようにウチは一生懸命頑張るわwwwみんなぁ~今年も夢がかなうようにがんばろや~!かなふ初夢

  • かぞふれば

    #かぞふれば……★☆かぞふればとしのゝこりもなかりけりおいぬるばかりかなしきはなし:和泉式部:歌意:数えてみれば今年も残り少なくなった。1年が終わりこうして年ばかり取ってしまうほど悲しいものはない。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#新古今和歌集第六巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~かそふれはとしののこりもなかりけりおいぬるはかりかなしきはなしみなさん、お元気?今日はもう、大晦日。今年もいよいよ終わりですね。「言の葉花壇」も大変お世話になりました。ほんまや!和泉式部も数えてみたら今年も終わりや言うてる。それに、今年が終わりちゅうことはまた、年取るやん!それ、いややとも言うてるわ。和泉式部はモテ女やから、年取って自分の容姿が衰えることは悲しい言うてるけど、でも、ウチは違うでぇ~!アラ、どういう事?...かぞふれば

  • さかな持てこよ

    #さかな持てこよ……★☆うま酒にさかな持てこよいつもいつも草の庵に宿はかさまし:良寛:歌意:歌意:美味しいお酒と肴を持って来なさい。そうすればいつでも草の庵の宿を貸しましょう。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#良寛歌集雑の部より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~うまざけにさかなもてこよいつもいつもくさのいおりにやどはかさましいよいよ年末で慌ただしいなぁ~みなさん、お元気?今年もあとちょっとになりましたね。良寛さんも忘年会に持ち込みやで。それにしても350年も前の世界に生きていた良寛さんが、今のように感染症が流行して、忘年会も新年会も中止になるとは思ってみなかったんちゃうかな。マスク会食せなあかんこのご時世や。お家で宴会するにはみんなでそれぞれ持ち寄っての忘年会や。カナ女さん、ウチも狭い部屋やけどお酒...さかな持てこよ

  • 恋ひしわたれば

    #恋ひしわたれば……★☆ますらをの現し心も我れはなし夜昼といはず恋ひしわたれば:詠み人知らず:歌意:立派な一人前の男らしい正気を自分はなくしてしまった。夜昼という区別もなくあなたに恋し思い続けているので。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第十一巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~ますらをのうつしごころもわれはなしよるひるといはずこひしわたれば男の人も恋するとこうなるんや!現し心=理性のある心とか正気っていうことやで。ところで、秘密やで。誰にも、絶対にゆーたらあかんで!実はな、実は・・・ウチも昔、こんなんゆーてくれた男の子おったんやキャァー恋ひしわたれば

  • こがらしの風

    .#こがらしの風……★☆いつのまにそらのけしきのかはるらんはげしきけさのこがらしの風:津守国基:歌意:いつの間に空模様が変わったのだろうか。今朝は木枯らしの風が激しく吹いている。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#新古今和歌集第六巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~いつのまにそらのけしきのかはるらむはけしきけさのこからしのかせ気ぃがついたら、いつの間にかもう冬や!地球上の季節は間違わんとやってくるなぁ。しばらくは寒い、寒いと言わなあかんわwww。ウチは寒いのは苦手やけど、それなりに変わる季節は楽しむでぇ!みんなも寒がってばっかりせんと、冬景色楽しんで、寒さ乗り切ろや!こがらしの風

  • 酒に染みなむ

    #酒に染みなむ……★☆なかなかに人とあらずは酒壷になりにてしかも酒に染みなむ:大伴旅人:歌意:いっそ人として生きているよりは、酒壺になりたいもんだ。そうしたら思う存分酒につかっていられるだろう。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第三巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~なかなかにひととあらずはさかつぼになりにてしかもさけにしみなむみなさん、お元気?寒くなってきて、日本酒の美味しい季節になってきましたね。こうして各地で日本酒祭りがありますね。ずらっとお酒並んでる。あそこで熱心にお酒見てる人は・・・?あなたはどなた?大伴旅人:あっ?わしか?わしは大伴旅人や。都でとっても偉い人や!あなたが大伴旅人さん。あなたが酒壺になって、お酒につかりたい方ですね。大伴旅人:もちろん!こんな美味しいものを嫌いやと...酒に染みなむ

  • 見る菊は

    #見る菊は……★☆久方の雲のうへにて見る菊はあまつほしとぞあやまたれける:藤原敏行:歌意:宮中で見る菊の花は天上に輝く星かと見誤るほど素晴らしいものだ。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#古今和歌集第五巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~ひさかたのくものうへにてみるきくはあまつほしとそあやまたれけるみなさん、お元気?この歌は藤原敏行が、まだ地下人(じげびと)という下級の官僚で清涼殿に昇殿できなかった時に宇多天皇に特別に召し上げられて詠んだと枕詞に描かれてるわね。宇多天皇は菊の愛好者で、清涼殿の庭にはもしかしたら、いっぱい菊が咲いていたかもね知れないわね。な~んや!つまり、忖度(そんたく)かいな。ま、まぁ、そんなとこかな。「あまつほしとぞ」は宇多天皇をはじめ宮中のたくさんの公家たちのことやろ。お公家...見る菊は

  • 金色の

    #金色の……★☆金色のちひさき鳥のかたちして銀杏ちるなり岡の夕日に:与謝野晶子:歌意:丘の向こうに沈む夕日を浴びて、黄色く色づいた銀杏の葉がまるで金色の小鳥が飛んでいくように散っている。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#恋ごろもより■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~こんじきのちひさきとりのかたちしていてふちるなりおかのゆうひに秋も深まってきたやろ。そろそろ紅葉の季節や。紅葉もきれいけれど、銀杏も負けてへんで。どや!この歌の景色!道路が金色に埋まるくらい銀杏の落ち葉。紅葉は日本的な景色やけど、銀杏はまるで外国の景色見てるみたいに見えるわ。憧れやなぁ~金色の

  • 稲つけば

    #稲つけば……★☆稲つけばかかる我が手を今夜もか殿の若子が取りて嘆かむ:詠み人知らず:歌意:稲をついてあかぎれができる私の手を今夜もお屋敷の若樣が、かわいそうだと手にとって嘆いてくださることだろう。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第十四巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?みなさん、お元気?読み方やでぇ~いねつけばかかるあがてをこよひもかとののわくごがとりてなげかむ稲つけば=稲をついて精米することやで。かかる(皹)我が手=手の皮が破れ裂ける。あかぎれになる。また、ひびがきれるって言うことなんやて。それにしても、いやぁ~、シンデレラストーリーやんかぁ!身分違いの恋!ええなぁ~。女子のあこがれや!フフフ、羨ましい?でもね、全く違うのよ。えっ?違う?どういう事?これは、労働歌で、稲刈り、精米と田んぼで過酷な労...稲つけば

  • 花見る程の

    #花見る程の……★☆秋の野の花見る程の心をば行くとやいはむ止るとやいはむ:赤染衛門:歌意:秋の野の花を見れば見るほど心ゆくというか心に留まると言えばよいものか。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#詩歌集第三巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~あきのののはなみるほとのこころをはゆくとやいはむとまるとやいはむ今日は秋日和なんでウチは京都嵐山の嵯峨野を散策やで。おや、あそこに誰か・・・もしもし、こんにちは。良いお天気ですね。赤染衛門:こんにちは。私は中宮彰子様にお仕えしている女房の赤染衛門と申します。あー、それではあなたがこの歌を詠んだ赤染衛門さんですか?赤染衛門:ハイ、そうです。今日は、嵯峨野の法輪寺さんへお参りにきて、この美しい花々が咲き乱れているのに心を奪われてこの歌を詠みました。なるほど。ほんと...花見る程の

  • 千たび嘆きて

    #千たび嘆きて……★☆あかねさす日の暮れゆけばすべをなみ千たび嘆きて恋ひつつぞ居る:詠み人知らず:歌意:日が暮れてゆくとどうしようもなくやるせなくなり、何度もため息をついて、あなたのことを恋しく思って嘆いている。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集十二巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~あかねさすひのくれゆけばすべをなみちたびなげきてこひつつぞをるあかねさす=は茜色に鮮やかに照り映えるの意味から、「日」にかかる枕詞や。すべをなみ(術をなみ)=はどうしようもなくとかどうにもしょうがなくとかやで。千たび(千度)嘆きて=は、千度(ちたび)やから千回のため息とか、何回も何回ものため息とか、回数のめっちゃ多いことの意味やで。みんなぁ~、千回のため息やで。夕日のきれいな夕暮れになると千回もため息つくよう...千たび嘆きて

  • 夜道はよけむ

    #夜道はよけむ……★☆天の原振り放け見れば白真弓張りて懸けたり夜道はよけむ:間人大浦:歌意:天空を遙かに眺めて見ると、白木の弓に弦を張ったような月が出ている。これを眺めながら歩く夜道は良いものだろう。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第三巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~あまのはらふりさけみればしらまゆみはりてかけたりよみちはよけむ秋は空気が澄んで空がきれいに見えるやろ。だから月も明々と見えるから、満月の歌が多いけど、あえて三日月やで。なんか、幻想的やろ。きっと、デートの帰りとかで三日月のような寂しい月を見てもキラキラに見えるんや。あー、ウチもこんな幻想的な夜道を、ルンルンな気持ちで空を見上げて歩いて帰るデートしてみたいわぁ~。みんなはこんな気持ちの夜道歩いたことあるぅ?夜道はよけむ

  • 誰ぞかれと

    #誰ぞかれと……★☆誰ぞかれと我れをな問ひそ九月の露に濡れつつ君待つ我れを:詠み人知らず:歌意:「いったいあの人は誰だろう」といって長月の夜露に濡れながら恋しい人を待っている私のことを聞かないで下さい。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第十巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~たぞかれとわれをなとひそながつきのつゆにぬれつつきみまつわれをデートで恋人を待っていたら、みんなに不審がられて「ただ、恋人待ってるだけやん」って言う感じやなぁ~誰ぞかれ=あれは誰やねんやで。ちなみにプチ情報。「たそがれ」の語源らしいでぇ~。なるほどやろ。誰ぞかれと

  • 夕さらば

    #夕さらば……★☆夕さらば君に逢はむと思へこそ日の暮るらくも嬉しくありけれ:詠み人知らず:歌意:夕方になったら恋しい人に逢おうと思っているからこそ、日の暮れていくのさえも嬉しいことだわ。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第十二巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~ゆふさらばきみにあはむとおもへこそひのくるらくもうれしくありけれみなさん、お元気?この歌の枕詞に「正述心緒」とあるわね。つまり、心に思ったことを素直に詠んだんや。学校やお仕事が終わって好きな人と会えることが待ち遠しい気持ちがよぉ~わかるわ。そうやね。それに補記に「女歌」とあるから、女性の気持ちやね。うんうん、わかるゎ、わかるゎ。ウチもデートのある日はソワソワ、ワクワクや。あらっ、マナちゃんもデートに行くんやね。あったりまえや。ウチは...夕さらば

  • いなと言へど

    #いなと言へど……★☆いなと言へど強ふる志斐のが強ひ語りこのころ聞かずて我れ恋ひにけり:持統天皇:歌意もう嫌だ、聞きたくないと言っても聞かせる志斐の嫗のこじつけ話も、この頃聞かないので私は恋しく思っている。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第三巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~いなといへどしふるしひのがしひかたりこのころきかず強ひ語り=はこじつけ話のことで無理強いすることやで嫗(おみな)=は高齢の女性のことで、つまり、お婆さんのことやで。あれっ、持統天皇と柿本人麻呂がなんかもめてるみたい。人麻呂「天皇さま、ぼんやりされてどうしたんですか」持統天皇「あー、人麻呂か。ええとこ来たわ。あんた、志斐の嫗(おみな)、知ってるか?」人麻呂「あの、めっちゃ、よーくしゃべるお婆さんのことですか?」持統天...いなと言へど

  • 道志るべせよ

    #道志るべせよ……★☆まだ志らぬ人をはじめて戀ふる哉思ふ心よ道志るべせよ:肥後:歌意:まだ何もよく知らないあの人のことを初めて好きになりました。あの人を恋しく思う私の心よ、どう伝えたらよいか道標になってください。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#千載和歌集第十一巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~またしらぬひとをはしめてこふるかなおもふこころよみちしるへせよなんかなぁ~、乙女ごごろやけど切ないやろ。ウチもなぁ、好きな人のそばに居りたいけど、居ったら居ったでドキドキして、何しゃべってええかわからんのや。ほんま!恋する乙女は切ないわぁ!道志るべせよ

  • うつるゆふ日の

    #うつるゆふ日の……★☆波のうへにうつるゆふ日の影はあれととをつこ嶋は色くれにけり:京極為兼:歌意:波の上に映っている夕日の光の影はまだ残っているけれど、遠くの小島の色はすっかりわからないほど暮れてしまった。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#玉葉集第十五巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~なみのうへにうつるゆふひのかけはあれととほつこしまはいろくれにけり海に沈む夕日の瞬間のきれいな様子やろ。夏休みもそろそろ終わり、日中はまだまだ暑いけど、朝と夕方はちょっと涼しくなってきたなぁ。夕日もきれいに見える季節の変わり目になってきたやろ。暑さの辛抱もあともうちょっとや。うつるゆふ日の

  • 山の端消ゆる

    #山の端消ゆる……★☆眺めつる草の上より降りそめて山の端消ゆる夕ぐれの雨:永福門院内侍:歌意:野の草を眺めていたら、その葉の上に雨が降り始め、だんだん山の稜線も見えなくなってゆく夕方の雨。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#風雅集第十六巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~なかめつるくさのうへよりふりそめてやまのはきゆるゆふくれのあめまだまだ暑いから、ちょっと、こんな雨も降ったら涼しいやろなぁ。ウチも時々、ボーっと空眺めて、夕立があったらええのにと思うことあるぐらいの暑さやで。あと、もうちょっと我慢やで。それまでみんなぁ、元気でがんばろやぁ~!山の端消ゆる

  • 夕されば ひぐらし来鳴く 生駒山 越えてそ吾が来る 妹が目を欲り8月29日(火)のつぶやき

    #夕されば……★☆夕さればひぐらし来鳴く生駒山越えてぞ我が来る妹が目を欲り:秦間満:歌意:夕暮れになるとひぐらしがやって来て鳴く生駒山を越えて私はやって来た。いとしい妻の顔が見たさに。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第十五巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~ゆふさればひぐらしきなくいこまやまこえてぞあがくるいもがめをほり妹が目を欲り(いもがめをほり)=は恋人(妻)に逢いたくてやでぇ。あっ、こんな夕暮れに人が・・・ちょっと聞いてみましょか!もしもし、お急ぎのようですが、もう、夕暮れですよ。秦間満:あっ、そうなんです。だから急いでるんでる。私は、新羅使節団のメンバーなんですが、まだ出航しないんで休暇になったんです。それで、ちょっとでも恋しい妻の所に帰ろうと・・・難波の港には出航する時に間に合...夕さればひぐらし来鳴く生駒山越えてそ吾が来る妹が目を欲り8月29日(火)のつぶやき

  • 雨障み

    #雨障み……★☆ひさかたの雨も降らぬか雨障み君にたぐひてこの日暮らさむ:詠み人知らず:歌意:雨でも降ってくれないだろうか。そうしたら、雨で出かけずにあなたに寄り添って今日一日を暮らそう。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第四巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~ひさかたのあめもふらぬかあまつつみきみにたくひてこのひくらさむまだまだ、暑いなぁ~ほんま、雨降って涼しくなってほしいやろ。雨障み(あまつつみ)=雨に降られて外に出られずとじこもっていることやで。たぐひて=寄り添うとか連れ添うとかのことやで。でも、こんなに暑かったら一緒におったら余計に暑いやろと思うけど、そこは恋人同士。ちょっとでも一緒におりたい恋心や。雨障み

  • 光る星あり

    #光る星あり……★☆真砂なす数なき星の其中に吾に向ひて光る星あり:正岡子規:歌意:夜空には細かい砂粒のように数え切れないたくさんの星。その星々の中に、私に向かって光っている星がある。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#子規歌集より■□■みんなぁ、元気ぃ~?東京オリンピック2020もいよいよ後半やなぁ。お家で応援してる?読み方やでぇ~まさごなすかずなきほしのそのなかにわれにむかいてひかるほしあり努力をした人には、どんな人にもきっと自分にだけ、ピッカピカと光る星が見えるんや。アスリートのみんなも、今までの努力に悔いのないように力を発揮して、ウチ等に感動くれてるからきっと、見えてるんやと思う。みんなも夏の夜空見上げて、大きく自分にだけ光る星、きっとあるから探してみてや。光る星あり

  • こけのむすまで

    #こけのむすまで……★☆わが君は千世にやちよにさざれいしのいはほとなりてこけのむすまで:詠み人知らず:歌意:私のあなたに対する尊敬とあなたの命が、千年さらにもっと長く、細かい石が大きな岩となってそこに苔が生えるまで続くように。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#古今和歌集第七巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?この歌、みんなもよー知ってるやろ。そうやで、これは日本の国歌「君が代」の元になった歌やで。この歌の収載されてるのが「古今和歌集」の「賀の巻」つまり、新年やその他のお祝いの歌の巻やで。「我が君の代」つまり、自分の愛する人や尊敬する人に「長生きしてや~、いつまでも愛してるでぇ~」と長寿や活躍を願ってる歌やで。今、東京オリンピック2020の真っ最中。「君が代」が流れるシーンがいっぱいあるけど、それは頑張った選手...こけのむすまで

  • もろこしも

    #もろこしも……★☆もろこしも夢に見しかばちかかりきおもはぬ中ぞはるけかりける:けむげい法し:歌意:遠い中国の地も夢に見れば近かった、それなのに思い合わない二人の仲は遥かに遠い。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#古今和歌集第十五巻よりみんなぁ、元気ぃ~?.暑い中、東京オリンピック2020の真っ最中やなぁ。読み方やでぇ~もろこしもゆめにみしかはちかかりきおもはぬなかそはるけかりけるこれはホンマは恋の歌やで。でも今、オリンピックで活躍している選手はみんな努力して4年に1回、遠い国で開催されるこのイベントに出ることを夢見てるんや。きっとこの歌のような心境なんとちゃうかなぁ。世界中で新型コロナ感染症が蔓延して、開催する日本も、招かれる方の国にもいろんなことが起こっているけれど、ウチは純粋にみんなが活躍するのを応援...もろこしも

  • 蔭をしげみや

    #蔭をしげみや……★☆夏山の蔭をしげみや玉ほこの道行く人も立ちどまるらむ:紀貫之:歌意:夏の山の陰のできた茂みには道行く人も立ち止まってしまう。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#拾遺和歌集第二巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?暑いなぁ!読み方やでぇ~なつやまのかけをしけみやたまほこのみちゆくひともたちとまるらむ玉ほこ=玉ほこは美しい玉の飾りのついた矛のことやけど、ここでは「道」にかる枕詞で使こてんねんで。もう、こんなにカンカン照りやと、みんなもエアコンの効いたとこ行きたくなるやろ。昔の人はエアコンなかったから、大きな建物の軒下や大きな木に出来た陰で休みながら用事をすませに行ったりしてたんや。みんなもこんなに暑い日には出かける時に帽子や日傘、忘れんと行きや。それに、水分補給も絶対に忘れたらあかんでぇ!でも、出...蔭をしげみや

  • あつさぞまさる

    #あつさぞまさる……★☆声聞けばあつさぞまさる蝉の羽の薄き衣はみに着たれども歌意:蝉が鳴いている声を聞くと余計に暑くなる。蝉の羽のように薄い衣を着ているけれど。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#和泉式部集より■□■みんなぁ、元気ぃ~?梅雨が明けたらたちまち暑いなぁ~。和泉式部さんが居るのでちょっと聞いてみよかぁ。毎日暑いですね。和泉式部:ほんまや。朝起きたら、びっくりするくらい蝉、いっぱい鳴いてて、もう、ほんまに暑いわ!私、こんな薄い夏の衣着てるのに、どうやったら涼しくなるんでしょうね。エアコンもないから着てるもので調節するしかないですね。熱中症にならないように、くれぐれも気を付けてお過ごしくださいね。和泉式部:は~い、ありがとう。あなたもね。お互いに気を付けながらこの暑さを乗り切りましょうね。あつさぞまさる

  • 水くきの

    #水くきの……★☆水くきのあとも涙にかすみけりありし昔のことを思へば歌意:父上の筆跡を見ていると、お元気だった遠い昔を思い出して涙で目がかすんでくる。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#はちすの露より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~みづぐきのあともなみだにかすみけりありしむかしのことをおもへば水くき=筆跡とか手紙のことやで。みなさん、お元気?この歌にの枕詞に「たらちをの書きたまひしものを見て」とあるわね。「たらちを」はお父ちゃんのことやろ。そうね。「垂乳男(たらちお)」つまり、お父さんのことやね。反対語は「垂乳女(たらちめ)」でお母さんのこと。良寛さんはお父ちゃんの残した手紙を見ていると、だんだん悲しくなってきたんや。あー、ウチも優しいお父ちゃんやお母ちゃんのこと思ってしまうわ。やっぱり、家族は大事水くきの

  • 七夕のこころに添えて4首 まち來し今日の・扇のかぜに・早漕ぐ舟の・月の舟 星の林に

    #まち來し今日の……★☆棚機の心のうちやいかならむまち來し今日の夕暮のそら:九条兼実:歌意:織姫の心の内はどんな気持ちだろう。ずっと待ちに待っていた今日の夕暮れの空だから。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#千載和歌集第四巻より■□■#扇のかぜに……★☆天の河扇のかぜに霧はれてそらすみ渡るかさゝぎのはし:清原元輔:歌意:天の川は扇で煽ぐ風で霧が晴れて、空が澄わたり鵲の橋も見える。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#拾遺和歌集第十七巻より■□■#早漕ぐ舟の……★☆この夕降りくる雨は彦星の早漕ぐ舟の櫂の散りかも:詠み人知らず:歌意:この七夕に降る雨は彦星が急いで漕いでいる舟の櫂のしずくが散っているのだろうか。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第十巻より■□■#月の舟星の林に……★☆天の海に雲の波...七夕のこころに添えて4首まち來し今日の・扇のかぜに・早漕ぐ舟の・月の舟星の林に

  • あぢさゐの

    #あぢさゐの……★☆あぢさゐの下葉にすだく蛍をば四ひらの数の添ふかとぞ見る:藤原定家:歌意:紫陽花の下葉に集まる蛍は四枚の花びらに添うように光るので花が数を増したかと見える。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#拾遺愚草皇后宮大輔百首より■□■みんなぁ、元気ぃ~?鬱陶しい梅雨真っ最中やけど、ウチは元気やでぇ~読み方やでぇ~あちさゐのしたはにすたくほたるをはよひらのかすのそふかとそみる雨が止んで日が暮れるころ紫陽花の花の間を蛍が飛び交って光ると、紫陽花の花びら(ホンマはガクやで)が光って増えたように見えるんや。すたく(すだく)=群れをなして集まるとかむらがるちゅう意味があるんや。四ひら(よひら)=紫陽花の別名やで。紫陽花は昔から日本にある花やけど、昔の歌の中では植えた土によって、色が変わるのであんまり好んで詠ま...あぢさゐの

  • 入相の鐘の

    #入相の鐘の……★☆山寺の入相の鐘の聲ごとにけふもくれぬと聞くぞ悲しき:詠み人知らず:歌意:山寺の入相の鐘の音があちこちで響くたびに今日もまた暮れてしまったと聞くのが悲しい。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#拾遺和歌集第二十巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~やまでらのいりあいのかねのこえごとにけふも.くれぬときくぞかなしき今日、6月10日は「時の記念日」やでぇ入相の鐘=晩鐘、日暮れにお寺でつく鐘ことやで。昔は、お寺が鐘をついて人々に時間を知らせたんや。『晩鐘』と言えば、フランスの画家ミレーが、野良仕事が終って夕方の鐘の音に、一日の感謝の気持ちを一生懸命祈る夫婦の姿を描いた有名な絵があるやろ。日本の昔の人も、日暮れのお寺の鐘の音を聞いて「あ~、今日も無事に暮れたなぁ。充実してたかなぁ、ちょっとだ...入相の鐘の

  • 立つ虹の

    #立つ虹の……★☆伊香保ろのやさかのゐでに立つ虹の現はろまでもさ寝をさ寝てば:詠み人知らず:歌意:伊香保の高い堰に立っている虹ではないが、あのように人目について現れるまでも満足するほど寝たならば、もう、見つかってもかまわない。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第十四巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~いかほろのやさかのゐでにたつのじのあらはろまでもさねをさねてば伊香保ろ=今の群馬県の伊香保町やで。やさかのゐで(八尺の堰塞)=八尺(やさか)大きいこと。長いこと。堰塞(ゐで)は堰堤、ダムのことやで。ぬじ(努自)=これが虹(にじ)のことやで。万葉仮名で書いたら「努自」と書くんや。現はろまでも=あらはろはあらはるの東国訛りなんや。さ寝をさ寝てば=幾夜も続けて寝ること。この歌は万葉集の巻14の東歌に...立つ虹の

  • 雨やまぬ

    #雨やまぬ……★☆雨やまぬ軒の玉水數しらず戀しきことのまさるころかな:平兼盛:歌意:雨のやまない軒先から真珠のような水滴が落ちてくるのを数えられないように、限りなく恋しさが増して数えられないこの頃だ。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#後撰集第九巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~あめやまぬのきのたまみつかすしらすこひしきことのまさるころかな雨が降って鬱陶しい日々やなぁ。そんな日ぃでも軒先から雫がぎょうさん落ちてくるのを見てたら、この雫の数に負けてへんくらい想ってるでぇ~っていうこっちゃ!そしたら、こんな雨の日ぃも恋しい人のことばっかり考えて楽しいわ。みんなも、憂鬱にならんと、雨の日も楽しいこと考えよなぁ。雨やまぬ

  • 片糸にあれど

    #片糸にあれど……★☆河内女の手染めの糸を繰り返し片糸にあれど絶えむと思へや:詠み人知らず:歌意:河内女が手染めの糸を繰り返し紡ぐので、片糸だけれど滅多に切れるようなことはない。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第七巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~かふちめのてそめのいとをくりかへしかたいとにあれどたえむとおもへや昔の河内国(今の大阪府の東部)では糸を染めることや機織りが盛んやったんやで。糸は紡いで2本を撚り合わせて丈夫にして織物にするんやけれど、片糸はまだ撚る前の1本の糸ちゅうことや。普通は1本だけやったら頼りないけど、河内の女性が紡いで染めた糸は1本でも丈夫で滅多に切れへん、二人の仲もまだ片思いやけども、自分は切れることなくず~っと思てんるからねっちゅことや。健気に片思いしてたらいつ...片糸にあれど

  • にほへる香かも

    #にほへる香かも……★☆橘のにほへる香かも霍公鳥鳴く夜の雨にうつろひぬらむ:大伴家持:歌意:ホトトギスが鳴く夜の雨の中、橘の良い香りがどこからともなく漂っているようだ。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第十七巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?みなさん、お元気?読み方やでぇ~たちばなのにほへるかかもほととぎすなくよのあめにうつろひぬらむうつろひぬらむ(移ろいぬらむ)=ぬらむは(今頃)~しているだろう、という意味なんで「移動してるだろう」よ。橘ってミカンのことやろ。ミカンは秋から冬やんか。そうね。でも、実は秋から冬にかけてなるけれど、今の季節は花が咲くのよ。花橘と言って、とってもいい香りがするの。暑くなり始めた今頃の雨は五月雨(さみだれ)と言って、しとしとと降り続け、なんとなく湿気臭く、じとじとした感じで...にほへる香かも

  • 軒の菖蒲の

    #軒の菖蒲の……★☆つれづれと音たえせぬは五月雨の軒の菖蒲の雫なりけり:橘俊綱:歌意:やむこともなく音が絶え間なく聞こえるのは、五月雨が軒の菖蒲を伝わり落ちる雫だ。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#後拾遺和歌集第三巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~つれつれとおとたえせぬはさみたれののきのあやめのしつくなりけりつれづれと(徒然と)=次から次へととか変化がなくて単調な様子やで。五月雨(さみだれ)=五月に降る雨やで軒の菖蒲(のきのあやめ)=これはな、軒菖蒲(のきしょうぶ)って言うてな、昔の人は端午の節句に、家の軒に蓮や蓬と菖蒲の葉を一緒に束ねて薬玉を作って吊るして邪気払いしたんやで。今では菖蒲湯(しょうぶゆ)って言うてお風呂に入れるやろ。菖蒲(アヤメ)=菖蒲(ショウブ)と一緒で昔はアヤメって言うたん...軒の菖蒲の

  • 千重に百重に

    #千重に百重に……★☆心には千重に百重に思へれど人目を多み妹に逢はぬかも:詠み人知らず:歌意:心では何重にも恋しく思っているのに人目が多いので、愛しいあの人に逢うことができない。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#万葉集第十二巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~こころにはちへにももへにおもへれどひとめをおほみいもにあはぬかもみなさん、お元気?千重に百重に(ちえにももえに)=は幾重にも幾重にもという意味よ。思へれど(おもえれど)=思っているけれど。人目を多み(ひとめをおおみ)=人の目が多いのでよ。な~んか、男の子の言い訳ぽいわ。だって、人目があるから会われへんなんて・・・ウチは恋したらいつだって会いたいやん。今ならそうね。昔の日本人は謙虚だったのよ。自分たちの恋を人に知られたくないって思ってたのね。...千重に百重に

  • うちしめり

    #うちしめり……★☆うちしめりあやめぞかほるほとゝぎすなくやさ月の雨のゆふぐれ:藤原良経:歌意:しっとりと潤った空気の中、菖蒲が香ってホトトギスも鳴いている五月の雨の日の夕暮れ時。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━#新古今和歌集第三巻より■□■みんなぁ、元気ぃ~?読み方やでぇ~うちしめりあやめそかをるほとときすなくやさつきのあめのゆふくれ打ち湿り=は水気を帯びてしっとりするとかしっとりと落ち着くとかの意味やで。あやめ=むかしは菖蒲(ショウブ)のことをあやめって言うたらしいわ。「五月」って言葉は面白いで。「五月雨」って書いて「さみだれ」って読むんやで。「五月蠅い」って書いて「うるさい」って読むんやで。なんか、面白いやろ。「さみだれ」はしっとり静かな感じやのに、「五月の蠅」はうるさいんやで。それに「五月」は「皐...うちしめり

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