サファリパーク さん プロフィール

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サファリパークさん: いつかは、、、夢物語
ハンドル名サファリパーク さん
ブログタイトルいつかは、、、夢物語
ブログURLhttp://ameblo.jp/ar777shi/
サイト紹介文長編小説 シデノヤマ 執筆中です
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供22回 / 95日(平均1.6回/週) - 参加 2017/05/09 23:24

サファリパーク さんのブログ記事

  • 過去の記事 …
  • 21小説シデノヤマ
  • 青山裕樹(あおやまゆうき)と青山蕙子(あおやまけいこ)の自宅マンションの廊下で、座り込んで話をしている、管理人 喜田(きた)と101号室の菊池静江(きくちしずえ) 「しずえさん、今、青山さんご夫婦は険悪な空気じゃないんですか」 新婚旅行に夫がパスポートをなくす。嘘でしょと言いたくなるようなアクシデントに、関係修復は時間がかかるんじゃないかと思っていた。なぜ、しずえが青山さんのご夫婦は大丈夫。お幸せで [続きを読む]
  • 20小説シデノヤマ
  • 管理人は、ゆっくり寝室のドアを開けた。そこには‥‥‥ 「あっ」 静かに寝室に足を踏み入れた。正面のレースのカーテンが風でゆるりとなびいている。 「奥さん‥‥‥いませんね」 管理人は緊張の糸が切れたのか、力が抜けてその場に座り込んでしまった。 しずえも寝室に入って、管理人の肩を優しく叩いた。チェストの上の家族写真に気づいて近くまで寄ってみた。 「あらっ、クチナシの香りが微かにするんですね。5階でも。う [続きを読む]
  • 19小説シデノヤマ
  • ガシャーン。リビングの方で音がした。 管理人喜田(きた)は驚きで石像のように固まっている。青山家の玄関前の置物としては風水的にはどうなのだろう。たぶん金運、恋愛運は効き目がなさそうです。 いつも冷静な菊池静江(きくちしずえ)も音に驚いた。 「管理人さん、リビングで何か音がしましたね」 管理人に声をかけたが、石像だから返事はない。 「青山さん、奥さん。どうかされましたか」 しずえが大声で呼びかけても [続きを読む]
  • 18小説シデノヤマ
  • 田中リカ(21歳) 昼間は宅配の仕事、夜はキューティハニー でキャバ嬢をしている。 「どうも、ありがとうございました」 元気な声で挨拶をして、ガラガラと慌ただしく台車を押しながら、周囲の人が空を見上げているのを不思議に思っていた。大通りに止めていた車に戻って台車を積み込んでいる時、後ろで女子高生二人組が 「マジ テンアゲなんだけど」 「すごくない、超ヤバ」 リカが振り返ると、女子高生はスマホで空の写真 [続きを読む]
  • 17小説シデノヤマ
  • 裕樹は蕙子に明るく手を振りながらドアを閉めた。 「けいちゃん、ごめんなさい」 目にはうっすらと涙が膜をはっている。背筋を伸ばして直角に頭を下げると一粒涙が廊下に落ちた。顔を上げて気合いを入れ直すかのように小さく頷いて、エレベーターへダッシュした。その姿は、情けない自分への苛立ちや、やり場のない悲しみ、後悔を封じ込めて、爽やかに球場を後にする、試合に負けた高校球児のようだった。 マンションのエント [続きを読む]
  • 16小説シデノヤマ
  • 蕙子は裕樹が内緒で買っていた、高価なアンティークの写真立ての家族写真を見つめていた。 父親は三歳の時に癌で亡くなり、母親も二十五歳の時心筋梗塞で亡くなった。最後の家族写真を裕樹が写真立てに入れてくれた。 父親の記憶は写真で見ることしかできないが、母親とは楽しい想い出がありすぎる。 八年経っても悲しみが深すぎて溺れて沈んでしまう感情が怖くて、敢えて思い出さないように、心の奥にしまっていた。 母の記憶 [続きを読む]
  • 15小説シデノヤマ
  • 玄関横の寝室から裕樹の声が微かに聞こえた。 「泣いてるの、ゆうちゃん」 チェストの上に裕樹が新婚旅行に内緒で持って来ていた、三歳の蕙子と両親の家族写真が入っているアンティークの写真立てが飾ってある。その前で嗚咽を漏らしながら頭を下げている。 付き合って三年。結婚したが裕樹の全てを知ってるわけではない。どんな時も明るく、ふざけて笑ってばかりの裕樹は知っている。初めて見せた苦悶の涙に戸惑いながらも、蕙 [続きを読む]
  • 14小説シデノヤマ
  • 蕙子と裕樹はダイニング側とリビング側に分かれて見つめ合っていた。 「ハワイに行けなくて、本当に本当にすみません」 深々と頭を下げる裕樹。 「もういいわ。謝らないで」 1時間前の深い眉間のシワはほどけて、微笑みを浮かべる蕙子。 「けいちゃんだけでも、ハワイに行ってきてください。こんなこと言える立場じゃないんですが、あのぉ、ごめんなさい」 「ねぇ、ゆうちゃん、それ本気で言ってるの。酷くない、一人でハワイ [続きを読む]
  • 13小説シデノヤマ
  • 無音のリビングに鼻をすする音だけが壁に当たってエコーがかかっているかのように反響している。 裕樹は言葉が見つからずただ、蕙子に頭を下げ続けるしかない。 (けいちゃん、泣いている。俺のせいで‥‥‥) 「ごっごめんなさい」 蕙子は散らかっている宝物を踏まないようにつま先で飛び石を歩くようにダイニングに向かった。 「いぃーちぃーまぁーいぃ、にぃーまぁーいぃー」 突然リビングに恐ろしい女の声が響き渡った。 [続きを読む]
  • 12小説シデノヤマ
  • 《留守番電話サービスに接続します》 聞きなれた音声。その瞬間二人の緊張の糸はほどけた。 「仕事中だから、出れないんだね」 蕙子が漏らした言葉に、裕樹も頷いた。 留守電の向こうにリカの忙しい日常を垣間見ている気分になった。 「リカちゃん今働いてるんだ」 熱く煮えたぎった心に冷たい天然水を与えられたように、蕙子は少し平常心を取り戻した。 すると、普 [続きを読む]
  • 11小説シデノヤマ
  • 安全装置も壊れて絶賛怒り爆発中の蕙子圧力鍋です。トマトスープでも煮込んでいたのか、蕙子の顔は真っ赤に染まっていました。 「信じられない、バカバカバカ」 土下座して謝っている裕樹を見ても、怒りの炎が鎮火するどころかメラメラと燃えあがる。 (どうしてやろう、裕樹の奴め) 怒りで息が荒くなってきた、だが壁掛け時計を見て息が止まった。 「0時25分じゃない、やばい」&nb [続きを読む]
  • 10小説シデノヤマ
  • マンションは玄関を入って右手に管理人室、4人掛けのソファーセットが4セットも置いてある広々とした玄関ホールの奥にエレベーター。玄関ホールというよりはホテルのロビーのようです。 ホールには中庭が隣接されていて、緑と光あふれる空間でマンション住人の癒しとなっている場所。そこに似つかわしくない、貧乏ゆすりをしながらイライラしている管理人喜田。 「管理人さーん」 エレベータ [続きを読む]
  • 9小説シデノヤマ
  • 八畳のリビングは裕樹(ゆうき)の宝物、蕙子(けいこ)にとっては、ガラクタで足の踏み場もない状態。リビングの許容範囲はすでにオーバー。「最後の箱までパスポートが見つからないなんて、運が悪すぎ、散らかりすぎ」 蕙子は、絶対着ないだろう部門、絶対被らないだろう部門が、侵食している隣のダイニングを見て、ため息をついた。 学生時代浮かれて作った、クラスやサークルでのお揃いのポロシャツ、ジャージ、Tシャツ [続きを読む]
  • 9小説シデノヤマ
  • 八畳のリビングは裕樹(ゆうき)の宝物、蕙子(けいこ)にとっては、ガラクタで足の踏み場もない状態。リビングの許容範囲はすでにオーバー。 「最後の箱までパスポートが見つからないなんて、運が悪すぎ、散らかりすぎ」 蕙子は、絶対着ないだろう部門、絶対被らないだろう部門が、侵食している隣のダイニングを見て、ため息をついた。 学生時代浮かれて作った、クラスやサークル [続きを読む]
  • 8小説シデノヤマ
  • 「もういいよ、ゆうちゃん、わかったから、そこまでしなくていいよ」(よく考えたらそんなに怒ることもなかったかな)なんだか、蕙子は急に裕樹が可哀想に思えてきた。「けいちゃんに心配かけたくないから、ほら見てリカなんて登録ないでしょ」自ら潔白を証明しようと必死の犯人。「あっあれっ」携帯を見て驚きを隠せない裕樹。横から携帯を覗き込む蕙子。画面にはしっかり、リカの携帯番号が。蕙子刑事は素早く裕樹から携帯を奪 [続きを読む]
  • 7小説シデノヤマ
  • 蕙子は段ボール箱の荷物を出しながら、「もう、何持ってきてるのよ、これ謎の物体」と何度言ったことか。その度に、裕樹が覗き込んで「あっそれはね、去年シゲの誕生会やった時のグッズ。それはね、修学旅行で行ったベトナムのお土産、懐かしいなー」蕙子は面倒くさそうに裕樹を睨みつけて「ゆうちゃん、いちいち反応して説明に来なくていいから、そっちで探して」「はい」すぐに自分のダンボール箱の中を探し出す裕樹。「何、こ [続きを読む]
  • 6小説 シデノヤマ
  • エレベーターが5階に止まった。エレベーターから部屋までは真っ直ぐな廊下になっていた。扉が開いた瞬間、達成感に満ちた蕙子が降りてきた。蕙子は、身長165センチ痩せ型でスラリとした長い足に細身のジーンズがよく似合う。背筋をピンと伸ばして膝を曲げないように左右の足を交差して、大股にスタスタ歩く姿はランウェイを闊歩するモデルのようです。「ゆうちゃん、何してるの、早く」 モデルがターンするように、ややタメを作 [続きを読む]
  • 5小説 シデノヤマ
  • 通りから、少し奥にマンション玄関があります。マンションのエントランスを顔を伏せて突っ走る、裕樹と蕙子。裕樹がオートロック番号を押す。「はいっ、オートロック解除」振り返り蕙子を見る目はFBI捜査官が立てこもり犯人がいるマンションに突入するかのごとく、重大任務完了しました感が、半端ない裕樹。「あっはぁー」熱量に押されて、引き気味の蕙子。玄関ドアが開いた。「よし、突入ー」裕樹はスーツケースを抱えて、リュッ [続きを読む]
  • 4小説 シデノヤマ
  • 2017・6・6 午前10時京成電車に揺られて、八幡駅で降りた裕樹と蕙子。二人のマンションは駅から徒歩10分。マンション手前5メートルの所で、「止まって、ゆうちゃん、ストップ」「えっ」急に腕を掴まれたので、後ろのスーツケースにつまずきそうになった裕樹。「朝、管理人さんにエントランスで会って挨拶したじゃない。ゆうちゃんなんか、テンションマックスで、ハワイ行ってきまーすって」「そうだったねーー最高の朝だったね〜 [続きを読む]
  • 3小説シデノヤマ
  • うなだれて座り込んでいる裕樹に静かに近づいて、わざと明るく「こらっ、力石徹かよ」と軽く裕樹の頭を叩いた。頭を上げて裕樹は「けいちゃん、それをいうなら、真っ白に燃え尽きた、、っていうあしたのジョーの矢吹丈でしょうが」「そうだっけっ、ゆうちゃん、あーーバタバタしてーのど乾いた」蕙子は裕樹の横に座ってにジュース買って来い圧をかけた。「あっジュース買ってくるね、けいちゃんここで待ってて」裕樹がすぐ、走って [続きを読む]
  • 2小説 シデノヤマ
  • 成田空港チェックインカウンターに着いた、蕙子と裕樹。「はぁはぁ、間に合った」二人は息を切らしながら、カウンターによりかかっていた。カウンター越しに、笑顔のグランドホステスが「おはようございます。お客様、パスポートと航空券、お願い致します」「おはようございます。はい、ゆうちゃん、パスポートと券」裕樹を見ると、ポロシャツを胸までたくし上げていた。「何してるのよ、リュックじゃないの」困惑気味の蕙子。「あ [続きを読む]
  • 1小説 シデノヤマ
  • 2017・6・6 午前6時 成田空港 「もう、、ゆうちゃんの支度が遅いから、、早く早く」怒りながら、走るのは今から新婚旅行に行く青山 蕙子33才。「ごめんごめん、こだわりがあってね、あーー幸せだな、ケイちゃんと一緒で」謝りながら走るのは、夫の青山 裕樹33才。すると、前を歩いていた旅行客が、花柄のスカーフを落とした。「スカーフ、おとしましたよ」大声で呼びかける裕樹。振り返りにこやかに裕樹に駆け寄って来た [続きを読む]
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