ホーリー堀 さん プロフィール

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ホーリー堀さん: 白猫ものがたり
ハンドル名ホーリー堀 さん
ブログタイトル白猫ものがたり
ブログURLhttp://shironeko-monogatari.com/
サイト紹介文平凡な男子高校生、山吹光(ヤマブキコウ)がある日突然、不思議な猫の世界へといざなわれてしまう。
自由文服を着て、ヒトの言葉を話す個性豊かな猫たちとの不思議なものがたり。大人も読める青少年向けの物語を意識して、日々少しずつ更新しているオリジナル小説です。心の中にある物語を最後まで書ききりたいという想いで、WEB小説サイトという形をとり、ちょっとずつちょっとずつ頑張って書いています。猫が好きな方、ファンタジーが好きな方、なるべく毎日更新しておりますので暇つぶし程度にお読みくだされば光栄です。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供62回 / 89日(平均4.9回/週) - 参加 2017/05/15 16:16

ホーリー堀 さんのブログ記事

  • フタタビスタ(6)
  • 「コウ様!うわーん!無事で良かった!本当にお疲れ様でした」涙まじりに再会を喜ぶ三毛猫にコウは一瞬たじろいだが、「ブエナありがとうね、おにぎりとってもおいしかったよ」と心を込めての返礼をした。「はい、良かったです!」照れながら答えると今度はシュウに抱きつくブエナ。余程心配していたのだろう。 そんな様子を目を細めて見守っていたセンター長も、コウたちの帰りを首を長くして待ちわびていたようで、無事に全員 [続きを読む]
  • フタタビスタ(5)
  •  そして帰り道、ホノオとスノウに導かれ、暗闇トンネルを抜ける。長い長い暗闇トンネルも来た頃よりは、幾分か気分も軽く、あっという間に地上にたどり着いたという感覚だった。久しぶりに見る日の光がまぶしく、また心地よかった。フブキ族長の「太陽とシリウス」の話を思い出したりもした。 元気はつらつでにぎやかに地上までのエスコートを果たした青猫のわんぱく小僧たちも、別れ際は寂しげな素振りを見せた。「トワイライト [続きを読む]
  • フタタビスタ(4)
  • 翌朝、族長フブキにコウはリュウシーのことを話す。しかし、フブキの反応は予想だにしないものだった。 老猫は霊獣のことを全く知りもしなかった。それどころか、コウが水面から地上へと投げ出されたあの瞬間も、リュウシーの姿など見てなどいないと言う。 トワイライトにしても、「え、あの時、コウが水面に浮いてきたと思ったらさ、しばらく動かなくてさ、そんでいきなり陸に飛んできたからびっくりしたんだよ!まさかそ [続きを読む]
  • フタタビスタ(3)
  •  そして夜がきた。 セイメイ湖の真横、集落の中央部に星くずの民が一同に会す。大きな火を囲み、青猫たちが歌い、踊り、にぎやかなひと時を過ごす。 光の差さない星くずの村で育った青猫たちの野菜と、ウオッチ達が釣った魚、ごちそうとともに出された乳白色の甘い飲み物には後から考えるとアルコールが含まれていたのかもしれない。場の雰囲気と同調して気分は高揚し、ホノオやスノウと一緒になってふざけるトワイライトやウ [続きを読む]
  • フタタビスタ(2)
  • 「ええ、コウ殿がお眠りになられてから約三時間、時刻も夕刻が近づいてまいりましたのでな、今日はもうマタタビスタへ戻ることはやめてこの星くずの村で一泊していくことにされましたのじゃ、それを勧めたのは私ですがな。夜も深まれば近隣とはいえ、星流湖からマタタビスタへの帰途も危険が高まりますのと、さらにまたこの星流湖内から地上へと登っていくにも体力が必要ですからの。今晩は私どもの村でゆっくりとされてからお戻 [続きを読む]
  • フタタビスタ(1)
  •       ?   フタタビスタ 三日ぶりの風呂ということになるのだろうか。熱い湯に浸りようやくホッとした気分でくつろいでいるのは他でもないコウ。「お湯加減はどうじゃな?」「あ、丁度いいです。とっても気持ちいいです」 コウはいまこの不思議な異世界でもことさら異質な存在感を放つシェルストレーム博士が開発したという風呂に入れてもらっている。人ひとりが限界というサイズのそれは、壺のような形をしたシ [続きを読む]
  • 青き光の石(3)
  • 「こ、これは・・・・」“その石は水石(みずいし)、太古よりこの惑星の生命を繋いできた鼓動、万物の源である水の力を我が能力により結晶化した奇跡の石。持っていくがよい”「あ、はい」 コウはリュウシーに促され、足元に転がるガラス玉のような水色の石を拾い上げた。コウの手の中に収まる。先程のように強烈な光を発することはなくほのかに弱光を発している。“先程話した他の三霊獣からも我と同様に大いなる自然の [続きを読む]
  • 青き光の矢(2)
  • 「えっ?どうして僕の名前を。それにこんな地下世界の湖の中にいてなぜ外の世界のことが」“ふふ、気にするな。生物を超える存在がいるというだけのこと“「生物を超えるもの?霊獣・・・」“そうだ。我の他にも火・風・地の血からを司るものの存在がある。会っておいたほうがいいだろう。運よく会えればだがな。我と同じく定点を好むものばかりではない。故に難しい存在もいるが、そなたの仲間が立ち向かわんとする死神は [続きを読む]
  • 青き光の石(1)
  •        ?.  青き光の石“なんだ情けない―。““気を失ってしまったのか―。“ 直接脳に語りかけてくる。 何者かが意識の中に侵入してくる。“目障りなその石をわれらが楽園から取り除かんとする者の姿をこの目で確かめるべく―。“ たゆたい、揺れる。心地の良い浅い眠りの中。(僕は死んでしまったのか?)“死んでなどおらぬ“(えっ?)“ふっ、まあよい、異質なる者の挑戦はしかと [続きを読む]
  • 潜る(3)
  •  水の流れの微妙な変化を感じるコウ。海とは異なり、比較的動きの少ないこの湖で起きたそれは、はじめは小さな揺らぎのように感じたが、すぐに見当違いだったことを知る。後方からコウを目がけて迫ってくる巨大な影、反転してその姿を確認した瞬間全身が凍りつく。 そして考えるよりも早く危険を知らせるアラートが頭の毛からつま先までを一気に駆け巡る。(嘘だろ、おい) コウに迫る巨大な生物、それはサメのような見た目を [続きを読む]
  • 潜る(2)
  •  考えている暇はないと本能的に理解している。速やかに、手際よく。(焦るな。落ち着いて。落ち着いて)そう自分に言い聞かせながら背負ってきたはんごう型の樹脂製のリュックを足元に下ろす。浮かび上がらないように足で押さえる。 そして、シリウスに手をかける。両の手で思い切り持ち上げる。(お米の袋よりはちょっと重いかな)ここにきてふとそんなことを考えてしまう自分に少しおかしみを感じた。 慎重にリュックの中 [続きを読む]
  • 潜る(1)
  •        ?   潜る(シリウスに向かって最速最短だ。待ってなよみんな) 一度目の潜水より明確な意思をもって目標物に対して直線的に水中を進んでいるコウ。声援にも後押しされ、やる気と集中力に全身が研ぎ澄まされたような感覚。成し遂げられそうだという自信を最初の潜水で得たことも大きな力となっている。 音のない水中世界、幻想的で鮮やかな湖底下の地底湖をただひたすらに下降していく。ときおり [続きを読む]
  • セイメイ湖(6)
  • 「よし、じゃあ行ってくるよ」短い休憩を挟んで、早くも二度目の潜水に行く構えを見せる。シュウにも言ったように体を冷やしたくないという思いもあった。実際セイメイ湖の水はそれなりに冷たい。シェルストレームは博士の開発したこのウエットスーツがなければ裸だったのかと思うとゾッとした。「終わったら体を温めたいのですが、何とかなりますか?」と族長にひと言依頼をしておく。「ああ、そうじゃな。そうじゃな。気が利か [続きを読む]
  • セイメイ湖(5)
  • ウオッチはおどける調子でコウのつぶやきに答えた。こちらの表情から、一回目の潜水で何か手応えをつかんだような様子を感じ取っているのかもしれない。「それよりもウオッチ君。全然十五メートルなんてもんじゃないじゃない!三十メートル以上はあるよ」半分本気、半分冗談でクレームをつける。「はははー、ごめんごめん。そんなに深いんだね。すまなかったっすー、でもコウちゃん、いけそうじゃない?自信あり気な表情してるよ [続きを読む]
  • セイメイ湖(4)
  •  コウは触れる。かすかに温かいその石に。 わずかに触れただけで、なにか得体の知れない活力が腕に伝導してくるような気がする。(す、すごい。これがシリウス、魔断のエーテルの原石) 大きさはちょうど背負っている五、六十センチのリュックに収まりそうだが、やや細長い。トワイライトが持つ刀を作るのだとしたら丁度いい長径なのかもしれない。最も刀の作り方などよくわからなかったが。(問題は引き上げられるかどうか。こ [続きを読む]
  • セイメイ湖(3)
  •  ざばんっ、いつも泳いでいる学校の二十五メートルプールに飛び込むかのように、水泳部らしく綺麗なフォームで着水したコウ。飛び込んでしまってからは恐ろしいほどに冷静な自分、落ち着いた意識が瞬時に戻ってくる。(ひー、結構冷たいや。時間との戦いだ、急がなきゃ) 酸素ボンベを背負っているわけではない。完全なる素潜りの状態。水底から発する光が道しるべ。青白い光を目標に最速最短で下降していくしかない。(息は [続きを読む]
  • セイメイ湖(2)
  • 「コウちゃん大丈夫―?怖いのはわかるよ。初めての湖だもんね。でも安心して、ここに来るたびに釣りしてるけど危険な生き物はいなそうだから」ウオッチの励ましは今の自分の不安や恐怖を拭い去るには少しピントがずれている。「う、うん、そうだといいんだけど。あのさ、セイメイ湖ってどれぐらいの深さなのかな?」「う〜ん、深さかー、まあ釣りの感覚からいって十五メートルぐらいってところだと思うけどねー、正確にはわから [続きを読む]
  • セイメイ湖(1)
  •        ?   セイメイ湖 星くずの民の生命の源、セイメイ湖。青白く光る湖は直径が約一キロメートル。 水面を美しく透き通るブルーに魅せているのは、この物語の重要な鍵を握るいつかの流星シリウス。悲劇とともに現れた隕石は退魔のエネルギーを秘めた神秘の魔石。この石の獲得のために(半ば強引に)猫の世界にいざなわれたのがこの物語の主人公である山吹光。 水泳部であるという理由だけで二、三日前には考え [続きを読む]
  • フブキ(6)
  • 語りながらフブキ族長は、おそらく何度かウオッチやシェルストレームをはじめ外部の猫に語っているであろうその話に節がついて止まらなくなりそうな雰囲気になっている。「はいはいはいー、ストップー。族長語りだすと長いんだってば。まあ俺っちが火をつけちゃったのか。まあ何となくわかったでしょー?」ウオッチがこう言って締めくくりを試みなければどこまでも語り続けたに違いない。「あ、はい。ご説明ありがとうございまし [続きを読む]
  • フブキ(5)
  • 「げげっ!でかっ!シリウスってあんなにでかいの?知らなかったー」すぐさま反応を見せたのはトワイライトだった。 シュウも驚きの表情を見せたが、少し考え込む様子を見せたかと思うと何かを言いかけた。「族長様、このようなことを聞いてもよろしいのかわかりませんが・・・」と言って一度ずつフブキとシリウスとを見比べた後で、「すみません、やはりやめておきます。失礼しました」と言った。 するとまたしてもウオッチが [続きを読む]
  • フブキ(4)
  • 「あ、いえ、こちらこそよろしくお願いいたします」「セイメイ湖は文字通り我々星くず族にとって生命の源、忌まわしきシリウスをどうか、どうか」生きてきた時間の長さが声帯を削ったのか、それとも元からそういう声質なのかはわからないが、フブキ族長の声はひどく枯れている。その小さな老体の奥底から鳴り響く特殊な楽器のような声で頼まれたコウは恐縮した。 返す言葉に一瞬詰まったコウに代わって、「シリウスは悪い石じゃ [続きを読む]
  • フブキ(3)
  • 「大変も何も、最高に面白かったですよ!」すぐさま反応したのはトワイライト、大冒険を終えてきた探検家のように得意げな様子だ。「ちょっとトワ、あなたに聞いてないでしょ」とシュウ。ペコリと頭を下げると自己紹介をした。「初めまして族長様、シュウと申します。こちらはトワイライト。生意気を言いまして申し訳ございません」「ふぉっほっほっほ」どこかで聞いたことがあるような笑い方で族長は愉快そうに応じる。「聞いて [続きを読む]
  • フブキ(2)
  •  円周状に三段階になっている星くずの民の集落。一番高い部分、つまり三段目には藁ぶきの住居のようなものが立ち並ぶ。そして二段目の階層には多くの猫の住民がいて、何か一心不乱に作業をしている。彼らは一体何をしているのだろう。こちらに気づく者はいない。みな一様に顔も体もホノオやスノウと同じ美しい青毛だった。 村全体は暗闇トンネルとは異なり明るい。当然太陽光など届かないが、村全体に灯篭が設置されていて火の [続きを読む]
  • フブキ(1)
  •         10    フブキ「まずは族長のとこに挨拶に行ってからだねー、コウちゃん大丈夫?ゆっくりでいいからね」「うん、もう大丈夫だよウオッチ君、僕は何ともない。さあ行こう」ゆっくりとうなずくウオッチに導かれ、いよいよ集落の中へと踏み入っていく。何度も訪れているウオッチに当然緊張感はなく、相変わらずおっとりとした様子でご機嫌に鼻歌交じりで歩いているのだが、コウは反対に緊張感が高まっ [続きを読む]
  • 星流湖スライダー(4)
  • 「猫の身体能力と一緒にされてもさ。シュウは大丈夫?」言いながらゆっくりと立ち上がろうと試みる。よろめきながらも何とか二つの足で直立することができた。「私は全然大丈夫です。本当に申し訳ございません」泣きながら謝るシュウ、「シュウのせいじゃないよ。気にしないで。あー怖かった。でも面白かったね」心配させまいとシュウの頭を撫でる。本心でもない感想を述べる。「ほーんとかよコウ。んじゃ、シリウス採ったらまたや [続きを読む]