onion さん プロフィール

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onionさん: 老いはファンタジー
ハンドル名onion さん
ブログタイトル老いはファンタジー
ブログURLhttp://onion3.seesaa.net/
サイト紹介文老いるとは、どんな心境になって、どんなふうに変化してゆくのか、見つめたい。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供36回 / 64日(平均3.9回/週) - 参加 2017/06/09 16:00

onion さんのブログ記事

  • 会えなかった祖父のこと
  • 私の世代は「戦争を知らない子供たち」ですが、戦争の影響は受けています。祖父は戦死しました。機帆船を徴用されて、朝鮮への物資の輸送を担っていましたが、ある時、入港予定日を過ぎても船は着かず、とうとう姿を現すことはありませんでした。日本海で撃沈されたと推測されるだけで、目撃者がいるわけでもなく、乗組員も船体の木片も発見されませんでした。報せを受けた祖母は、「わぁーっ」と声を上げて畳にうつ伏したそうです [続きを読む]
  • 終戦の日の母のできごと
  • 終戦の日、何をしていたのか、母(当時20代)に聞いてみました。「あの日、友達が出産祝いを持ってきてくれたんよ」そう、私は2週間前に生まれていたのです。「物資がない時代に、何をもろたん?」「あのころは、自分の家のタンスにあるものを貰ったりあげたりしてた」感動しました。生きるのに必死の時にも、自分の出来る事をして喜びを祝いあっていたとは。なんて豊かな心を持った人たちでしょう。その友達が帰り際に、言ったそ [続きを読む]
  • 怖かったな
  • 車で墓参に行ってきました。高速道路で、追越し車線から走行車線に戻りにくくて、ぎりぎりのところでトラックの前に割り込みました。すみません、と相手には聞こえないけど謝りました。快調に走り、トラックはミラーから消えました。しばらくして車の流れが悪くなり、さっきのトラックが追いついてきました。異常に近い車間距離で、私の軽自動車にピタツとついてきます。怒ってる、と思いました。この辺のトラックのドライバーはマ [続きを読む]
  • 劣化と進化
  • 故郷の知人に電話したとき、用の済んだ後で、びっくりすることを聞かされました。「あの頃、私、Oさんに憧れていたんですよ。お嬢さんみたいでいいなあ、って」言ってくれたのは4,5歳年下の女性で、挨拶を交わす程度の間柄でした。劣等感の塊だった20代の私に、この言葉、何とかして届けてやれないだろうか。一瞬、真剣に考えました。内気で言葉少なく、曖昧な笑みを作っていた私を、良いように受取ってくれていたのだと思われ [続きを読む]
  • 90歳の恋
  • 寂聴さんの「老いを照らす」の続きに、びっくりすることが書かれていました。荒畑寒村、90歳の恋です。寂聴さんは45歳の頃に、著作の関係で寒村氏と会います。社会主義者として激しく生きてきた人に対して持っていた、怖いというイメージとはほど遠く、気さくで頭脳明晰、お話し上手な人柄に魅かれ、交流が続きます。老いてもおしゃれな紳士でしたが、自身は「もう私なんか、寒厳古木ですよ」と、老いを強調するのが口癖でした。そ [続きを読む]
  • 加計問題における友情
  • 内閣支持率が不支持を上回ったと、今朝の新聞にあります。でもまだ、加計問題に納得していない人は多いようです。加計問題の問題点を改めて考えてみますと、安倍首相が、友人の加計氏から新設の獣医学部の認可について便宜を図るよう頼まれて、動いたのかどうかという点です。首相は、「頼まれたことはない」と否定しています。私は、首相の言葉を信じます。なぜなら、私が加計氏であっても、そんなことは絶対頼みません。二人は学 [続きを読む]
  • 年老いても咲きたての薔薇
  • 友人が茨城のり子さんの詩集に感動したと、目を輝かせて言いました。私は、茨城のり子さんの詩がずっと前から好きだったのに、彼女に話したことはありませんでした。興味ないだろうな、と勝手に決め付けていたのです。人にはわかってもらえないだろうな、と黙っていることは沢山あります。交流が広がらないわけが分かった気がしました。茨城さんの「汲むーY・Yに」という詩があります。この詩を読んだとき、「今のあなたでいいのよ [続きを読む]
  • 「老いを照らす」寂聴さんの本から
  • 瀬戸内寂聴さんの本「老いを照らす」に、引導を渡すことの難しさが語られています。その1、商家の奥さまの場合寂聴さんのごく親しい奥さまが、いよいよ危ないという報せを受けて駆けつけます。親族が集って泣き始めている光景を目の当たりにして、寂聴さんは枕元で話しかけました。「あなたは本当に幸せな一生を送ったわね。こんなにたくさんのすばらしい子供や孫に恵まれて、幸せなまま逝けるわね。ほんとうによかったわね」する [続きを読む]
  • 亡き父を思い出す
  • 昨夜テレビで「あの時は泣けた」という話をしていました。「お年寄りがスーパーのレジ袋を提げている姿に泣ける」という人がいて、それに同調する人もいました。外観は淋しげに見えるかもしれませんが、自分で自分の欲しいものを買いに来られる、それだけで幸せの最低限は満たされている、と思います。このケースで、泣けると思う人は若い人で、なぜ?と思う人は老人、という仕分けができそうです。私は、亡き父を思い出して胸が痛 [続きを読む]
  • 「海辺のレッスン」ジョーンに刺激される
  • 今読んでる「海辺のレッスン」には、いい言葉がたくさんあります。著者が師と仰ぎ、親友と敬愛する、92歳の女性、ジョーン・エリクソンとの交流のなかで聞いた言葉です。その中で、雷に打たれたような言葉といえば。「老人を介護施設に入れるのは人をごみ捨て場に捨てにいくようなものだ」「年をとるとなんらかの停滞期に入る、と以前はそう考えていたの。でも新しいことを学べる能力があることがわかってきたのよ。わたしたちは生 [続きを読む]
  • 加計問題、尊敬すべき先輩
  • 加計問題は、終わりました。私の中ではすっきり。人に勧められて、参考人招致の質疑応答のyoutubeを見ました。青山繫晴さんの質問に答えるのは、加戸守行・元愛媛県知事と、前川前次官です。これを見て、安倍首相が加計学園に便宜を図ったものではない、ということが明らかになったと思いました。中でも加戸さんの答弁には、目を瞠るものがありました。知事職にあった10年前、愛媛県に獣医学部設置の必要性を感じ、実現に奔走して [続きを読む]
  • 富山の人、東京の人
  • 富山だけではありません。地方=田舎は、独特のものがあり、ひとつの群れのよう。閉鎖的、なあなあ主義、波風立てるな、目立つな・・・・・・そんな空気が充満しています。人情の豊かさや、誠実さ、温厚な人柄など、特筆すべき住人の美点も、今はネットやテレビの影響で、都会と同じになりつつあります。しかし、今回の会長さんのように、はっきり言われると、反発心が起こるのを否めません。自分の中の郷土愛に、突如、気づくのです。マ [続きを読む]
  • 「切羽へ」井上荒野を読む
  • 小説の舞台は、フェリーが通う離島です。なだらかな丘の上に、セイと画家の夫の家がある。セイは島の小学校の養護教諭。新任の音楽教師の石和に惹かれていく。「好き」とも「愛してる」とも言わない恋愛小説。身体に触れることもない。「トンネルを掘っていくいちばん先を切羽というとよ。トンネルが繋がってしまえば、切羽はなくなってしまうとばってん、折り続けている間は、いつも、いちばん先が、切羽」セイが気持を伝えた言葉 [続きを読む]
  • 志村けんの「あいつ今何してる?」
  • 「あいつ今何してる?」という番組を時々見ています。ゲストに学生時代の記憶に残る友人を聞いて、スタッフが会いに行く、という番組です。若い日の友人の写真に、現在の写真が重なるその瞬間、視聴者はタイムトラベラーです。このドキドキ感、とっても刺激的。現在の姿が現れるまでの数秒間に、「幸せになっててくれー」と祈る気持になる私って、いい人よね、と思う。昨夜は、ゲストが志村けんだった。高校時代の女性一人と男性三 [続きを読む]
  • 「すーちゃん」を今読むと
  • 益田ミリさんの漫画を読み返しています。主人公は齢をとっていません、当然のことだけど。独身でひとり暮らしのすーちゃんの胸をよぎる心配事とは。  ときどき不安になる  このまま歳をとっていくと どうなるんだろうって  結婚もせず子供も持たず おばあさんになったらそれは、若い日の私の葛藤でもありました。歳月は過ぎ、今まさに私は、そのおばあさんになっているわけです。心配したとおりになっている。あの頃の、未 [続きを読む]
  • 寂聴さんの句に思う
  • 病気から回復した人は、自分はひとりじゃなかったと気づき、周囲の親しい人たちから示された厚意に感謝する。美しいといえば美しいけど、見慣れた光景です。瀬戸内寂聴さんの場合。    おんやま   御山のひとりに深き花の闇 病気をして、やっぱり自分はひとりだと思った。 『ひとり』なんて言ったら、センチメンタルだと笑われるけど句だったら・・・・と、自作の句でそのときの心境を語っ [続きを読む]
  • 人生の勝者とは
  • 人生の勝者とは?その答を私は見つけました。公園を母と散歩していたときのこと。向こうから、シニアのご夫婦が歩いてきました。やわらかな表情で言葉を交わしながら。近づくと、奥さんは夫の背を衝立にして私の視線を少し避けるような感じ、半身に軽い麻痺があるようです。「こんにちは」挨拶して過ぎようとすると、「それ、いいですね」男性が、母の四点杖に目を留めました。「うちの母さんも、そんなのがあったら、・・・・・どこで [続きを読む]
  • バラの湯
  • 母のお風呂には入浴剤を入れます。今日から、夏らしいアクアブルーのにごり湯にしました。綺麗な色だったので、散りかけのバラを摘んできて浮かべました。母の反応は、なし。でも、母の胸もとに、花びらが寄っていくのを見るだけで楽しい。母は感受性が鈍くなりましたが、これは悪い面ばかりではありません。そのお陰で、心の痛みも感じにくくなっています。母が落ち込まないので、私はずいぶん助かっています。年を取るということ [続きを読む]
  • 海の随想
  • 好きだけど嫌い、嫌いだけど好き、それが私のふるさとに対する想い。入り江の小さな村の、灰色の家で育った。いつも窓から顔をだしている小さな女の子のために、波は子守唄を歌い、砂は貝殻を運んできた。今住む家のベランダには、いつも風が吹いている。海から10キロ、ここから海は見えないが、この涼しい風は海から吹いてくると思ってる。頬や髪にまとわりつき、シャツの背中をふくらませる風は、昔馴染みの私をからかっているよ [続きを読む]
  • 耳鼻科の先生
  • 母を耳鼻科に連れていきました。私が、母の耳掃除をようしないものですから、定期的にやってもらっています。今回は気になりながらも間があきました。「1年半ぶりやなのに、少ないなあ」と、先生。「年を取ると耳垢も出なくなるものでしょうか」私がそう言うと、「爪は伸びる?」と、問い返されました。「はい、よく伸びます」答えながら、失礼だなあと思いました。そりゃあ、爪も髪も伸びるでしょうよ、生きてるんですもの。補聴 [続きを読む]
  • 背中が少年
  • 藤原竜也くんの背面がシュッとしていて、少年なのに気づきました。ともすると、ジャケットの背の布地が余って、縦皺が寄るほど。そして、友人の話を思い出しました。後に結婚相手となった彼の帰り際、靴を履こうと、玄関のたたきに降りたとき、うなじから背中の線がなんて綺麗だろうと思ったと。娘の時分から、着眼点がえらく渋かったんだね、と感心したものです。彼は銀髪になった今も、背筋がすっと伸びて端正なたたずまいです。 [続きを読む]
  • 70代はひよっこです
  • 外山滋比古さんと、加藤恭子さんの対談「90歳?年齢なんか忘れなさい!」が、文藝春秋に載っています。齢を気にしない生き方こそ大切だ。という、93歳と、88歳のおふたりです。外山さんは、最近著書の帯に、「93歳の」などと、年齢が強調されるようになったそうです。それについて、面白いことを言っています。「僕は、ああいう帯を喜ぶのは、70代だと踏んでいるんです。世間一般の70代は、高齢者への第一歩を踏み出したばかりで、 [続きを読む]
  • 母の戒め
  • 「自分の未来に希望を持たんといけんよ」認知症が疑われる母に、そう戒められました。母とはよく話をしますが、その中で母なりに、感じ取ったものがあったのだと思います。たしかに、私は近頃、目指すものもなく、なんてことない日々をつらつらと過ごしています。そして、母の「たら話」を、ことごとく否定します。今、友人がフランスを旅行中ですが、うらやましいという気持すら起こらない。手に入らないと決めつけたものは、望む [続きを読む]
  • 映画「メッセージ」を観て言いたいこと
  • よくわからない、難しい映画でした。良かったという人もいて、『あなた頭よくないね』、と言われてる気がします。ただ、わからないことに直面して、ああでもない、こうでもない、と、考えることは無意味ではありません。長年生きていると、考えなくても答えが出ることばかりになりますのでね。宇宙空間を瞬間移動できるほどに進歩している異星人ですが、皮膚を着衣で覆おうともせず、蛸が墨吐くみたいな表意文字を発します。文字は [続きを読む]
  • すてきな毒気
  • マダニに咬まれて亡くなる方もいますが。友人のAちゃんは、足首の黒い点をホクロかと思って、上から絆創膏を貼りました。そうやって、以前にホクロが取れたことがあったらしい。三日目に剥ぐと、小さかった点は赤黒く膨張しており、病院へ行きました。「これはマダニです。手術してとらなくちゃいけません」そう言われたものの、準備をしてる間に、マダニはポロッと転がり落ちて、昇天していました。Aちゃんは、思ったことをずけ [続きを読む]