狂志郎 さん プロフィール

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狂志郎さん: 居眠り狂志郎の遅読の薦め
ハンドル名狂志郎 さん
ブログタイトル居眠り狂志郎の遅読の薦め
ブログURLhttp://pione1.hatenablog.com/
サイト紹介文晴読雨読、乱読遅読の独歩人生を送っております!
自由文人との出会いはめっきり少なくなりましたが、新刊、古書を問わず本との逢瀬はこれからも大事にしていきたいと日々、思っています。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供96回 / 78日(平均8.6回/週) - 参加 2017/07/10 21:07

狂志郎 さんのブログ記事

  • 夢声戦争日記〈第2巻〉昭和17年 下
  • さて、夢声戦争日記第2巻は昭和17年7月1日から始まる。しかしである、徳川家では一向に戦争の気配が感じられない。前編はまるで「夢声菜園日記」と見紛うような書き出しで、花が咲いた、アオガエルが来た、子供がトンボを捕まえたと何の変哲もない。事態が動きだしたのは10月頃からで、昭南、つまりシンガポールを中心に東南アジアへ男女合わせて14人ほどが、慰問団として派遣されることになった。団員は軍属ではないので慣 [続きを読む]
  • 夢声戦争日記 第1巻 昭和16年・昭和17年 (上)
  • 全七巻に及ぶこの日記は開戦当日から始まる。著者は日清戦争が始まった明治27年生まれで、10年後の日露戦争、更に10年後の第一次大戦、そして満州事変、日華事変、太平洋戦争と私たちの世代と違って戦争の表も裏もうんざりするほど見て来たと言っている。また、日独伊防共協定、国家総動員法、国民徴用令公布、ノモンハン事件、大政翼賛会と、一日として神経の休まる時がなかったとぼやく。しかし、まだ開戦当初。「勝った勝っ [続きを読む]
  • 第四師団司令部跡
  • 誰も居ませんね!静まりかえっています。いや、そんなことはないです。私の後ろには道行く人でいっぱいですが、誰もこの建物には関心を払いません。何でしょうか、これは!実は私、どうしてもこれを見たかったわけで。そうなんです、第四師団司令部です。戦前、確か名古屋城内には第三師団司令部あったと思いますが、名古屋城は戦災で焼けてしまいました。当然、ここも爆撃の対象になりましたが辛くも戦火を免れ現在にその姿を留 [続きを読む]
  • 二枚目の疵 長谷川一夫の春夏秋冬 矢野誠一
  • 私には長谷川一夫に対して以前から三つの疑問があった。時代劇の七剣聖と言われる大河内傳次郎 ? 片岡千恵蔵 ? 嵐寛寿郎 ? 阪東妻三郎    市川右太衛門・月形龍之介、そして長谷川一夫。後輩の大川橋蔵、中村錦之助、東千代之介、市川雷蔵、大友柳太郎、近衛十四郎など全員が時代劇スターらしい芸名なのに長谷川一夫だけが何故に普通の名前なのか。戦前、何かの諍いで長谷川一夫は頬を剃刀で斬られているが理由はなん [続きを読む]
  • 虹の岬 辻井喬
  • 確か初めて「若いツバメ」という言葉を使ったのは平塚らいてうと記憶するが。明治41年、森田草平と例の塩原事件を起こした後、『青鞜』制作に入り、茅ヶ崎に移り住んで5歳年下の画家、奥村博史と同居したのを切っ掛けに友人たちに対して言ったのが「若いツバメ」であったはずだが。さて、今回もまた私の中では重苦しい気持ちで読書感想文となるわけだが、テーマはずばり老いらくの恋。主人公は歌人の川田順。まず「若いツバメ [続きを読む]
  • 死刑執行人サンソン 国王ルイ十六世の首を刎ねた男 安達正勝
  • 江戸時代、首切り浅右衛門といえば死刑執行人として、その名を現在に留めているが、代々、世襲制として山田家がその職に当たり、さしずめ今で言えば公務員ということになろうか。では、アジア諸国やヨーロッパではどうなっていたのか、この職種ばかりは誰でも出来るというわけではなく、ある一定の技量と精神力を必要とするので親の仕事ぶりを見ながら徐々に慣れていくという不可思議な鍛錬が求められたようだ。本来、どの国で [続きを読む]
  • シルバー川柳
  • 私は俳句や短歌は得意ではないが川柳の方はわりかし好きなタイプなのだ。以前、江戸期に詠まれた『セクシー川柳』なる本も紹介したような気もするが、よく耳にする『サラリーマン川柳』なる男の悲哀を歌ったものを読んでいると、世の男性諸氏には大いに頷くことも多々あるのではないだろうか。しかし、何故か『奥様川柳』というのをあまり聞かないが、これまた如何に。やはり、男性の方が会社でも家庭でも時の経過と共に窓際に [続きを読む]
  • こちらあみ子 今村夏子
  • 文学作品、特に感動小説などと言われるものは読む年齢によって受け止め方も違ってくるのだろうか。昔、『二十四の瞳』を読んで感動のあまり小豆島まで行ってしまったことがあるが、60を超えた今、初めて『二十四の瞳』を読んだとしたら果たしてあれほどの感動を得ることが出来るかどうか判断しかねる。今回の本、『こちらあみ子』とは一風変わったタイトルだが生まれてくるはずだった赤ちゃんと将来、会話するつもりで買って貰 [続きを読む]
  • 暗殺―明治の暗黒
  • 本題を前に、どうしてこう昔の本は読み辛い製本になっているのか。奥付を見るに昭和40年11月10日発行となっている。単行本、二段組みでまた文字が小さい。故に一向に捗らない。つまり、当時にあってはまだ活字離れと言われる時代ではなかったためか。数か月前に古書市で買ったのだが、あまりの読み辛さに暫くほっといた。しかし、いつまでも読まないわけにもいかず、やっと今回、重たい腰を上げた次第だ。『暗殺―明治の暗黒』 [続きを読む]
  • 信子 獅子文六
  • 獅子文六ブームはいつまで続くのだろうか。もっか、ちくま文庫で10冊、それに追従して朝日文庫が2冊刊行したが、その2冊目がこの『信子』という本になる。かなり古いもので戦前の昭和13年10月から15年2月かけて雑誌『主婦之友』に発表した長編小説とあるが文六先生の本にしては短い方の部類になる。ざっと、あらましを書くと。新米教師の信子は郷里の大分から東京の大都女学校に赴任する。学校を二分する校長と教頭の勢力争いや [続きを読む]
  • 古民家 練
  • 「降る雪や 明治は遠くなりにけり」と詠まれたのは昭和6年のこと。今や「昭和も遠くなりにけり」になった感が強い。ましてや昭和前期の戦前となれば尚更。私の住む地区は昭和20年の空襲で焼け野原。さして軍需工場が在った地区ではないのだが絨毯爆撃で壊滅したのか戦前の建物は皆無。だから私は古き良き戦前を求めて“ブラ歩き。 この建物、何だと思います。 大正末期の建築だとか。  左 [続きを読む]
  • 太平洋航海記 キャプテン・クック
  • 10年程前までは大規模な古本市へ行っても、さほど疲れを感じなかったものだが最近はどうも腰の具合が良くない所為もあってかじっくり陳列棚を見れなくなった。それでも何故か、これという本はしっかり目に留まっているからおかしい。『太平洋航海記』とあるだけなのに思わす手に取ってしまった。著者はキャプテン・クック!クック船長の航海記が翻訳出版されていたのだ。解説を見ると刊行は昭和18年とある。尚、仔細に読むと戦後 [続きを読む]
  • ぽんこつ 阿川弘之
  • 例に拠って筑摩文庫、ユーモア小説の復刊、阿川弘之作品の第二弾である。思うに、昭和30年前後のこれら大衆小説は殆どが絶版の憂き目にあっていることは間違いない。例えば今日、石坂洋次郎などを読む人がいるだろうか。おそらく本人たちも将来、自分らの作品が残るとは思っていなかったのではないだろうか。しかし、だからと言って読むには値しないと言っているわけではない。戦後の混乱期を経て、池田首相の言う「もはや戦後 [続きを読む]
  • 芥川追想
  • 追悼文だけで編纂した岩波文庫というのが嘗てあっただろうか!この手法なら明治以来、多くの文豪の死を、それぞれ一冊の本に纏め、いくらでも上梓できる。芥川に限らず、是非、取り組んでほしいテーマのように思うが。しかし、何故今回、芥川だったのか。一読して思うに近代文学史に於いて芥川の自殺ほど文壇に衝撃を与えた事件は他になく、それだけに、当時の名だたる文士がこぞって追悼文を書いたようだ。実に芥川の交遊関係 [続きを読む]
  • 挿絵画家の鬼才 岩田専太郎
  • 昭和期の挿絵画家の最高峰にして天才と言えば、まず岩田専太郎だろう。今日、この平成の世にあっては彼のような画法を見ることは全く無くなってしまったが、それだけに去って久しい昭和の郷愁を呼び起こす。親の才能を引き継いだわけでもなく、ましてや遺伝でもないのに、何ゆえあのような才能は開花したのか。岩田家は祖父の代まで徳川家の御家人で父は印刷業を営んでいたが、所詮は武家の商法で家計は傾くばかり。両親は妹弟 [続きを読む]
  • 大河内山荘
  • 嵐山駅から徒歩で30分ほどのところに大河内山荘というところがある。現在は国指定の文化財に登録されているが元は昭和の大スター大河内傳次郎の別荘。太平洋戦争前のことだと思うが、当時女人禁制だった別荘を初めて訪れた女優が高峰秀子だった。16歳の高峰は『鞍馬天狗』で大河内傳次郎と共演し「まだ女でないから」という理由で来館を許可されたとか。以下、高峰氏の著書に従って。「おおいかぶさるような孟宗竹一色の道である [続きを読む]
  • 初夜
  • 実のところ、年間を通して何冊か読まなくてもいいような本を買ってしまう。10ページほど読み進めるうちに「しまった」た思うのだが既に後の祭り。今回の本も当初から嫌な予感がしていた。小説でありながら殆ど会話らしきものがない。会話の部分だけを合わせても5ページにも満たないだろう。更にである。「初夜」とは何ぞ!よく見ると原題は『On Chesil Beach』とあるではないか。つまりイングランド南部にあるチェシル・ビーチ [続きを読む]
  • インパール作戦従軍記 一新聞記者の回想
  • 第二次大戦の三大決戦と言えば、エル・アラメインの戦い、スターリングラード攻防戦、硫黄島の戦いとなるが、どれもこれもうんざりだ。ロンメルとモントゴメリーが北アフリカで雌雄を決したエル・アラメインの戦いは灼熱の砂漠で激闘、両軍を悩ませたのは蠅と飲料水、それと燃料。イギリス軍は蠅の大群に手を焼き、師団長命令で「ハエ撲滅作戦」まで発令されたくらいで、見渡す限り砂漠での戦いなんてとてもじゃない。スターリ [続きを読む]
  • 妻への祈り - 島尾敏雄作品集
  • 最近、梯久美子(かけはし くみこ)というノンフィクション作家に興味を持っている。戦後生まれの55歳だが、女性には珍しく栗林中将を題材に本を書いたことが私の触手を動かした。その梯久美子氏が『狂うひと ─「死の棘」の妻・島尾ミホ』という本を刊行、定価3,240円、672頁、11年の歳月を費やした大作。梯久美子とはいったい何者なのか!あまりにも素晴らしい着眼点に俄然、闘志が湧いてきた。タイトルにある「島尾ミホ」と [続きを読む]
  • 夢二の恋文
  • 詩人高村光太郎は千恵子ばかりを書き、萩原朔太郎は陋屋の中で隣り合う孤独に青ざめ、夢二は女に彩られた文章しか書かない。そんな夢二が最も愛した女性はおそらく笠井彦乃だろう。彦乃は細面の柳のような麗人で長髪、なで肩、理想のモデルでもあったようだ。夢二画の特徴は憂いと孤絶、清純と頽廃、そしてS字形に腰をくねらせる姿。多くの書物に彦乃25歳で死去とあるが、正確には数え年でということになる。今回の本は夢二の [続きを読む]
  • 村に火をつけ、白痴になれ 伊藤野枝伝
  • 世に言う甘粕事件を知るには数人の著名人の経歴も一応知っておかなければならない。第一に大杉栄、そして甘粕正彦憲兵大尉、伊藤野枝、神近市子、辻潤、平塚らいてう荒畑寒村、山川均、堺利彦などだろうか。中でも大杉と甘粕に関する研究書は多い。確か、私の記憶では名古屋の陸軍幼年学校の五期先輩が大杉だったような気がするが。その大杉が甘粕らに殺害されたわけだから関係者の証言や経歴に興味を覚えるのは私としては必然的 [続きを読む]
  • ホテルニューグランド
  • 2008年夏、日産スタジアムで行われたサザンライブ参戦のため3泊4日の日程を組んで横浜へ行った。宿泊先も横浜、新宿、藤沢と私にしてはかなり豪勢な旅で、横浜では山下公園を眼下に、氷川丸が係留されている絶好のポジションのホテルに宿泊したつもりだっだが、ここ最近、あるテレビ番組で横浜一と言われるホテルニューグランドの存在を初めて知って地団駄を踏んでしまった。何と、そのホテルは私が滞在した場所の真横に位置し迂 [続きを読む]
  • 腰痛に負けない体を無理せずつくる!! 毛ガニの腰伝説
  • 「親族に癌や脳溢血で亡くなった方はいませんか」などという医者の話しはよく聞くが椎間板ヘルニアが遺伝するということは、ついぞ聞いたことがない。父の晩年は、この椎間板ヘルニアに悩まされる日々だったが、よもや、そのヘルニアに息子である私も罹患しまうとは。思い起こせば、首の頸椎を20歳の時に痛め、25歳で軽いぎっくり腰になって以来、実に長い付き合いとなっている。サザンオールスターズのパーカッショニストで毛ガ [続きを読む]
  • 適塾
  • 大阪の適塾、緒方洪庵旧宅と書いてあります。大鳥圭介、大村益次郎、橋本左内、激動の時代を生きた人達が巣立っていった塾でした。大村益次郎暗殺、橋本左内は刑死、共にこの門を潜っていたんですねそういえば福沢諭吉先生もここでした。          こちらが緒方洪庵先生、日本近代医学の祖です適塾のお隣にこの邸宅てっきり適塾の教室かと思っていたらこちら、日本最古の木造建築幼稚園向こうまで100mぐらいはある [続きを読む]