もうゼーゼー さん プロフィール

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もうゼーゼーさん: 会社がない!
ハンドル名もうゼーゼー さん
ブログタイトル会社がない!
ブログURLhttp://mouzeze.hatenablog.com/
サイト紹介文目が覚めたら、会社も家も何もかも激変していた。コメディ小説を通して、新しい社会を考えていきます。
参加カテゴリー
更新頻度(1年)情報提供29回 / 64日(平均3.2回/週) - 参加 2017/07/16 19:42

もうゼーゼー さんのブログ記事

  • 迷う「彼」の知り方
  • 外の世界を変えようがないのなら、残された道はひとつしかない。その道とは、己を変えることだ。つまり、社会復帰をして家族を養っていくには、すっかり様変わりしてしまった世界に順応すべく、自分を変えるのが、変えられようのない世界に抗うより近道ということである。孫氏も言っているではないか。「彼を知り己を知れば、百戦して危うからず」と。賢く戦うには、これから戦う世界のことを知らなければ始まらないのだ。 [続きを読む]
  • 残された道
  • 残された家族のことを思うと、自死の選択はありえなく、働くしかないという結論に至る。そのためには、早く病気を治して社会復帰せねば!私は両手で頬を叩いて喝を入れる。でも、オレは本当に病気なのか…。私はどうしても自分の頭がおかしくなっていると思えない。「どうすりゃ、いいんだ」私は途方に暮れて、天を仰ぐ。自分が病気であったらいいのに、と初めて思った。病気ならば、治療という努力の方向性が見える。し [続きを読む]
  • 最悪の選択
  • 夢から覚めても、記憶にないショッキングな出来事の数々が揺るぎないものとなった今…。自分の頭がおかしくなったにしろ、そうでないにしろ、私はこの現実に対処する選択を決めなければいけないと思った。まず、思った選択。それは、自死であった。自死の誘惑に駆られたのは、今回が初めてではない。というか、一週間に一度はある。とくにその症状が出るのは、日曜日の夕方から月曜日の朝にかけての時間帯だ。いわゆる「 [続きを読む]
  • 傷の記憶
  • 夢も見ない深い眠りから覚めると、枕元に置かれた時計の針は午後3時22分を指していた。妻からもらった睡眠薬が効いたようだ。3時間の熟睡で、心身の疲れはだいぶとれた。しかし今朝からの出来事を思うと、心にばっと暗雲が覆う。すべてが夢であってくれればいいのに…と、白い天井を見ながら思う。無駄だとわかっていながら、右頬を強くつねってみる。やはり、激痛が厳しい現実をつきつけてくれた。それでは、昨日まで私が [続きを読む]
  • 契約雇用に未来あり?
  • 「なに落ち込んでいるんだよ」弟は、契約雇用の身分に落ちた私を不可解そうな表情で見る。「落ち込むにきまっているだろ」私は吐き捨てるように言う。「明日が保証されない身分になっちまったんだから」「アニキは、とことんマイナス思考だな」弟は笑い飛ばす。「3年毎に契約が切れるから、いいんじゃないか。それを機に、自分の好きな道やステップアップにチャレンジできるんだから」「オマエってやつは、とことん極楽とん [続きを読む]
  • オレまで…
  • 「お、おまえ、いつ結婚を?」そう言いつつ、私は弟の左手に視線を落とす。ヤツの左手の薬指には、結婚指輪がつけられていた。「なに言っているんだよ」弟の表情は、ギョッとしたものになる。「アニキだって、結婚式に出席したじゃないか…」「そ、そうだったな…」ロクデナシな弟には見下されたくないというプライドから、私はつまらない嘘をついてしまった。「しかし、おまえよく結婚できたな」私は空元気をだして言う。 [続きを読む]
  • 弟まで…
  • 「な、なに怒っているんだよ…」弟は私の剣幕が予想外であったらしく、呆気にとられた表情を浮かべる。「43の中年男が自分に合った仕事を就けるなんて、そんな贅沢できるわけないだろ!」世間知らずの弟に私はかみつく。「それはアニキの努力次第だろ」「は?」私はあんぐりと口を開ける。「オマエは馬鹿か」そんな贅沢な選択が許されるのは新卒者までだ。中年男は面接を受けさせてもらえるどころか、門前払いだって珍しくな [続きを読む]
  • 気楽な弟
  • 「無職って、どういうことだよ」弟はめったに見せない真顔になって、私に迫った。いい歳をしてフリーターで地に足がつかない暮らしをしている弟が、まさかこんな反応をするとは思わなかった。金づるを失うことに動揺しているのか…。「働く気、なくなっちまったのか?」弟は両手で、私の肩を揺すった。私は弟の握力に驚いた。その力強さが、なまくらな生活を送ってきた人間のものとは思えなかったからだ。「働く気はあるさ [続きを読む]
  • 賄賂はごめん
  • 妻の声がすると間をおくことなく、弟の脳天気な笑い声が近づいてくる。いくら兄弟でも遠慮というものがないのか。無礼なヤツだ。私は顔を険しくして弟の到着を待つ。じきに弟の四角い顔が現れた(この顔立ちも、寅さんというあだ名がついた所以だ)。「よう、アニキ元気!」私の顔を見ると、弟は満面の笑みで手をあげた。「元気なわけないだろ」私は不機嫌に答える。「ていうか、オマエの顔を見たら、余計に具合悪くなった [続きを読む]
  • 間の悪い男
  • 会社から電話がないのなら、自ら会社に出向くしかないと思ったが、すべての景色は昨日までのものとは一変しているので、どうすることもできず、私は妻に頼って家に帰った。家に着くと、時刻はもう午後1時をまわっていた。妻はすぐに昼食を用意すると言ったが、食欲のわかない私はそれを断って、しばらく休みたい、と言って、寝室に向かう。ちょうど、その時である。「アナタ、カツヒロさん」階下から、妻の声が聞こえてきた [続きを読む]
  • 悔し涙
  • 「ど、どうしたぁ」歯抜けの男性はオロオロとしながらも、私に駆け寄る。「オレ、何かマズイことを言ったか?」「カ、カイシャがぁ…」気が遠くなっていく私は、助けを求めるように、彼にむかって右手を伸ばす。「あっ!」突然、伸ばした手首が誰かにつかまれ、横に引っ張られた。「すみません」引っ張られた方向から、妻の声がした。「アンタの旦那さん?」歯抜けの男性が妻に訊く。「ええ」妻は、つかんだ私の手を静か [続きを読む]
  • 打ち消される希望
  • すがるような思いで、病院の休憩コーナーにいる患者たちを見回していると、50代前半くらいの白髪頭の男性が私にむかって手をあげた。「よお」頬骨のつきでたその男性は、人懐っこい笑顔を浮かべて言った。「ええと、どうも…」戸惑いながらも、知り合いだったら失礼に当たると思い、私も笑顔を返す。すると、その男性の笑顔は、ろうそくの火を息で吹き消すように、さっと消えた。そして不思議そうな目で私を凝視したが、5秒 [続きを読む]
  • 本当に消えた?
  • 「泣くなよ。悪かった」私はあげた右手の拳を開き、妻の背中を優しくなでた。病院の休憩コーナーには、五人ほど入院患者がいる。ここで大泣きされたら、DV夫にみられてしまう。「でも、なんでそれがオレのためになると思うんだい?」「決まっているじゃない」妻は鼻をすすりながら答える。「体を治すことが、何より大切だもの。無理して働いて、もっと悪くなったら、それこそみんなに迷惑をかけるわ」「それはそうだが、会社も [続きを読む]
  • 妻の爆弾発言
  • 「オマエ、それを本気で言っているのか?」家族のために必死に働いてきたのに、それを全否定されたようで、私の声は怒りで震えた。「な、なに怒っているのよ」私が鬼のような形相をしているのだろう。恐怖で、妻の声も震えている。しかし、私がなんで怒っているのかわかっていないようだ。それがさらに私の怒りを増長させる。「オレが休んでも、誰も困らないっていうのは、どういうことかと言っているんだ」公共の場で大声を [続きを読む]
  • 動じない妻
  • 「ウォーッ! 会社は、ど、どこへ行ってしまったんだ!」病院のトイレの便座に座るやいなや、たまっていた想いが一気に噴出した。それからしばらく、堰を切ったように涙が溢れ出し、私は号泣した。5分ほどすると、涙が枯れた。あまり長くトイレにこもっていると、 外で待つ妻が心配すると思い、私はトイレットペーパーで鼻水と涙を拭い、さらに痕跡を消すために洗顔をしてから、トイレの外に出る。「お腹の調子でも悪いの?」 [続きを読む]
  • 迷子の私
  • 病院に運ばれた私は、認知症診断テストとMRI検査を受けた。その結果は、どこも異常なし。それはうれしいのだが、バンザイと両手をあげて喜べない。家の中だけでなく、外の世界もまったく変わっていたからだ。まずは自宅の外観。耐震性、耐久性、美観に優れた素材を選んでつくられた室内と同様に、外壁もベージュ色のつるりとした大理石のような素材を使っており、ハンマーで叩いてもびくともしないような重厚感があった(記憶 [続きを読む]
  • オレの家が!
  • 「ねぇ、アナタ大丈夫?」会社もコンビニもマイカーも認知できなくなってしまった妻は、心細そうなか弱い声をあげる。「心配するな。すぐに朝メシを買ってくるから、オマエは服を着替えてこの部屋で待っていろ。いいか、朝食なんてつくらなくていいからな」私は力強く言った。内心はかなり動揺しているが、それを表に出せば、妻の病態を悪化させてしまうと考えたからだ。「でも…」妻は、ボタンをはめようとあげた私のワイシ [続きを読む]
  • 加速する病
  • 会社へ行くのは撤回だ!カイシャの意味すらわからなくなってしまった妻を置いて、会社にいくわけにはいかない。「オマエも外出着に着替えろ」私は脱いだパジャマをハンガーに掛けながら妻に言った。「なんで、そんなことをしなくっちゃいけないのよ」「病院へ行くためだ」「病院…」妻は戸惑った表情になったが、すぐに頷いて言った。「わかったわ。そのほうがいいかもね」「お、おおっ」急に聞き分けが良くなった妻に [続きを読む]
  • やっぱりおかしい
  • 返答にこまって泳ぐ私の視線は、妻の枕元におかれた雑誌に止まった。それは、園芸に関する雑誌だった。その雑誌を見て、妻がバラを漢字でかけた理由がわかった。その理由を順を追って説明すると、妻は園芸に趣味をもった(今まで知らなかったが)→それでバラに興味をもち、棚の上に置かれた、あの鉢植えのバラを買った(これも今朝はじめてその存在に気がついた)→それでバラを漢字でかけるようになった。こんなところだろ [続きを読む]
  • これまでの話
  • 目が覚めると、30分も寝坊をしていた。驚いたことに、結婚してから一度も寝坊をしたことのない妻も、となりで熟睡している。体調でも悪いのかと心配して妻を起こすと、体は大丈夫そうだ。しかし寝坊のせいで勤めに遅れそうだと責めても、妻はまだそんな時間ではないと答えて、二度寝しようとする。妻の頭がおかしくなったのか、自分の頭がおかしくなったのか、私は混乱する。それを確かめるために、難しい漢字を書かせるテストを試 [続きを読む]
  • 認めたくない負け
  • 「なに、いつまで眺めているのよ」呆然と、妻の書いた字を見つめていると、心配げに問いかける妻の声が聞こえてきた。「えっ、おお…」我に返った私は、妻に対して行ったテストの結果を答えなければならないと思って焦る。妻の書いたバラの漢字が合っているかどうかは、スマホで調べればすぐに分かる。だが、そんな恥ずかしい行為を、妻の前でするわけにはいかない(出題者が正解を知らないだなんて、間抜けにも程があるから [続きを読む]
  • 驚異の急成長
  • 「なぁ〜んだ。アナタが書いてほしかったバラって、アレなの」妻は鉢植えのバラを一瞥して、つまらなそうに笑った。「なぁ〜んか、平凡」「平凡とは、なんだ」私はムッとして答える。「バラといったら、ふつうアレだろ」バラをイメージしろと言われれば、誰だって植物のバラを思い浮かべるはずだ。それを平凡だと酷評するほうがおかしい。「でもそんな誰でもわかるものじゃ、テストにならないじゃない」わけのわからないこ [続きを読む]
  • 砕け散る自信
  • 「はい、これでいい?」妻は迷いもなく、私が求めたバラという字を書きあげると、それを私に見せた。「ハハハ、何だよその字、チルじゃないか」妻が予想とかけ離れすぎた字を書いたので、私はふきだしてしまった。やっぱり、おかしいのは妻のほうだったんだ…。自分の頭が正常であったことに安堵したが、妻の頭が狂っている可能性が強まったことを思うと、笑いは一気に冷めた。「なに言っているのよ。この字、バラとも読むのよ [続きを読む]
  • おかしいのはどっち?
  • 頭がおかしくなったのは、オレなのか、カミさんなのか…。自分の頭脳が正常であることを確認するために、私は暗算をしてみる。①55+23=78②76+88=164③92−34=58④7?8=56⑤8?6+22===705問目は手間取ったが、一応、計算能力(理数系じゃない)は問題がないようだったで、次に目に入ったものを漢字に変換してみる。①まど→窓②とけい→時計③たな→棚④うえきばち→植木鉢⑤バラ→???? [続きを読む]