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  • 7. 学習カリキュラム

    その後、先輩のプチレクチャーとなった。 とにかく、毎日できるだけ多く英語に触れることが大切だということだ。わからない文章でもとりあえず読んでみる。聞き取れなくても聴いてみる。継続することで英語にアレルギーを感じる人でもそれを克服できるという。多聴多読と言ってもはじめは自分が嫌になる瞬間まででもいいらしい。また、すぐに嫌にならないように、ごく簡単な教材を使用してもいい。さらに付け加える。初学者にとって一番重要なのが、やはり最近よく言われる「音読」だと。オーバーラッピングでも、シャドウイングでもいい。英語のリズム感を掴むことができ、そうすることで英語で喋ることが自然に楽しくなるという。 また自作の…

  • 6. 自然な表現とは

    結局、何も起こらないまま、英会話喫茶は終了した。僕を恋のキューピッドに仕立てようとした先輩の戦略ミスであろう。僕自身は結構楽しめて満足していた。無論、英会話喫茶にである。時間があればまた独りでも来ようと思った。先程から先輩は遠い目をしながら隣を歩いている。夜は久方ぶりに少し冷えるくらいだ。何もしてないのに図々しいのは承知で先輩にきりだそうとした。「それで…」「わかってる」「え?」「だから連れて来たんだ」「え、まさか」「うん、英会話喫茶、使えそうだろ?」この人はつくづく天才じゃないかと思う。「だって、まだ何も相談してないのに…」「英太が手に持ってた参考書、『ネイティブ表現』なんとかって書いてあっ…

  • 5. カフェ de 英語

    入口の装飾されたドアを開け中に入るとレトロな雰囲気の喫茶になっている。カウンターで初めてだと言うと若い日本人のスタッフが体験コースですね、という。ネームプレートを渡され、Eitaと記入した。簡単な手続きを済ませて先輩の後に続き既に4人ほどいるテーブルに向かうと早速会話が始まった。 "Hi, how's it going, Ryo?""Yeah, it's going well, and you?""Pretty well, thank you for asking." りょうというのは先輩のファーストネーム、つまり名前である。話しかけた一番奥にいる女性がメイトと呼ばれる先生のようだ。どう見ても…

  • 4. 若き先輩の悩み

    「ちょうどよかった」柴田先輩の部屋はよく片付いており、清潔感がある。電話口で「相談したいことがある」と言われるがまま、新宿にある先輩のマンション訪ねた。僕の顔を見るなり、先輩は開口一番、「ちょうどよかった」と、よくわからない言葉を発したのだった。いや、相談したいことがあったのはこっちなんだけど。 まずは先輩の話を先に聞くのが得策だと直感した。いつもの彼らしくない雰囲気にのまれたのもある。そんな状況で英語の勉強法について聞いたって真剣に答えてくれるかわからない。「どうしたんですか。思いつめて」「ああ」10秒ほどの沈黙があり先輩は切り出した。「英太は一目惚れするタイプか?」固唾をのんで待った後、話…

  • 3. ある才能との出逢い

    柴田先輩との出会いは5年前まで遡る。僕らはある企業で一緒に働いていた。雇用形態はあくまでアルバイト。国外の顧客からの問い合わせメールに対し英文で返信する、という作業をひたすら繰り返す業務である。その時に僕のメールのチェックをしてくれたのが彼だった。 ある時、彼の送るメールをみる機会があり、感動したのを覚えている。流暢で綺麗な表現。奇をてらうことなく自然で滑らかなリズム。日本人にとって綺麗な日本語があるように、英語にも綺麗な英語というものがあるということを気づかせてくれる内容だった。 以来、柴田先輩には沢山のことを学ばせてもらっている。堂々とした風格を持ちながら面倒見が良く、内面から滲みでるよう…

  • 2. 気付けば五里霧中

    英語の勉強を再開する決意は固めたものの、何からはじめればいいのか、サッパリだった。だいたい、自分の英語力自体が中途半端なのだ。TOEICは855点。文法も完成させたし、語彙もある程度身についている。リスニングもまあまあできる方だ。だが、スピーキングやライティングでネイティブのような自然な表現ができない。つまり、典型的な日本人英語なのである。本屋に並ぶ参考書の大部分は初学者向けで、中学生レベルの英語で大丈夫と謳われてもいまいちピンとこない。立ち読みしても物足りなさを感じる。 さてどうしたらもう一歩前に進めるのだろう?どうしたらカッコよく喋ることができるようになるのか。世の中には語学の天才というの…

  • 1. 夏の終わりとたぶん最後の夢ープロローグー

    シャワーを浴び、よく冷えた缶ビール片手に、暮れなずむ街並みを窓越しにみていた。 例年になく気温が上がり危険な暑さとまで評された今年の夏も終盤を迎え、日が沈むのが随分早くなってきている。秋の日はつるべ落としという言葉通り、ヒグラシの鳴き声が寂寥感とともに耳に届く時間になると瞬く間に夜の帳がおり、あとはゆっくりと1日を終える準備をするだけになる。残暑までもが暑さとの決別を思わせ、未練がましく、その残滓を味わい尽くそうとする自分がいる。夏の終わりは秋を連れてくるようで悪くない。そう思えるのも、9月生まれの英太にとって一年で一番好きな季節が秋だからかもしれない。 そういえば、と、ふと思うところがあり、…

  • 前書きにかえて

    本ブログは物語形式で英語学習法を提案する場であり、筆者の英語学習記録をアウトプットする場でもあります。従って、世間で良いとされている英語学習方法を取り入れつつも、筆者が独断で推奨している学習方法が含まれる場合があります。とはいえ、我流で確立されたその新しい学習方法にこそ公開する価値があると自負しておりますので、共感された方には是非コンタクトをお願いしたく思うと共に、共感されなかった方には素通りしていただくようお願いいたします。 上記のような記事になる性質上、更新頻度については未知数であり、できるだけ頻繁にするよう頑張りますとしかいえませんが、長い目でみていただき、末永くお付き合いいただければ幸…

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