- 2008/05/07 15:56『愚者のエンドロール』
- 『愚者のエンドロール』 (角川文庫)著:米澤穂信『氷菓』に続く作品。いわゆる「古典部シリーズ」の2作目である。古典部も文化祭の準備を進めるなか、二年F組の生徒からその組の有志で行う出し物についてのちょっとした相談をうける。内容は未完の自主制作映画の結末を推理する手伝いをするというものだった。ミステリ好きならばこの設定は心くすぐられるものがある。「折木さん、わたしとても気になります」と、やは [続きを読む]
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- 2008/03/13 15:23『頭のうちどころが悪かった熊の話』
- 『頭のうちどころが悪かった熊の話』 - 児童書 -文:安東みきえ 絵:下和田サチヨ (理論社)いろんな動物たちの話が7つ収められている。どの話もすんなり一筋縄ではいかない展開がおもしろく、どんどんと物語に引き込まれていく。表題作の「頭のうちどころが悪かった熊の話」では、頭のうちどころが悪かった熊がレディベアを探す。終わり方がうまい。綺麗なハッピーエンドでもなく悲しい終わり方でもなく、ちょっと愉 [続きを読む]
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- 2007/12/27 19:18『屋久島ジュウソウ』
- 『屋久島ジュウソウ』 (集英社)著:森絵都森絵都の紀行文。大きく「屋久島ジュウソウ」と「slight sight-seeing」に分かれている。「屋久島ジュウソウ」は著者とデザイナーの池田さんと3人の編集者にガイド細田さんを加えた6人が屋久島をめぐり、登山する旅日記。基本的に、淡々と出来事や食べたものなどが綴られており、読み手はその出来事を想像しながら著者とともに登山をしたり森のにおいをかいだりするのだ。「sli [続きを読む]
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- 2007/12/20 21:05『モザイクの馬』
- 『モザイクの馬』 - 絵本 -文:小薗江圭子 絵:和田誠 (講談社)「まえがき」と17の話からなっている。17の話はみんな‘お話をする馬’から聞いた話である。どの話もユーモアがあり、終わり方も愉快で思わずクスリと笑ってしまう。例えば「うたう木馬」では、動かすとキーキー変な音がする木馬が最後には揺れるたびにコーラスが聞こえてくる素敵な木馬になる。また表題作の「モザイクの馬」では何世紀もそこにいた [続きを読む]
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- 2007/12/14 02:33『嫁洗い池』
- 『嫁洗い池』 (創元推理文庫)著:芦原すなお作家の‘ぼく’とその奥さんの住む郊外の家に、おいしそうな食材と事件をもってやってくる河田警部。奥さんがその食材を美味しそうに料理し、事件も見事に解決する。『ミミズクとオリーブ』に続くシリーズ第2弾。今回は大根の雪花、イリコ、塩アンの丸餅、アラメ、ヒャッカ、豆腐の兄弟煮、関東炊きなどが登場。今回もとても美味しそうである。今作でも‘ぼく’の名助手ぶりま見も [続きを読む]
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- 2007/12/08 13:34『龍宮』
- 『龍宮』 (文春文庫)著:川上弘美人と、人にあらざる聖なる異類との交情を、説話的な要素と日常のリアリティを融合させて描いた玉手箱のごとき8つの幻想譚。(裏表紙より)現実と非現実のあいだを揺らぎ、そしてそれらが絶妙に溶けあった、曖昧で現実的な世界が描写される。読んでいると、そんな奇妙で怪しい世界がだんだんと心地よくなってくる。そんな世界をつくりあげている要素の一つは、読者に時間や空間をつかませ [続きを読む]
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- 2007/12/03 20:21『しずり雪』
- 『しずり雪』 (小学館)著:安住洋子時代小説で、市井ものの「しずり雪」、「寒月冴える」、「上り龍」と、武家ものの「城沼の風」の4つの話が収録されている。「城沼の風」はさらに「虎落笛」(もがりぶえ)と「狭霧」に話がわかれている。蒔絵師、医者、大工から武家までさまざまな人たちのひたむきに生きる姿が描かれており、読者は登場人物たちとともに多少の不安を感じたりしながらも、そのひたむきな姿をあたたかく [続きを読む]
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- 2007/12/02 19:372007/12 発売予定
- (単行本)2007/12/15 『月芝居』 (文芸春秋) 北重人 ¥1,600(文庫本・新書)2007/12/6 『おめでとう』 (文春文庫) 川上弘美 ¥4202007/12/6 『春、バーニーズで』 (文春文庫) 吉田修一 ¥5202007/12/6 『誰か』 (文春文庫) 宮部みゆき ¥6802007/12/10 『フランクザッパ・ストリート』 (ちくま文庫) 野中柊 ¥6722007/12/14 『てのひらの迷路』 (講談社文庫) 石田衣良 ¥?2007 [続きを読む]
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- 2007/11/25 23:00『あしたはアルプスを歩こう』
- 『あしたはアルプスを歩こう』 (講談社文庫)著:角田光代ある日、角田光代のところに「イタリアの山で、トレッキングしませんか?」というファックスが届いた。それは今を時めく作家に海外でトレッキングをしてもらいそれを番組にするというテレビの仕事であった。そしてトレッキングってなんぞやと思いながらもその仕事を引き受ける。内容はドロミテ・アルプスでの雪中トレッキング(むしろ登山?)をメインに、スタッフ ... [続きを読む]
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- 2007/11/20 23:00『こうちゃん』
- 『こうちゃん』 - 絵本 -文:須賀敦子 絵:酒井駒子 (川出書房新社)あなたは こうちゃんに あったことが ありますか。こうちゃんって どこの子かって。そんなこと だれひとりとして しりません。 (本文より)どこからきたのか、どこへいくのか、そんなことは誰にもわからない、こうちゃん自身にもわからない、それがこうちゃん。でも読んでいると、こうちゃんの存在をたしかに感じるのだ。そしてそして不思議な ... [続きを読む]
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- 2007/11/17 20:08 「ペイ・フォワード 可能の王国」
- 「ペイ・フォワード 可能の王国」原題:Pay it forward (2000 アメリカ) 監督:ミミ・レダー主演:ハーレイ・ジョエル・オスメント、ケビン・スペイシー、ヘレン・ハント新しい先生に、社会科の課題をだされる。それは「Think of idea to change our world ― and put it into ACTION!(世界を変える方法を考え、それを実行してみよう!)」というもの。主人公のトレバーが考えたのが、自分が受けとったやさしさや善意を、 ... [続きを読む]
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- 2007/11/15 14:38 『おばけものがたり』
- 『おばけものがたり』立原えりかのファンタジーランド2 (青土社)著:立原えりか大きな湖の底に住んでいるタムタムおばけ。足の長さが3メートルもあり、あたまにはつの一本がある。だけど、気は弱いほうだった。おばけたちはとても心やさしく、人間と仲良くしたいと思っている。だけど、人間が勝手に怖がったり、悪さをするものと思っていたり、また見世物にしようとして捕まえたりするのだ。それに危険を感じたおばけ ... [続きを読む]
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- 2007/11/10 20:21 『氷菓』
- 『氷菓』 (角川文庫)著:米澤穂信「やらなくてもいいことなら、やらない。やらなければいけないことは手短に」をモットーとする折木奉太郎、高校に入学した彼は姉からの手紙で3年間入部者0の‘古典部’に入部することになる。放課後、友人で似非粋人、減らず口がトレードマークの福部里志との雑談のあと、部室である地学講義室に行ってみるとそこには清楚な容姿の女の子が立っていた。名前は千反田える、古典部に入部した ... [続きを読む]
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- 2007/11/05 03:08 『マジョモリ』
- 『マジョモリ』 - 絵本 -文:梨木香歩 絵:早川司寿乃 (理論社)大地に降り積もった時間(とき)輝きめぐる季節(とき)森の奥から招待状が届いたちいさな女の子の永遠(とき)が重なり花咲く桃源郷(パーティ) (帯より)ある朝、つばきが目を覚ますと机の上にうすいみずいろの折り紙の手紙がおいてあった。「まじょもりへ ごしょうたい」空いろの蔓にいざなわれ、まじょもりに入っていったその先でつばきはうすみど ... [続きを読む]
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- 2007/11/01 00:282007/11 発売予定
- (単行本)2007/11/5 『マザコン』 (集英社) 角田光代 ¥1,4702007/11/5 『カレンダーボーイ』 (ポプラ社) 小路幸也 ¥1,5752007/11/9 『北村薫のミステリびっくり箱』 (角川書店) 北村薫 ¥2,1002007/11/17 『東京日記2 ほかに踊りを知らない。』 (平凡社) 川上弘美 ¥1,2602007/11/30 『HEARTBLUE』 (東京創元社) 小路幸也 ¥1,7852007/11/30 『旅の途中』 (幻冬舎) スピッツ ¥1,50 [続きを読む]
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- 2007/10/30 02:34 『どこにもない動物園』
- 『どこにもない動物園』 立原えりかのファンタジーランド1(青土社)著:立原えりかさまざまな動物が登場する16の話が収められている短編集。全体に、哀愁というのだろうか、少し物悲しい雰囲気が漂っている。とくに気になった作品は「花くいライオン」、「青い目をしたろば」、「オオカミの船」、「野原の食卓」、「光をたべる仔馬」、「木馬が乗った白い船」の5話。いくつかを簡単に紹介しよう。「花くいライオン ... [続きを読む]
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- 2007/10/29 03:19 『配達あかずきん 成風堂書店事件メモ』
- 『配達あかずきん 成風堂書店事件メモ』 (東京創元社)著:大崎梢「……誰が、どうやって仕組んだのか、この謎だけは解いてみせて」「わかりました。本屋の謎は本屋が解かなきゃ、ですね。任せてください」(「配達あかずきん」より)駅ビルの6階にある書店、成風堂。この書店で働いている杏子と多絵が、お客さんのもちこんでくる、あるいは書店で起こるさまざまな謎を解いていく。「パンダは囁く」―― 老人が近所に住 ... [続きを読む]
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- 2007/10/25 16:17 『秘密。 私と私のあいだの十二話』
- 『秘密。 私と私のあいだの十二話』 (メディアファクトリー)編:ダ・ヴィンチ編集部著:著:森絵都、小川洋子、北村薫、伊坂幸太郎(他)レコードのA面・B面のように、ひとつのストーリーを2人の別主人公の視点で綴った短編12編。(中略)出来事や出会いが立場の違い、状況の違いでどう受けとめられるのか、言葉と言葉の裏にあるものが描かれた不思議な一冊。(裏表紙より) A、B合わせて7,8ページ、一方だけだと3,4 ... [続きを読む]
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- 2007/10/22 15:00 『沼地のある森を抜けて』
- 『沼地のある森を抜けて』 (新潮社)著:梨木香歩主人公は、洗剤や化粧品などを扱う化学メーカーの研究所で働く会社員の上淵久美。久美の両親の死後、時子が面倒を見ていた先祖から受け継がれてきた「ぬか床」を、時子が亡くなったことによって今度は久美が面倒を見ることになる。しかし、そのぬか床には奇妙な秘密があったのだ。物語には、時子とは別のもう一人の叔母加世子久美、久美の幼馴染で執 ... [続きを読む]
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- 2007/10/19 01:50 「いぬのえいが」
- 「いぬのえいが」 (2004 日本) 監督:犬童一心、黒田秀樹、黒田昌郎、佐藤信介、真田敦、永井聡、祢津哲久主演:中村獅童、伊東美咲、宮崎あおい、小西真奈美、佐藤隆太複数の監督によるリレー形式でつくられた、犬がメインの映画。はじめのうちはばかばかしくも面白いななんて思いながら見ていた。「CMよ、どこへ行く」なんかはけっこう笑えた。CMづくりのあと、悩んでいた山田。このあ ... [続きを読む]
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- 2007/10/16 13:46 『ミミズクとオリーブ』
- 『ミミズクとオリーブ』 (創元推理文庫)著:芦原すなお八王子近郊に住む作家の‘ぼく’とその奥さん。この奥さんが、時折やってくる‘ぼく’の友人に絶品の讃岐の郷土料理を振舞いながら、持ち込まれる謎も軽やかに解決する。その見事な安楽椅子探偵ぶりは知恵の女神さながら。作家の‘ぼく’も、奥さんに頼まれいくつかの確認事項を調べるのだが、その無駄に細かな仕事、本人も気づかないうちに事件の核心をつ ... [続きを読む]
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- 2007/10/11 00:26 『モノレールねこ』
- 『モノレールねこ』 (文芸春秋)著:加納朋子8編の短編が収められた短編集。肩の力を抜いて読めるものから、「生と死」あるいは「家族」について考えさせられるような内容のものまであり、どの話もすごくよかった。ここでは個人的に特に印象に残った「パズルの中の犬」と「バルタン最後の日」を紹介しようと思う。表題作の「モノレールねこ」に関しては、以前に『ありがと。 あのころの宝もの十二 ... [続きを読む]
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- 2007/10/08 17:03 『神様のパズル』
- 『神様のパズル』 (ハルキ文庫)著:機本伸司主人公は留年寸前の大学4年生、綿貫基一(綿さん)。彼は、物理学のゼミで天才少女の穂瑞沙羅華と同じチームで宇宙が作れることを立証しなければならなくなってしまう。はたして宇宙を作ることはできるのか?文体は読みやすく、また主人公が(物理学科にいるのに)物理のことをあまりわかっていないため、物理学の理論などの説明の部分も読みやすい。主人公 ... [続きを読む]
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- 2007/10/06 23:40 「めがね」
- 「めがね」 (2007 日本) 脚本・監督:荻上直子主演:小林聡美、市川実日子、加瀬亮、光石研、もたいまさこ大きなトランクをもってタエコが訪れたのは、のどかでまったりとした海辺の町。宿に着くと、その宿の主人のユージと犬のコージが出迎えてくれる。宿まで迷わずにたどり着いたタエコにコージは「才能ありますよ」と一言。・・「ここにいる才能」毎朝、浜辺で行われるメルシー体操。 ... [続きを読む]
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- 2007/10/04 18:06 『ワニ ジャングルの憂鬱 草原の無関心』
- 『ワニ ジャングルの憂鬱 草原の無関心』 - 絵本 -文:梨木香歩 絵:出久根育 (理論社)悲劇的なワニの幸福についてワニが本当に目指したものは……?(帯より)いばりんぼのワニがあるときカメレオンと会う。カメレオンは爬虫類だからワニと自分は仲間だという。そしてそんな自分を食べるのかと問うわけである。ワニは自分がなにものかを他のものから教えてもらう不思議な感覚を味わいなが ... [続きを読む]
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