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- 2008/07/26 07:09善峰寺の調和の美
- 本堂の前に上りて見返れば門の甍(いらか)は夏の輝き 樋田哲夫 寺院を訪ねるとどこでもポイントとなる風景がある。善峰寺は見上げる山門、本堂前から振り返る山門、本堂より多宝塔、遊龍の松、下界に京都市街、地蔵菩薩辺りのアジサイ園など写真に収めたくなる。写真は本堂前の広場から振り返った山門である。桜もあり春の訪問も楽しみを増す。 [続きを読む]
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- 2008/07/25 05:52山中湖よりの冨士(水墨画)
- 山中湖より仰ぎ見る富士山は裾野広げていよいよ高し 樋田哲夫 河口湖からの富士山は経験があるが、山中湖からの富士山を仰ぎ見たことはまだない。習っている先生が新聞の小さな写真を見て描いた手本を描いたのだから実景である。秀峰富士は遠方から眺めるのはよいが、山頂へ登ると美しさはどこにもない。7月8月の2ヶ月間が開山となっているので今ごろ最盛期となっている。 [続きを読む]
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- 2008/07/24 05:50もの焚いて 蕪村(書)
- もの焚いて花火に遠きかがり船 与謝蕪村 7月下旬〜8月中旬まで各地で花火大会が開催される。内陸での大会は河川敷や大きな空き地となる。港でも多い。和歌山、神戸、岸和田がそうである。突堤や台船で打ち上げられ、漁船が近くへ群がり灯りをつけるので美しい。今はかがり火を焚いて観賞すことはない。花火は爆薬で危険区域を設けるので一定のところまでしか近寄れない。 [続きを読む]
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- 2008/07/23 07:33海の日の浜は若さが(写真)
- 浴客に浜のはづみて海の日は黄色い声のここにかしこに 樋田哲夫 「海の日」の休日、自宅から徒歩で15分ほどの海水浴場(サザンビーチ)をのぞいた。やけ付く浜には多数の人がパラソルの花咲く日陰や、海に浸かって夏の到来である。関西国際空港を離着陸する飛行機を間近に眺めて格好の場所である。年に1、2度若さを貰うために出かける。写真は2枚を合成 [続きを読む]
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- 2008/07/22 07:12身なりだけで判断は出来ない(墨彩画)
- 身なりより心豊けき人のあり誰とは言はぬ誰とはいへぬ 樋田哲夫 30年前の勤務していたとき、工場倉庫を整理して不要なダンボールが沢山出た。片付けるだけ大変だ。そこで案をめぐらし、河川の土手下に住む廃品回収業の老人を訪ねた。片付けてもらうためである。無論無料であげるものだ。応対に出えた老人の物腰、所作、言葉遣いの正しさに驚いた。まさに人は見かけで評価してはならない。 [続きを読む]
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- 2008/07/21 06:13おほばこの 風生(書)
- おほばこの葉の焦げてゐるキャンプかな 富安風生 日本列島は19日で全て梅雨が明けて本格的な夏を迎えた。山や海辺で若者や子供たちのキャンプを楽しむ光景が見られる季節だ。昔は適当な空き地で手軽に行ったもので、この句はキャンプとは関係のない人が来て草のオオバコまで焼いてしまったのを見かけたのである。現在は施設も整ったところが多く句のようなことは少なくなった。 [続きを読む]
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- 2008/07/20 06:38重厚な善峰寺山門(写真)
- 登りきて熱き思ひに善峰は桂昌院の庇護なりし寺 樋田哲夫 善峰寺は西山の中腹にあり、息を切らせてたどり着くと重厚な組物の山門に目を見張る。大きさではない。4段の組物は数が多く、混んでいる。応仁の乱で疲弊した寺を手厚い庇護の下に再興したのは第5代将軍綱吉生母桂昌院である。京都の八百屋生まれの桂昌院は母に連れられて来た経緯があり、江戸へ出ても寺は忘れなかったのである。 [続きを読む]
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- 2008/07/19 05:56タイサンボクの白花(水墨画)
- 梅雨明けてもう咲くころか気にかかる泰山木の寺の浮かびて 樋田哲夫 5月下旬長谷寺を訪ねた。本堂の舞台脇に大木のタイサンボクを見かけた。蕾はまだ固かった。タイサンボクの咲く時期は正確には把握していないが、とにかく暑い盛りの記憶がある。梅雨が明けるとそろそろ芳香のある純白の大きな花が見られるのではないかと思う。字は茂吉歌「夕暮れの泰山木の白花はわれの嘆きを思ふが如し」 [続きを読む]
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- 2008/07/18 05:45朝顔に 子規(書)
- 朝顔にわれ恙なきあした哉 正岡子規 朝顔を眺める時間帯がある。陽が昇りきらない清清しい空気に包まれているまでの時間である。開いたばかりの新鮮さは清涼感に溢れて見る者の心に染み入る。きのう咲いた何百もの花柄を取り除く清掃は毎朝の日課となっている。作業中は雑念を忘れ、その後じっくりと眺めるときのしばらくは恙(つつが)無いときである。 [続きを読む]
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- 2008/07/17 07:13善峰寺の「遊龍の松」(写真)
- 善峰に気高き龍の遊ぶかに五葉の松は石垣の上 樋田哲夫 京都市西山の中腹にある西国三十三札所善峰寺に天然記念物の五葉の松がある。「遊龍の松」の銘があり樹齢600年、全長39?。10年前松くい虫の食害で15?切り落とされても、この長さである。左右に手足を伸ばして泰然とする巨大な龍そのものである。参拝者は皆度肝を抜かれる。 [続きを読む]
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- 2008/07/16 06:24暑さの似合うひまわり(墨彩画)
- 園芸の道にそむきて小鳥屋の店頭飾る向日葵の種 樋田哲夫 ひまわりは大きな一つの花のように見えるが、頭状花序と呼ばれる多数の花の集まりという。だから一つの花に結ぶ種は実に多い。太陽を追って動く話は生長の若い茎の上部の葉に顕著で、朝は東に夕方には西を向き、日ごと繰り返す。種子は用途も多く、直物油、化粧品、食料、小鳥の餌となる。 ... [続きを読む]
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- 2008/07/15 06:38念力の 鬼城(書)
- 念力のゆるめば死ぬる大暑かな 村上鬼城 大阪は上空が不安定とかで梅雨明けの発表はまだないが、暑い真夏日が数日続いている。さらに暑さが増してくると、立ち向かう気力が必要である。扇風機のない昭和初期に没した鬼城は精神を込めて暑さに耐えていたのである。それが萎えれば死んでしまいそうな大暑であったのであろう。今年の暦の大暑は22日。 [続きを読む]
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- 2008/07/14 06:20粉河寺・芭蕉句碑(写真)
- すらすらと詠むにはいかず立て札をつひには頼る芭蕉の句碑は 樋田哲夫 粉河寺の芭蕉句碑は昭和14年6月の建碑とある。元禄元年芭蕉は和歌の浦、紀三井寺を訪ねているのでその前後と思われる。紀行文「笈の小文」にある句で江戸から東海道を経て伊賀上野にかえり、吉野や高野山に遊んだ芭蕉の記述である。どこで詠んだか不明で粉河寺とは関係がなさそうである。「ひとつぬぎてうしろにおひぬころもがへ」 [続きを読む]
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- 2008/07/13 06:24かやぶき屋根のある景色(水墨画)
- 萱葺きを己の道と描きゐし向井潤吉思い出す今 樋田哲夫 かやぶき屋根の家を見ることはなくなり、すっかり瓦屋根やビルに替わってしまった。大正、昭和初期までの住宅だったのだろう。現在は京都府・美山町にある国の重要伝統的建造物保存地区の「かやぶきの里」まで出かけなければならない。かやぶきのある風景をモチーフにしていた画家向井潤吉の画を思い出す。 ... [続きを読む]
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- 2008/07/12 06:30ちり際は 其角(書)
- ちり際は風もたのまずけしの花 榎本其角 ケシの花は5月ごろ白、紅、紅紫、紫が咲き、果実の乳液からアヘン、モルヒネを製することが出来ることから、栽培を禁止されている種がある。演芸用の種は問題はない。この句は4弁の比較的大きな花びらが咲き切るとしぼむことも出来ず、無風で落ちる。それを風に頼まずと表現したことに巧みさがある。... [続きを読む]
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- 2008/07/11 06:24粉河寺・牧水歌碑(写真)
- 牧水が若きに友を訪ね来て寄りしは紀伊の粉河寺かな 樋田哲夫 明治40年9月早稲田の学生だった23歳の牧水は郷里熊本から上京する際、大阪から和歌山粉河町(現紀の川市)の学友を訪ねて、そのおり粉河寺に立ち寄っている。おりしも白衣を着た遍路の一団の鉦を叩きながらのご詠歌が秋の木の間に流れてきたのである。その歌碑は「粉河寺遍路の衆の打ち鳴らす鉦々きこゆ秋の樹の間に」... [続きを読む]
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- 2008/07/10 07:04青の朝顔(墨彩画)
- 想定を遥かに超えて朝ごとを咲く朝顔の数へきれざり 樋田哲夫 6月11日に1輪咲いた朝顔が1月後には600〜700個ほどに数を増した。昨年は毎朝数えて記録したが、今年は手がつけられない。おそらく5万は越えるだろう。株数を倍に増やしたからである。道路沿いのフェンスに這わせているので、道行く人の中には感嘆の声を上げて通り過ぎていく。 ... [続きを読む]
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- 2008/07/09 09:19滝行者 盤水(書)
- 滝行者鋼のごとき胸ひらく 皆川盤水 盤水はこのブログ初登場。福島・いわき市出身。俳誌「春耕」を主宰。俳句協会顧問。滝は山間部にあり、行者は冷たい滝の水に打たれて行をする。白衣を身に纏い、身を奮い立たせて立ち向かい、一心不乱に経を唱え迫力がある。夏ばかりではなく寒行もあり、見る者の方が寒さに震える。時には女性行者を見ることがる。... [続きを読む]
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- 2008/07/08 07:32粉河寺の豪壮な中門(写真)
- 隅々の清め整ふ粉河寺常の訪ねも浄土なるらん 樋田哲夫 西国三十三札所第3番粉河寺は広大な寺域も清掃が行き届いて好きな寺の一つである。山門から石畳の参道を中門へ向かい始めると、すぐに奥の本堂が遠望できて圧巻である。中門といえども他の寺の山門をしのぐ豪壮な門で四天王が参拝客を迎えてくれる。扁額の「風猛山」なる字は紀州徳川第10代治宝公の直筆。... [続きを読む]
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- 2008/07/07 07:30丹後路の凪た海(水墨画)
- ドライブの疲れに停まる丹後路は凪て島影鮮やけく見ゆ 樋田哲夫 現在は高速道路と有料道路が次々と完成して、昔は遠かった土地が急に近く感じられるようになった。この歌はまだ道路も整備されていないころの国道178号線の由良川を天橋立に向かうドライブでのこと、湾が開けたので車を道の脇に寄せて眺めた。30年も前の家族ドライブのことで場所は記憶にはない。 ... [続きを読む]
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- 2008/07/06 07:05行雲を 風生(書)
- 行雲を寝てゐて見るや夏座敷 富安風生 きのうの5日(土)は全国的に気温が上がり各地で真夏日を記録した。中には多治見、36・0、館林35・3、東海35・2、豊岡35・2と猛暑日となった。いよいよ夏本番も近い。この句は戦前の扇風機も冷房もなく、団扇や蚊帳の時代である。戸を開けて部屋に涼風を入れたものだ。座敷に寝て雲の流れを見ているのである。現代っ子では分からない。... [続きを読む]
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- 2008/07/05 05:27紀三井寺の芭蕉句碑(写真)
- 来る度に芭蕉の句碑を詠みあぐる桜に高き紀三井寺かな 樋田哲夫 山門をくぐってすぐ正面参道の231段の中ほど清浄水の前に芭蕉句碑がある。元禄元年春和歌の浦を訪ねて「行春を和歌の浦にて追付たり」、その足で紀三井寺へ立ち寄っている。「見あぐれば桜しもふて紀三井寺」と。和歌の浦で春に追いついたのに紀三井寺では桜が終わっていたので驚いたのであろう。 [続きを読む]
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- 2008/07/04 06:35ひまわり(墨彩画)
- 昼さなか上り下りに挨拶をかはして蟻は向日葵の茎 樋田哲夫 近畿地方で有名なひまわりの兵庫・佐用町南光は200万本を売り物にしている観光の土地である。ひまわり祭りの開催は20年7月19日〜8月3日まで南光スポーツ公園、南光地域福祉センターほかで開かれる。毎年テレビニュースに放映され、旅行会社のバスツアーも計画される。広大な地を夏の熱い黄が燃えて壮観である。 ... [続きを読む]
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- 2008/07/03 06:26どの子にも 龍太(書)
- どの子にも涼しく風の吹く日かな 飯田龍太 龍太は昨年2月に死去。その翌日読売新聞に掲載された句である。竜太秀句10作の一つとか。句そのものを初めて知る。龍太の句は難解が多い中、これは珍しく分かりやすい。空き地か広場で無邪気に遊ぶ子供たちに平等に涼しい風が吹いている。大人は日蔭を求めるが、子供は帽子もかぶらずに炎天でも平気である。涼しいが夏の季語。... [続きを読む]
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- 2008/07/02 06:33西国三十三観音霊場紀三井寺(写真)
- 遥かより微かに仰ぐ朱の門の見えて祈りの紀三井寺かな 樋田哲夫 第2番の札所紀三井寺は比較的近いこともあって幾度も訪れている。今回梅雨の晴れ間にバイクで出かけた。1時間30分の行程である。わき道から門前のみやげ物店へ突然出ると正面の一団高所に朱の門が現れ、到着した実感が湧く。昨年の塗り替えとかで朱が映えて華麗な山門が際立つ。... [続きを読む]
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