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- 2008/07/26 21:26猫と魔女 その187
- 「破約(Cancellation)」マスターが一言つぶやくだけで緑色の宝石は煌きを発しながら消え去った。 そこに残ったのは暴力的な破壊の残滓だった。 窓の縁が鋭い刃物でズタズタに切り裂かれているようだ。 鉄筋コンクリートの建物の壁をまるで豆腐に包丁を入れるように容易に切り裂いていくマスターの魔法。 冗談抜きですごい威力だ。 簡易魔法なんていう生易しいものではない。 マスターの放った魔法は明らかにあの風の魔法使 [続きを読む]
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- 2008/07/26 10:39猫と魔女 その186
- 人の命を確実に奪う風の凶器があたし達に向かって迫ってくる。今度は間に合わない? ああ、こんなところで終わるのか、あたしの人生。 思えば奇妙な人生だったよぅ。 なんて思っていると、マスターの凛とした声が響く。「白きガーランドの聖盾よ!」 聖句とともにマスターがいつの間にか手にしていた灰を中空に投げ放つと、不可知の盾があたし達の目の前に展開する。「その程度か、風の魔法使い」『な、教会の聖句(ホーリー [続きを読む]
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- 2008/07/26 00:11猫と魔女 その185
- 「げほげほげほ……な、何がおこったんですか」 あたしは春華を脇に抱えながらなみだ目でマスターに問いかけた。もうもうと巻き上がるホコリと、薄っすらと見える事務所の惨状から、何が起きたかは大体予測がつく。とっさに結界をはる事ができたが、もし少しでも遅れていたら周囲に散乱する事務机やかつてはこの事務所の備品であったらしきものの仲間入りをしていたかと思うと、背筋が凍りそうになる。「ほう、幾ら夜中とはいえ、 [続きを読む]
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- 2008/07/25 21:29起動戦艦ナデシコ TYPE F 序章 その11
- アキの紹介が終わり研究所員はそれぞれ解散した。 アキも自分に割り当てられた部署に移動しようとしたとき、彼女の背後から小さな声が聞こえる。 「あ、あの……」 アキは振り返った。 じっとアキを見つめる金色の視線。 「私に何か用かな?」 「貴方は何者ですか?」 「いきなりだね、ルリちゃん」 「!!」 「びっくりした?」 「はい、びっくりしました。でも、もう一度聞きます、貴方は何者ですか? 私そっくり [続きを読む]
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- 2008/07/13 11:05猫と魔女 その184
- 「それで、その仕事に岡島探偵は忙しくて私達のお願いは聞いてはくれないというわけだな?」とマスターが少しすねたような声を出す。岡島の顔色がさっと青くなる。「あ、いや、その、引き受けたいのは山々なんですが…」彼がしどろもどろになりながら言い訳をしているのに、仁科がきっぱりとマスターの『お願い』を断る。「ええ、ごめんなさい。彼は忙しいの。次の機会にしてくださるかしら?」ギロッとマスターが岡島を睨みつける... [続きを読む]
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- 2008/07/12 17:45猫と魔女 その183
- 「鬼ねぇ―――」あたしは例が話したことを反芻する。何でも、今この九之宮では大変な事態が起こっているらしい。なんでもない人間が突然凶暴化するという事件だ。それならば、異常事態ではあるが警察の範疇の事件である。日本の警察は何かにつけてマスコミのねたになるが実際の警察はそれほど捨てたものではない。実際に行われる科学捜査というものが如何に進んだ技術が取り込まれているか。確かに普通に暮らしているだけではそう... [続きを読む]
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- 2008/07/11 23:10起動戦艦ナデシコ TYPE F 序章 その10
- 『それで、これからどうするのですか?』 オモイカネの問いかけにアキトはしばらく眉をひそめていたが、やがてボソリと 「地球へ行く」 と答える。 『やはり未来を変えるつもりですか?』 「わからない。けれどもオモイカネは反対か?」 『いえ、私はアキトの思うようにすればいいと思います。アキトが悩んで決断した結果ならば私は受け入れようと思います』 「そうか」 『勿論、問いかけをいただければ、私の推測できる [続きを読む]
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- 2008/07/09 22:58起動戦艦ナデシコ TYPE F 序章 その9
- 『火星の後継者』の叛乱事件はホシノルリ自身にも大きな影響を与えた。 テンカワアキトとミスマルユリカの乗ったシャトルの事故。 その時のホシノルリの姿を ハルカミナトは『見ていられなかった』と言い表した。 その後、どうにか立ち直った、彼女は宇宙軍へ入隊し『電子の妖精』と呼ばれるにいたった。 もし、火星の後継者の事件が無ければ、彼女はテンカワアキトとミスマルユリカの二人に囲まれ幸せな生活を送ることがで [続きを読む]
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- 2008/07/09 00:03起動戦艦ナデシコ TYPE F 序章 その8
- アキトは大きくため息をつく。 これからどうする? 地球上のネットワークに介入してみたが、確かに現状は2195年だった。 たまたま放映していた地球連合宇宙軍によるフクベ提督の凱旋式典をアキトは苦々しく見ていたが、すでにフクベ提督その人に恨みが残っているわけではない。だがしかし、火星での悲劇を、フクベ提督という英雄の凱旋で覆い隠す連合軍のやり方にアキトは激しい怒りを感じた。しかしながら、今ここでアキ [続きを読む]
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- 2008/07/07 22:33起動戦艦ナデシコ TYPE F 序章 その7
- 2隻の白亜の戦艦がこの宇宙から姿を消した。 そして……。 星の数ほど人がいて 星の数ほど出会いがあって そして 出会いの数ほど物語がある…… 再び、物語が始まる。 「火星の後継者」の叛乱事件。 テンカワアキトはミスマルユリカを救い出すために復讐鬼となった。 ヒサゴプランの要、アマテラスコロニーへの襲撃。 そして、後一歩のところでミスマルユリカを救い損ねてしまった。 多くの犠牲 [続きを読む]
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- 2008/07/06 22:37起動戦艦ナデシコ TYPE F 序章 その6
- 周辺の艦艇を次々と破壊しながら漆黒の百合。 サレナのモニターにも爆発を繰り返すナデシコとユーチャリスの姿が映し出される。 「くそ、間に合え!ダッシュ、被害状況と周辺の艦隊情報!」 『サレナ、外部装甲破損率87%。フィールド出力28%まで低下。ユーチャリスはエンジンブロックに被弾。航行不可能と思われます。現在ナデシコCがユーチャリスの正面に布陣。アマテラス艦隊の攻撃からユーチャリスを保護しています [続きを読む]
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- 2008/07/06 15:48序章 その5
- 本来はユーチャリスのオモイカネダッシュとラピスの力でアマテラスのシステムを掌握、観艦式の艦隊を混乱に陥れてからの襲撃であった。しかしながら、アキトがアマテラスに現れたときにはすでにナデシコによって、システムが掌握された後だった。 ならば、ナデシコをユーチャリスに相手をさせれば自分は邪魔をされることなく目的を達成することができる。 「ダッシュβ、アマテラスの管制室の位置を」 『了解、モニターに出し [続きを読む]
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- 2008/07/05 23:44序章 その4
- 「ラピス、後部ミサイル発射管1番から6番に閃光弾装填。時限式信管に変更、射出後30秒にセット。その後最大船速を維持しつつディストーションフィールド展開」 艦橋中央に位置するコンソールシートに座る少女が小さくうなずく。 「わかった。ミサイル発射管に閃光式航宙魚雷セット。信管を遅延式に変更、1番、2番は射出後30秒にセット。3番から6番は追尾式に変更。アンチハッキングプログラム及びエミュレーションプ [続きを読む]
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- 2008/07/05 18:40序章 その3
- 「アンノウン、第4次防衛ライン上にボゾンアウト。戦艦級です!」 「なん、なんだあれは!」 「第4次防衛ラインの部隊より光学映像きました」 ウィンドウに移るのは純白の縦長のフォルムを持つ優美な戦艦だった。 「あ、あれはぁ!」」 アズマの顔が怒りの為に赤く茹蛸のようになる。 その映像に映し出された戦艦は、彼をアマテラス指令の座から引きずりおろしたにっくきテンカワアキトの乗艦ではないか。 確か名前は… ... [続きを読む]
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- 2008/07/05 00:14序章 その2
- 「艦長、第4次防衛ライン上にボーズ粒子反応。巨大な物体がボゾンアウトしてきます。大至急ナデシコに戻ってくださいって、あれ、艦長、どちらにいらっしゃるんですか?」 「ハーリー君。この辺一帯が戦闘域になります。ナデシコは宇宙軍御一行様とネルガルの面々を回収してください。その後、この宙域から離脱してください」 「え、艦長?艦長はどうするんですかぁ、と言うか、何処にいるんですかぁ!」 「サブロウタさん、 [続きを読む]
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- 2008/07/04 22:02序章
- 機動戦艦ナデシコ 『TYPE F』 序章 星の数ほど人がいて 星の数ほど出会いがあって そして 星の数ほど別れがある…… アマテラスコロニー。 『ヒサゴプラン』と呼ばれるボゾンジャンプの中枢。 この太陽圏内に無数に張り巡らされたジャンプネットワークのセントラルステーションとして建造された巨大なコロニーは、かつて『闇の王子』と呼ばれた男によって破壊された。 その事情を知るものにとって、その事実... [続きを読む]
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- 2008/07/01 23:52序章 その3
- 深山 冬美彼女は自分の名前をそう名乗った。冬美は自分の探し物を佐伯とテスに語る。なんどもなんども、笑わないで欲しいと念を押す。無論、佐伯たちはその都度、うなずきを返すのだったが。それでも語り始めようとしない少女の横顔をやがては西日が赤く染め上げる。そして何度目かの決意の表情。テスが入れた来客用の紅茶が十二分に冷め切ってしまったころ。彼女はようやく自分の顔を上げる。曰く。自分は何かを忘れている。とて... [続きを読む]
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- 2008/06/30 22:55序章 その2
- 「感想ぐらい言ってもらいたいものだがね」わずかにほほを膨らませながら、少女は男と自分の皿を片付ける。そうは言いながらも男が何か口を開こうとするのを手で制するのだ。「なに、お前が言いたいことはわかる。どうせ、何を食べても美味いというのだろう?もう少しその貧困な語彙を何とかして欲しいものだがね。いや、その貧しすぎる言語能力にわずかばかりの期待をしている私も私だがね。でも、言わぬよりは言ったほうがはるか... [続きを読む]
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- 2008/06/29 22:58序章 ある依頼
- 薄汚れた事務所に赤い光が差し込む。乱雑に積み上げられた書類にうずもれた机。眠たげな目をした男が、だらしなくその机の上に足を投げ出して、暇そうに頭の後ろで手を組みながら、天井を見上げていた。「まったく、いつ来ても暇そうなんだな、お前」突如かけられた声にちらりと目線をやる。事務所の入り口には大きな紙袋を抱えた白いセーターと藍色のスカートをはいた少女が立っていた。長い腰まで届くような黒色の髪の毛に、ほっ... [続きを読む]
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- 2007/10/30 20:24天使たちの黄昏 7
- 最近は本当に夢見が悪い。 そう、今日もまたあの夢だ。 私の手が真っ赤に濡れている。 地面に横たわる人間はいつも誰か違っている。 今日は……どうやら母らしい。 母は既にものも言わずに地面に横たわっている。 何がおこったのだろうか。 理解できないふりをしてどこか冷静な目で私が私を見ている。 『何を言っているんだい? お前の母親はお前が殺したんだろう?』 『違う!』 『違うものか、お前の両手を見てみろ... [続きを読む]
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- 2007/10/27 14:41天使たちの黄昏 6
- 「ただいま……」 帰宅した結城はうつむき加減に靴を脱ぐ。 今日のあのお昼の出来事はなんだったのだろうか。 何度も頭の中で反芻している。 おかげで午後の授業はずっと上の空だった。 それになんだか、頭の芯がしびれたように重い。 だから、本当はすぐにでも自分の部屋で寝てしまいたかった。 「あら、お帰り」 彼女の母親が廊下に顔を出す。 「うん……」 彼女は自分の母親があまり好きではなかった。 顔を見れば勉 [続きを読む]
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- 2007/10/20 11:23天使たちの黄昏 5
- 結城は心臓が跳ね上がる思いだった。 『あの声』が彼女にも聞こえているのだろうか? しかし、彼女にとってあの声は何かよくないものの声のような気がして仕方なかった。 だから、声に耳を傾けないよう勤めてきたのだったが。 つまりは彼女の気のせいだった。 そう考えてきた。 しかしながら、今此処に、もう一人、あの声が聞こえている人物がいる? 急に周囲の温度が下がっていくような感じがした。 目の前にいる少女が... [続きを読む]
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- 2007/10/18 23:22天使たちの黄昏 4
- この学校の屋上は比較的生徒が立ち入ることが少ない。 ましてやもうすぐ冬が訪れようとしている季節にわざわざやってくるものたちの数は少ないだろう。 だから、結城はわざわざ昼休みのこの時間にこの場所へとやってくる。 高階たちのグループに所属していたとしても、実際にはその中になじめない。 だからと言って他の誰かとお弁当を広げて食べるほど親しい友人もいない。 必然的に人気のないこの場所へと足が向くのは当然 [続きを読む]
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- 2007/10/16 22:54すーぱーヒナミザワ大戦α 登場ユニット
- ONI-C搭乗者:園崎魅音園崎家の開発したアーマードモジュール "ONI(Original-Newral-Interface)"シリーズの指揮官機。通常のONIに比較してサバイバビリティ能力と通信管制機能をアップさせた機体。その中でもさらに園崎家の次期当主魅音専用にカスタムアップさせた機体である。軍の制式採用機にも匹敵する能力と機動性を持つが、その反面若干攻撃力に不足な一面も見受けられる。本機専用の武器と呼べるものはないが、大... [続きを読む]
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- 2007/10/16 22:21天使たちの黄昏 3
- 声が聞こえる。 何処か遠くから。 それがどんどんと近づいているような気がした。 誰かが自分に話しかけている。 だが、その声が遠すぎるのか、それとも小さすぎるのかはわからないが、それでも誰かが自分に話しかけているそんな気がしていた。それが何を訴えかけようとしているのか、何を問いかけようとしているのかはわからなかったが。 その声が少しずつではあるが、自分に近づいているような気がしていた。 それがどう... [続きを読む]
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