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- 2008/08/15 17:49嘘からはじまる 8
- 「え〜!?この前のあの客と!?エッチしちゃったの!?」「うわぁあ!!千代ちゃんっ、声がでかいって!!」「だって・・・だって、ありえないし!!ここに来るやつはみんなビンボーだから、客とは絶対寝ないってあんた、豪語してたじゃん!!」昼休み。あたしは、同期入社で仲良しになった桃井千代ちゃんとのランチ中に、拓海クンとの事を打ち明けた。千代ちゃんはパスタをフォークからぶら下げたま・・・ ... [続きを読む]
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- 2008/02/27 23:38嘘からはじまる 7
- RRRRRRR・・・ん〜・・・何の音・・・?RRRRRRR・・・・・・電話?RRRRRRR・・・・・・今・・・何時??RRRRRRR・・・「やばっ・・・!!」枕元で鳴る携帯電話の音に、あたしは飛び起きた。時計を見ると、AM9:40。あ〜あ・・・やっちゃった・・・始業時間が過ぎてる〜。RR・・・ ... [続きを読む]
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- 2008/02/21 00:08嘘からはじまる 6
- キスの仕方が違う。肌に触れる指が違う。息遣いも、その体の重みも、リズムも、何もかもが違う。・・・それなのに、あたしはそれにちゃんと応えている。心では「違う」と思っていながらも、下腹部が熱くなってきて、そのぬくもりは、あたしの思考回路を狂わせる。まだ半渇きの拓海クンの髪に指を絡ませ、あたしは彼とキスを繰り返した。耳元に拓海クンの吐息がかかる。目の前がぐるぐ・・・ ... [続きを読む]
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- 2007/12/25 12:08嘘からはじまる 5
- 「えっと・・・あれ、鍵・・・どこだっけ?」あたしは拓海クンを連れて、アパートまで帰ってきた。月明かりに照らされながら、二人してふらふらと歩いているうちに、なんとなく酔いが覚めてきた気がする。あたしは玄関のドアの前で、バッグの中をごそごそと引っかき回した。「あー、あった、あった」笑顔で拓海クンを振り返ると、意外なほど真顔になった拓海クンがそこにいた。「あれ、ど・・・ ... [続きを読む]
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- 2007/11/12 23:12嘘からはじまる 4
- あたしは大急ぎで制服から私服に着替えると、店長と店長代理の花尾に挨拶をして店を出た。いつもなら残務処理があるのだが、今日は用事があると言って、あれこれやり残したまま、あたしは仕事を切り上げた。彼・・・藍沢拓海は、店のドアの外で待っていた。夏の夕暮れ、アスファルトからはまだ真昼の熱気が昇ってきているようで、また体が汗ばむ。「ごめん、お待たせ。・・・・何が食べたい?」あたしは笑・・・ ... [続きを読む]
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- 2007/10/17 06:12嘘からはじまる 3
- 山のようなポケットティッシュを配り終えたのは、閉店までもう30分足らずという頃だった。あたしは空になった段ボール箱をたたみ、脇に抱えて自分の勤務する会社へ戻った。こんな暑い日に、これだけ労働し、よく熱中症にならなかったものだと、自分の体力に感心する。あたしの勤める信販会社は、ここ数年で急成長した、いわゆる「大手」と呼ばれる規模で、全国のそこかしこに支店が点在していた。街の中心部だけ・・・ ... [続きを読む]
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- 2007/10/07 09:52嘘からはじまる 2
- 「ねぇ、大丈夫?」彼は街路樹にもたれかかり、ティッシュで鼻を押さえていた。外気温は34度だけれど、木陰は幾分涼しく、時折そよそよと風が吹き抜けていく。「ん・・・大丈夫。・・・すみません・・・」彼は照れたように苦笑いしながら言った。照れたその笑顔が可愛くて、あたしは何だかどぎまぎした。「あ・・・っと、大丈夫ならいいの。あたし、仕事に戻らなくちゃ!」舞い・・・ ... [続きを読む]
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- 2007/09/18 05:51嘘からはじまる 1
- ・・・・暑い。最悪。なんで、こんな暑さの中、人混みにもみくちゃにされなくちゃいけないんだ。やってらんない。あっ、しまった!足の甲に日焼け止めを塗り忘れた。これ、サンダル焼けしちゃう。・・・・チョー最悪だし・・・・。ちょっと、おばさん、ティッシュがたくさん欲しいなら、何度もあたしの前をウロチョロしないで、面と向かって「いっぱいくれ」って・・・ ... [続きを読む]
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- 2007/08/18 09:02遠花火
- 「ハル!」あたしは、ハルを繋ぐリードに、軽く力を加えた。ハルは、その動きに従順に、また走り出した。「ハル、待って、速いよ!」人間の言葉が理解できるのか、ハルは走る速度をやや落とし、後ろを振り向き、あたしのことを仰ぎ見た。栗色の瞳と、柔らかくてつややかな毛並みが夕暮れに溶けていきそうに見える。堤防に伸びている、あたしとハルの影も、夕暮れの色と同化しそうだ。お盆を過・・・ ... [続きを読む]
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- 2007/06/28 23:07砂糖菓子の君へ
- 仕事を終えて家に帰ると、アパートのポストに一通の封書が入っていた。差出人は幼なじみのリョウコ。ぼくは、封筒を手に取った。真っ白い封筒。金のシール。筆で書かれた両家の名前。ぼくは、ポストの前に立ったまま、無言で封を切った。びりびりと手で切った封は、だらしなく破れてしまった。「結婚・・・すんのか・・・・」ぼくは小さく呟いた。・・・ ... [続きを読む]
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- 2007/06/28 23:07砂糖菓子の君へ
- 仕事を終えて家に帰ると、アパートのポストに一通の封書が入っていた。差出人は幼なじみのリョウコ。ぼくは、封筒を手に取った。真っ白い封筒。金のシール。筆で書かれた両家の名前。ぼくは、ポストの前に立ったまま、無言で封を切った。びりびりと手で切った封は、だらしなく破れてしまった。「結婚・・・すんのか・・・・」ぼくは小さく呟いた。・・・ ... [続きを読む]
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- 2007/06/17 22:53紫陽花の唄
- 紫陽花が、日ごとにその色を変えてゆく。雨の滴が、紫陽花の葉の上に小さな真珠のような玉を作る。この季節になると、毎年あの人を思い出す。遠い昔に、愛していたような、そんな気がする、あの人のことを・・・。「シュウちゃん、濡れちゃうよ」あたしはシュウちゃんにむかって言った。二人だけの小さな庭。6月の庭には、青や紫の紫陽花が咲いていた。霧雨の中、シュウちゃんはつっ・・・ ... [続きを読む]
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- 2007/06/17 22:53紫陽花の唄
- 紫陽花が、日ごとにその色を変えてゆく。雨の滴が、紫陽花の葉の上に小さな真珠のような玉を作る。この季節になると、毎年あの人を思い出す。遠い昔に、愛していたような、そんな気がする、あの人のことを・・・。「シュウちゃん、濡れちゃうよ」あたしはシュウちゃんにむかって言った。二人だけの小さな庭。6月の庭には、青や紫の紫陽花が咲いていた。霧雨の中、シュウちゃんはつっかけ・・・ ... [続きを読む]
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- 2007/05/27 13:15ありがとうございました(^^)
- やっと、「Rein drops」を書き上げることができました。最後まで読んで下さって、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。この小説は、私にとっては、初めて最後まで書き上げることができた小説で、読んで下さる人がいるということが、どれだけ励みになるか、身をもって実感しました。読みながら、「?」と思う場面も多々あったかと思いますが、その辺はお許し下さいね。時に透子になり・・・ ... [続きを読む]
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- 2007/05/27 13:15ありがとうございました(^^)
- やっと、「Rein drops」を書き上げることができました。最後まで読んで下さって、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。この小説は、私にとっては、初めて最後まで書き上げることができた小説で、読んで下さる人がいるということが、どれだけ励みになるか、身をもって実感しました。読みながら、「?」と思う場面も多々あったかと思いますが、その辺はお許し下さいね。時に透子になり・・・ ... [続きを読む]
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- 2007/05/27 11:12Rein drops 第4章 13 (最終回)
- 蒼は、透子の背中を抱いたまま、眠りについた。耳元で聞こえる蒼の安らかな寝息。透子は、自分の体に絡みついた、蒼の腕に頬ずりした。そして、そっと体を離すと、ベッドに起きあがった。ベッドが軋み、蒼の呼吸が一瞬乱れ、わずかに身動きする。蒼の呼吸が、また規則正しいリズムに戻る。透子は、蒼の睫毛が、その頬に影を落としているのをじっと見つめた。眠る蒼の髪に指を通すと、サラサラと指・・・ ... [続きを読む]
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- 2007/05/27 11:12Rein drops 第4章 13 (最終回)
- 蒼は、透子の背中を抱いたまま、眠りについた。耳元で聞こえる蒼の安らかな寝息。透子は、自分の体に絡みついた、蒼の腕に頬ずりした。そして、そっと体を離すと、ベッドに起きあがった。ベッドが軋み、蒼の呼吸が一瞬乱れ、わずかに身動きする。蒼の呼吸が、また規則正しいリズムに戻る。透子は、蒼の睫毛が、その頬に影を落としているのをじっと見つめた。眠る蒼の髪に指を通すと、サラサラと指・・・ ... [続きを読む]
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- 2007/05/20 08:39Rein drops 第4章 12
- 「3月・・・か」透子はそう言いながら、壁に掛けたカレンダーの、2月のページを破り取った。みちると会った日から、すでに半月以上が過ぎた。蒼は、透子とみちるが会った日の夜に、透子に電話をした。20日間に及ぶ研修で、東京の本部に行かなければならなかった。『研修会から戻ったら、もう一度きちんと話をしよう』そう言って、蒼はこの街を離れた。誰もが身動・・・ ... [続きを読む]
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- 2007/05/20 08:39Rein drops 第4章 12
- 「3月・・・か」透子はそう言いながら、壁に掛けたカレンダーの、2月のページを破り取った。みちると会った日から、すでに半月以上が過ぎた。蒼は、透子とみちるが会った日の夜に、透子に電話をした。20日間に及ぶ研修で、東京の本部に行かなければならなかった。『研修会から戻ったら、もう一度きちんと話をしよう』そう言って、蒼はこの街を離れた。誰もが身動・・・ ... [続きを読む]
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- 2007/05/13 23:02Rein drops 第4章 11
- オフィスから、透子は、蒼の妻、みちると並んで外へ出た。そのすぐ先を、優が軽やかな足取りで歩いていく。透子も、みちるも、どちらも口を閉ざしたまま、ただ優の後をついて歩いていた。オフィスの外は、柔らかな日が差し、2月だというのに暖かく穏やかな気候だった。つい数日前の、厳しい寒さはどこに行ってしまったのだろうと思うほど、春を感じさせる陽気だ。交通量の多い、この街の中心部で、道路の・・・ ... [続きを読む]
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- 2007/05/13 23:02Rein drops 第4章 11
- オフィスから、透子は、蒼の妻、みちると並んで外へ出た。そのすぐ先を、優が軽やかな足取りで歩いていく。透子も、みちるも、どちらも口を閉ざしたまま、ただ優の後をついて歩いていた。オフィスの外は、柔らかな日が差し、2月だというのに暖かく穏やかな気候だった。つい数日前の、厳しい寒さはどこに行ってしまったのだろうと思うほど、春を感じさせる陽気だ。交通量の多い、この街の中心部で、道路の・・・ ... [続きを読む]
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- 2007/05/07 21:35お知らせ
- ストーリーの構成上、第4章の10を、手直ししました。第4章の11を読む前に、もう1度10を読み直していただけると、ありがたいです。いつも読んで下さっている皆様、本当にありがとうございます。不完全な状態でUPしてしまい、読み直しをお願いするなんて申し訳ありませんm(−−;)m ... [続きを読む]
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- 2007/05/07 21:35お知らせ
- ストーリーの構成上、第4章の10を、手直ししました。第4章の11を読む前に、もう1度10を読み直していただけると、ありがたいです。いつも読んで下さっている皆様、本当にありがとうございます。不完全な状態でUPしてしまい、読み直しをお願いするなんて申し訳ありませんm(−−;)m ... [続きを読む]
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- 2007/04/30 15:03Rein drops 第4章 10
- 『透子とのことを、妻に話すよ』『けじめ、付けてくる』そう言った、蒼の真剣な眼差しを、透子は思い出していた。あの夜、蒼に抱かれながら、透子は、言い知れぬ喜びと、蒼の妻への優越感と、そして、足下に迫り来るような罪悪感を感じていた。あの時の蒼の腕の中は、どんな場所よりも心地よくて・・・それなのに、どんな場所よりも息苦しかった。 『・・・ ... [続きを読む]
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- 2007/04/30 15:03Rein drops 第4章 10
- 『透子とのことを、妻に話すよ』『けじめ、付けてくる』そう言った、蒼の真剣な眼差しを、透子は思い出していた。あの夜、蒼に抱かれながら、透子は、言い知れぬ喜びと、蒼の妻への優越感と、そして、足下に迫り来るような罪悪感を感じていた。あの時の蒼の腕の中は、どんな場所よりも心地よくて・・・それなのに、どんな場所よりも息苦しかった。 『・・・ ... [続きを読む]
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