- 2008/05/11 11:17「天然コケッコー」Directed by 山下敦弘
- 誰もが抱く、存在したかもしれない過去に対する憧憬。「天然コケッコー」Directed by 山下敦弘 昨年度、映画賞を総なめにした山下敦弘監督による青春映画です。一言で言えば、島根県の山中の学校を舞台に描かれる、淡い初恋物語なのですが、それだけでは決してこの作品の溢れんばかりの魅力を説明しきれません。時おり差し込まれる里山の四季、思春期特有のとらえどころの無い思いや、心の揺らぎ、レイ・ハラカミによる控えめなが [続きを読む]
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- 2008/05/10 15:21"Saturdays=Youth" by M83
- 砂糖衣の様に甘い甘い「思い出の」80's。"Saturdays=Youth" by M83 フランスのバンド、M83によるニューアルバムです。 彼らのアルバムは、今回初めて聴くのですが、第一印象は同国のAIRに近い様な気がします。比較的チープなシンセ・サウンドをテキスチャーにして、ナルシシスムに満ちたメロディ・ラインを奏でるバンド、と言ったところです。AIRのアプローチが、若干鋭角的なのに比べ、このバンドのそれはあくまで [続きを読む]
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- 2008/05/08 16:59"Re-Vision" by Nils Petter Molvæl
- 映画用に提供された作品のコンピですが、まぎれもなくニルス・ペッターの世界です。"Re-Vision" by Nils Petter Molvæl マイルス亡き今、私が最も愛するジャズ・ミュージシャンは間違いなくこの人、北欧の小国ノルウェーから、常に聴いた事も無い音を発信し続ける孤高のトランぺッター、ニルス・ペッター・モルヴェルです。その作品は常に、ジャズと言う狭い範疇を抜け出し、誰も導き得ない世界に聴くものを連れて行っ [続きを読む]
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- 2008/05/08 16:20"The Siutcase" by Steve Khan
- 基本的に(私の)聴き所は、デニチェンのドラムス。"The Siutcase" by Steve Khan ウェス・モンゴメリーライクなメロウ・ギターを奏でる、スティーブ・カーンによる94年、ケルンにおけるライブ盤です。これ、実は、デニス・チェンバース参加の最新作だと思い購入したものの、10年以上前のライブ盤だと知って少しがっかりしました。だもんで、サウンド自体は当時なりの、至極真っ当なフュージョンっぽいものです。アマゾ [続きを読む]
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- 2008/05/02 14:36"The Seldom Seen Kid" by Elbow
- ポスト、ピーガブ・ジェネシスの座に(勝手に)認定です。"The Seldom Seen Kid" by Elbow とてつもなく美しいデビュー作"Asleep In The Back"から、早くも6年。マンチェスター出身(今だけ少し書くのがつらい街の名前ではありますが。笑)エルボーの4作目は、ずっとあきらめずに追いかけて来ただけの甲斐のある傑作です。上記の1stでは、ブリット・ポップ後のUK音楽シーンの混乱を体現したかの様な、やや大 [続きを読む]
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- 2008/05/02 13:46"Yael Naim" by Yael Naim & David Donatien
- ワールド・ミュージック・ブーム再び?"Yael Naim" by Yael Naim & David Donatien Mac Book Air(相変わらず見事なプロダクト・デザイン!)のCFに"New Soul"が起用され、話題のフランスのミュージシャン、ヤエル・ナイムのデビューアルバムです。 本アルバムにおいて特筆すべきは、その多面的なアプローチです。いわゆるフレンチポップス・タイプのM1"Paris"に始まり、東欧風のメロディとアレン [続きを読む]
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- 2008/04/24 15:57"Keep It Simple" by Van Morrison
- 相当にブルース寄りの落ち着いた作品です。"Keep It Simple" by Van Morrison 以前にこのブログでも言及しましたが、何故かグレートバリア・リーフの船上で延々ループして流れる(笑)Van Morrison、久々の新譜です。古くはThemと言う、とんでもなくファンキーなグループのボーカリストとして知られる彼ですが、特徴は何と言っても、ブルーアイドソウルここに極まれりと言ったその声。初めて聴いた人であれば、彼が白人 [続きを読む]
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- 2008/04/18 16:26"クローバーフィールド" Directed by Matt Reeves(ネタバレ無し)
- ハリウッドの技術力と無神経さ。公式サイト 新商法に長けたプロデューサーJ.J.エイブラハムスによる本作は、内容に関する徹底した情報統制と、YouTubeや様々な疑似サイト等の周辺情報によって周到に作られた一種の企画一発作品です。 同様の手法として、真っ先に想起されるのは「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」ですが、「ブレア〜」が、あくまでノンフィクションをうたいメディアミックスで期待感を煽ったのに対し、本作は最 [続きを読む]
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- 2008/04/16 13:59「償い」 矢口敦子 著
- 蓋を開ければ、いつもの同社の戦略。「償い」 矢口敦子 著 どことは申しませんが、売らんが為に過大広告とも言える新聞広告を打ち、本来ならおおよそ評価される類いではない作品までを、ベストセラー・リストに押し上げる凄腕の出版社があります。 本書もそこからの刊行です。 同社の社長が、かつて大手出版社におられた頃、村上龍氏などと一緒にやられたお仕事は、本当に素晴らしいものだったと今でも思っています。ただ、ご [続きを読む]
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- 2008/04/16 13:26"I Remember When I Was Pretty" by The Playing Favorites
- 可も無く、不可も無く。バイオリズムが不調の時にはちょっとキツいです。"I Remember When I Was Pretty" by The Playing Favorites Me First And The Gimme Gimmes、Summercamp、Ataris、Rentals。そんなバンドのメンバーが作った、曰く「スーパーバンド」。上記のバンドの名前を聞いたら、そのまま想像出来る様な曲で全編占められ、驚きもない代わりに、落胆もありません。 全体的にパワーポップテイストよりも、往 [続きを読む]
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- 2008/04/15 14:43「乾山の芸術と光琳」@京都文化博物館
- 胸がドキドキ、キュンキュンの連続。 昨年12月放送のNHK、新日曜美術館を観なければ、まず観に行く事は無かったでしょう。 しかし、桜のシーズンも終盤を迎えて、やや人気の減った京都に一人赴いただけの価値がある、ものすごくチャーミングな展覧会でした。 尾形光琳の名前は知っていましたが、その実弟、尾形乾山については寡聞にして全く聞いた事がありませんでした。元より、特に骨董趣味などはありませんので、乾山焼きな [続きを読む]
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- 2008/04/12 16:41"Trisector" by Van Der Graaf Generator
- おじさんの幻想?"Trisector" by Van Der Graaf Generator 再結成後の前作"Present"が、年齢相応の「枯淡」を漂わせ、プログレとしてではなく高度に構成されたジャズロックとして聴きごたえ満点の作品であったVan Der Graaf Generatorの新作です。 しかし、本作のこの妙に若ぶったサウンドには、正直どうしちゃったの?と聞いてみたくなります。もっとも「太陽にほえろ!」のサントラみたいなM1"The Hu [続きを読む]
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- 2008/04/06 09:53"Little Dragon" by Little Dragon
- ジャズランドからリリースされてもおかしく無い、フューチャージャズとポップスを結ぶ作品。"Little Dragon" by Little Dragon スウェーデンの歌姫、ユキミ・ナガノによるソロプロジェクト、リトル・ドラゴンのでデビュー作です。 北欧の地で、新たなポピュラーミュージックの可能性を切り開く活動を積極的に行っていると言えば、まず頭に浮かぶのはブッゲ・ヴェッセルトフト主催のJazzlandレーベルでしょう。その軸足 [続きを読む]
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- 2008/04/05 15:11「ライラの冒険 黄金の羅針盤」Directed by Chris Weitz
- そりゃないでしょう度は、バック・トゥ・ザ・フューチャー2並み?公式サイト 相当以前から予告編が流れ、様々なプロモーションが行われていた事からも、映画会社の力の入れようが良く分かった本作、映画館での客入りを見る限り、恐らく制作費の元くらいは取れるでしょうが、それほどの特大ヒットにはなりそうにはなさそうです。その第一の原因は、間違いなく市場におけるファンタジーの飽和状態にあります。昨今の玉石混交と言う [続きを読む]
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- 2008/03/30 08:51"A Little Place In The Wilderness" By Memphis
- ふくよかで、優しい音楽。"A Little Place In The Wilderness" By Memphis StarsのTorquil Campbellによる別ユニット、Memphisの新譜です。好きなバンドのメンバーが別ユニットで作品を発表する場合、ファンにとって一番気になるのは、当のバンドとの差異である事は間違いないでしょう。例えば、わざわざ他人と組んでまでして作られた作品が、本体のバンドと殆ど変わりない場合、ファンは真っ先にバンド内の不和を想... [続きを読む]
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- 2008/03/25 21:01"Keep Your Eyes Ahead" by The Helio Sequence
- かなり80'sっぽいかも。"Keep Your Eyes Ahead" by The Helio Sequence Modest Mouseの"Good News For People Who Love Bad News"でドラムスとキーボードを担当していた事もあるBenjamin WeikelとBrendan Summersによるユニットの4枚目です。彼らの前作も気にはなっていたのですが、購入しないままにいつしか時が経ち、今回の4thアルバムで初めて聴く事が出来ました。相当にキュートなアートワークに加え、Su [続きを読む]
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- 2008/03/25 20:12"It's Summertime" by The Flaming Lips
- いつか、こんな話を聞いた事があります。歴史上、かの国は、10億の民衆を統治する為に、1億の人々の犠牲さえいとわなかった国だと。もしかしたら、大いに偏見に満ちた誇張であったのかもしれません。たとえそうであったとしても、自由と、自己のアイデンティティを獲得する為に、声を上げた人々に暴力を振るう事など、何人たりとも許されてしかるべき事ではありません。だから。もちろん、「あんな山の中の小国が、自分たちだけ... [続きを読む]
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- 2008/03/19 14:07"Calibration" by Omar Rodrigues Lopez
- ジャズ・ファンならこちらを聴け!"Calibration" by Omar Rodrigues Lopez と言う訳で、The Mars Voltaのオマー、最新ソロ作です。バンドとは全く異なった、エレクトリックでミニマルなアプローチ、サウンド・スケープの様なギターソロ。これはかっこいいし、気持ちよいです。例えて言うなら、キング・クリムゾンにおけるProjekctsシリーズ的な物と捉えても良いかと思いますが、実は私、個人的にあのシリーズがクリムゾ [続きを読む]
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- 2008/03/19 13:31"The Bedlam In Goliath" by The Mars Volta
- 回を追うごとに若干精度は下がり気味?"The Bedlam In Goliath" by The Mars Volta マーズ・ヴォルタ、早くも4作目のリリースです。相変わらずの変拍子バリバリ、超速ギター・アルペジオ炸裂、これぞ変態バンドの真骨頂と言った風情ですが、幾分あまりにも、リリースペースが早い為、個々のアルバムの差異が分かりづらいのが、難点と言えば難点です。よって、前作がダメな人は今回も恐らくダメ、これまでの作品がどれ... [続きを読む]
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- 2008/03/18 13:35"Do You Like Rock Music?" by British Sea Power
- この絶妙の親父臭さがたまりません。"Do You Like Rock Music?" by British Sea Power ブライトン出身のブリティッシュ・シー・パワー三年ぶり、三枚目のアルバムです。今回も、リリースはラフ・トレードから。つまりは、取りあえずメジャー・ブレイクは今回もおあずけと言う事なのでしょうが、相変わらず良い作品です。いつまでたっても決してあか抜ける事無く、ひたすら愚直にロックし続ける地味さ加減が、胸キュン... [続きを読む]
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- 2008/03/16 09:25"ヘイト船長とラヴ航海士" by 鈴木慶一
- 17年ぶり(!)のソロアルバムは、最近のムーン・ライダーズ作を踏襲した作り。"ヘイト船長とラヴ航海士" by 鈴木慶一 ”SUZUKI白書”以来となる、ムーン・ライダーズの鈴木慶一による単独作です。まず、ジャケット写真における鈴木氏の変わりように、改めて月日の流れを感じるとともに、最も多感な頃に前作を聴いた自分の、鏡の中の姿の変わりように愕然とします。 外部のミュージシャンやスタッフを多用し、当時復... [続きを読む]
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