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- 2008/06/03 00:05第三章 その9
- 「えっ……?」 鈴木は怪訝な表情をして中村を見つめた。すると中村は、「ここでは本職を忘れてしゃべらんとあかんで」 鈴木の耳に口をあててささやくように言うと鈴 ... [続きを読む]
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- 2008/06/02 00:05第三章 その8
- 新世界ではソフト開発会社の元社長の顔写真とプロフィールを見ながら頭にインプットした中村は鈴木へ手渡した。顔写真は前の髪の毛が薄くおでこが広く見える、目は細く鼻 ... [続きを読む]
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- 2008/06/01 00:05第三章 その7
- その頃、大沢邸ではいつもの小学生たちがラッキーと遊びにやってきた。奥さまは子どもたちに何と言おうか迷っていたが、思い切ってラッキーがいなくなったことを正直に話 ... [続きを読む]
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- 2008/05/31 00:08第三章 その6
- 中村は困った表情をして、「江美さん、そんなこと言わんと協力させてなぁ」「ほんと、協力してくれるの?」「あたり前でんがな、江美さんのお願いなら何でのするさ [続きを読む]
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- 2008/05/30 00:06第三章 その5
- すると突然、車の助手席のドアが開いて、「あぁ……疲れたわ、どっこいしょう」 と言いながら、お婆さんが車に入って来た。「あらあら……おまわりさん、こんにちは」 ... [続きを読む]
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- 2008/05/29 00:04第三章 その4
- 大沢は新世界の通天閣の側にあるパーキングにベンツを駐車して、南の方向へ歩き出した。江美のワゴン車も近くのコイン駐車場に車を止めた。そして、江美は素早くお婆さん [続きを読む]
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- 2008/05/28 00:05第三章 その3
- 二人の若い警官は仕方なく西成署へ戻る途中、バイクがガス欠になりそうなのでガソリンスタンドへ給油に寄った。中村は期待もせずこのガソリンスタンドの若い女性スタッフ ... [続きを読む]
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- 2008/05/27 00:05第三章 その2
- 新世界(しんせかい)は大阪市浪速区恵美須東一丁目から三丁目にある歓楽街である。界隈に通天閣や幸福の女神ビリケン像も有名、ジャンジャン横丁があることでも知られて ... [続きを読む]
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- 2008/05/26 00:05第三章 その1
- 江美の運転するワゴン車は帝塚山の街を抜けると国道二十六号線を北へ数百メートル走って、すぐラーメン屋の駐車場へ入った。「里香ちゃん、昼食にラーメンでも食べなが [続きを読む]
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- 2008/05/25 00:05第二章 その12
- ラッキーは江美さんと里香さんにしつけをきっちりしてもらったのでとても行儀の良い仔犬なんです。それから人が大好きだから親しみを込めて頭を撫であげると誰にでも喜ん [続きを読む]
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- 2008/05/24 00:05第二章 その11
- 「それは、ここにいる男性以外の匂いが、庭に残っているからです」「えっ、男性の匂いが残っているって?」「ええ、どんべえがその匂いを見付けたんです」 江美は大 [続きを読む]
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- 2008/05/23 00:05第二章 その10
- 江美はこぼれるような笑顔で会釈してから、「ウチはペットショップわんランドの服部江美、あそこで奥さまと話している女性はアシスタントの木村里香。それと庭をウロウ [続きを読む]
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- 2008/05/22 14:57第二章 その9
- どんべえは玄関で背筋を伸ばして姿勢よくじっとお坐りして江美の指示を待っていた。江美はどんべえの頭を優しく撫でてから、小声でラッキーが消えたことを説明した。 [続きを読む]
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- 2008/05/21 00:05第二章 その8
- 五月下旬のある日、なま暖かい風が吹く午前九時過ぎ、開店前の静かなわんランドの事務所に一本の電話が鳴り響いた。店長は業者からの電話にしたら早すぎるなと思いながら [続きを読む]
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- 2008/05/20 00:05第二章 その7
- 帝塚山の街では幸運をもたらす奇跡の仔犬の噂が広がり、大沢邸の広い庭を塀の隙間からのぞく人が現れた。のぞく人といっても、ほとんどは周辺の子どもたちばかりだった。 ... [続きを読む]
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- 2008/05/19 00:05第二章 その6
- 「人間の場合は産まれたときから両親や祖父母がいろいろな教育をしてくれ、保育園から最終は大学まで学問やスポーツを通じていろいろな教育をしているから、人間性が磨かれ ... [続きを読む]
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- 2008/05/18 00:05第二章 その5
- 「クーン・クーンは寂しいよ、心細いよと言って鳴いているんです。うるさがって叱ったりすると性格がゆがんだ犬に育っていくんです。鳴かない犬に育てるためにはかわいそう [続きを読む]
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- 2008/05/17 00:06第二章 その4
- 「ありがとうございました。では、そろそろしつけ教室を始めましょうか?」 と、江美が言った。すると里香はしつけの資料を奥さまに手渡した。「それでは……よろしくお [続きを読む]
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- 2008/05/16 00:05第二章 その3
- 奥さまは立ちあがって本棚から二冊のアルバムを持ってきて、「ちょっと、これ見てくださいますか」 と言いながら、江美に手渡した。 江美はアルバムを開いて見る [続きを読む]
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- 2008/05/15 00:05第二章 その2
- ラッキーもリビングで「ワン・ワン」と、かわいく鳴きながら尻尾を振って走り廻っていた。 二人はソファーに腰を沈めると、奥さまは珈琲を持ってきてくれた。珈琲カッ ... [続きを読む]
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- 2008/05/14 00:03第二章 その1
- 翌日、オークションでミニチュアダックスの仔犬を購入した白髪の婦人からわんランドへ電話があった。受話器を取った店長は白髪の婦人とわかると、「昨日は、誠にありが [続きを読む]
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- 2008/05/13 00:05第一章 その14
- 事務所では、赤ちゃんの術にかかった壮年からオークション妨害の依頼人を訊きだそうと、江美はアメやチョコレートを餌にして訊問していた。「ぼくちゃん、チョコレート [続きを読む]
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- 2008/05/12 00:05第一章 その13
- 「それでね……おっぱいのおおきなおねえちゃんはどこにいるの?」「あのね……いっぱいわんちゃんがいるとこ」「わんちゃんがいっぱい?」「うん。かわいいわんちゃんが ... [続きを読む]
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- 2008/05/11 00:05第一章 その12
- 「オークション開始の時、妨害する入札や落札は禁止だと確認したはずです。この案内状の注意事項にも罰金のことを大きく書いてあるではないですか」 江美は、案内状を見 [続きを読む]
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- 2008/05/10 00:05第一章 その11
- 事務所では杉田店長と江美が、前に礼儀正しく坐っている壮年と仔犬の話をしながら、売買契約の手続きを始めた。「重ねて落札いただいて、誠にありがとうございました」 [続きを読む]
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