みはる さん

みはるさん: およそ文学とは言い難いけれど。
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プロフィール

ハンドル名みはる さん
ブログタイトルおよそ文学とは言い難いけれど。
サイト紹介文大阪が舞台のミステリー×青春×恋愛小説です。よろしければお立ち寄り下さい。現在第四部連載中。
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更新頻度情報提供224回 / 560日(平均2.8回/週) - 参加 2007/02/28 18:52

みはる さんのブログ記事

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  • 2008/08/31 18:40〜 第二章 3(前) 〜
  •                 3 地下鉄御堂筋(みどうすじ)線淀屋橋(よどやばし)駅9番出口から西に150メートルほど歩いたところのイタリアン・レストランで、麗子は旧友の萩原豊(はぎわらゆたか)と昼食を摂っていた。 萩原は麗子や鍋島の大学の同級生で、関... [続きを読む]
  • 2008/08/10 10:37〜 第二章 2(後) 〜
  •  芹沢が刑事部屋に戻ると、すでに鍋島がデスクで煙草を 吹かしていた。 「──どうやった」  鍋島に訊かれ、芹沢は自分の椅子を引きながらわざとらしく 感慨深げに言った。 「──恋する少年は正直でいいな。態度や口ぶりはやたらと ツッパってても、表情では嘘をつけねえ」 「と言うと?」... [続きを読む]
  • 2008/08/03 15:07〜 第二章 2(中) 〜
  •  刑事部屋の隣にある小会議室の椅子に座って、 深見茜はずっと下を向いていた。  白いハイネックの長袖Tシャツにグレーのニットの ワンピースを合わせ、ボトムは黒のスキニーパンツに 黒のブーツを履いていた。ナチュラルに見えてしっかりと メイクをし、栗色のロングヘアを縦ロールにカールさせ... [続きを読む]
  • 2008/07/15 08:43〜 第二章 1(後) 〜
  •  取調室を出たところで、芹沢は通話ボタンを押した。 「もしもし」 《──今、メモとれる?》  一条は言った。 「五秒待ってくれ」  芹沢は背にした取調室の扉を開けて半身になってドアを 支え、中の鍋島に『筆記具』のジェスチャーをした。鍋島は 手元のボールペンと紙を芹沢に渡した。 「... [続きを読む]
  • 2008/07/09 10:14〜 第二章 1(中) 〜
  • 「──お呼びですか、巡査部長」  二人のそばにやってきたのは、刑事課の庶務を担当する 市原(いちはら)香代巡査だった。短大を出て三年目の 二十三歳で、均整の取れた制服姿の両腕に、今はなぜか いくつもの紙袋や紙包みを抱えている。その表情は、 普段挨拶を交わすときには笑顔を絶やさない彼女に... [続きを読む]
  • 2008/06/29 11:12〜 第二章 1(前) 〜
  • 第二章  二日目/十二月十九日            1  翌朝、西天満(にしてんま)署二階にある刑事部屋に先に 姿を現したのは、普段より三十分以上も早く家を出てきた 鍋島だった。 「──なんや、えらい早いな」  刑事課長の植田匡彦(うえだまさひこ)警部は、間仕切り戸... [続きを読む]
  •   関連キーワード
  • 警部
  • 2008/06/17 11:15〜 第一章 6 〜
  •             6  携帯電話を切り、振り返った一条に芹沢は少しだけ 首を傾げて彼女の言葉を待った。 「OKよ。一日だけもらえた」  芹沢は微笑んで、胸の前で組んでいた両手を解いて 軽く広げた。  一条は一瞬だけ泣きべそをかいたような顔になって、 キッチンカウンターの椅子... [続きを読む]
  • 2008/06/02 08:25〜 第一章 5(後) 〜
  •  一条が芹沢たちの待つカフェに向かって歩いていると、 後ろから鍋島がやってきて彼女に追いつき、肩を並べた。 「悪かった」 「そんなひと言じゃ済まされないわ。あの後あたしがどんなに 必死で取り繕ったと思ってるの。いくら穏やかなあの男だって、 さすがに不信感ありありだったわよ」  一条は... [続きを読む]
  • 2008/05/20 00:30〜 第一章 5(中) 〜
  •  浅野智宏は、鍋島と一条が揃って目を丸くするくらい 穏やかな男だった。  二人が自分を訪ねた趣旨を明け方の湖畔のような静けさで 耳を傾け、言葉の一つ一つを深い湖底に落としていくように のみ込み、それでいて水面にさざ波のひとつも立てない。  その包み込むような空気感と、どこまでも清らかな... [続きを読む]
  • 2008/04/01 00:15〜 第一章 5(前) 〜
  •          5  賀茂川沿いのバス停からバスを乗り継ぎ、鍋島と芹沢は 左京区吉田(よしだ)にある京都大学吉田キャンパスに着いた。  図書館はすぐに分かった。正門を入ってからさほど距離が なかったせいもあるが、玄関のゆったりとした広さといい、 周りを囲む木々の佇まいといい、外観... [続きを読む]
  • 2008/03/12 10:38〜 第一章 4(後) 〜
  •  窓の向こうに広がる空は、今日も遠くて青かった。 ベッドの上に寝ころんで、コンビニのサンドイッチとプリンを食べながら、さっきからずっとケータイを触っていた。 メールの相手は少ない。しかも見知らぬ人間ばかり。くだらない話題を適当に返して、あとは着うたのダウンロード。好き... [続きを読む]
  • 2008/02/16 01:23〜 第一章 4(中) 〜
  •  その頃、鍋島と芹沢の二人は、真澄たちの新居マンション周辺の調査を一通り終え、冷めかけの缶コーヒーを飲みながら賀茂川の土手沿いを歩いていた。 マンションに着いた二人はまず、管理人室を訪ねた。 思った通り、管理人とはまるで交渉にならなかった。あたかもゴミにいたずらをするカラ... [続きを読む]
  • 2007/11/29 11:52【Column】  〜アンケートについて〜
  • 〜 どんなところがお気に入り? 〜 ご無沙汰しています。 すっかり更新が遅くなって、ご迷惑をおかけしています。#%E:450%# それなのに、こんな余計なことを書いています。 かなり長期にわたって掲載しているアンケート欄ですが、 ぼちぼち、投票をいただいております。... [続きを読む]
  • 2007/11/22 08:35〜 第一章 3(後) 〜
  • 「──っに、二百???」 助手席の一条は、思わず声を上げると身体全体をひねって後部座席の真澄に振り返った。「それで4LDKって……いったい、一つ一つの部屋はどれだけの広さなの?」「聞いたらびっくりするわよ」 運転している麗子が面白そうに言った。... [続きを読む]
  • 2007/11/18 00:55〜 第一章 3(中) 〜
  •  まずは、専務の津田(つだ)という人物からだ。 中大路がメールでこの人物について触れており、しかも「分かってくれている」と明言する以上、昨夜のうちにこの人物にも中大路からの連絡が入っていることが期待された。たとえそうでなかったにせよ、今回の事態に至るまでの事情をいくらかは... [続きを読む]
  • 2007/11/05 00:19〜 第一章 3(前) 〜
  •        3 午前八時を回り、周囲では一日の活動が始まっていた。 冷たく澄んだ新しい空気の中、両側に大きな屋敷の並ぶ広い坂道を、学生や勤め人たちがそれぞれの目的地に向かって歩いていく。窓から見える2ブロック先の通りのバス停には、行き先を駅前と表示したバスが並んだ客を... [続きを読む]
  • 2007/11/01 00:26〜 第一章 2(後) 〜
  •  四十分後に三上邸を訪れた一条(いちじょう)みちるは、彼女を呼び出した彼氏の憤慨ぶりとは正反対の、極めて冷静かつ堂々たる態度で、出迎えた麗子の前に姿を現した。「初めまして。神奈川県警の一条です」 ロングブーツの両足を綺麗に揃えて麗子と向き合った一条は、はっきりとした口... [続きを読む]
  • 2007/10/28 02:05〜 第一章 2(中) 〜
  • 「てめえは、どうしたって俺らをモメさせてえんだな」 ドアが開いて姿を見せるなり、芹沢貴志(せりざわたかし)は迎え出た鍋島にそう咬みついた。「悪いな。緊急事態や」 鍋島は軽く頭を下げ、相棒を玄関ホールへと誘った。「緊急事態なら、地元の警察に泣きつけ。京都にしても兵庫... [続きを読む]
  • 2007/10/24 00:46〜 第一章 2(前) 〜
  •         2 真澄が風呂から戻ると、ダイニングには優しいシチューの香りが漂っていた。 食卓で黄色いホットドリンクを飲んでいた麗子がキッチンの鍋島に言った。「済んだみたい」「ん」 換気扇の下で煙草を吸っていた鍋島は頷き、手に持った灰皿で火を消した。「麗... [続きを読む]
  • 2007/10/19 00:13〜 第一章 1(後) 〜
  •  真澄は震えていた。 部屋がすっかり暖まり、熱いコーヒーが身体の冷えを取り去ったあとでも、彼女の震えは止まらなかった。 麗子は真澄の隣に寄り添い、ずっとその肩を抱いてさすり続けた。しかし、コーヒーカップを持つ真っ白な手が徐々に紅みを帯び、開いた唇が少し張りを取り戻したとき... [続きを読む]
  • 2007/10/16 00:03〜 第一章 1(中) 〜
  •  ドレッサーの前を通るとき、鍋島は鳴り続ける携帯電話に視線を送ると、チッと舌打ちして手に取った。電源を切ろうとしたのだ。 そして、その手が止まった。「……違う」「えっ?」「真澄や」 鍋島は電話のメインディスプレイを麗子に見せた。「真... [続きを読む]
  • 2007/10/13 01:23〜 第一章 1(前) 〜
  • 第一章  一日目/十二月十八日      1 遠くで、鐘の音が鳴っていた。 カラーン……カラーン……。 どこかの教会のものだろうか。だけど近所にはないはずだ。 するとまた、カラーン…&helli... [続きを読む]
  • 2007/10/10 00:38〜 序章 (後) 〜
  •  鍋島と麗子は披露宴会場のそばまでやってきた。 そこでは、会場おもての金屏風の前で、新郎新婦が友人らしき来賓客とカメラに収まっていた。それぞれの両親と仲人はすでに引き払っており、盛大だったに違いない宴の余韻を残しながらも、今はよりフランクな空気が新郎新婦を包んでいた。... [続きを読む]
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