- 2007/12/28 22:53ブログ閉鎖のお知らせ
- 皆様、どうもこんばんわ。朝、目が覚めて伸びをしたら、首を寝違えた、私です。最近めっきり寒くなって、身体の節々が悲鳴を上げております。お風邪など、召されていませんでしょうか?今年の2月末に始まって、細々と続けて参りました当ブログですが、更新を終了させて頂こうと思います。一番の理由は、現在滞っているいくつかの長編小説について、本腰を入れて書きたいと思ったからです。これまでいくつか短編らしきものを書か... [続きを読む]
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- 2007/12/25 13:50ティアーズ+
- おばぁ。俺、泣いてぇへんよ。通夜の時も、葬式の日も。歯ぁくいしばって、眉間にめっちゃシワ寄せて。約束したやん?最期の日に。もう泣いたらアカンよって、おばぁ、笑ってたやん?忘れてへんよ。忘れられへんのよ、あん時の横顔が。雨の日も、晴れの日も。今日も、明日も、明後日も。いつまでも。あれ、ホンマやね。後藤さんが言うてたけど。チビでタヌキでヒゲやけど。遠く離れとって淋しぃ時も、どんだけ辛くて哀しぃ時も。... [続きを読む]
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- 2007/12/23 20:05ティアーズ19
- 「なぁ、兄弟」「はい?」「お前のレシピな、醤油きかせすぎだ。隠し味になってねぇよ」兄弟。あの人は確かにそう言った。人類、自然、世界、宇宙。すべてが。みんなどこかで繋がってるのかもしれない。だれもが。みんな。なにかで。「え? あぁ、はい。ありがとうございます」「おうよ。そいじゃぁ、また乾杯と行くかっ」神様は、泣いていたのかもしれない。哀しみの涙だったのか、それとも嬉し泣きだったのかは、わからない。... [続きを読む]
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- 2007/12/22 20:08ティアーズ18
- 「あ〜あぁ、神様が泣いてらぁ」神様が泣いている。確かに豆狸はそう言った。ガラス越しの空を見上げて、突然。つまらなそうに。 神様の涙=雨意外な所から意外な言葉。思わず俺は、ポケットからメモ帳を取り出し、素早くペンを走らせた。頭の中を巡る想いを。残らず全部、なにもかもひっくるめて。書き留めておきたかったんだ。まるで呪文のように。偶然から生まれた魔法の言葉を、うまく必然にかえるために。最高のレシピを、... [続きを読む]
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- 2007/12/21 20:12ティアーズ17
- 「結局、人間ってのは、自分のことしかわからねぇんだよ」「そうかもしれませんね」「でも、自分を幸せにしてくれるのは、他人だってことがわからないんだなぁ」あぁ。そうかもしれないけど。いや、そうじゃなくて。俺は、本当は……。「大切だと思う気持ちに、大きいも小さいもねぇのに」そう。そうなんだけど。俺が、アンタのことをずっと見ていたのは。いつも気にかけて、追っかけていたのは。そんなんじゃなくて。「昔は憎ま... [続きを読む]
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- 2007/12/19 20:17ティアーズ16
- 幼い頃。ばぁちゃんに手を引かれて、よくデパートに行ったもんだ。子供みたいにはしゃいで、いろんなものに食いつくんだよ。良い歳して。 あれも、これも、おいしそうやねぇ ハイカラなもんがあるんやねぇあぁ。屋上にあった、子供用の自動車。せっかく乗せてもらったのに、泣いたっけ。わたあめとか、ポップコーンとか。せがんでは、たくさん買ってもらったっけ。ラムネとか。帰り道。お昼はいつも、そばやうどんばかりだった... [続きを読む]
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- 2007/12/18 20:14ティアーズ15
- いつだったか。ばぁちゃんと二人で、手作りのギョウザを焼いたことがあった。もちろん味付けは全部、俺が決めたんだけど。白菜、多めのヤツ。ギョウザの皮、3袋分。刺身なんかを盛るような大皿、3つ分。あんなに大ざっぱな性格なのに、皮で包むのだけはとても上手くて。得意そうで、満足気で。「なにかを始める時には、まず入念な準備をする」我が家に新しい教訓を作った。例えばメシを食うとき。まず手を洗う。次に、食器や調... [続きを読む]
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- 2007/12/17 20:11ティアーズ14
- 突然。じぃさんが他界して気がゆるんだのか、ばぁちゃんは老けこんだ。終いには、俺が誰なのかもわからなくなっちまった。自分のことさえも。まだ、味の酷い料理を作りたがった。俺のことをじぃさんの名で呼んだ。ばぁちゃんが部屋に帰ってから、食べきれない余り物をそっと捨てた。また胸が痛んでいた。いつも。タンスの中から財布を引き出しては、俺に小遣いを渡す。繰り返し。俺もまた「ありがとう」と言って金を受け取り、こ... [続きを読む]
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- 2007/12/16 20:12ティアーズ13
- 年の暮れ。高校生活を終える前に、じぃさんが倒れた。もうずいぶんと前から心臓が悪かったらしい。ばぁちゃんは、毎日のように病院へと足を運んでいた。いつも、一時間に一本しか来ない汽車を待って。30分に一本のバスでは、運賃が5倍以上もかかるから。年金だけの生活には苦しい。 俺はまた、よく家で時間を潰すようになった。独りで。親父は相変わらず家に居なくて、留守番が必要だったから。空気は澄んでいたけど、いつも冷... [続きを読む]
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- 2007/12/15 20:14ティアーズ12
- 「勝手なもんなんだよ、人間ってのは」豆狸、実にまじめ臭いことを言う。口ひげに泡がついてるのに。ホントにわかんねぇんだよ。どこからどこまでが本気なのか。酔ってるのか、覚めてるのかも。この人の場合は。まったく。「もしかして、奥さんのことですか?」「誰でも良いさ」引っ付いたかと思えば、離れてみたり。満ちたり、欠けたり。すれ違ったり、寄り添い合ったり。そう。誰も彼もが、みんな。勝手なんだよなぁ。「でも、... [続きを読む]
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- 2007/12/14 20:12ティアーズ11
- 「カエルの子はカエル」なんて言うけれど。ホントはオタマジャクシがカエルの子だろうに。全部一緒に見えるけど。へその緒切れて、尻尾消えて。産まれた時から一人ぼっちなんだよ。ずっと。それが生きるってことでしょ? きっと。「この十字架ね、形見なんです。母親の」「ほほう、左様ナリか」笑いの美学に似ているのかも。いちいち説明するのが、なんか恥ずかしくて。死に別れた母親のこととか。なんか。妙にドラマチックだけど [続きを読む]
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- 2007/12/12 20:12ティアーズ10
- 「あの、そろそろそのキャラ、変えません?」「ん? そうか。そうだなぁ、次は何が良いかなぁ」「さぁ。カッパで良いんじゃないですか? 結った髪おろすだけですし」「んー、決めた。今度のボーナス出たら、全部剃っちまおう」「明日じゃ駄目なんですか?」「おうよ、ヘアコンタクトしてぇからな。次はモヒカンだ」「パンキッシュですか」「色は、ピンクとかどうだ? 仕事着の白に映えそうだろ? なぁ?」「鎧甲冑も着ましょ... [続きを読む]
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- 2007/12/10 20:14ティアーズ9
- 部屋に据え置かれた冷蔵庫。酔っ払いを接待しながら、中身を漁る。見たことも無いパッケージ。グァバジュース?いつものってのはベルギー産の瓶ビールのことだ。シメイの青に、よく冷えたグラス。豆狸のお気に入りで、いつも開栓した後、10分放置してから飲む。まぁ、面倒なこと。店には海賊マークの付いた、デカい砂時計があった。油性マジックで書いたヤツ。オッサンのこだわりなのだ。「おい、まだかぁ〜っ」「今行きますって... [続きを読む]
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- 2007/12/09 20:15ティアーズ8
- 「俺には分からんね、バテレンのソウルとやらは」酔っ払いの豆狸が、少し唇を尖らせて言う。真っ赤な顔しちゃってさ。アンタ、イタリア修行に行ってたんでしょうが。何年も、長いことさ。郷に入ってはなんとやら、だろ? ヒロミじゃねぇんだよ、酔っ払い。営業時間の後。ウェイトレスの女の子たち、つかまえてさ。苦虫つぶした風な顔して肩を抱いてさ。ウィンクして「ティアーモ、ティアーモ(愛してるよ)」言ってたの知ってんだ... [続きを読む]
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- 2007/12/08 20:12ティアーズ7
- 人生はいつも病み上がり。物心ついた頃には、オヤジがクリスチャンだと知っていた。洗礼派だとか。忙しいのにどうして知ったのかって? じぃさんが悪態ついてたから。本人の前では絶対に言わなかったけど。居なきゃ居ないで、何とでも言うんだよ。非国民だとか。鬼畜米英だとか。自分だって、戦争行ってないのに。最近になって知った。じぃさんの兄貴は、遠い海の向こうにある島で戦死していた。成人して間もなく。今の俺と、同... [続きを読む]
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- 2007/12/07 20:11ティアーズ6
- それから。高校生活が始まって。学校給食が終って、弁当が始まって。俺は家から何駅も先の学校に進んだ。理由は県立だったから。安いの。そりゃぁ、もう、独り暮らしでもしようかと思うくらい、朝が早かった。都会の駅をぐるぐる周るのとはワケが違うんだなぁ、田舎ってヤツは。始業のベルが鳴る三時間前には、布団から這い出て登校する仕度をしてた。「塩梅(あんばい)ようしよるなぁ。ウチら、俵にしかせんわぁ」朝一番。ご飯を... [続きを読む]
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- 2007/12/06 20:13ティアーズ5
- どうして。ばぁちゃんがあんな目にあうのか。わけも分からずただ悲しくて、苦しくて。俺はとても我慢してられなかったけど。一度たりともかなわなかった。いつだって敗北するのは正しい方で。誰も助けになんか来ちゃくれない。わめきながら飛びかかっては、いつも殴られて頬を腫らしてた。泣いたよ。後になって気付いたんだ。ウチにはね、良いも悪いもなかったんだって。じぃさんには、ただ殴る理由が必要だったんだ。小学校に上... [続きを読む]
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- 2007/12/05 20:12ティアーズ4
- そう。幼い頃から俺は、ばぁちゃんの作るメシが嫌いだった。だって味付けが極端に辛くなったり、甘くなったりするから。そりゃ文句の一つも言いたくなるって。毎日のことなんだし。親父は(家に居れば)、決まって「ワガママを言うな」って言ったけど。俺にしてみりゃ、ばぁちゃんが気ままなだけだった。複雑な父子家庭。今思い返せば理解できるけど。あの頃はまだ、なにも知らなかった。わからなかったんだ。孤独。義理の父母の元... [続きを読む]
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- 2007/12/03 20:11ティアーズ3
- 後藤さんは、先月で36歳になった。手作りケーキに花束に、愛情込めた豪華な料理。みんなからの贈り物だった。「豆狸誕生日おめでとう」とホワトチョコのメッセージプレート。こいつはね、実は俺の仕業。見せたかったなぁ。註文した時。ケーキ屋のお姉ちゃんの顔ったらなかったよ。すでにこのあだ名は公認でね。普段大人しいウェイトレスの子もそう呼んでたんだ。「お待たせしました、谷口ザ……ザビエル、さま。ドライアイス、付... [続きを読む]
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- 2007/12/02 20:13ティアーズ2
- 肉体労働、光る汗。夏場の厨房ってのは熱気がすごい。本当にもう、合戦場と言って良いかもしれない。後藤さんの頭の上には、俺たちの帽子なんかより二倍も高さのあるトサカが付いてた。脱げばその姿は、都を追われた落ち武者みたいで。髪がぺったりとしおれちまってる。まぁ、帽子被ってる時の方が普通っぽいってのも、なんだかおかしな話なんだけど。「はい、ビステッカ入りましたぁーっ」軽快な口調でオーダーを読み上げるオッ... [続きを読む]
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- 2007/12/01 20:13ティアーズ1
- 「谷口ってさ、キリシタンなの?」海辺の見えるイタリアンレストラン。その日はあいにくの空模様で。一面が灰色に染まっていた。厨房の裏、関係者以外立ち入り禁止。肩が触れ合うほどの至近距離。料理長の豆狸が、俺の首に架けられた銀の十字を見て口を開いた。あぁもう、酒臭ぇ。「あ〜、別に。そういうわけじゃないです」「左様でござるか」「ええ、ウチの親父はそうみたいですけど」キリシタン。確かにあのオッサンはそう言っ... [続きを読む]
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- 2007/11/16 20:07シュガーさんと僕
- シュガーさん 「無理ばかりするなよ」僕 「しょうがないんだ」シュガーさん 「泣きたいときには泣けば良い」僕 「もう放っておいてよ」シュガーさん 「そうもいかないんだ」僕 「泣いたことなんかないくせに」シュガーさん 「あぁ。あんなに痛いのはもうゴメンだ」 ... [続きを読む]
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- 2007/11/09 20:12僕と椿姫
- 椿姫 「アンタ、なんで泣いてるの?」僕 「わからない」椿姫 「アタシのためならもうよして」僕 「違うよ。僕のためだ」椿姫 「バカねぇ」僕 「いかないで」椿姫 「もう時間だよ」 ... [続きを読む]
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- 2007/11/02 20:19シュガーさんと僕
- 僕 「孤独ってなんだろうね」シュガーさん 「甘えだよ」僕 「誰かに解って欲しいと思うのは、悪いこと?」シュガーさん 「悪くないね」僕 「でも、誰も助けてくれないし、どうしたら良いかもわからない」シュガーさん 「不幸も幸福の一部。花を咲かせる栄養なんだよ」僕 「そうなのかな?」シュガーさん 「苦労を知らなければ、人の気持ちはわからない」僕 ... [続きを読む]
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- 2007/10/26 20:18僕と椿姫
- 僕 「あぁ、どうしてこんなことになったんだ」椿姫 「アンタのせいじゃないさ」僕 「僕の我が侭のせいだ」椿姫 「後悔してる?」僕 「君がいなければ、何の意味もないよ」椿姫 「幸せが短すぎただけだよ」僕 「こんなに傷ついてまで、僕の為に……。」椿姫 「ホントに、バカねぇ」僕 「ごめん」椿姫 「アンタの為なんかじゃないさ。アタシの為だよ」 ... [続きを読む]
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