- 2008/05/20 21:00kiss me 9
- 冷たい指先が頬を撫でる。あれから何時間経ったのだろう。何度も欲望を受け入れて、吐き出された熱と鮮血が入り混じる。張ち切れんばかりの自身の熱は触れられる事も適わずに、ただそこに揺れている。顔を上げて、覆い被さる男を見つめる。少し整った切れ長い睫があいつを思い起こさせた。その瞳の中に、酷く懐かしいものを感じる。無意識に、ふっと、目を緩んだ。それを見ているだけで、心が和らぐ。「余裕だな」 [続きを読む]
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- 2008/05/19 20:5518day-act77
- 競技場に着くと、警備員のおじさんが、ホテルを教えてくれた。残り少ないお金を使い、そのホテルに着いたのは、日も落ちた夕暮れだった。「お願い、哲也くんに逢わせて」「お客様。落ち着いて下さい」ホテルのフロントで、男の人に止められる。どうして、逢わせてくれないの?と、何度も訴えているのに聞いて貰えない。もう息も苦しくて、目が霞む。それでも、男の人に訴えると、今、救急車が参りますから、と、言われた [続きを読む]
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- 2008/05/17 22:3318day-act76
- 蓮見が神妙な面持ちで、病室に来たのは、それから二、三日後だった。あのね。未夢くん―――いつかは来ると思っていた告知。蓮見の言葉は冷たく僕に打ち付けられる。何度も蓮見の言葉を反芻し、僕は誰とも会わなくなった。もう、無理に微笑む事も。話す事も、辛くかったから、会わない方が楽だった。止まってしまった交換日記。何か書こうと思っては、ぐるぐると意味不明な絵を書くだけ。カーテンの締め切った部 [続きを読む]
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- 2008/05/12 20:37戯言(SS)
- それは、身体だけ繋いだ関係。避妊や妊娠、そんな厄介な事を考えなくて良い、都合の良い性処理の相手。「ねぇ」− 愛してるって言って −「止めときな」「ただの戯言だよ」− でも、言って…? −「愛してるよ」「俺も、愛してる」******************************************何もUPしないのも、申し訳ないので管理人の戯言(拍手お礼など)はこちら*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-* ※ブログ村のランキ ... [続きを読む]
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- 2008/05/09 21:4317day-act75
- それから、何事もなかったように、彼は訪ねて来てくれる。僕は、なかなか彼に逢う事が出来なかったけれど、羽間くんとは良く話した。彼と一緒に来ない羽間くん。どうして一緒じゃないかと聞いてみると、羽間くんは聞いてないの?と首を傾げた。羽間くんよりも、彼と話したい。上手くいかない現実に、そっと溜め息をついた。「哲也の事が気になる?」「ふぇ…?」くすくすと羽間くんに笑われる。まるで心を見透かされ [続きを読む]
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- 2008/05/06 22:38不意打ち_1(後編)
- ※かな〜りぬるいじゃれあいがあります。一応、15禁で宜しくお願い致します******************************************双葉にシャツを借りて、コーヒーを啜る。目の前の青年を見つめながら首を捻った。「何か…?」「ああ、いや。何処かで会ったか?」突拍子もない質問、青年はくすっと笑う。「初めてだと思いますよ」はにかむように答えた笑顔。それを見て、ああ…。と納得した。『彰、俺ね。彼氏が出来たんだ』昼 [続きを読む]
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- 2008/05/06 22:24不意打ち(後編)
- ※かな〜りぬるいじゃれあいがあります。一応、15禁で宜しくお願い致します*********************************折角、冬夜さんが自宅に来てくれたというのに、二人きりじゃないのが悲しい。しかも、冬夜さんの服はびしょ濡れだったから、俺の大きめのシャツを貸している。どうせ、男しかいないのだからと、下着も身に着けず、シャツだけ羽織っている冬夜さん。蛇の生殺しというか。非常に目の毒で、俺は早々に、洗濯機に非難 [続きを読む]
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- 2008/05/05 13:48不意打ち_1
- 午前中は晴れの予報だった。午前中に帰ってくれば問題ないと、走り出したバイク。久々に、大学時代の友人に食事に誘われて、昼食を共にした帰りだった。「参ったな」完全に本降りになってきた雨に溜め息を落とす。息を吐き出すと、ヘルメットのシールドが曇って、真っ白になる視界。バイクを止めてシールドを上げれば、そこには洪水のような滝の雨が広がる。ゴロゴロという雷雨の音が鳴り響き、風も強くなって来た。 [続きを読む]
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- 2008/05/05 13:43不意打ち
- 双葉×冬夜で。今回は緩いほのぼのです(汗******************************************午後からの雷雨。一時的なものだと言っていたのに、風が強くなり、台風のような天気。「つまんねぇ」午後から、冬夜さんの所に行こうと思っていたのに。豪雨の中、バイクを操る自信はない。お蔭で、ルームメイトの鈴木と野郎二人で仲良くテレビ観賞。何が楽しくて、台風情報を見ていなくちゃならないのか。最も、鈴木も鈴木で、ど [続きを読む]
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- 2008/05/04 21:4916day-act74
- 触れた舌先は、温かく。僕の舌を包み込む。鼓動が高鳴りを増し、胸が壊れそうなぐらい痛い。彼が触れてくる度に、心臓が高鳴りを増す。ぎゅっと瞳を閉じると、彼が服に手を掛けるので、びっくりして、胸を押した。はっとなって、彼が僕から手を放す。「ごめん」慌てて僕から背を向けて、頭を下げた。びっくりした。さっきから、哲也くんには、驚かされてばかり。彼の顔を覗き込むと、逸らされた視線に僕は眉を潜 [続きを読む]
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- 2008/05/03 22:0316day-act73
- 「どうして、謝るの?」「だって、未夢くん嫌だっただろ?」投げ掛けた疑問。彼の言葉に左右に首を振る。嫌じゃない。びっくりしただけ。いきなりあんな事するから、本当にびっくりしたんだ。「あ、あの…ね。僕、少しびっくりしただけだから」嫌じゃなかったよ、と、上目遣いで彼を見つめる。「無理しなくて良いのに」無理なんてしていない。なのに、彼が困ったように笑うから、それ以上、僕は何も言えなくな ... [続きを読む]
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- 2008/05/02 20:4316day-act72
- 啄むような口付けに、動けなくなる。長くされる口付けに、息を止めていた僕は苦しくなった。どうしてよいかわからずに、彼を制する。けほけほと、咳込んで息を思い切り吸い込んだ。彼は僕を見て、くすりと笑った。「息止めてたの?」「う…ん」彼を見上げると、止めなくて良いのに、と柔らかい笑みを向けられる。だって、息、止めてないとキス出来ないし。戸惑った瞳で彼を見つめる。彼はふっと目を細めて僕を ... [続きを読む]
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- 2008/05/01 22:3916day-act71
- 「触っても良い?」触れたかった彼に手を伸ばす。恐る恐る彼の頬に手を触れる。そっと撫でると、戸惑った瞳で見つめられた。どうして…?哲也くん、さっき好きだって言ったのに。哲也くんは、僕と同じだって言っていたのに。やっぱり、違うの?不安げに瞳を揺らす。彼は困ったように、僕に言った。「ごめんね。それ以上触れられると、俺、我慢出来なくなるから」「我慢って…?」彼の言葉に、僕は首を傾げた。 [続きを読む]
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- 2008/04/30 23:04carry one's cross 20
- 「んぁ…くふっ……」敏感になった俺のムスコさんは、セイの手によって形を変えていく。浅く息を吐き出して、必死に涙目で吐息を押し殺す。何故でしょう(涙散々、名取くん達と戯れた(?)と言うのに、この反応。セイが上手いんでしょうか。それとも俺が、悪いんでしょうか。「なあ、兄貴。もう直ぐ駅つくぜ?どうする?このまま達っとく?それとも、やめる」耳元でくすくすと笑いながら、囁くセイ。恨みがましい瞳 [続きを読む]
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- 2008/04/30 22:5716day-act70
- 目覚める時間は曖昧で。目が覚めると、昼なのか夜なのかわからない。あれから何日経ったのか。今日がいつなのか、それすらわからなくなってくる。ノートを開くと、日付と共に、彼のメッセージが記されている。それが、唯一の僕の日付の感覚で。その彼のメッセージに返事を書くのが、日課となっていた。一日に一回。時間帯はわからないけれど、目が覚める。哲也くんが来ている時に、目が覚めると良いのに…。溜 ... [続きを読む]
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- 2008/04/29 23:12carry one's cross 19
- 信じられません。夢です。夢であって欲しい。下り電車の座席で頭を抱えて俺は俯く。両サイドで言い争っている約二名の存在に頭痛を覚える。「ねぇ、春日、聞いてる?」「恭介、聞けよ…!」「だ〜〜〜…!!うっせぇんだよ。お前ら、何なんだよ。さっきから、訳わかんねぇ事ばっか言いやがって」がばっと立ち上がって、二人を睨み付ける。ええ、ちゃぶ台が存在したら、思いっきりひっくり返していました。だっ [続きを読む]
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