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- 2008/12/01 21:21『翠玉の都』 1.第二幕 Intermission06
- ←前の話へ←第弐幕、予告1へ戻る←第弐幕、予告2へ戻る きらびやかな翠玉の都は、 その都市全体に「偉大なる陰陽師」による術がかけられています。 術の効力が切れた時、 翠玉の都の「真の姿」が見えてきます。 都市のいたるところを覆う膨大な量の翠玉はどこから採掘してくるのでせうか。 街にあふれるおいしそうな緑色の食べ物は、 どこからやってくるのでせうか。 それらは全て「まやかし」 です。 ... [続きを読む]
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- 2008/12/01 21:07『翠玉の都』 1.第二幕 75
- ←前の話へ←第弐幕、予告1へ戻る←第弐幕、予告2へ戻る 軍議は解散しました。 諸将がぞろぞろと本堂から出て行く中、 官兵衛智之もまたその流れに合わせて、 外へ出、 寺の広場に控えさせていた駕籠に乗ろうとします。 すると、 「軍師さま。 わたしを見殺しにする気?」 と、 軍師の後ろから声をかける者がいます。 軍師が振り返って見れば、 かの銀の武者、 有斐乃です。 そのうしろには時和が控えています。... [続きを読む]
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- 2008/12/01 20:29[雑記]ブログ閉鎖可能性について2
- 「言論の自由が保障されている今のうちにできるだけのことはしておきませうね」これが言いたかっただけです。この偽新聞は残念ながら、筆者がつくったのではありません。どこかのどなたかがつくった傑作を勝手に転載しているだけです。ともあれ、この偽新聞自体にそれほどの意味はありません。重要なことは、このような偽新聞が現れ始める時代になったということを認識して欲しいといふことです。言論の自由が比較的保障されている... [続きを読む]
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- 2008/11/30 21:23『翠玉の都』 1.第二幕 74
- ←前の話へ←第弐幕、予告1へ戻る←第弐幕、予告2へ戻る と、 ここへ、 これまでおとなしく聞いていた、 鎌倉府の臣従勢力たる大辻家当主、 大辻孝義が口を開きました。 この大辻家は下総の国の海上に浮かぶ小都市を治める国人領主であり、 つい最近まで関東管領に従っていました。 が、 配下の家臣にせっつかれて鎌倉府にようやく鞍替えした優柔不断な人物であり、 また、 官兵衛智之曰く、 「ヒトはいいが、 あほう... [続きを読む]
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- 2008/11/27 20:55『翠玉の都』 1.第二幕 73
- ←前の話へ←第弐幕、予告1へ戻る←第弐幕、予告2へ戻る「煕思閣については、 武藤能方どのを総大将として、 左軍、 すなわち、 壱から八番備、 ならびに、 同盟者たる蝉翔寺家、 安藤家の備をその攻略にあたらせませう」 宮部教種は備の配置について述べてゆきます。 ちなみに、 彼が配した武藤能方は安倍智時の息のかかった武将でございました。 「昌沢城はいかに」 官兵衛が問います。 「藤原高宗どのを総大将に右... [続きを読む]
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- 2008/11/20 20:17『翠玉の都』 1.第二幕 72
- ←前の話へ←第弐幕、予告1へ戻る←第弐幕、予告2へ戻るやがて、 軍儀が始まりました。 話はおのずと、 美濃の国、 攻略になります。 東海地区より上方へと攻め上る際に障壁となるのは、 美濃の国を治める美濃栢山家でございました。 栢山家は、 かの大戦では、 上杉方の総大将を務めた猛将・栢山宗因が当主であり、 美濃の国を通過する際は激戦が予想されます。 美濃の国の攻略にてこずっている間に、 上方より帝... [続きを読む]
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- 2008/11/18 21:15『翠玉の都』 1.第二幕 71
- ←前の話へ←第弐幕、予告1へ戻る←第弐幕、予告2へ戻る有斐乃が目を泳がせていると、 軍師の森田官兵衛智之と目があってしまいました。 彼は、 有斐乃が遅れてやってきたことについて、 いらついていたらしく、 有斐乃をにらんでおりましたので、 有斐乃は申し訳なさそうに俯きました。 「されば、 備大将がそろったところで、 軍議をはじめることといたしませう」 すると、 軍師は部将たちに呼びかけました。 「この... [続きを読む]
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- 2008/11/17 20:48『翠玉の都』 1.第二幕 70
- ←前の話へ←第弐幕、予告1へ戻る←第弐幕、予告2へ戻る禅寺の本堂が軍議に用いられました。 本堂に入ってまず目に止まるのは、 仏像が置いてある奥の上段の間です。 その仏像のすぐ前に鎌倉公方・葵智晴らしき人物が、 四方を簾に囲まれて座しており、 その姿がおぼろげながら見えます。 葵智晴を正面にして、 その左右に鎌倉府の部将たちが、 侍して並んでおりました。 部屋は非常に広く、 ゆうに十二畳は越えており... [続きを読む]
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- 2008/11/16 21:20『翠玉の都』 1.第二幕 69
- ←前の話へ←第弐幕、予告1へ戻る←第弐幕、予告2へ戻る「え? なんか言った?」 再び時和が有斐乃をにらみつけます。 「い、 いいえ。 で、 道雪さまを追って出てきたのね。 あんたは」 と有斐乃。 これに、 時和がうなづきます。 さんざん叫んだり、 悪態をついてきた時和もようやく落ち着きを見せ始めていますから、 それをそのまま静めるためにも、 少しは理解を示す態度で接してやる有斐乃です。 「別に、 時... [続きを読む]
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- 2008/11/15 23:11Experiment.01
- 唐突だが、僕はとても貧乏である。貧乏だが、一応、大学の助教授ではある。一流大学ではないが、まあ、1.5流くらいの私立大学で、言えば、「ああ、知っるとる。知っとる」というくらいの返事は返ってくるほどではある。でも、しかしながら、非常に貧乏である。なので、お昼はいつも家から持参してきたイカを焼いて食している。このイカは僕の実家(僕の父親はイカ工場の工場長である)がいやがらせのように送ってくるイカである。... [続きを読む]
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- 2008/11/15 22:44『翠玉の都』 1.第二幕 68
- ←前の話へ←第弐幕、予告1へ戻る←第弐幕、予告2へ戻る 有斐乃と犬吾郎実篤とが振り返ると、 すぐそこには太り気味の驢馬(ろば)に乗った少女がおりました。 「と、 時和ちゃん」 犬吾郎は驚きと共に、 歓喜の声を上げます。 なんと、 そこには、 いましがた、 犬吾郎と有斐乃がさんざん噂していた時和の姿がありました。 有斐乃の周りをへこへこしながら走り回っていた犬吾郎は、 今度は時和の周りをうれしそう... [続きを読む]
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- 2008/11/14 22:23『翠玉の都』 1.第二幕 67
- ←前の話へ←第弐幕、予告1へ戻る←第弐幕、予告2へ戻る森田官兵衛智之の一家は、もともと、 上方から相模の国周辺に流れてきた牢人(ろうにん)が起源であり、 官兵衛智之の祖先は鎌倉府郊外の農村で貧乏暮らしをしていました。 しかし、森田官兵衛智之の父、森田永之(もりたながゆき)と叔父・森田永洋(もりたながひろ)が秘伝の抗生物質の調合方法に通じていたため、 その薬を一家総出で造り、売り、家計は潤ったのでした... [続きを読む]
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- 2008/11/13 20:59『翠玉の都』 1.第二幕 66
- ←前の話へ←第弐幕、予告1へ戻る←第弐幕、予告2へ戻る 有斐乃たちがいた後方は、 森田官兵衛智之の本隊がいる方向だったので、 すぐに智之の駕籠だと分かりました。 それに、ほとんどの兵が緑づくめの兵装をしているのにもかかわらず、 ただ一人だけ自分の好みの黒塗りの駕籠を用いているのは、 かの神経質な軍師・森田官兵衛智之のほかにはいないでせう。 鎌倉公方の軍事参謀として、 いまや鎌倉府において絶大な権力を... [続きを読む]
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- 2008/11/12 20:46『翠玉の都』 1.第二幕 65
- ←前の話へ←第弐幕、予告1へ戻る←第弐幕、予告2へ戻る東海道は史上かつてないほどの混雑の中にございました。 西上する翠備の諸将の人馬や荷駄部隊が、 あるいは攻城兵器が、 路幅いっぱいにもみ合っていきます。 時に、 鎌倉公方・葵智晴は自ら、 十万にも及ぶ大群を率いて、 鎌倉から出陣しました。 しかしながら、 その十万といふ兵の数は、 相模、 下総、 駿河三国から発した鎌倉府本隊の数です。 他に、... [続きを読む]
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- 2008/11/11 20:20『翠玉の都』 1.第二幕 64
- ←前の話へ←第弐幕、予告1へ戻る←第弐幕、予告2へ戻る「まさか。 そのやうな姑息な手を使うまい。 殺す時は、 わしの手でひねり潰してやるわい」 兵部卿は物騒な物言いで、 毒の混入について否定すると、 茶をそれがしのほうに供しました。 まあ、 それもそうだろうと、 それがしは、 躊躇せずに茶を口にしました。 兵部卿の豪胆な昔からの性格を理解していたからです。 「されど」 と、 口に含んだ苦みのきいた一... [続きを読む]
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- 2008/11/10 20:56『翠玉の都』 1.第二幕 63
- ←前の話へ←第弐幕、予告1へ戻る←第弐幕、予告2へ戻る 兵部卿の陣営は、 黒尽くめの甲冑を纏う兵どもであふれかえっておりました。 が、 その兵どもは、 恐ろしいことに、 この近隣の帝国軍に従わぬ村落で捕らえたヒトを食い散らかしていました。 どうやら、 兵部卿の率いる兵どもは物怪の類でした。 常時は仮面を被っているため、 その容貌のほどはうかがい知ることはできませぬが、 食餌の時はその仮面を一時的に... [続きを読む]
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- 2008/11/09 17:35[雑記]ブログ閉鎖の可能性のお知らせ
- ほんの昨日に、再開宣言しておきながら、「何言うか?」とおこられそうですが、ほんとに、ほんと、近々、閉鎖する可能性があることをあらかじめ申し上げて起きます。理由は簡単です。ほとんど、わたくしの意思によるものではないです。やむを得ずといふか、この国がおぞましいほどの監視国家、警察国家へと変貌していたからです。もちろん、そうした兆しがあったからこそ、小説といふ形で、この国、といふかこの世界のやばさを記述... [続きを読む]
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- 2008/11/09 17:04『翠玉の都』 1.第二幕 62
- ←前の話へ←第弐幕、予告1へ戻る←第弐幕、予告2へ戻る 銀千代が目撃したのは、 夜阿弥が率いる忍びどもによって、 兵部卿のいる幔幕へと連れて行かれる、 それがし大塚四郎佐衛門の姿でございました。 足元で相変わらずわめいている大石秀継に銀千代は注意します。 「秀継! いいかげん、 泣き止め。 あれを見ろ。 あれはかつて兵部卿を殺そうとした大塚四郎佐衛門時定ではあるまいか?」 「何? 四郎佐衛門? むう... [続きを読む]
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- 2008/11/08 19:01[雑記]いやあひさしぶりに更新です
- あ、すみまへん。長いこと放置しておりました、我が小説。いやあ、色々ありましてねえ。住みかなどが変わりまして、仕事まで変わりまして、そいでもって、ネット契約しまして、本日、やっとネットが使えるやうになりましたよ。それにしても、新しい住処は実に寒い!北国です。寒いです。いや、一応関東ですか。いや北国です。寒いです。いやあ、研究者の宿命といふか。「へんぴなところにしかラボは無いのサ」などといいながら、ま... [続きを読む]
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- 2008/11/08 18:49『翠玉の都』 1.第二幕 61
- ←前の話へ←第弐幕、予告1へ戻る←第弐幕、予告2へ戻る大石秀継といふ多感な武将に泣きわめかれつつ、 銀千代はその美しき銀髪をたなびかせながら、 先の軍議のことを思い起こしていました。 (この戦い。 案外危険やもしれぬ) 話は前後いたします。 その日の午前中に、 兵部卿は七名の軍団長を軍議に召集しました。 ここで、 いささか冗長となることを覚悟で、 兵部卿・鬼庭元綱の率いる帝国軍の恐るべき... [続きを読む]
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- 2008/09/20 15:51『翠玉の都』 1.第二幕 60
- ←前の話へ←第弐幕、予告1へ戻る←第弐幕、予告2へ戻る 兵部卿の陣営にヒトがおります。 名は大石秀継(おおいしひでつぐ)。 大石秀継は戦国期における典型的な猪突猛進の武将でございました。 彼は兵部卿が都を占拠する前から、馬廻り衆として付き従っており、 兵部卿の立身出世と共に武勲を立て、 部将として抜擢されたといふ経緯があります。 少々血の気の多い大石秀継は、 この兵部卿側の陣営にておおいにわめ... [続きを読む]
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- 2008/09/06 15:48『翠玉の都』 1.第二幕 59
- ←前の話へ←第弐幕、予告1へ戻る←第弐幕、予告2へ戻る夜阿弥の首にまきついた弦はキリキリと、咽を絞めていきます。 その夜阿弥が苦しんでいるところへ、上から声がします。 「あらかた、それがしをつけよとでも命じられているのですな? 夜阿弥、いや」 名を言い当てられて、夜阿弥は愕然としました。 そして、振り返り、上を見ると、岩場の上にいるそれがしの姿があります。 「一応、師叔どのとおよびいたしませう。 ... [続きを読む]
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- 2008/09/05 13:05『翠玉の都』 Season I 第弐幕 目次リスト(前半)
- 『翠玉の都』 Season I 〜ゆきてかへりし→第壱幕目次リストへ第弐幕 勇気のない物怪 (全100話くらい予定 連載中)1.2.予告1 『翠玉の都へ』編1.2.予告2 『決戦! 関ヶ原』編1.2.第弐幕のあらすじ1.2.火札譚1.2.1 / 1.2.2 / 1.2.3 / 1.2.4 / 1.2.5 / 1.2.6 / 1.2.7 / 1.2.8 / 1.2.9 / 1.2.10 / 1.2.11 / 1.2.12 / 1.2.13 / 1.2.14 / 1.2.15 / 1.2.Intermission01 / 1.2.16 / 1.2.17 ... [続きを読む]
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- 2008/09/05 13:00『翠玉の都』 1.第二幕 58
- ←前の話へ←第弐幕、予告1へ戻る←第弐幕、予告2へ戻る於 梅里の都・奈良 梅里の都・奈良はかつて、文明の崩壊後、 この倭国が再び王朝を開いたといふ伝説の古都であり、 梅里の都といふ別称に違わぬほど、 道々には、梅の木々が植えられてございました。 されど、いまや花は散り、青葉になる季節でございます。 その道の延びた先、峠道にて。 下忍がひとり、石段の坂を上りながら、 箏(そう)を背負った道服... [続きを読む]
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- 2008/09/04 11:34『翠玉の都』 1.第二幕 57
- ←前の話へ←第弐幕、予告1へ戻る←第弐幕、予告2へ戻るそして、翌朝。 出陣の儀。 緑色の甲冑を身につけた兵たちが翠玉の都の路といふ路に あふれておりました。 具足はもちろん指物(さしもの)、馬具、鐙(あぶみ)も全て緑色でございました。 この緑尽くめの鎌倉府の軍勢を翠備(みどりぞなえ、すいび)と称しました。 そして、天守閣の頂上に現れたのは、 葵智晴が搭乗する翠玉で装飾された美しき兵主神。 ... [続きを読む]
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