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- 2008/12/02 00:29「ハッピーフライト」
- この映画を10年前に観ていたなら、航空業界への就職を目指していたかもしれない。国際線の機上と大空港の各部署で、それぞれに巻き起こるドラマ。同監督の「ウォーターボーイズ」や「スウィングガールズ」のようなコメディ路線を想像していたけど、意外にもそれぞれのステージを丁寧に描いた小気味良い群像劇に仕上がっており、想像以上に感情がはまり込む映画だった。主演の田辺誠一や綾瀬はるかが登場するシーンよりも、その他の... [続きを読む]
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- 2008/12/01 00:19「ミスト」
- 世の中には数多の映画がある。その中の一つのタイプとして確実に存在する「胸糞の悪い映画」。最初に断言すると、この映画、間違いなく“胸糞悪い”。これほど悪趣味な映画は久しぶりだ。フランク・ダラボンという監督が、この映画で伝えようとしたテーマ性は分かる。正体不明の“霧”に覆い隠された田舎町。霧の中に存在する確実な恐怖と、更にじわりじわりと染み出るように現れる人間の精神の中に潜む恐怖。二つの恐怖に襲われた... [続きを読む]
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- 2008/12/01 00:05「レッドクリフ Part1」
- ジョン・ウーによる「三国志」の完全映画化。トニー・レオン、金城武というアジアきっての世界的映画スターのそろい踏みは、エンターテイメント作品としてやはり魅力的である。ただ、ここ数年のジョン・ウー作品にはあまり“当たり”がない。実のところ、「フェイス/オフ」を越える作品は生まれていないのではないかという感はある。もはやハリウッドでも幅を利かせる大アクション映画監督というポジションに与えられる潤沢の資金... [続きを読む]
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- 2008/11/19 14:13「彼が二度愛したS」
- サスペンス映画が好きである。鑑賞者の思惑を大いに覆すストーリーに惹かれるものだ。が、今作の場合は、ストーリーに驚くべき起伏があるわけではない。もちろん、ただ平坦なだけではサスペンス映画として成立しないので、程よい緊張感と“二転”くらいのエスプリは持ち合わせている。ただこの映画の面白さは、そういうストーリー展開にあるわけではなく、映画を構築する他の要素の質の高さによるところが多いと思う。最近は、とに... [続きを読む]
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- 2008/10/25 23:51「ペルセポリス」
- 混沌のイラン。自由なき国で自由を求め、健気に懸命に生きていく少女の青春時代を味わい深いアニメーションで描き出した独特な映画だった。イランという国の包み隠さぬ“実情”を知る日本人なんて、ほんとはほとんどいない。報道などで伝えられる情報など、ほんの一側面でしかなく、それでその国のことを知ったつもりになることは、とても愚かで、危険なことだと思う。作品中で、主人公の叔父さんが言うように、大切なことはとにも... [続きを読む]
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- 2008/10/25 09:46「アイム・ノット・ゼア」
- ボブ・ディランというアメリカを、現代を、代表するアーティストの様々な存在性を、人種、性別を越えた6人の俳優が演じるという、奇抜な伝記的映画だった。正直、ボブ・ディラン自体のことをよく知っているか、知っていないかでは、この映画の“面白味”には大いに差が生じるだろうと思う。かく言う自分も、色々な映画や漫画などで彼の名前を認知している程度に過ぎず、どれほどこの作品の真髄を捉えられたかというと、首を傾げる... [続きを読む]
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- 2008/10/18 12:58「イーグル・アイ」
- 何やら意味深な予告編だけでは、今ひとつストーリーのテイストが分からなかった本作だった。が、観て納得。これは予備知識を入れずにフラットな状態で観るほど楽しめる映画だと思う。そういうわけで、ストーリーの詳細は避けたいと思うが、言うなれば物語の本質は異なるが、超現代版「北北西に進路を取れ」的な印象を受けた。とても面白かったと思う。このところ大作映画への出演が続いているシア・ラブーフのパフォーマンスを初め... [続きを読む]
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- 2008/10/11 00:56「容疑者Xの献身」
- この映画は、「容疑者Xの献身」というベストセラー小説の映画化に対し、「どうすれば面白い映画になるか」、そして「どすれば売れる映画になるか」ということを、真剣に考えた製作サイドの完璧な“企画勝ち”だと思う。原作でそうであるように、この物語の主人公は、「容疑者X」こと石神哲哉である。しかし、「X」というワードが示す通り、この主人公は終始「謎」を秘めなければならない。その文体であるからこそ表現できている微... [続きを読む]
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- 2008/09/27 14:23「百万円と苦虫女」
- 2008年現在時点での、女優「蒼井優」の集大成だと思う。傑作。“良い映画”として賞賛すべき要素は多々あるが、何を置いても語るべきは、「蒼井優」だろうと思う。久しぶりにして待望の主演映画の主人公を、彼女らしく自然に、飾らず、魅力的に……、もう形容しようと思えば限りないが、完璧に演じて魅せてくれた。短大卒、就職失敗、理不尽な事件にまで巻き込まれ、人生に所在が無い21歳の主人公鈴子は、盲目的に100万円を貯めな... [続きを読む]
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- 2008/09/27 10:16「スルース」
- 尊大な作家と作家の妻の愛人、奇妙な大邸宅内で繰り広げられる男と男の“淫靡”な闘い。この奇抜な会話劇を織りなす上で、ジュード・ロウ×マイケル・ケインという二人の英国俳優は、それぞれに妖しさと美しさを秘めていてこれ以上ないほど適役だったと思う。ケネス・ブラナー監督らしい「文体」を意識した映像世界の演出も冴え渡り、会話が頭に流れ込むように展開され、登場人物らの攻防を同じ部屋で目の当たりにしているような感... [続きを読む]
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- 2008/09/23 23:37「最高の人生の見つけ方」
- “最高の人生の見つけ方”、この邦題自体は気に入らないが、そのために必要なのは、自分が既に得ている「幸福」をきちんと見出すことだと思う。Bucket Listに書かれた“死ぬまでにやりたいこと”をこなしていくプロセスは、あくまでそのためのきっかけに過ぎなかった。残されたリストの項目が、ひとつずつ、必然的に消化されていく様がとても感慨深く、上質な余韻として残っていく。ジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマンが... [続きを読む]
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- 2008/09/23 15:42「フィクサー」
- 派手さのない渋い演技に賞賛を送りつつも、「ジョージ・クルーニーも随分老けてきたな〜」という印象を受けた。(まあ元々遅咲きの俳優ではあるのだけれど……)アカデミー賞の脚本賞にノミーネートされたこともあり、ストーリー展開には期待したが、淡々とした台詞回しには惹き付けられるものの、展開自体にはそれほど驚きがなかったのは、いささか拍子抜けだった。しかし、この映画の魅力は、ストーリー展開の面白さというよりは... [続きを読む]
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- 2008/09/23 11:57「エリザベス:ゴールデン・エイジ」
- 前作「エリザベス」から実に10年ぶりの続編。まず驚かされるのは、10年経ってもまったく劣化のないケイト・ブランシェットの神々しいまでの麗しさと、10年を経たからこそ更に強まった彼女の存在感の大きさだ。世界史に対してあまり明るくないので、実際の時代背景だとか人物像について無知な部分が多いのだけれど、ブランシェットが演じるエリザベス一世の姿には、問答無用の説得力があり、現在に繋がる英国史を築いた女王の姿にく... [続きを読む]
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- 2008/09/23 01:05「ウォンテッド」
- この映画は、「弾丸と弾丸がぶつかって弾けるまでの弾道を追った映像が見たい」だとか、「弾道を自在に操って芸術的な曲線を描かせたい」とか、そういうビジュアルに対する妄想を「実現」させようというコンセプトのみで作られた映画で、それ以上のものもなければ、それ以下のものもない。詰まりは、コレはコレできっぱり「完成」していると言える映画だ。と、思う。「映画」が、音と光で構築されている以上、確実な目論見をもって... [続きを読む]
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- 2008/09/16 23:42「ハンコック」
- 地球を救うヒーロー役において、ウィル・スミスほど「経験豊富」な俳優は居まい。「ID4」「MIB」「アイ,ロボット」……と軽妙なノリと独特の好感度を携えたキャラクターで、様々なヒーローを演じてきた彼に、嫌われまくりの荒くれヒーローを当てた時点で、ある程度面白味のある娯楽映画に仕上がることは、約束されていたと思う。スーパーヒーローの快活な活躍を描くのではなくて、ヒーローの裏側と隠された真相を描いたストーリー... [続きを読む]
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- 2008/09/06 00:35<<TK-SP特集?:『究極の“タイムパラドックス映画”10』>>PAGE1
- なんと2年半ぶりとなる「TK-SP特集」第三弾!満を持しての企画は、迷いに迷った末、「タイムパラドックス映画特集」!!って、「タイムパラドックス」ってなんぞやという話。スミマセン、マニアックですがなにか?要するに、タイムトラベル(時間移動)をし、過去の出来事に影響を与えることによる因果関係の変化と、それに伴うサスペンス性、意外性、ドラマ性……etcをメインテーマにした映画作品を集めてみましたということデス... [続きを読む]
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- 2008/09/06 00:31<<TK-SP特集?:『究極の“タイムパラドックス映画”10』>>PAGE2
- 「バラフライ・エフェクト The Butterfly Effect」タイムパラドックス映画的評価:10点2004年【米】監督:エリック・ブレス J・マッキー・グルーバーキャスト:アシュトン・カッチャー メローラ・ウォルターズ エイミー・スマートタイトルとなっている「バタフライ効果」とは、「北京で蝶が羽ばたくと、ニューヨークで嵐が起こる」という表現に代表されるように、過去の些細な出来事が連鎖的に拡大波及し、未来の方向... [続きを読む]
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- 2008/09/06 00:28<<TK-SP特集?:『究極の“タイムパラドックス映画”10』>>PAGE3
- 「いま、会いにゆきます」タイムパラドックス映画的評価:9点2004年【日】監督:土井裕泰キャスト:竹内結子 中村獅童 武井証 流行りの俳優、流行りの音楽に彩られた一時的な流行映画色が強い映画ではある。が、用意された圧倒的な「顛末」に驚く。ラストに展開されるとてつもない“記憶の充足感”は、タイムパラドックスを盛り込んだ練り込まれたアイデアが存在するからこそ確立している。人生において、映画において、... [続きを読む]
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- 2008/09/06 00:25<<TK-SP特集?:『究極の“タイムパラドックス映画”10』>>PAGE4
- 「ゴジラVSキングギドラ」タイムパラドックス映画的評価:8点1991年【日】監督:大森一樹キャスト:豊原功補 中川安奈 小高恵美 土屋嘉男 佐々木勝彦ゴジラ映画シリーズのタイムパラドックス映画といえば、この映画を外すわけにはいかない。突如やってきた謎の未来人の助言により、過去に遡り、水爆実験によってゴジラになったと考えれる恐竜を生息する孤島から移動させることで、「ゴジラ誕生」自体を消滅させようと... [続きを読む]
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- 2008/09/01 14:50「20世紀少年」
- 「20世紀少年」映画化。その第一報を聞いた時、まったく手放しで期待感に溢れた原作ファンの割合は一体どれほどだろうか。たぶん、原作を深く読んでいる人であればあるほど、まず頭に浮かんだのは、「日本映画では無理だ」ということだったと思う。要するに、端から期... [続きを読む]
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- 2008/09/01 14:14「ダークナイト」
- 前作「バットマン ビギンズ」で、“バットマン”という周知のヒーローを、全く新たな「黒色」で塗り替えたクリストファー・ノーラン。同監督が引き続き指揮を執った新シリーズの続編は、バットマンというヒーロー像に留まらず、“ヒーロー映画”そのものを洗練された... [続きを読む]
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- 2008/08/30 02:39「ノーカントリー」
- 2007年のアカデミー賞を席巻したコーエン兄弟監督作品。2001年の「バーバー」を観て以来、この兄弟の映画は、とりあえず観ておかないと損をするという感覚がこびりついている。世界観が独特なだけに、好き嫌いの触れ幅が激しく、主観的な感想として当たり外れも多い... [続きを読む]
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- 2008/08/03 01:05「東京湾炎上」
- 映画自体の良い悪いはともかくとして、この時代の日本の娯楽映画には、ハリウッド映画に負けない大胆さというか、肝っ玉の大きさを感じる。石油コンビナートの爆破中継を求めるテロ集団に対し、特撮映像によって局面を乗り切ろうとする日本政府の様を特撮映画で描こう... [続きを読む]
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- 2008/08/02 00:23「崖の上のポニョ」
- アニメというものは、根本的な部分で「寓話」であるべきだと思う。そして、理屈ではなく、感覚的な面白さ、愛くるしさ、に埋め尽くされた時、アニメがアニメであるほんとうの価値が見出されるのだと思う。日本のアニメーション界におけるもはや「神」である宮崎駿の... [続きを読む]
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