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エッセイと音楽動画を組み合わせた新形式の「霊告月記」を毎月1日午前十時に更新しています! 乞御期待!

<自己紹介> ●『来たるべきアジア主義』 =当ブログのメイン・ディッシュ ●私は誰でしょう? ☛〈野戦攻城〉がモットーの独学者(autodidacte)です ●ちきゅう座会員 ●日仏会館会員

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2014/10/15

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  • 青春の書としての『資本論』

    ◆青春の書としての『資本論』◆資本論は私にとって青春の書である。「資本論を読んでいない頭は子供の脳である(中江丑吉)」という意見もあるくらいだが、すくなくとも私にとって資本論は青春の書であったし、いまでもその認識は変わらない。一年間の自宅浪人をした後に明治大学政治学科に合格した。合格発表を見たすぐその足で神田神保町に行って、向坂逸郎訳岩波書店発行の大型本の『資本論』を買い求めた。それから帰省して4月7日の大学の入学式に出席するため上京するまでの約40日間、故郷の自宅で資本論だけを読み続けた。一日約10時間40日間読み続けたので合計400時間くらいを資本論読書に費やした勘定になる。資本論を読んでいる間に19歳の誕生日を迎えた。3月13日が私の誕生日であった。資本論は気迫を込めて三度読みを実行した。資本論全三...青春の書としての『資本論』

  • 詩篇「小鳥と雑草」

    詩篇「小鳥と雑草」小鳥という名の鳥はいない雑草という名の草はないしかし少女が空を見上げればそこには小鳥が飛んでいるし少年たちは常に雑草のようにたくましいけっきょくのところ小鳥はいるのかいないのか雑草はあるのかないのかトゥビーオアノットトゥビー?それが問題だ□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■★ダンボールの部屋へようこそ!!!⇒コンテンツ総目次&本文へのリンク詩篇「小鳥と雑草」

  • 翻訳されたベンヤミンについて

    翻訳されたベンヤミンについて1林完枝氏の論文『「翻訳者の使命」について』(註1)の抜刷がいま私の手元にある。秀逸な論考との評を聞き及んで知人を通じて手に入れたのだ。林氏の論文はベンヤミンの「翻訳者の使命」という文章の読解をその出発点として、諸時代諸言語の翻訳の様々な事例を考察することによりベンヤミンの思想の到達点を検証しようと試みた作品というふうに私には受け取れた。林氏自身の翻訳経験をも踏まえて翻訳者の使命というベンヤミンのコンセプトを探究しようとする研究姿勢とその成果を示した林氏の論文から私はおおいに啓発されたのである。ただ翻訳経験をまったく持たない私などが、さて林氏のこの論文についてなにごとか述べる資格をもっているかどうかはたいへん怪しいのである。がしかし翻って考えるに、翻訳者の使命の第一義は翻訳を提...翻訳されたベンヤミンについて

  • 【霊告月記】 休筆宣言(2022/5/1~2022/12/31)

    【霊告月記】休筆宣言(2022/5/1~2022/12/31)本日5月1日より本年12月31日まで、私=ダンボールは、ブログの更新を休止させて頂きます。過去にも複数回休筆宣言を行ったことがあるのですが、休筆の理由はその時と同じでして、ブログの質を維持・向上させるために一定期間独学に専念したいというのがその本旨です。このブログは毎日100人前後のアクセスが続いており、休筆期間にアクセス数が減ると予想されることは残念なのですが、復活の暁にはよりアクセス数が増えるようこれから本格的な精進の努力を続けたいと思っております。これから年末までの8ヶ月間、いろんな分野の本格的独学に励みます。ご理解並びにご期待のほどお願い致します。2022年5月1日ダンボール□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■★ダンボ...【霊告月記】休筆宣言(2022/5/1~2022/12/31)

  • 【霊告月記】第七十七回 帝国社時代

    【霊告月記】第七十七回帝国社時代解説:霊告月記第七十五回の「自分史」は、「学校を卒業してから五年間勤めた会社を辞め、私は文芸誌『群像』の評論の新人賞に応募しようとしていた」という書き出しで始まるが、この「五年間勤めた会社」という「帝国社」という広告代理店だった。この帝国社時代に書いた広告コピーに関する論文を今回は掲載する。この論文は会社の広報誌に掲載されてクライアントへ発送されたが、会社の内外で好評を得たものである。タイトルは原題通りである。いまや、生活思想を把握する作業こそなさねばならぬ全てだ今にして思うと、やはりオイル・ショックは決定的な転回点であった。73年10月、中東戦争のアラブ側戦略の14買として打ち出された石油価格引きヒげは、エネルギー危機として先進資本主義諸国の経済を直撃した。アラブ世界はその政治...【霊告月記】第七十七回帝国社時代

  • 【霊告月記】第七十六回 連句:風にゆられて

    【霊告月記】第七十六回連句:風にゆられて座・連句若い世代による新しい連句の会1994年3月20日前口上今日巻く連句は九席全部が脇起しの半歌仙です。古人の名句を発句に立てて連句を作ることを「脇起し」と言います。私は「古池や」の句を発句に選びました。古池を俳譜の伝統に見立て、そこへ連句初心者が大勢初めて参加する、その光景は春に蛙が新しい生命を得て「古池」太小にいっuいに飛びこむ光景と重なって見えたのです。この句に私は次の脇句を付けました。古池や蛙飛こむ水のおと風にゆられて紫実英三つ四つさてここから本日の【座・連句】の参加者による付けが始まります。さていかなる名句が付きますことやら。半歌仙風にゆられて捌川端秀夫表古池や蛙飛こむ水のおと翁風にゆられて紫雲英三つ四つ秀夫自画像に朱色さしたりかげろひて佐保ホンキイトンクのピ...【霊告月記】第七十六回連句:風にゆられて

  • 【霊告月記】第七十五回 自分史の試み

    【霊告月記】第七十五回自分史の試み埴谷雄高1909-1997【解説】20年ほど前に書いた早すぎた自伝を公開します。当時私は連句の同人誌に連載をしていて自分史を書いてみようと思ったわけです。その原稿を友人と共同で立ち上げたパソコン通信のBBSに投稿したところ、友人が感想を書いてくれました。その感想文も付記しました。いまこの自分史を読み返してみると、懐かしいというよりは、切ない気持ちになります。「書くこと」に向かい合う純な気持ちは、少しも変っていない。鏡を前にした自分の顔を眺めるような気分です。自分史を書く人が増えていると聞きます。早すぎた自分史の試み、何かの参考になれば幸いです。ダンボール【自分史の試み】学校を卒業してから五年間勤めた会社を辞め、私は文芸誌『群像』の評論の新人賞に応募しようとしていた。その応募作が...【霊告月記】第七十五回自分史の試み

  • 【霊告月記】第七十四回 九鬼周造のエピソード二題

    【霊告月記】第七十四回九鬼周造のエピソード二題エピソードその1九鬼周造とリッケルトハインリヒ・ヨーン・リッケルト(HeinrichJohnRickert、1863-1936)は、ドイツの哲学者。新カント派・西南ドイツ学派の代表的な人物として知られています。九鬼周造全集の月報1に生松敬三氏が「ハイデルベルクの九鬼周造」というエッセイの中でヘルマン・グロックナーの回想記から次のような引用を行っています。ある日グロックナーはリッケルトの口からこんな話を聞かされます。「自分は今日、一人の日本人のために私宅講義をしてやることに決めた。お伽の国の金持ちのサムライであるが、その男が自分にカントの『純粋理性批判』をいっしょに読んでくれと頼むのだ。この常ならず高貴な物腰の紳士は他のどんな日本人ともまるで違って見える。背の高い痩せ...【霊告月記】第七十四回九鬼周造のエピソード二題

  • 【霊告月記】第七十三回 ソーシャル・ディスタンスという言葉への疑問

    【霊告月記】第七十三回ソーシャル・ディスタンスという言葉への疑問宇宙人にしてビッグ・ボスの新庄剛志近頃はやりの「ソーシャル・ディスタンス」の本来的意味とは?「アメリカの社会学者パークが提唱した概念。空間上の二つの地点の関係を表す距離という長さの物差しの考え方を借りて、個人と個人との間や集団と集団との間にみられる親近感とか敵対感といった感情のレベルでの親近性の程度を表すための物差しである。([本間康平]日本大百科全書(ニッポニカ)の解説)」・・・という記事を昨年フェイスブックに引用した。そうしたら、Mさん(仮名)から、「で今の使われ方は正しいのでしょうか?」とのお尋ねがあった。以下は、その回答と、その後に続く対話の再録である。私:正しくない、と思います。理由。知恵蔵miniの解説によれば、「感染性の病原体の拡散や...【霊告月記】第七十三回ソーシャル・ディスタンスという言葉への疑問

  • 【霊告月記】第七十二回 九鬼周造の偶然論

    【霊告月記】第七十二回九鬼周造の偶然論九鬼は何度も偶然性について書いたり語ったりしています。帰国後すぐに大谷大学で偶然性について講演したのを手始めに、大学での講座での講義録が残っていますし、博士論文も偶然性をテーマにしています。そして集大成的な『偶然性の問題』を著しました。九鬼の「短歌ノート」にはこの書にことよせて三首の歌が残されています。『偶然性の問題』を著して●わくら葉のものの「はずみ」をかたくなの論理に問ひて一巻をなす●偶然論ものしおはりて妻にいふいのち死ぬとも悔ひ心なし●一巻にわが半生はこもれども繙く人の幾たりあらむ『偶然性の問題』はここで九鬼が言う通り極めて抽象的で形而上的な議論が展開されておりとても難しいのですが、九鬼が一般向けに語ったラジオ講演「偶然と運命」は比較的分かりやすい内容です。「偶然と運...【霊告月記】第七十二回九鬼周造の偶然論

  • 【霊告月記】第七十一回 九鬼周造とサルトル

    【霊告月記】第七十一回九鬼周造とサルトル九鬼周造のプロフィールを2021年1月2日付でツイッターに掲載しましたので、まずそれから引用します。「九鬼周造とは何者か?→九鬼はリッケルト・フッサール・ハイデッガー・ベルクソン・サルトル等から直接に学び西欧現代哲学を摂取した上で、偶然論という哲学の根本問題を解明したのみならず、日本文化の根本理念を世界的視野で闡明した20世紀日本を代表する哲学者です」。→これは私が今年1月の時点で抱いた九鬼周造の原イメージです。現時点でもこのイメージに基本的な変化はありません。若き日のサルトルQ:九鬼周造とサルトルは面識があったのですか?A:九鬼がフランスへ留学した時に担当教授にフランス語の家庭教師の紹介を依頼しました。その時にやってきたのがサルトルでした。サルトルがまだ学部の学生の頃で...【霊告月記】第七十一回九鬼周造とサルトル

  • 【霊告月記】第七十回 必殺の呪文「コロナ、来るな! 」

    【霊告月記】第七十回必殺の呪文「コロナ、来るな!」昨年の1月頃、コロナの蔓延が予測されるにあたって、必殺の呪文「コロナ、来るな!」唱えたのだが、私の霊能力が不足していたのかそれともまったくなかったのか知らないが、効果がまるでなかった。いまはコロナ禍で外出もままならず鬱屈の日々を過ごしております。新しい文章を書く気力も起こらないので以前フェイスブックに掲載したわりと評判が良かった記事を転載します。題して「兄と妹」。◆兄と妹私は自立心が強い性格だ。それはいちおう長所なのだろうけれども、言動が独断的に流れやすい。自立心の暴走を制御する心的装置が微弱なのが自分の弱点だと認識している。男ばかりの四人兄弟の次男であり、両親とも心やさしく寛容な性格だったので、自分を縛るものは家族環境の中にはなにも存在しなかった。胎児・乳幼児...【霊告月記】第七十回必殺の呪文「コロナ、来るな!」

  • 【霊告月記】第六十九回 ジャン・ジャック・ルソー作曲「村の占い師」

    【霊告月記】第六十九回ジャン・ジャック・ルソー作曲「村の占い師」2年少し前の2019年1月の私のブログに「世界思想の獲得に向けて一路邁進!」という記事を投稿した。世界思想の獲得を目標とする以上、近代における全体的知識人の嚆矢としてのジャン・ジャック・ルソーの思想の理解は欠かせない。しかし高峰であるルソーを征服するには、登頂ルートの入念な準備が必要である。どこから登るべきか?全体的知識人という概念が成立するには、思想的完成度と共に、その前提的条件として、彼(や彼女)が、どのような文学的センスを有しているかどうか。そのセンスの内実が問われるであろう。ルソーの文学的センスをまずもって直観的に把握する必要がある。ルソーという高峰に登るもっとも適切な入り口はどこからか?それは彼の処女作ともみなしてよい歌劇「村の占い師」を...【霊告月記】第六十九回ジャン・ジャック・ルソー作曲「村の占い師」

  • 【霊告月記】第六十八回 向田邦子の恋文

    【霊告月記】第六十七回向田邦子の恋文向田邦子(1929-1981)衛星放送のスカパーで高倉健主演・向田邦子原作の映画「あ・うん」が放映されたので録画しておいて鑑賞した。「あ・うん」は映画賞を総なめにした傑作で何よりも原作のすばらしさが心に残った。向田邦子という人は人間としての気品が際立っていると感じられた。ユーチューブで「向田邦子」と検索すると数多くのテレビドラマがヒットするのだが、その中で「没後20年向田邦子が秘めたもの」というドキュメンタリーを見ることができる。向田邦子が家族にも秘した恋文をメインテーマにしたその番組を見て、向田邦子の才能の秘密が分かったような気がした。秘する恋。心の奥底で演じられたドラマを向田邦子はその人生の終局まで「沈黙」し、その沈黙をドラマのかたちでフィクションとして再現した。そこに人...【霊告月記】第六十八回向田邦子の恋文

  • 【霊告月記】第六十七回 大林宣彦映画ベスト5 きらめいて 煌めいて

    【霊告月記】第六十七回大林宣彦映画ベスト5きらめいて煌めいて大林宣彦監督1938-2020大林宣彦映画のベスト5を選んでみた。この5本はどれもベスト1に選んでも良い傑作なので、本日の気分で順位を決めただけに過ぎない。明日になれば順位は入れ替わるかもしれない。いずれにせよ不動のベスト5本である。前置きはこれくらいにして、さっそく。第五位彼のオートバイ・彼女の島(1986)この映画は何年も前に見てつい最近見直したのだが、じつに清々しい映画だ。大林宣彦の映画はどれも青春へのレクイエムの要素をはらんでいる。その青春へのレクイエムのエッセンスを凝縮したような傑作である。主題歌をぜひ聴いてほしい。美しい声で歌われる美しい歌。青春へのノスタルジアに突き動かされる気がしないだろうか・・・第四位伝説の午後・いつか見たドラキュラ大...【霊告月記】第六十七回大林宣彦映画ベスト5きらめいて煌めいて

  • 【霊告月記】第六十六回 蘇峰と蘆花 忍者になりたかった!

    【霊告月記】第六十六回蘇峰と蘆花忍者になりたかった!*子供の頃わたしは忍者になりたかった。そう、こんな忍者に☟スランプに陥った。方向性が見えなくて困っている。確実に知っていることが何もない。何も新しいことを考える気が起きない。仕方がないので過去ログを探してアップすることにする。フェイスブックでの子安宣邦氏の発言☛<「謀叛論」の背景を知るために中野好夫の『蘆花徳冨健次郎』(全3部)を読み始めたが、これはすごい。本当の伝記というのはこういうものをいうのかもしれない。蘇峰・蘆花兄弟(賢兄愚弟)の相克・葛藤のうちに明治中期から後期にかけての国家も社会も精神も、そのすべてが映し出され、読み出されているようだ。なるほどこの高峻の蘇峰にして、蘆花のこの狂気がある>。この発言を受け、以下のような応答を行ったことがある。◆徳富蘇...【霊告月記】第六十六回蘇峰と蘆花忍者になりたかった!

  • 【霊告月記】第六十五回 ムイシュキン公爵とは誰か?

    【霊告月記】第六十五回ムイシュキン公爵とは誰か?ムイシュキン公爵(左)とナスターシャ・フィリッポヴナ(右)前回の霊告月記で、橋川文三はムイシュキン公爵のような人であると書いたのだが、それではムイシュキン公爵とは誰か?ムイシュキン公爵とは、言うまでもなくドストエフスキーの小説『白痴』の主人公である。ある研究会で橋川文三について語った後で、橋川文三は神経質な人ですかと聞かれたことがあった。橋川文三は神経質などころか、これほど寛容な人はいないと思っていたので、「橋川文三は寛容な人です」と答えたのだが、うまく伝わらなかったようなので、さらに「ムイシュキン公爵のような人です」と答えたことがあった。この回答は我ながら名答だと思われたので、この直観をさらに詳しく確かめたいと思ってもう何度目になるだろうかたぶん五度目か六度目か...【霊告月記】第六十五回ムイシュキン公爵とは誰か?

  • 【霊告月記】第六十四回 不思議の国の橋川文三

    【霊告月記】第六十四回不思議の国の橋川文三傑作中の傑作ドストエフスキーの『白痴』橋川文三は不思議な人だった。彼は他者を批判することを一切しなかった。人を批判しないということが彼のレゾンデートルだったと断定してもいいくらいそのことは徹底していた。しかしここに稀な例外がある。下記引用部分で橋川文三は三島由紀夫を批判している。~~~私は『英霊の声』のもつ一種の迫力を否定しようとは思わない。しかし、この作品は作品としては必ずしも成功作とは思われない。むしろ不気味なメルヘンというように感じるが、それ以上のものとは思えない。それは、何よりも、ここに描き出された天皇と英霊の姿が、恐らくあの浄福の時代に現実にそうであった結びつきを絶たれ、すべてノスタルジアのもつあの美化作用にあまりにも浸透されているからである。あの時代のパトリ...【霊告月記】第六十四回不思議の国の橋川文三

  • 【霊告月記】第六十三回 独学者とは何か?

    【霊告月記】第六十三回独学者とは何か?◆独学者とは何か?私のブログ(goo)には、自己紹介のスペースがあって、そこで下のように書いています。【自己紹介】●『来たるべきアジア主義』=当ブログのメイン・ディッシュ●私は誰でしょう?☛〈野戦攻城〉がモットーの独学者(autodidacte)です●ちきゅう座会員つまり私は自己紹介として〈野戦攻城〉がモットーの独学者(autodidacte)です、と自分のことを規定しているわけである。しかし、そのように規定しながらも、独学者とは何か、独学の効用はあるのかないのか、独学という内実はなにか、そもそもその語句の意味するところは何か、等々について、いままで私はなにひとつ説明したことがない。この自己紹介文を読んで、「ははあ、このブログの主宰者は、こういう人なのか。これで分かったぞ!...【霊告月記】第六十三回独学者とは何か?

  • 【霊告月記】第六十二回 世界思想の獲得に向かって一路邁進!

    【霊告月記】第六十二回世界思想の獲得に向かって一路邁進!九鬼周造(1888-1941)ダンボールの部屋の霊告月記シリーズは2015年11月から開始した。毎月1日に更新し今回で62回目を迎える。2016年から2020年まで毎年1月1日には今年の目標といった内容で抱負を述べてきた。いまそれらの文章を読み返してみていささかの感慨を覚えざるをえない。高い目標を掲げてはいるがまるでカタツムリがゆっくりと這うようなペースで歩んで来た光景が自覚されるからだ。2016年1月に私はこんなことを述べている。「2020年の東京オリンピック閉幕の月を目途に『来たるべきアジア主義』を質・量共に凌駕する作品を書き下ろしで発表したいと考えています」と。東京オリンピックはコロナ禍で開催されなかった。巻き添えを食って私の計画も頓挫した。2017...【霊告月記】第六十二回世界思想の獲得に向かって一路邁進!

  • 【霊告月記】第六十一回 東大女子による白眉のジェンダー論

    【霊告月記】第六十一回東大女子による白眉のジェンダー論【平成最後のyoutuber】東大女子が入学式の祝辞について語ってみた【初投稿だよ!】1気分は東大女子今回のブログ記事の表題を、「気分は東大女子」にしようか「東大女子による白眉のジェンダー論」にしようか最後まで迷ったのだが、ここは格調高く後者を選んだ。でも「気分は東大女子」も捨てがたいんだなあ。その気持ちは、上の<東大女子が入学式の祝辞について語ってみた>の動画を視聴した人ならきっとわかってもらえるのではないでしょうか。もし生まれ変わって、たまたまそれが女になっていたなら、ぼくも(じゃなくてあたしも)東大に入りたい。だって、だってだよ、こんなに可愛くて優しくてしかも聡明な友達を得られる東京大学って最高じゃないですか。この仲の良い四人の東大生を見ているとほんと...【霊告月記】第六十一回東大女子による白眉のジェンダー論

  • 【霊告月記】第六十回 この国の女たちはいったいどうなってるんだ?!

    【霊告月記】第六十回この国の女たちはいったいどうなってるんだ?!】霊告【跳ぼうかな、跳ばないでおこうかな(Tobe,ornottobe)。それがモンダイなの(thatisthequestion)。byアンゴラ隊長凄すぎる!面白すぎる!この国の女たちはいったいどうなってるんだ?!思うにこの事態は、昭和20年の8月以来この国がずっと戦争をしていない、戦争をやめたことが背景にある。根本原因はそこにあった。徳川三百年の平和はペリー来航によって破綻した。黒船に積み込まれた大砲がドンと一発威嚇の音を立てて以来、ニッポンは戦争が出来る国に向かってまっしぐらに突き進んだ。明治維新以来この国は戦争ばかり一所懸命やってきた。男性原理の支配する時代が続いた。戦争=男性原理が支配する時代はヒロシマ・ナガサキに原爆が投下されてようやく終...【霊告月記】第六十回この国の女たちはいったいどうなってるんだ?!

  • 【霊告月記】第五十九回 大魔王観音北一輝

    【霊告月記】第五十九回大魔王観音北一輝宋教仁北一輝子安宣邦著書宮嶋繁明著書】天使の霊告【さあさ、みんな寄っといで。ダンボールさんのお話が始まるよ。お題は〝大魔王観音北一輝〟だよ。おもしろいよ。寄っといで。byオルゴールの中に潜む天使★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆大魔王観音北一輝▼第二回社会批評研究会(於:本郷会館A会議室2020/09/19)▼ダンボール(=川端秀夫)の報告要旨★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆第二回社会批評研究会(於:本郷会館A会議室2020/09/19)■報告者:川端秀夫テーマ:「北一輝と紫式部副題:世界思想と世界文学」■報告書作成:村尾望<報告の発表の要約>「」内の・・・は途中省略したことを示す。参照ブログは右クリックすると別画面でリ...【霊告月記】第五十九回大魔王観音北一輝

  • 【霊告月記】第五十八回 純粋北一輝 ~わがこころさわげり~

    【霊告月記】第五十八回純粋北一輝~わがこころさわげり~大天使の如き風貌を持つ「北一輝」パウル・クレーの描いた「新しい天使」お知らせ:評論「純粋北一輝」を公開しました。初出:宇波彰現代哲学研究所(8月28日)転載:ちきゅう座(8月31日)「純粋北一輝」は全十章の作品です。興味を惹かれた方はリンクを貼っておきますのでそちらにお移り頂いてご覧ください。著者◇宇波彰現代哲学研究所◇純粋北一輝(前編)☛http://uicp.blog123.fc2.com/blog-entry-358.html純粋北一輝(後編)☛http://uicp.blog123.fc2.com/blog-entry-359.html◆ちきゅう座◆純粋北一輝(前編)☛http://chikyuza.net/archives/105457純粋北一輝(...【霊告月記】第五十八回純粋北一輝~わがこころさわげり~

  • 霊告月記 第五十七回 紫式部のDNA

    霊告月記第五十七回紫式部のDNA来月の第三土曜日にある研究会で研究報告を行う。タイトルは「紫式部のDNA」にするつもりだが最終決定はまだだ。報告の準備にいまとても忙しい。コロナ禍のパンデミック二波が来るかもしれない状況なので研究会が無事ひらかれるかどうかも定かではない。しかし準備だけは万端ととのえておきたい。研究会の報告で引用する予定の三つの著作を紹介しておく。下の三冊だ。1宮嶋繁明『橋川文三野戦攻城の思想』2子安宣邦『日本人は中国をいかに語ってきたか』3野口あや子『くびすじの欠片』123:☚クリックすると拡大★★★1宮嶋繁明『橋川文三野戦攻城の思想』は弦書房より今月下旬に刊行される。宮嶋繁明は学生時代に橋川文三に師事した。この書は橋川文三研究家としての宮嶋繁明の決定的な到達点を示すものと言えよう。弦書房のホー...霊告月記第五十七回紫式部のDNA

  • 【霊告月記】第五十六回 FacebooKにグッドバイ

    【霊告月記】第五十六回FacebooKにグッドバイマークザッカーバーグ2017ハーバード大学卒業式演説対話篇「FacebooKにグッドバイ」この対話篇の登場人物は2名です自我=ダンボールの自我超自我=ダンボールの超自我自我:ぼくはいま何を考えているのだろう。さだかならぬ直観が訪れた気がしているのだが。おや、どこからか声がする。誰ですかあなたは?姿は見えないけれど・・・超自我:君の超自我です。君の心の中にいて必要な時にだけ君の話し相手をつとめる。姿が見えないのは無理もない。私に姿かたちはない。心から心に語り掛ける存在なのです。自我:そうでしたか。ではかたちの見えない超自我さんにお聞きします。私はいま何を思っているのでしょう?超自我:何をって・・・、それはあなたご自身がよく分かっていらっしゃることじゃありませんか。...【霊告月記】第五十六回FacebooKにグッドバイ

  • 【霊告月記】第五十五回 「ラス・メニーナス」と「資本論」

    【霊告月記】第五十五回「ラス・メニーナス」と「資本論」エッセー:その1ベラスケス「ラス・メニーナス」この絵が他の絵と違っているところは、フーコーがもしかしたら分析済みかどうか知りませんが、次の点にあるかもしれません。普通の絵は、画家が自然や風景や人物を、その独自の画風で描く。描かれたその絵は、画家の観た対象物として、そこにある。そうすると、その絵を鑑賞する私たちの視線は、画家の視線と二重になる。画家の視線と重ね合わせて、対象を見る。こういうことがある。絵を描くという体験と、絵を見るという体験とは、重ね合わせられる。逆に言うと、そこに描かれたのは、画家の観た対象だけであって、画家は隠れている。その隠れた画家の視線でもって、描かれた対象=絵画を私たちは見る。隠れるという点に於いても、画家と我々は、重ね合わされるわけ...【霊告月記】第五十五回「ラス・メニーナス」と「資本論」

  • 【霊告月記】第五十四回 輝く" 夜明けのスキャット "から煌めく" Agape "へ

    【霊告月記】第五十四回輝く"夜明けのスキャット"から煌めく"Agape"へヴァイオリニストAyasa解題:私のブログは動画とエッセイの組み合わせから成っているのが特徴です。北一輝をテーマの記事に由紀さおりさんの「夜明けのスキャット」を添付した際の韃靼人さんとの対話を掲載します。これは<詩と革命>を主題とする対話でした。輝く"夜明けのスキャット"から煌めく"Agape"へ。当ブログは、この二曲の掲載とその批評によって、あるひとつの至高点に限りなく近づいたと自負しております。ダンボールの部屋:管理人★輝く"夜明けのスキャット"ScatinTheDark由紀さおり夜明けのスキャット(播磨國住人韃靼人)2014-05-1201:19:03由紀さおりの「夜明けのスキャット」は1969年に流行しましたが、夜中にそれを聞きな...【霊告月記】第五十四回輝く"夜明けのスキャット"から煌めく"Agape"へ

  • 【霊告月記】第五十三回 新型コロナウイルス対策は「自助」と「共助」と「公助」の三本柱で乗り切れ!

    【霊告月記】第五十三回新型コロナウイルス対策は「自助」と「共助」と「公助」の三本柱で乗り切れ!ロックダウンとは?☛要するにロックダウンとは都市の呼吸停止である解題:今回は株式会社ゼロメガ代表取締役・菅原秀宣様にお願いをしまして氏が一昨日(3/30)フェイスブックに投稿された記事をそのまま転載させて頂くことと致しました。内容は表題が示す通り現下の緊急の課題について包括的な指針を含むものです。特に「共助」についての分析は目から鱗の斬新かつ本質を突いた内容です。なお今回のみ更新時刻を早めております。理由は新型コロナウィルスとの闘いは時間との戦いでもあるからです。そして新型コロナウイルスに対して諸国民が知恵と勇気と努力を結集すべき稀な時期でもあることを認識すべきでしょう。皆さま方が今回の記事を精読されそこから必要な知識...【霊告月記】第五十三回新型コロナウイルス対策は「自助」と「共助」と「公助」の三本柱で乗り切れ!

  • 【霊告月記】第五十二回 これぞ神技。鞍上人なく、鞍下馬なし!

    【霊告月記】第五十二回これぞ神技。鞍上人なく、鞍下馬なし!】霊告【ガンナム・スタイル!ガンナム・スタイル!エーイ、ホラホラ、ガンナム・スタイル!以下、どんどん、同じくり返し!byダンボール音楽はもっぱらユーチューブで探して聴いている。もう少し良い音で聴いてみたいと思ってアマゾンでパソコンに接続できるスピーカーを購入した。買ったのは、JBLPROFESSIONAL104-Y3パワードモニタースピーカー:¥16,280.これが大正解だった。ジャズ喫茶なみの素晴らしい音が出る。以前聞いた音楽も良い音で聴くと新鮮そのもの。その音楽を初めて聴いた時の感動がよみがえる。ぼくのミュージック・ライフは劇的に改善されたのです。】霊告【神技をゆとりを持った感じでこなしている、その余裕というか、間というか、リズムと一体化したスティッ...【霊告月記】第五十二回これぞ神技。鞍上人なく、鞍下馬なし!

  • 【霊告月記】第五十一回 連帯を求めて孤立を恐れず

    【霊告月記】第五十一回連帯を求めて孤立を恐れず【1969年1月】落城寸前の安田講堂の壁面に描かれた東大全共闘のメッセージ◆「連帯を求めて孤立を恐れず」この言葉は東大全共闘の精神を体現するかのごとく理解されて広く知られるようになったのですが、これは東大全共闘が作ったのではなくじつは出典があります。全共闘が〝引用〟した言葉だったのです。そしてその引用はかなりの程度原典の誤読が含まれていると私は理解しています。あらかじめ私の理解の概要を述べておくならば、「連帯を求めて孤立を恐れず」の意味合いをただに政治的文脈で読むのは必ずしも(注:この「必ずしも」という限定にご注意願います)正しくないのです。非政治的もしくは反政治的な含意を含むものとして解釈するのが正しいかもしれないのです。具体例を示して説明してみます。芭蕉の生涯を...【霊告月記】第五十一回連帯を求めて孤立を恐れず

  • 【霊告月記】第五十回 君は絶世の美女を見たか?

    【霊告月記】第五十回君は絶世の美女を見たか?劇作家:唐十郎流山児★事務所の「新スター」:山丸莉菜撮影:横田敦史★序幕★君は絶世の美女を見たか?我:君は絶世の美女を見たか?汝:絶世の美女を見たかって?美女なら見たことあるけど絶世の美女はまだないなあ。上☝の写真はなんですか。絶世の美女となんか関係あるの?我:関係おおありです。玄宗皇帝と楊貴妃の2ショットです。拡大してしらべてごらん。写真を右クリックすると拡大できます。汝:玄宗皇帝と楊貴妃か。妖しい物言いだね。なるほど、そう言われてみればそのように見えなくもない。いつもながら君のレトリックには感心するよ。我:レトリックなんかじゃない。真言ですよ。幻想肯定と陽気碑。ところで「やわはだの熱きこころも知らずして悲しからずや道を説く君」と云う歌があるよね。汝:与謝野晶子の歌...【霊告月記】第五十回君は絶世の美女を見たか?

  • ★臨時ニュース★ 反軍思想の爆弾文書が某所に投下されました!!!

    ★臨時ニュース★反軍思想の爆弾文書が某所に投下されました!!!★軍艦行進曲指揮・三島由紀夫演奏・読売日本交響楽団★★★臨時ニュースを申し上げます★★★本日12月8日未明、帝国陸海軍大本営発表。川端秀夫と名乗る不逞分子が、厳重な検閲の網をかいくぐり、反軍思想の文書を某所に投下した模様。ご興味ある方は、こちら☟へどうぞ。講演:〈近代の超克〉批判序説上↑ではちょいとユーモラスに告知しましたが、中味は超マジメです。内容目次を掲げておきます。★講演:〈近代の超克〉批判序説★【目次】第一章:回想の橋川文三第二章:なぜファシズムか、そしてファシズムとは何か第三章:日本のカリガリ博士【2019年11月16日の本郷会館での講演に加筆12月8日擱筆】□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□★ダンボールの部屋へよう...★臨時ニュース★反軍思想の爆弾文書が某所に投下されました!!!

  • 【霊告月記】第四十九回 『悪の華』&『源氏物語』ダブル批評

    【霊告月記】第四十九回『悪の華』&『源氏物語』ダブル批評】霊告【映画「LORO欲望のイタリア」:ヴェロニカへの愛を証明すべくベルルスコーニが彼女に思い出の歌「DomenicaBestiale」をサプライズする場面。ファビオ・コンカート本人が登場する。◇ボードレール『悪の華』批評『悪の華』中の93番目の詩「AUNEPASSATE」を、福永武彦は「通り過ぎた女」と訳し、安藤元雄は「通りすがりの女(ひと)に」と訳している。「AUNEPASSATE」は四連から成っている。その第三連目の訳をまず双方から引用しておく。1)安藤元雄訳「通りすがりの女(ひと)に」第四連一瞬の稲妻……あとは闇!――消え去った美しい人そのまなざしが私をいきなり生き返らせたひとよ君にはもはや永遠の中でしか会えないのか?2)福永武彦訳「通り過ぎた女」...【霊告月記】第四十九回『悪の華』&『源氏物語』ダブル批評

  • 【霊告月記】第四十八回 本格的な橋川文三の時代がやってくる!

    【霊告月記】第四十八回本格的な橋川文三の時代がやって来る!深淵を凝視する人橋川文三(1922-1983)】丸山眞男の霊告【昭和初期に流行した「東京行進曲」は、歌詞のうちに当時あらわれた大衆文化の象徴がほとんど出そろっている点、興味深い――ジャズ、リキュール、ダンサア、丸ビル、オフィス・ガール、ラッシュ・アワー、地下鉄、郊外電車(「小田急」)、バス・ガール、映画館(「シネマ」)、喫茶店(「お茶」)、デパート、等々。~丸山眞男「個人析出のさまざまなパターン」より~「子安宣邦先生の勉強会で知り合った元橋川ゼミのKさんに紹介してもらい、橋川文三研究の第一人者、宮嶋繁明氏とお会いし、決定的な評伝『橋川文三日本浪曼派の精神』(弦書房)の続きが掲載された同人誌「隣人」28号~32号を頂く。早速読む。手を入れて、単行本として近...【霊告月記】第四十八回本格的な橋川文三の時代がやってくる!

  • 【霊告月記】第四十七回 「〈近代の超克〉新論」に期待する

    【霊告月記】第四十七回「〈近代の超克〉新論」に期待する◆「廣松渉没後25年」記念研究会◆廣松渉1933ー1994日時:10月5日(土)13:00~17:00開場:12:30場所:明治大学駿河台校舎・研究棟第9会議室(2階)テーマ:「〈近代の超克〉新論」講師:小林敏明(ライプチッヒ大学名誉教授)司会:石井知章(明治大学教授)参考文献:廣松渉著『「近代の超克」論』(講談社学術文庫)小林敏明著『廣松渉-近代の超克』(講談社学術文庫)資料代(参加費):500円予約不要学生歓迎主催:現代史研究会/共催:『情況出版』090-1771-4601(中澤)※解説※川端秀夫(ちきゅう座会員)この夏合澤清氏(現代史研究会)は二カ月半の長期ドイツ旅行をされ、その際にライプチッヒ大学名誉教授の小林敏明氏と面談。廣松渉歿後25周年の記念講...【霊告月記】第四十七回「〈近代の超克〉新論」に期待する

  • 【霊告月記】第四十六回 欅坂46「不協和音」新海誠「天気の子」ダブル批評

    【霊告月記】第四十六回欅坂46「不協和音」新海誠「天気の子」ダブル批評★☆★☆『不協和音』批評★☆★☆★けやき坂46の振付師:TAKAHIRO:7年前のダンス・パフォーマンス欅坂46の「不協和音」の振付はTAKAHIROこと上野隆博(うえのたかひろ)が担当している。上野による「不協和音」の振付はまったく独創的なもので、ある意味グロテスクと言っていいほど常識からかけ離れている。優美さを完全に投げ捨てている。振付それ自体が「不協和音」を前面に押し出している。上野でなければアイドル・グループにこういう振付を授け得る人はいなかったかもしれない。ウィキペディアの上野隆博評価によれば<その活動は世界からも高く評価され、ニューズウィーク「世界が尊敬する日本人100」に選出している。マドンナからは「輝かしいダンサーであり、とて...【霊告月記】第四十六回欅坂46「不協和音」新海誠「天気の子」ダブル批評

  • 【霊告月記】第四十五回 今アジアで一番過激な政党「めだか党」政見放送

    【霊告月記】第四十五回今アジアで一番過激な政党「めだか党」政見放送※パソコン故障のため一回休載しましたが、完全復旧。今月より連載再開致します。】霊告【めだかの学校は川の中・・・誰が生徒か、先生か?哲学者の鶴見俊輔さんは「めだかの学校」の唱歌が大好きだそうだ。この唱歌に含まれている「誰が生徒か、先生か?」という歌詞がたいそう素晴らしいから、というのがその理由である。鶴見俊輔1922-2015なるほど。民主主義とは人民支配のことだ。人民支配という言い方はちょっと固いので、民衆支配でも市民支配でもいいのだが、要は、支配されるのも民衆なら、支配するのも民衆でなくてはならない。これが民主主義であろう。ならば、「誰が生徒か、先生か?」の歌詞は、「誰が支配されている人で、誰が支配している人でしょう?どんどん交替するのね。いい...【霊告月記】第四十五回今アジアで一番過激な政党「めだか党」政見放送

  • 【霊告月記】第四十四回 張一兵と子安宣邦:現存する世界最高の思想家

    【霊告月記】第四十四回張一兵と子安宣邦:現存する世界最高の思想家世界史的洞察の領野を開拓した東アジアの高峰。それが現存する世界最高の思想家であるところの中国の張一兵氏と日本の子安宣邦氏である。そのような内実を持った思想的理解の一端を先日ツイッターに投稿しました。以下は5月28日に於ける私のツイッター記事の転載です。◆5月26日:廣松渉没後25年ミニシンポ・張一兵「フーコーへ帰れ」出版記念講演会:◆このシンポジユウムに参加してきました。私も二度張一兵先生に質問しましたが、通訳の女性の丁助教授の日本語がたいそう素晴らしかったこともあって、驚くほど深い思想的な内実を伴ったご回答を頂きました。会場で購入した先生の著書『フーコーへ帰れ』はまだ読み始めたばかりですが、翻訳者の中野英夫さんの精魂込めたお仕事の賜物でしょう、シ...【霊告月記】第四十四回張一兵と子安宣邦:現存する世界最高の思想家

  • 【霊告月記】第四十三回 時をかける少年

    【霊告月記】第四十三回時をかける少年時をかける少年はるか遠い未来から来た少年】霊告【時をかける少年のための序曲「時をかける少女」by原田知世ぼくはロートレアモンが好きだ。ロートレアモンは24才と10ケ月の若さで亡くなっている。だからぼくは人から「何才ですか?」と聞かれた時、「24才と10ケ月です」と答えるのを常としている。プロフィールの画像もロートレアモンの肖像画を使っている。ぼくは24才と10ケ月を迎えた時、もうそれ以降いっさい年をとらないことに決めた。その決断はいまも続いている。もしいまロートレアモンが生きていたら、このことについてどうかんがえるだろう、このもんだいに関して何と答えるだろう。そのように考えそのように発言している。そのようにして表現者としてのぼくは存在を続けている。この姿勢はけっして変えない。...【霊告月記】第四十三回時をかける少年

  • 【霊告月記】第四十二回 単独決起が世界を変える 船橋秀人とグレタ・トゥーンベリ

    【霊告月記】第四十二回単独決起が世界を変える船橋秀人とグレタ・トゥーンベリイマヌエル・カント(ImmanuelKant、1724-1804)】霊告【この動画公開によって、竹中平蔵=インチキ経済学者で政商=日本を売った男の没落が始まるだろう。byイマヌエル・カント★☆★遂に公開された!!!東洋大立て看同好会主催!!!竹中平蔵批判の船橋秀人による学生向け自主講座!!!★☆★この船橋秀人さんの竹中平蔵批判の動画公開によって、竹中平蔵=インチキ経済学者で政商=日本を売った男の没落が始まるだろう。これは、事件だ!国民必見!!!「単独決起」:これは船橋秀人さんが学生向けの自主講座で語った言葉である。この言明に私は強いインパクトを受けた。船橋さんは東洋大学での竹中平蔵批判を開始するにあたって、どの政治勢力や党派にも私は属して...【霊告月記】第四十二回単独決起が世界を変える船橋秀人とグレタ・トゥーンベリ

  • 【霊告月記】第四十一回 来たるべきアジア主義 欅坂46&北一輝&宋教仁

    【霊告月記】第四十一回来たるべきアジア主義欅坂46&北一輝&宋教仁パウル・クレー歴史の天使】霊告【連帯を求めて孤立を恐れず。我らみな実存的ロマン主義に徹すべし!Keyakizaka46★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆≪討議≫来たるべきアジア主義矢田部健史×川端秀夫★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆※冒頭の発言※千坂恭二氏:思想史家『歴史からの黙示・アナキズムと革命』(航思社)『思想としてのファシズム・「大東亜戦争」と1968』(彩流社)千坂恭二:しばしば「右でも左でもない」という立場に遭遇することがある。右と左の「中間」なのだろうが(もっとも、このような立場は右寄りが多く、それを糊塗するため中間派を称することが多い)、中間ほど物事が見えない立...【霊告月記】第四十一回来たるべきアジア主義欅坂46&北一輝&宋教仁

  • 【霊告月記】第四十回 劇団ノラクラフト旗揚げ公演評 駄菓子屋ROCK

    【霊告月記】第四十回劇団ノラクラフト旗揚げ公演評駄菓子屋ROCK海賊ジョン・シルバー★60年代の小劇場運動。その非日常的空間を切り開いたのは唐十郎のこの歌。★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆劇団ノラクラフト旗揚げ公演「拝啓空の中より、」評拝復空の中へ、byダンボール★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆劇団ノンクラフト旗揚げ公演を観た。初日の舞台がはけた後の新宿三丁目の通りを、地下鉄の駅に向かって歩きながら、僕はたったいま見たばかりの劇の印象を反芻していた。主人公の少女の名はナオミ。ナオミは放射能で汚染された区域の境界に建つ壁の見張りの高時給バイトをしている。名付け親で花火師でもあった叔父さんの四十九日の命日の出来事だ。ナオミはその叔父から贈られた小さな金庫を携え...【霊告月記】第四十回劇団ノラクラフト旗揚げ公演評駄菓子屋ROCK

  • 【霊告月記】第三十九回 世界思想の獲得に向かって一路邁進!

    【霊告月記】第三十九回世界思想の獲得に向かって一路邁進!一年の計は元旦にありと云うので、今年の計画の一端を述べてみたい。■江戸思想史とロシア思想史を併行して研究する。・江戸思想史に関しては子安宣邦氏の諸著作と毎月二回の市民講座が導きの糸となろう。なるべく今年中に決着をつけたい。もしくは目途をつけたい。・ロシア思想史に関しては清水正氏の日大芸術学部文芸学科の最終講義を聴いたことに点火されたと思う。清水正氏はドストエフスキーを50年間研究し続けて止むことがない。集中力が衰えることもない。極限のエネルギーを発揮した名講義であった。■世界思想の獲得に向かって一路邁進する。・個別領域の研究も大事だが私の最終的な目標は世界思想の獲得である。21世紀を領導する内実を持った思想はいかなるものでなければならないか。着実に地道に思...【霊告月記】第三十九回世界思想の獲得に向かって一路邁進!

  • 【霊告月記】第三十八回 フェイスブックを始めました Angèleサイコー!

    【霊告月記】第三十八回フェイスブックを始めましたAngèleサイコー!●私のブログのコンセプトは<いつも輝いて煌めいていましょう!>だが、そのコンセプトを体現するような人物を発見した。それがAngèleだ。ベルギー出身でこの10月に最初のCDを出したばかりだからまだ新人と言っていい。詳しい情報は知らない。WEBをさまよっている内に偶然に発見した。ダリが描いたロートレアモンの想像画このAngèleだがサルバドール・ダリの描いたロートレアモンの想像画に似ているような気がしてならない。この両者(ロートレアモンの想像画とAngèle)は共に天使の相貌を想起させる点に於いて共通するものがある。ちなみに天使は男でも女でもなく中性である。天使は人間ではないのだから男性・女性の性差の片方だけに偏ることはできないのである。●フェ...【霊告月記】第三十八回フェイスブックを始めましたAngèleサイコー!

  • 【霊告月記】第三十七回 詩人の肉声・清少納言の巻

    【霊告月記】第三十七回詩人の肉声・清少納言の巻今回は動画のアンソロジーです。朗読される文章を添付したのが唯一の工夫といっていいところ。解説は不要とかんがえます。いろんな解釈・感想がありうるでしょう。多様性を切り開くのが肝心ということです。枕草子(春はあけぼの)清少納言暗唱枕草子「春はあけぼの」春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山ぎはすこしあかりて、むらさきだちたる雲のほそくたなびきたる。夏は夜。月のころはさらなり、やみもなほ、ほたる飛びちがひたる。また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くもをかし。雨など降るもをかし。秋は夕暮れ。夕日の差して山の端いと近うなりたるに、烏の寝所へ行くとて、三つ四つ、二つ三つなど飛び急ぐさへあはれなり。まいて雁などの連ねたるが、いと小さく見ゆるは、いとをかし。日入りはてて、風の...【霊告月記】第三十七回詩人の肉声・清少納言の巻

  • 【霊告月記】第三十六回 詩人の肉声 高村光太郎と折口信夫

    【霊告月記】第三十六回詩人の肉声高村光太郎と折口信夫『道程/高村光太郎』☆暗唱発表☆記憶☆4歳♪詩・天詩人の高村光太郎に有名な「道程」という詩がある。僕の前に道はない僕の後ろに道は出来るああ、自然よ父よ僕を一人立ちにさせた廣大な父よ僕から目を離さないで守る事をせよ常に父の気魄を僕に充たせよこの遠い道程のためこの遠い道程のためこの詩の雑誌に発表されたときの初期形は随分と長かった。高村光太郎はこの長い詩を最後の詩節だけを抜き出しただ一行のリフレインを付け加えるだけで残りぜんぶをバッサリと切り捨て完成形とした。最終の詩形は簡潔で凝縮されておりその意味でたしかに完成度は高いのだが、詩人の肉声は初期形の方によりよく保存されているように思える。詩人にとっての肉声とは何か。高村の「道程」の初期形と完成形とを読みくらべて確かめ...【霊告月記】第三十六回詩人の肉声高村光太郎と折口信夫

  • 【霊告月記】第三十五回 「事件」としての子安思想史 ナ・オットッケ

    【霊告月記】第三十五回「事件」としての子安思想史ナ・オットッケ★多様体のアジアを招来するための序曲t-araのナ・オットッケ★思想史家の子安宣邦氏の主宰する市民講座に昨年の12月より通っている。子安氏の講義には毎回熱心な聴講者が20名ほど参加。休憩時間を含めて2時間半ほどの白熱の講義がなされる。講義の後には近くの飲み屋で懇親会が催され、その懇親会にも毎回私は参加している。この9月には水戸学に関する講義と徂徠の『弁名』に関する講義が予定されている。楽しみの限りだ。子安氏は、その講義にあたり毎回講義内容の原稿を準備し参加者に配布している。事前に講義内容の原稿は準備されているのだが、その講義に入るにあたっての前置きの話が毎回素晴らしい。思想史家としての50年の研究を踏まえて、大きなパースペクティヴで、その日の講義内容...【霊告月記】第三十五回「事件」としての子安思想史ナ・オットッケ

  • 【霊告月記】第三十四回 今年の夏は、徂徠学。 景気づけに花火と中川家

    【霊告月記】第三十四回今年の夏は、徂徠学。景気づけに花火と中川家夏は楽しい。大学や高校の夏休みの頃の記憶がまるで昨日のことのように鮮明に蘇ってくる。命の根源の記憶が再生されて身内に溢れ出す。夏はいい!今夏の私の目標は徂徠学への挑戦だ。導いてくれるのは、まだ読んでないので正確に言うなら導いてくれそうなのは、子安宣邦氏の『徂徠学講義『弁名』を読む』という書だ。この本にはこんなことが書いてある。著者の言葉を一部引用する。『弁名』はその重要性にもかかわらず,ほとんど読まれてこなかった。丸山眞男以来,徂徠を論じるものは多い。しかし『弁名』によって論じるものは希れというより,ほとんどないといっていい。それは『弁名』というテキストがわれわれの簡単な接近を阻んでいるからである。その理由の第一は徂徠のテキストの難解さにある。だが...【霊告月記】第三十四回今年の夏は、徂徠学。景気づけに花火と中川家

  • 【霊告月記】第三十三回 カゲロウを巡る旅

    【霊告月記】第三十三回カゲロウを巡る旅カゲロウというあるひとつの生物を巡って連想ゲームのように記事を作ってみた。最初に「Iwasborn」と題する吉野弘の詩。次に今西錦司の講演の一節。最後にカゲロウの羽化の一瞬を捉えた動画。この二つの文章と一つの動画の引用でもって私のカゲロウを巡る旅の日記とする。カゲロウは命の儚さ切なさを想起させる絶好のメタファーであり、そのことは日本人の集合的無意識に確固として書き込まれている。吉野弘の「Iwasborn」は生れて死にいく生物の定めを美しい日本語で捕えた傑作である。おそらく今西錦司が生物学のフィールドワークの対象としてカゲロウを選んだ動機にもこのような日本人の無意識の根源に降り立って行こうとする決意があったのではないかと想像される。しかし逆にカゲロウを通して今西が発見したもの...【霊告月記】第三十三回カゲロウを巡る旅

  • 【霊告月記】第三十二回 演劇『薄明の彼方へ』感想

    【霊告月記】第三十二回演劇『薄明の彼方へ』感想ユニットX日和(えっくすでーびより、と読む)の『薄明の彼方へ』を観劇しました。語呂あわせになりますが感激の舞台でした。まずユニット名の「X日和」。この命名からしてユニークです。言葉の選択にセンスのよさを感じます。オリジナリティがある。そして主宰者の公演の謳い文句もふるっています。<明治維新150周年の2018年、5月。【平成】最後の1年が始まる。「新しい時代」へ目が向けられる一方、今まであったことを見返してみる昨今。時代が変わっても、きっと忘れちゃいけないことがある>ユニット名「X日和」のコンセプトにふさわしく、幕末のXday=新天皇即位の一瞬に、新旧時代の転換の様相を写し取ろうというアイデアから出発した劇です。まず、戯曲が素晴らしい。それにユニットの相方である宮坂...【霊告月記】第三十二回演劇『薄明の彼方へ』感想

  • 【霊告月記】第三十一回 北一輝の霊告「日本は革命党の父である」

    【霊告月記】第三十一回北一輝の霊告「日本は革命党の父である」日露戦争後に出現した天才思想家北一輝は日本と中国のありうべき将来を大胆に予言した。その言葉は霊告と呼んでさしつかえない洞察力に満ちたものであった。もし日本人が北一輝の忠告を受け入れて王道のアジアを築くことを試みていたならば、日本の歴史はいや世界の歴史は、いまよりもずっとましなものになっていたはずである。アジア主義が勝利した20世紀の世界を思い描いてみよう。それはなんと素晴らしい絵であることか。だが日本は北一輝の霊告を聞き逃した。これは痛恨の一事と云っても過言ではない。日本は道を失ったのだから。はっきりと知るべきことがある。いまなお北一輝の肉声は失われてはいない。21世紀の東アジアを我々はいかに構想すべきか。南北朝鮮が握手を交わし歴史の転換が刻まれようと...【霊告月記】第三十一回北一輝の霊告「日本は革命党の父である」

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