特急田中2号 さん

特急田中2号さん: 特急田中2号の小説
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プロフィール

ハンドル名特急田中2号 さん
ブログタイトル特急田中2号の小説
サイト紹介文田中聖よりカッコよくなってきたと思う自分。
参加カテゴリー
更新頻度(2年)情報提供506回 / 561日(平均6.3回/週) - 参加 2007/05/12 14:55

特急田中2号 さんのブログ記事

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  • 2008/01/28 16:27ひきこもり 第7話(最終話)
  • 信幸は掲示板に「しげる」が現われるのを待っていた。しかし、立てこもり現場にパソコンがないのか、それとも「しげる」自身がアクセスする気がないのか、いつまで待っても掲示板に「しげる」の書き込みはなかった。何とかして「しげる」と連絡を取りたかった。「そうだ・・・確か、ホームページに電話番号が載っていたはずだ!」信幸は「しげる」のホームページにアクセスし、そこに載っている「しげる」の携帯電話の番号を書き留... [続きを読む]
  • 2008/01/28 15:44ひきこもり 第6話
  • それはすべてを失った男の捨て身の反撃であった。「しげる」は選挙で2度も落選し、東京でかわいい女の子をゲットするという夢も破れ、別れた妻とやり直すことにすべてを賭けたのかもしれない。だが、妻の実家に押しかけて復縁を迫っても、妻の心は「しげる」に向かなかった。掲示板でのやり取りで、「しげる」は妻が他に男を作ったというようなことを言っていたから、その男と別れて自分のもとへ戻るよう説得したのだろう。しかし... [続きを読む]
  • 2008/01/28 15:15ひきこもり 第6話
  • その夜。信幸は午前2時になってから、部屋を出た。そっと足音を忍ばせ、階下に下りる。信夫と芳子が寝ている6畳和室の襖を静かに開けると、ふたりとも並んで寝ていた。信幸は台所へ行き、流しにあった文化包丁をつかんだ。和室に入ると、奥に芳子が、入り口付近に信夫が寝ていたので、まず芳子から殺すことにした。なぜ、最初に母親を狙ったのか・・・。それは信幸自身も分からないが、もしかしたら、自分を生んだ親から先に殺す... [続きを読む]
  • 2008/01/28 14:22ひきこもり 第5話
  • 「しげる」が突然、掲示板に現われなくなったのは、4月22日の統一地方選前後のことである。選挙直前に長崎では現職の市長が元暴力団員に射殺される事件が起こり、騒然とした空気の中で選挙が行なわれたが、小松市議選は全国区の話題になるはずもなく、選挙結果は地方紙で小さく扱われただけだった。「しげる」は前回に続き、最下位で落選。本人が現われなくなった掲示板では、「身の程知らずの馬鹿」といった誹謗中傷が沢山書き... [続きを読む]
  • 2008/01/28 13:37ひきこもり 第4話
  • 「まなみ」が男だとバレた後、「まなみ」役の信幸は「ネカマ」から「荒らし」に転身した。それはあたかも、自分の存在を少しでも世の中に認めさせたい、と思う必死の抵抗でもあるかのようだった。掲示板は荒れ、信幸の書き込みは非難の対象となるだけだった。「しげる」は東京での活動を終えた後、地元・石川に戻り、掲示板への書き込みを続けたが、「まなみ」の書き込みに対する反応は次第に冷ややかなものとなっていった。という... [続きを読む]
  • 2008/01/28 12:53ひきこもり 第3話
  • 約束の日、信幸は「六本木ヒルズ」に行かなかった。その日の夜、「しげる」は都内の宿泊先のホテルから備え付けのパソコンで掲示板に書き込みをした。「まなみちゃん、どうして来なかったの?」信幸はパソコン画面を見ながら、リロードし続けた。「まなみちゃん、今夜はどうして来ないんだろ?」「まなみ」の書き込みがないことに「しげる」は苛立っているようだ。しばらく「しげる」ひとりの書き込みが続いた後、誰かが「名無し」... [続きを読む]
  • 2008/01/28 12:02ひきこもり 第2話
  • 信幸の引きこもり生活に暗雲が忍び寄ったのは去年のことである。母・芳子が脳梗塞で倒れたのだ。幸い、信夫が家にいたので、すぐに救急車を呼び、一命は取り留めたが、一時は命も危なかったほどだ。この時も信幸は家に引きこもったままで、信夫はひとりで病院に通い、芳子の意識が戻ることを祈りながら、それまでは芳子が行なっていた家事をこなさなければならなかった。芳子の意識が回復したのは2週間後である。だが、芳子は後遺... [続きを読む]
  • 2008/01/28 09:56ひきこもり 第1話
  • ひきこもり池原信幸の一日はパソコンの電源を入れることから始まる。信幸は一日の大半をパソコンの前で過ごす。毎日の日課はアダルト・サイトを巡り、わいせつ画像を収集することと、無料のインターネット対戦型ゲームで時間をつぶすことであった。それと、もうひとつ。国内最大のインターネット掲示板で、あの男とやり合うことだ。あの男は「しげる」と名乗っている。「しげる」は変わった男だ。不特定多数の人間が閲覧する掲示板... [続きを読む]
  • 2008/01/27 01:24マリアの花 第3話
  • マリアはとっさに自殺を図ったが、手当てが早かったため、一命を取り留めた。しかし、精神状態は不安定で、その後、長く外に出られない状態が続いた。ロハスは民衆の支持を得ようと、アルゼンチンのペロン大統領を真似たポプリスモ(大衆迎合政策)を採ったが、地主や保守層の抵抗もあり、うまくいかなかった。民衆の支持を得られないとみるや、ロハスは独裁者に転じ、1956年にはロハスに敬意を払わなかったという理由で多数の... [続きを読む]
  • 2008/01/27 00:48マリアの花 第2話
  • 朝鮮戦争にはコロンビアを含め16ヵ国の国々が参戦し、韓国に派兵したが、3年に及んだ泥沼の戦いで朝鮮半島は分断され、その後、50年以上にも及ぶ冷戦状態が続くことになった。この戦争で、コロンビアは1068人の兵士を送り、うち140人が戦死した。その140名の中にマリオは——含まれていなかった。「マリオが帰ってくるのですね」マリアは一輪の赤いバラのように顔を輝かせて言った。彼女の手には、マリオから届いた... [続きを読む]
  • 2008/01/26 22:09マリアの花 第1話
  • マリアの花マリーゴールドという花がある。メキシコ原産のこの花は別名「マリアの花」と呼ばれ、17世紀のヨーロッパの絵画にもよく登場した。寿命が相当に長く、秋まで咲き続けることから、日本では「万寿菊」という呼び名もある。アフリカン・マリーゴールド、フレンチ・マリーゴールド、メキシカン・マリーゴールドなどの品種があり、根に線虫の防除効果があるため、作物の間に植えられることもある。1950年のある日、マリ... [続きを読む]
  • 2008/01/26 19:51あめあめふれふれ 第2話(最終話)
  • そんなある日のこと・・・。虎之助は日本橋・堀留町の瀬戸物問屋「上総屋宗助かずさやそうすけ」方で急病人が出たというので、傘を差して往診に行った。主人・宗助の娘・お花が高熱を出し、深川一帯で評判になっている虎之助のことが宗助の耳にも入ったのだろう。「遠出をするのは嫌だな・・・」一時は断ろうかとも思った虎之助だが、幸い、梅雨時で雨が降っているし、傘を差していれば誰にも顔を見られる心配もないだろうから、「... [続きを読む]
  • 2008/01/26 18:21あめあめふれふれ 第1話
  • あめあめふれふれ近藤虎之助は雨の日が好きだった。雨が降り始めると、虎之助の心は躍り、外に出ずにはいられなくなってくる。雨の日は傘を手に好きなだけ外を歩けるのだ。「まったく、いつまで降るんだろうな」「本当に、今年の梅雨はしつこいねえ・・・」などと、人々が噂しあっているほど、今年の江戸の梅雨は長引いた。空気は湿気で重く澱み、家も着物も人も湿気を吸い込んでカビが生えてしまいそうな嫌な季節であった。だけれ... [続きを読む]
  • 2008/01/24 19:13バスジャック 第2話
  • 夜になった。警察は川辺の要求に従うふりをしながら、時間稼ぎを図り、強行突破に向けた準備を進めているようだった。窓越しに車内に差し入れのお茶と弁当が運ばれ、川辺は全裸のままの桃子に手伝わせて、乗客に配らせた。この時、川辺が桃子から目を離した隙に、捜査員がそっと桃子にメモを渡した。桃子が素早くメモに目を走らせると、「犯人の注意を引きつけておいてほしい。あとは我々がやる」と書かれてあった。桃子は捜査員に... [続きを読む]
  • 2008/01/24 19:11バスジャック 第1話
  • バスジャック「西九州観光」に勤めるバスガイドの八田桃子は入社5年目。高校を出て、すぐ始めた仕事は桃子の幼い頃からの憧れの職業だった。立ちっぱなしの仕事だからキツイし、酒癖の悪い客や、しつこく体に触ってくる悪質な客もいて大変なのだが、ガイドを終えると、「ご苦労さま」と笑顔で言ってくれる客もいる。そんな時、桃子の疲れはいっぺんに吹き飛んでしまうのである。実家の両親は「早く結婚しろ」とうるさいのだが、桃... [続きを読む]
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