- 2008/05/15 09:52178段
- 朝刊の写真に地震の瓦礫あり中国は大きい惨事も大きい あの下に閉じ込められて三日なり学校の瓦礫変わらぬままに 命ある限り父呼び母を呼び瓦礫の下の闇に耐えいん [続きを読む]
|
- 2008/05/14 15:49177段
- ひさびさにひも解く辞書に押し花の草スミレあり覚えなけれど 疎遠なる辞書と悲しむ かの日々に旧仮名遣いここより知りし 蔵人をヒントにクロードと名付けたる猫との時間想えば遠し [続きを読む]
|
- 2008/05/13 07:50176段
- 珈琲に入れるミルクの量のこと想いしうちに飲みてしまえり 朝から痛む胃なるに珈琲を少しも少し咽喉を越えたり 珈琲のあとにミルクを飲んだなら治まるかしら胃の痛むこと [続きを読む]
|
- 2008/05/11 16:41175段
- 「のぞみ」より見る一瞬の谷の家こいのぼり豊かな胴の膨らみ さみどりの木々のうねりは風の道 一期一会の山腹走る [続きを読む]
|
- 2008/05/09 17:45174段
- みな成人の家族あつまる金曜日すこし熱めの菖蒲湯にする 柏餅の柏がだんだん乾きゆき下げる機会を窺っている こどもの日?いいえわが家は大人の日湯上りのビール菖蒲が匂う [続きを読む]
|
|
|
- 2008/05/08 10:04173段
- 薔薇園のバラへ集まる視線あり多ければさらに美しく咲く 九州は熊本産の野ばら蜜とうとう最後のひと掬いする匙 楽しげな蜂の羽音も聞こえない薔薇園のバラは両性具有 [続きを読む]
|
- 2008/05/07 12:44172段
- 吉備の国ゆく先々にそよぐのは眼に鮮しき楠若葉なり 倉敷の白壁に映る楠若葉ながめてふたり吉備団子食む ガラス越し仄かな息を感じたり長船の太刀の緩き反り様 [続きを読む]
|
- 2008/05/01 09:10171段
- コデマリの整然とした白小花低き塀よりひと枝伸ばす 皐月空きょうは晴れおり何よりも白く咲く花輝いて美し 「紫陽花がひらく準備をしています」薄き緑のメールの写真 [続きを読む]
|
- 2008/04/30 10:32170段
- 牡丹咲くほうと洩らしし息の香にもの狂おしき気も含ませて 風たちぬ少し遅れてそそと揺れ牡丹は無言のまま存在す 牡丹の花芯にうごめく生き物の歓喜のさまをしばし観ており [続きを読む]
|
- 2008/04/27 22:54169段
- 翼持たぬ寂しさが不意に襲いくる君への距離を埋めようもなく 音もなく降りいる雨の重たさよ連翹の枝の撓みに見える 葉桜に降る雨の音さわさわとわれを包みぬ緑になれと [続きを読む]
|
- 2008/04/26 10:29168段
- 聖火とは空にあるものオリンポスの神々の失笑ひとは知らずに 気まぐれなゼウスがひねる泥人形あまりの多さに起こる戦い 神もまた嫉妬邪心を持つことに馴れて観ている聖火リレーを [続きを読む]
|
- 2008/04/25 22:34167段
- 噴水は解かれて高き水柱しばらくの後もとの静寂 カリヨンの正午奏でる祝婚歌 感動もなく人は行き交う 丸刈りの少年たちが入りゆく理髪店なりさらに刈るべく [続きを読む]
|
- 2008/04/23 12:04166段
- 感情の起伏も空のご機嫌も逆らえぬ四月あと少しなり 冬の服クリーニングに出したあと翼を持たぬ背が寂しがる 年ごとに靴のヒールが低くなり見上げる人がまた遠ざかる [続きを読む]
|
- 2008/04/22 16:58165段
- 見上げつつ思い出せない花の名を蘇芳と気付く屋上に来て 春うらら家並みまでも眠る昼われの眼に蘇芳は愛し 低く飛ぶツバメの胸毛初々し白く光るを見せる一瞬 [続きを読む]
|
- 2008/04/18 14:20164段
- 雨の帳むりやり押して差す傘へ力はおっしおっしと加わる 雨宿りの見知らぬ猫が消えてより小雨に変わり少し安らぐ わが家の周りの猫道だんだんに新築成りて消える寂しさ [続きを読む]
|
- 2008/04/17 22:54163段
- 芍薬の固い蕾を見つつ過ぐ月火水木ああふさぎむし 負の心ひとりで足りる芽ぐまないチューリップ畑を見てみる今日も ... [続きを読む]
|
- 2008/04/16 13:06162段
- 晩春と初夏との境に揚げ雲雀声嗄れるまで鳴いて戻らず 守銭奴と錬金術師と毒薬師よからぬ国がひそかに招く 春のよる占星術師の目に宿る銀河に溢れるさくら花びら... [続きを読む]
|
- 2008/04/15 16:00161段
- CDを追いかけて空へ上りゆく雲雀は声を取り戻すため ペンギンが泥にまみれる南極にその子も氷より泥がさき 春なのにピエロが顔面厚塗りす耳の後ろに見える狡猾... [続きを読む]
|
- 2008/04/14 13:57160段
- 雨の朝七度七分の微熱あり苦く感じるスープを残す 関節の痛みしくしく正午過ぎ飛べないわたしを鳥が覗きぬ 背に潰すクッション代わりのテディーベア元に戻れと脇をくすぐる... [続きを読む]
|
- 2008/04/13 16:50159段
- 春冷えの午後は心が硬くなり笑わぬ空に雲は厚くて [続きを読む]
|
- 2008/04/12 15:22158段
- 沈丁花日ごと香りの薄れゆきどこかで鳴いているアマガエル ざっくりと刈られし韮に混じりいる花みずみずと白き星形 夕べには萎えてしまいし韮の花かなしみはかく首を垂れる... [続きを読む]
|
- 2008/04/08 09:17157段
- 窓洗う激しい雨の朝がきた外出なんかうんざりだけど 外出に備えて含む痛み止め解熱剤なり自虐の朝 降る雨が気になるばかり正午までに止むとの情報半信半疑 ... [続きを読む]
|
- 2008/04/07 17:59156段
- 晴れていた空が曇って驟雨くるふたりの話に水差すような 絵の話し文学シネマと途切れなくふたりの蜜の時間は速し 雨上がる夕べを豆腐を売るラッパ湿りし音を長く伸ばして ... [続きを読む]
|
- 2008/04/03 09:24155段
- あらららと三日遅れてカレンダー四月に変える少し楽しく ガラス越しの日ざしが部屋を温めて素足に床の触れ心地よき 外界の怖ろしき情報届けくるテレビは点けず平和な室内... [続きを読む]
|
- 2008/03/31 18:42154段
- うたごころ萎えいる理由きまぐれな空と政治と殺人殺人 立っている辛さに負けてまた潜る朝のベッドは微熱の湿り 外出を止めるも服は出したままそれも侘しく昼を眠りぬ... [続きを読む]
|