レイバック さん

レイバックさん: ショートショート風呂。
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プロフィール

ハンドル名レイバック さん
ブログタイトルショートショート風呂。
サイト紹介文ひねりの効いたショートショート小説を200篇以上掲載。読みやすいものが多いのでお気軽にどうぞ。

参加カテゴリー
更新頻度(2年)情報提供225回 / 492日(平均3.2回/週) - 参加 2007/06/08 16:29

レイバック さんのブログ記事

記事削除機能過去の記事 … 前へ 1 2 
  • 2008/05/28 23:29「ワンナイラブ」
  • なんでこんな男と寝てるんだろう。足を開き、男の引き締まった身体を受け止めながらあたしは我に返る。そして天井に貼り付けられた鏡に向かって問いかける。理由はそう、魔裟斗と須藤元気を足して三で割ったような顔がちょっとかわいかったから。声かけられて、うだうだとした話を聞いてるうちに、いつのまにか安っすいチェーン居酒屋に連れて行かれてて、生グレープフルーツチューハイでカンパーイってな勢いで、でも話が盛り上が [続きを読む]
  • 2008/05/24 02:06「美しきホームラン」
  • 私は阪神甲子園球場のバックネット裏で、紙コップに注がれた生ビールを呷っていた。スタンドは今日も超満員の状態で、黄色とピンクが入り混じった下世話な色に染まっている。昔は甲子園の観客席のカラーといえば黄色と白ばかりで、それがグラウンドの芝や土の色と上手く調和していたのに……何故ピンク色のグッズなどを売り出したのだろう。日本人の美的センスはまったく嘆かわしい。私は美しいものが好きなのだ。そう、例えば彼の... [続きを読む]
  • 2008/05/18 01:52「冷やし中華はじめました」
  • 家へと向かう道のり。竹林の隅っこでは伸びに伸びた筍が長槍のように夕雲を突き、通りがかりの民家の軒先では紫陽花の蕾達が気もそぞろになってアップを始めている。新緑の香る五月の半ばと言えば、爽やかな気候――で、あるはずなのだが、暑い。いわゆる夏日だった。夕方だというのに、爽やかさとは程遠い蒸し暑さだ。通りですれ違うスーツ姿のサラリーマン達はみな上着を担ぎ、Yシャツの袖をまくり上げて、額に汗を滲ませている... [続きを読む]
  • 2008/05/08 00:04「不思議な美容室」
  • 山奥のこじんまりとした美容室に、男女のお客が訪れた。「これはこれは。ようこそいらっしゃいました」口ひげをたくわえた店主が両手を広げて出迎える。この美容室は店主が一人で切り回しているようだ。とは言っても、そうそう客が訪れるようにも見えないが。「ささ、どうぞお掛けくださいませ」男女は二つしかない椅子に静かに腰掛けた。「さて、今日はどのようにいたしましょう?」「全体的に真っ白にブリーチしてくれたまえ」男... [続きを読む]
  • 2008/05/07 00:14「パトロール」
  • さぁ今日はパトロールの日だ。会社からの帰りに、ターミナル駅の改札を抜けると、切符販売機近くの大きな柱に寄りかかるカップルが目に入った。女は腰穿きのワイドなデニムパンツにタイトなラグランスリーブのロンTを着ている。メリハリの利いた着こなしによってウエストのくびれが強調されていた。目深に被ったベースボールキャップで顔が見えないのが惜しい。コットンフランネルのチェックシャツを着た相手の男は腕組みをし、油... [続きを読む]
  • 2008/05/03 02:18「危険な熱帯夜」
  • 何もかもがじっとりと湿った空気に包まれる熱帯夜。なまあたたかい風に乗ってふわりと漂う女の香り。オレの嗅覚はそいつを逃がさない。二階の角部屋。やはり。窓が開いている。物騒な世の中だというのに、窓を開けっぱなしで寝る神経を疑う。レディースマンションだから安心?たとえオートロックであろうと、二階や三階であろうと、窓さえ開いていれば進入はたやすいものなのに。まったく愚かな女だ。オレは窓の隙間から音も立てず... [続きを読む]
  • 2008/04/30 00:10「初夏の夜の出来事」
  • お先に失礼しまーす。客席でまたーりと雑談している同僚達にそう言い残し、オレはタンタンタンと渇いた音を立て、リズムよく階段を駆け降りる。電源を落とした自動ドアをググっと開き、夜の街へと飛び出した。左右に色とりどりのネオンが並ぶ通りを駆け抜けると速攻で駅前広場に出る。初夏の生ぬるい風に乗っかっているのは、ストリートミュージシャンの掻き鳴らす平板なアコギの音と、下手ではないが高音域で掠れる彼らの青い歌声... [続きを読む]
  • 2008/04/19 00:22「ロティとわたし2」
  • ある晩、私がパソコンに向かい、執筆をしていると、ディスプレイの端からチロチロと顔を出すものがいる。ブログペットのロティだ。だが今は遊んでやらないぞ。丁度乗ってきたところなのだから。そのまま無視し続けていると、彼はマウスポインタに頬をすり寄せてきた。くく。思わず笑みがこぼれそうになる。「レイバックー」 「なに? 今お仕事中だよ」「レイバックー」「今はダーメ」「レイバックー」「うるさいなー、... [続きを読む]
  • 2008/04/16 00:11「林檎とナイフ」
  • ベッドの隣で座りこむわたし。カーテンの隙間から西日。どんよりと跳ね返る。さくり。皮と果肉のあいだに刃先がすべりこむ音が病室に響きわたしはその音の余韻を味わいながらいったい今日何個目の林檎を剥いているのだろうかとみずからにたずね答えを聞かぬまま親指の腹で林檎の皮をたぐりよせつつ果物ナイフをすすすと前へ押し進めてゆくのだが、その切れ味の鈍った刃先が強情なまでに赤い林檎の皮とひどくみずみずしい果肉のあい... [続きを読む]
  • 2008/04/15 01:09「執事カフェ」
  • お帰りなさいませ。お嬢様。上着をお預かりしましょう。では、こちらへどうぞ。今日も素敵なお召し物でございますね。ご注文はお決まりですか?いつものロイヤルミルクティですね。はい。かしこまりました。はい?ああ表参道でですか?ええ、あの日は愛車で出かけておりました。よくご存知で、ええ、あれは日産GT-Rというクルマでございます。なかなかよいクルマですよ。よく私だとお気づきになられましたね。ははは。滅相もご... [続きを読む]
  • 2008/04/13 00:39「タコ焼きエレジー」
  • 「なぁ、タコ焼き食べる?」「今食べたら、あんた晩ごはん食べられへんよ」「せやかて、このソースの匂い嗅いでたら……」「もう、しゃあないなぁ。一舟にしときいよ」「よっしゃ、オレ買うてくるわ」「熱っぅぅぅう」「ふぅぅぅ、なんか久しぶりやね、三角公園でたこ焼き食べるのん」「そういえばそやなぁ」「学生の頃はよう来てたけど、最近はこの辺りも変わってしもたし」「昔は良かったなぁ。かっこええ古着屋も多かったし」「... [続きを読む]
  • 2008/04/11 01:13「ソルト&シュガー」
  • 「本も読まないようなヤツじゃ、私の男は務まらないんだからねっ!」教室の隅で両手を腰に当て、勇ましい声を上げているのは、同じクラスの坂上美月だ。本好きの坂上美月は、いつも女友達と小説の話で盛り上がっている。俺は彼女のツンと澄ました横顔と気の強そうな物腰にとても惹かれていた。これは母ちゃんと姉ちゃんにかわいがられて、甘口に育てられた反動なのかもしれない。普段ほとんど読書をしない俺は、なんとか彼女と話を... [続きを読む]
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  • 小説
  • 2008/04/10 00:58「箱の中身は」
  • 昨夜の夕食時の光景が、切れかけた蛍光灯のようにちかちかと点滅しながら、隆志の脳裏に蘇る。だが、彼の頭の中に、その後の記憶は無かった。――あの後、俺は一体……朝起きた時、すでにあいつの姿は消えていた。隆志は白い箱を目の前にして座り込み、躊躇していた。結局はこいつを開けなければならないのだ。それは分かっている。だが、この箱の中から漏れ出てくる有機的な匂いを嗅ぐと、決心が揺らぐのだった。隆志の背中を一筋... [続きを読む]
  • 2008/04/09 01:48「レディファースト」
  • 窓の外では明るい日差しがアスファルトに照りつけている。さつきはホテルの近くのカフェでひとり、背の高いスツールに腰かけていた。街行く人々の姿を目で追い、東京の景色との違いを楽しみながら。ふと、店内へ目を向けると、小さいカップを手にした女性が辺りを見回している。定規で引いた直線のようにしゃんと伸びた背筋には見覚えがあった。大きなフレームのサングラスをかけていて、表情は窺えないが、あれはきっと姉に違いな... [続きを読む]
  • 2008/04/05 13:06「あの頃、寮で、友達と」
  • この写真、なんで大樹君だけジャージ着てるの? ☆ ☆ ☆夕食後、大樹が学生寮のロビーでひとり、テレビを観ていると、薄手のダウンジャケットを羽織った央人が2階から下りてきた。大樹と央人は部屋がとなりどうしの同級生である。「あれ?央人、出かけるのか?」「ああ、ちょっとな」「今日は20時からサッカー中継だぞ」大樹はジャージ姿でソファーに寝転びながら、首だけ央人の方に向けて言った。「どうせ今の代表の試... [続きを読む]
  • 2008/04/03 00:51「……」
  • 妻と二人で夕食を食べた。「物を噛む時にクチャクチャ音を立てないで」「……」夕食後、友人にメールを打っていた。「携帯のボタン音は消してよ」「……」コーヒーを飲みながら趣味の音楽鑑賞だ。「ヘッドフォンから音が漏れてるわよ」「……」夕刊と朝刊をゆっくりと読もう。「新聞をバサバサと派手に読むのやめてくれない?」「……」うちの妻はうるさい。わたしは音を消した。とても静かになった。わたしの立てる音以外は。人気... [続きを読む]
  • 2008/04/01 00:10「多機能携帯」
  • スーパーで夕飯の買い物を終え、駅前通りを歩いていると、見慣れた高校の制服が目に入った。あれ、うちの敏弘じゃないかしら。「敏くん!」長身のいがぐり頭が振り返った。「ああ、母さんか。あんま大きい声で呼ぶなよ、恥ずかしいじゃんか」「何が恥ずかしいの」ばん、とブレザーの背中を叩いてやる。「あんた今日クラブの練習は?」「今日からテスト一週間前だから休みなんだよ」「あら。じゃあ家のお手伝いできるわね」「勉強す... [続きを読む]
  • 2008/03/30 00:10「ロティとわたし」
  • 「レイバックー」なんだ。うるさいな。「はいはい。どした?」ウチのブログペットのロティだ。なかなか愛いヤツじゃ。と思い、飼いはじめたのだが、言葉を覚えだしてからは、頻繁に話しかけてくるようになって困っている。最近では、ブログを開いている時だけに飽き足らず、わたしが執筆活動をしている所にまで顔を出すようになった。「レイバックー」「だから、どうしたのロティ」キーボードを打つ手を止めて、マウスを操作する。... [続きを読む]
  • 2008/03/28 23:46「Make Smooth」
  • ある日、渋谷を歩いていたタケシは、目の前の雑踏に見慣れた背中を発見した。「おーい。ピーター」「Hi!」さすがアメリカン。ノリがいい。振り向くやいなやハイタッチだ。「タケシ、調子はドウ?」「ぼちぼちだな。何お前今日は一人?」「エエ、ちょっと買い物に」ピーターはそう言って、片手を持ち上げた。黄色いマツキヨの袋をぶら下げている。「なんだ、またコンドームのまとめ買いか」「ち、違いますヨ。シェービングフォーム... [続きを読む]
  • 2008/03/26 00:58「缶とキス」
  • “おでん缶”なるものが巷を賑わせている。自動販売機で温かいおでんが買えるという便利さと、もの珍しさが相まって、爆発的に販売数を伸ばしているそうだ。もともとアキバ発信の流行のようだが、先週、大阪の日本橋でも最新の自動販売機が設置されたらしい。テレビのニュースで特集をやっていた。とても気になる。ぼくは友人と一緒に冷やかしに行くことにした。よく晴れた日曜日。日本橋の各通りは大勢の人で溢れていた。ヲタ層や... [続きを読む]
  • 2008/03/24 00:16「壁」
  • ずっと、両親に合わす顔がなかった。長い間、連絡先も知らせず、日本中を放浪していたからだ。今回、実家の門をくぐるのは、じつに七年ぶりだった。人並みに、不義理を申し訳なく感じていたわたしは、弟夫婦に仲介を頼んだ。彼らに先導されながら、両親の待つ部屋へと向かう。三人とも黙りこくったまま、静かに廊下を進んだ。空気がピンと張り詰め、緊張感が高まる。歩みを止める。和室の障子は開いたままになっていた。両親はきっ... [続きを読む]
  • 2008/03/23 10:49「ある夫婦の会話」
  • 「ただいまー」「おかえりなさい」「遅くなってすまんな。あ、今日はお土産はないよ」「いいのよ、そんな。ハイ、早く上着を脱いで」「そうだ。朝、言うの忘れてたけど、タローくんにエサはやってくれたかい?」「ええ、ちゃんとあげたわよ。どうも食欲があまりないみたいだけど」「そうか、心配だな」「でも大丈夫、循環器系、呼吸器系、どちらも今のところ問題ないわ」「分かった。次をまた探しておくよ」「それはそうと、あなた... [続きを読む]
  • 2008/03/22 01:23「失われた水を求めて」
  • 西暦2110年。地球上では水が絶対的に不足していた。世界中の至るところで砂漠化が進み。降雨量は激減。つまり地域によっては全く真水が手に入らない状態だった。アメリカでは海水を濾過蒸留して飲料水を生産していたのだが、ここ数年、その価格の高騰が庶民の生活を圧迫し続けていた。マサチューセッツ州ボストン。ここに住むある青年の家でも、深刻な飲料水不足に悩まされている。父親を亡くしてからというもの家計が苦しく、地下... [続きを読む]
  • 2008/03/20 12:29「年下の男の子」
  • 彼はバーカウンターに片肘をつき、コロナビールを、くいっと喉に流し込んだ。「僕、アウトドアが大好きなんですよ。サーフィンやスノーボード。あとキャンプやバーベキューも。日頃残業だらけで、疲れ果ててる分、自然の中で自分を解放したくなるのかな。ええ、一人でも行きますよ。テントの中でゆっくりと、自分だけの時間を過ごすのが最高なんです。彼女にするなら、一緒に山や海に行ってくれる子がいいな。でも、東京じゃ、なか... [続きを読む]
  • 2008/03/19 02:03「桜酒」
  • 先週、大学の仲間と花見をしたんだ。うん。言いだしっぺはオレ。明日行こう!明日!つっても急だったから場所のあても無くてさ。そしたら祐二が、ウチの近所の公園の桜、今丁度キレイだよ。って言ってくれて、場所はそこにそっこー決定。次の日に集まれるやつだけ集まったんだ。男女合わせて8人だったかな。え?場所取り?いや祐二がそんなに混まないよって言うからさ。余裕ぶっこいて昼の12時に現地集合だよ。ところがどっこい。... [続きを読む]
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