|
|
|
- 2008/05/30 08:33手を繋いでキスをして 18
- 携帯電話の着信音が響いたとき、カーテンをしいた窓の向こう側にある空はすっきりと晴れて明るく、地面の上を漂う空気は、じわじわとゆるやかに熱を帯び始めていた。... [続きを読む]
|
|
|
|
|
|
|
|
|
- 2008/04/09 01:52手を繋いでキスをして 14
- 健と話しをしよう、と意気込んでみたはいいものの、タイミングはなかなかうまく回ってこないもので、淳一に話しをしてからおよそ一週間、直は、健とゆっくり会う時間を持てていなかった。【創作小説 ボーイズラブ】... [続きを読む]
|
- 2008/04/05 04:55水たまり
- 「なにしてるんだよ」 答えは返ってこない。... [続きを読む]
|
- 2008/03/26 05:04ゆびきり
- 「ゆびきりして」 彼は言って、やわらかそうな、ふっくらとした小さな人さし指を、男の目の前に差し出した。... [続きを読む]
|
|
|
- 2008/03/14 00:19愛妻弁当
- 人付き合いの下手な社会科教諭のあの人は、昼休みはいつもごちゃごちゃとしていて埃っぽい、社会科準備室の狭い机で、もくもくと昼食をとっている。... [続きを読む]
|
- 2008/03/12 11:16割引チケット
- 放課後、特に意味もなくコンビニエンス・ストアで時間を潰す。... [続きを読む]
|
- 2008/03/05 17:21集合写真
- 風呂から上がってリビングに入ると、蓮井《はすい》はソファーに座って、熱心に何かを眺めていた。... [続きを読む]
|
- 2008/03/01 06:40掌編二本
- 思い出の中に、恋マシュマロとキャンディー (ホワイトデーネタ)... [続きを読む]
|
|
|
|
|
- 2008/02/22 00:19手を繋いでキスをして 11
- 教室内にはクーラー設備が整っているのだが、経費削減だとか、環境に配慮してだとかの理由で、あまり熱心な働きをしない設定になっている。... [続きを読む]
|
- 2008/02/20 00:09行方知れず
- 「ない」 教室内のロッカーの前で、康成は大きく首を曲げた。 [続きを読む]
|
- 2008/02/19 15:13うたた寝
- あ、と声を出しそうになったのを、康成《やすなり》は、かろうじてこらえた。... [続きを読む]
|
- 2008/02/16 05:51着信履歴
- 黒板の上をチョークが走る。こつこつと乾いた音が静まり返った気だるげな教室内に淡々と響いている。薄い白のカーテンは半分ほど開いていた。横長の窓の外はよく晴れていて、紺色のジャージを着た生徒――二年生だ――が集まって、陸上の授業を行っていた。さっきからポケットに入れてある携帯電話が、何度も短く唸っている。 柊《しゅう》はいい加減、何かあるのかと思い、教師の目を盗んで机の下で携帯電話を開いた。 着信があ... [続きを読む]
|
- 2008/02/15 01:08将来の約束
- 将来の約束(掌編)季節外れもはなはだしい。ずいぶん昔の、夏に書いた掌編です... [続きを読む]
|
- 2008/02/07 10:21手を繋いでキスをして 10
- ◇ 雨季が終わったとたん、待っていましたと言わんばかりの猛烈さで、夏が姿を現した。空はからりと晴れ、道脇に植えられた木々は太陽の光をじかに浴び、気持ちよさそうに枝葉を広げている。 外を歩いていると、ふたこと目には「暑い」という言葉が舌をすべる。自転車を漕いでいる間は、風を受けているせいか、それほどでもないが、駐輪場に止まったとたん、全身が汗ばんだ。 直は自転車から鍵を抜き、体にこもった熱を少しでも逃... [続きを読む]
|
- 2008/02/04 10:21手を繋いでキスをして 9
- 風呂から出ると、健はベッドの上に座って煙草を吸っていた。物音を聞いてか、彼は、まだ寝ぼけたようなぼんやりとした目で、直のほうを見た。「おかえり」 白い煙が、空中を漂いながら拡散していく。直が何も返せないでいると、健はあくびをもらした。「つうか、起こせよ。全然気づかなかった」「ああ、うん……ごめん」 直は健から視線を外し、キッチンの脇にある、二段の小さな冷蔵庫から、五百ミリのペットボトルを取り出した... [続きを読む]
|
|
|
- 2008/01/31 10:21手を繋いでキスをして 8
- 結局、上がっていいぞと声をかけられたのは、店内の片付けがある程度終わった、十一時半頃だった。 深夜にさしかかった空からは、小降りになったものの、まだしとしとと雨が降っていた。晴れていれば自転車が使えるから行き来も楽なのだが、仕事のあとに雨の中を徒歩で十五分歩くのは、かなり面倒だった。直は、疲れきった体を引きずるようにして、家路についた。疲労は肉体的なものより、精神的なもののほうが大きい。頭痛は鈍く... [続きを読む]
|
- 2008/01/29 10:21手を繋いでキスをして 7
- 直が高校に入学してすぐに勤め始めたアルバイト先は、暮らしているアパートから、徒歩で十五分ほどの場所にある。そこは、いくつかチェーン店を持つ焼肉屋の、五番目にできた店舗で、三年前から営業していた。建物は二階建てで、一階部分は丸々駐車スペースになっていた。店内は広く、客席は百を少し超える。場所は、どちらかといえば郊外で、一本となりには大きな国道が走っているが、立地条件としてはいまいちである。にも関わ... [続きを読む]
|