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- 2008/07/09 16:04沙漠の魔性1
- 目の前に、身の毛のよだつ、おぞましい巨大生物がいた。こ、これは…。砂虫だ、砂虫っ!釣りなどで生きエサにつかう、砂虫を巨大化したような魔物だった。今までこの異世界で、レピストを含めてお会いした魔物群の中で、一番魔物らしい魔物といえばいいのかしら。色は赤茶色で、形はブヨブヨしていて粘り気があり、人間の二倍か三倍はある大きさで、ヒキガエル商人シーマと匹敵するに値する不気味な粘着生物だった。アリシア、ちゃ [続きを読む]
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- 2008/07/08 20:28同調10
- 幼い兄妹の二人は仲良く遊んでて楽しそう。小さい頃から仲良かったのね。今と変わらず鋭い氷のような目だけど、妹を見つめる目はほんのり甘い。ラウルって、やっぱり妹には優しいんだなあ。暫くして、二人が白い靄の中から消えて、今度は漆黒の髪とアイスブルーの瞳を持つ少年が現れた。今度はロジャーかしら?彼の横にまたアリシアが現れた。今より二、三年前の頃の彼女かしら。ロジャーもきっとそのくらいだろう。二人で楽しげに [続きを読む]
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- 2008/07/08 16:46薔薇の鎖 金色の棘10
- あたしは驚愕の事実に目を瞠る。自分を助けてくれようとしている(少なくともそう信じたい)青年が、オッドアイの青年があたしを生贄に捧げようとしているアウレストとか言う人物の弟―。 うーん、何だかややこしい。デュークは、形のいい唇を少し歪めて笑った。 「この娘が兄の生贄として、お前が連れ去っていくのを俺が黙ってみてられると思うか?」そのきっぱりした気品さえ感じられる口調に、この人は自分を助けようとして... [続きを読む]
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- 2008/07/08 10:49黒い絆12
- 懐かしさが込み上げる。凛は、昔、カイを可愛がって撫でていたように、目の前の黒い犬にも同じように立派な黒い毛並みを撫でようとして、そっと手を伸ばす。瞬間、黒い犬がビクっと体を震わせて、拒否反応を示した。警戒している?凛は驚いて息を呑んだ。黒い犬は少しだけ哀しそうな顔をした。そして、そのまま逃げるように凛の前から走り去っていく。凛は茫然と黒い犬がいなくなった方向を暫く見つめていた。何だったのかしら…。 [続きを読む]
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- 2008/07/07 14:31同調9
- お互い無言で、岩と岩の間の細い通路を窮屈そうにしながらも歩き出す。いや、あたしは小柄だから全然窮屈じゃないんだけど、長身で筋肉質のラウルはちょっと辛そう。デブ商人のシーマなら、巨大腹で引っかかって入れないんじゃなかしら。暫くして、やっと岩の隙間から出ると、ラウルが立ち止まって、あたしの手をそっと離した。「…ここだ」彼にそう言われても、あたしは唖然とするばかり。ここって言われても、さっきと全然風景が [続きを読む]
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- 2008/07/05 21:47同調8
- 確か、幼馴染だったわよね。ロジャーとアリシアって。彼がアリシアの男嫌いの元凶。原因は分からないけど、ネリスが言うには、過去にアリシアにすんごく嫌なことをして嫌われているみたい。でも、あのロジャーの、アリシアに対する切なげで想いを押し留めたような瞳ー。あたしの勘が当たってるとすれば、ロジャーもネリス同様、複雑な恋をしているかもしれないっ!あたしは少し興奮気味に拳を握り締めた時、後ろから不意に頭を小突 [続きを読む]
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- 2008/07/04 18:55同調7
- 白日の下、馬に何時間も揺られていくうちに、緑豊かだった景色が段々と風化していくように、それはあたかも新緑が枯渇していくようにも思え、また様々な形態の大小のでこぼこの岩石が見え始めていく。赤茶色の砂丘のなだらかな稜線がやっと見えた頃には、あたしはまた気分悪くて吐きそうになっていた。長時間、馬に乗るのは、やっぱりいつまでたっても慣れないわ。うっかり口を大きく開けようなら、風が白い砂を運んできて、砂の... [続きを読む]
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- 2008/07/03 17:37同調6
- とりあえずー。ロジャー以外は、皆、緊張した面持ちでネルの沙漠へと向かうことになる。当然、馬で移動するわけだけど、神殿の大門付近にいる立派な毛並みの馬たちを見て、あたしは少し青冷めた。馬の数が足りない。人数分じゃないのよね…。ってことは、また、あたしが徒歩で移動することになるのかしら。「お前は、俺と一緒だ」ラウルが、気だるそうに馬上からあたしを見下ろして言った。あら、ラウルと二人乗りなのね。あたしは徒 [続きを読む]
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- 2008/07/02 16:35同調5
- ややしてから、兄の後を追いかけるようにアリシアも姿を現した。厳しい表情のラウルと対照的に、彼女は、あたしたちに優しい笑みを向けている。ネリスはすっと姿勢を正したので、あたしも条件反射のように彼と同じように背筋を伸ばした。「音々さん、ネリス。お待たせしました」流れるような金髪が形の良いピンクの頬にまとわりつき、可愛らしく微笑む彼女に、あたしは即座に首を横に何度も振る。きっと彼女の微笑み一つで、何 [続きを読む]
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- 2008/07/01 18:16同調4
- 「ネリス…」あたしは、彼の胸の奥底に閉じ込められていた一つの強烈な影がはっきりと浮かぶところを見せつけられた気がして、神妙な気持ちになる。彼は、ふっと美しい笑みを浮かべた。「お喋りが過ぎましたね。けれど、あなたといると、不思議だ。どうして、ここまで話してしまうのか。あなたがいつも頭に花が咲いているからか、その天然さは諸刃の剣ゆえ凶に向かう作用もありますが、私には心地良いものなのかもしれません」…な [続きを読む]
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- 2008/06/30 20:18同調3
- あたしの問いに、彼は一瞬だけ怪訝な顔をしたけど、すぐさまかぶりを振って即答した。「いえ。違いますよ。」や、やっぱり。絶対、美意識の高いネリスのタイプじゃないと思ってたもの。あの人。あたしは何故か安堵しながらも、さらなる疑問が浮かんで彼に質問する。「じゃあ、どうして、恋人でもないのに、あんなに…えーと」ネリスとあの男の人の激しい抱擁シーンをなんて口で表現していいか戸惑い、それから照れるように頬を紅く [続きを読む]
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- 2008/06/29 21:57同調2
- あたしは驚いて、眼を見開く。アリシアの了解を得たのかしら。以前の彼女のロジャーに対する態度やネリスのただならぬ様子から言って、とてもそうは思えないけど。「お前、意外とラウルと上手くいってるようだな。だが、あんまり奴に深入りしないようにしたほうがいいぜ。まあ、その前にラウルのほうがお前に飽きるかもしれんが。捨てられたら俺のところに来るがいいー」そう言ってる途中で、彼はアイスブルーの瞳を鋭く細めた。「... [続きを読む]
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- 2008/06/28 21:34同調1
- 週末になり、あたしは「金色のいるか」を観にいくのを楽しみにしていたけど、予定は未定、決定に非ずとはよく言ったもので、その話は宙に浮くように消えてなくなってしまった。ラウルに別の予定が入ったわけではなく、勿論、あたしは彼の付き人であるから、彼の予定が自分の予定なのでキャンセル出来る筈はない。ちょうどその日に、以前に巫女姫アリシアからお願いされていた「ネルの沙漠」の付添いとして、急遽、同行しなければなら [続きを読む]
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- 2008/06/27 22:09集結2
- 紫紺の瞳は不信感と警戒を表してるかのように、冴え冴えと冷ややかにきらめく。「い、いや、俺は別に庇ってるわけじゃー」彼女の威圧感溢れるオーラに圧倒される。時間がたって、ようやく今の言葉をリセは言えたのだった。…俺、何で、この女にびびってんだ?彼女は、表情を変えずに低いトーンで言った。「そうですか。では、そのヒキガエルを渡してください」「−こいつ、何か、やったのか?」思ってもみない彼からの質問に、彼女 [続きを読む]
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- 2008/06/26 16:01集結1
- 「あー、やっと宿をとることが出来たっ」リセは、安堵したように逞しい両腕を伸ばす。日が昇るにつれ、太陽が白い石造りの町並みを反射して照らし返し、輝きが増す。リセは思わず目を細める。彼の茶色の瞳にも太陽の眩しさが入り込み、それは目がしみるというより痛いと言った表現が近いかもしれない。隣にいるレンがそのリセの言葉に過剰に反応したかのように大きな身体を丸くする。「…おら、何も悪いことしてねえだ」レンは、... [続きを読む]
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- 2008/06/26 15:46?章登場人物
- ?章主な登場人物 白石音々(ネネ) (17歳) 黒い本の導きにより異世界に迷い込んだ女子高生。割と順応性が高く、何処でも馴染むタイプ。レン・ラフェウス(16歳) 西のパルミア出身。銀の月騎士団のトップ。音々の恋人で、純とそっくりの容貌を持つ。 ラウル・デュークレスト(19歳)東のアステビス出身。公爵家の長男。音々の「期間限定」の主人。 リセ・ウォーレンサー(16歳) 西のパルミア出身。銀の月騎士団所属。レンの親 [続きを読む]
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- 2008/06/26 00:41バトン2
- アメンバー限定公開記事です。 ... [続きを読む]
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- 2008/06/26 00:41バトン2
- happy-smileさんからバトンを受け取りました。(遅くなってごめん。大分前のバトンですが、チャレンジ。バトンって難しいよね。改めて思ったわ。 ときめく3人(ちと、違う世界へいってきます。 山下智久。(甘く透明な雰囲気。。油断したら子宮に種でも植え付けられるんじゃないかという危うい眼差しがツボ) EXILEのATSUSHI(威圧感漂う野獣のようなかっこよさ。オーラだけでぶっ飛ばされそう) ジュベール(フラン [続きを読む]
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- 2008/06/25 00:08週末の約束2
- 彼も気品ある眼差しであたしを無言で見つめ返してくれたけど、やがて、大きな手であたしの頭を撫でてから、長い指であたしの涙をそっと掬った。「…おまえといると、俺はいつも保護者みたいな気分になる。アリシアとはまた違う、守るべき存在ー」「えっ?」見上げると、彼は翡翠の瞳を細めて、優しい光を降り注いでくれる。けれど、すぐに彼らしい厳しい表情に戻る。「しかし、今日は遅刻するわ、騒動を起すわ、色々とチビはやらか [続きを読む]
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- 2008/06/23 23:13週末の約束1
- これから、ラウル様主催の恐怖の宴が幕開けするのね。夜が明けるまで続くのかしら…。静寂な夜に、廃墟と化したこの不気味な家。ヒキガエルの置き土産の黒い鞭。それらは皮肉にも、恐怖の宴をさらに楽しませる演出のようにあたしは思えてしまう。これからあたしは彼に何をされるのか期待で…いや、不安で胸をドキドキしながら彼を見つめると、彼は少し視線をそらして低い声音で言った。「宮廷から屋敷へと戻った時、ちょうど屋敷の [続きを読む]
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- 2008/06/22 19:36表と裏4
- あたしはペンダントにまだ頬ずりしていると、ふと後ろで人の気配がした。振り向くとほぼ全壊した扉の向こうにネリスが気品ある姿でこちらに歩み寄っているところだった。彼は、ラウルに低く頭を下げた。「申し訳ありません、ラウル様。許可も頂かずに入室させていただきました。」ネリスはそう言って、相変わらず気品のある美しい顔をあげた。この様子だと、さっきからいたのかしら。やっぱり、ネリスがラウルにこの事を知らせてく [続きを読む]
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- 2008/06/22 00:45表と裏3
- 彼の背中が少しだけビクっと震えた。あたしは、彼の背中から全身へと言葉が伝わるようにゆっくりと口を開いた。「ラウル、その辺でいいんじゃない。あたしもそんなに言うほど被害に合ってないし…」ラウルは、少し息をついてから振り返り、あたしの瞳を覗き込んで言った。「本当に何もされてないのか?…顔が少し赤く腫れてるが」そ、それは、さっき、あんたがあたしを後ろの壁に突き飛ばしたせいでしょっ!と、心の中で突っ込んで [続きを読む]
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