|
- 2008/06/19 22:43メルヴィル 『代書人バートルビー』 酒本雅之 訳
- H.メルヴィル 『代書人バートルビー』 酒本雅之 訳 (国書刊行会 バベルの図書館9) 画像が無いのが実に惜しい。吉祥寺のとある書店で、話題のエンリーケ・ビラ=マタス『バートルビーと仲間達』(新潮社)と併売されていて、思わず感嘆してしまったのだが、アマゾンにもヒットしないし、他書店でもまったくみないので、これはいよいよ掘り出しものだと、勝手に思っている。 しかしながら、メルヴィルの『代書人バートルビ ... [続きを読む]
|
- 2008/06/18 01:20小島信夫 保坂和志 『小説修行』
- 小島信夫 保坂和志 『小説修行』 故、小島信夫と保坂和志の往復書簡。これはもはや小説、ということを作(?)中で保坂氏の奥さんがそんな風に捉えていて、これまた面白いんだけど、それはともかく、・・・・・・。 たとえば、<見る>というのではなくて、<見える>ということが、なかなかのものが含まれているのであって、そこには<夢>の世界とつながりのあるところがある。(180頁、中経文庫) ... [続きを読む]
|
- 2008/06/08 23:10no title
- 少し前にリトルモアから刊行された季刊誌『真夜中』。随分お部屋で醸成させてしまっていたので、ついに(というかいい加減に)読み始めた、といっても堀江敏幸、保坂和志の両氏の読みきり、連載のみだが、特に保坂和志『遠い触覚』が有難かった。 有難かった、というのも、実は今日友人N君カップルにお食事をご招待され、やんややんやとノンアルコールビールなどもキメながら、非常に素晴らしい時間を過ごさせていただいた、とい... [続きを読む]
|
- 2008/06/05 22:29堀江敏幸 『河岸忘日抄』
- 堀江敏幸 『河岸忘日抄』 流、留。 この二つの言葉だが、音の響きとは相反した、対極を意味する。 フランス、セーヌ河岸に繋留された舟に、思惟と身をたゆたせる「彼」。 水は彼に音のあるめまいを引き起こし、視線を下流へ下流と曳航していく。その先になにはあるのかを教えてくれるものは、誰もいない。(5頁、新潮文庫) ためらいつづけることの、何という贅沢―――。 よもや、読書とはここまでの<喜び>だった ... [続きを読む]
|
- 2008/05/29 23:18no title
- 相変わらず積読している本が山積みなのだが、どうにも目がズキンズキンだ。仕事中、ひどい霞目、運転中もぼやける、いよいよ視力が落ちてきているのかもしれない。 さて、今読んでいるのは、堀江敏幸『河岸忘日抄』(新潮文庫)。タイトルの美しさ、というかそれだけで自足するような神秘さもさることながら、なにより文章、文字の置き方、言葉の在り方が本当に流麗。音楽でもそうなのだが、個人的には物語ありきから出発した作 ... [続きを読む]
|
|
|
- 2008/05/19 23:07no title
- 久しぶりの拙稿のupだが、これといってネタはなく、そういえば四月の頭(だっただろうか)、また鎌倉に繰り出して、そのときにたとえば道を歩いて見つけた草木や花、路地の行く先、街の歴史なんかを僕は全然知らなくて、それを知らないってことにものすごく寂しさを感じた、と昨日両親と食事に行ったときに言ったら、両親は、そうだね、と一言返した。その一言の重みというか、厚みが、それこそ人間のそれと比例しているようだな... [続きを読む]
|
- 2008/05/10 22:51網本将也・ツジトモ 『GIANT KILLING』
- 網本将也(著)、ツジトモ(画) 『GIANT KILLING』 面白いとは訊いていたけど、まさかここまでとは(!!)。 マンガの魅力と可能性が詰まっている。 先が読みたくてしようがないマンガの登場は実に久しぶり。 迷わず星5つ。 ... [続きを読む]
|
- 2008/05/10 22:39速水健朗 『自分探しが止まらない』
- 速水健朗 『自分探しが止まらない』 個人的にはお見事としかいえない内容で、特に抜きもれもないので、安心して最期まで一気読み。東浩紀『動物化するポストモダン』、鈴木謙介『ウェブ社会の思想』などと合わせてみるのもいいかも。 ちなみに私はというと、知る人ぞ知る、「自分探し」否定派。 何で?って言われたらこの本を渡せば十全。 自分探しする前に読んでください。話はそれから。 ... [続きを読む]
|
- 2008/05/05 22:12本田透 『なぜケータイ小説は売れるのか』
- 本田透 『なぜケータイ小説は売れるのか』 ゼロ年代の「見えないヒット」の代名詞的な存在であるケータイ小説。 議論しつくされている内容で、うんうん、とただただおもしろく読んでいたのだけど(実際に声を出して笑/嗤ってしまうこともしばしばあった)、最終的に本田氏が抱く、90年代からゼロ年代に至るまでの連綿と続くアカデミズムへのカウンターが強く出すぎてしまい、少々残念。というか確信犯的にその材料にしたんじ ... [続きを読む]
|
- 2008/05/02 23:28no title
- 雨音を肴に一献といえば聞こえは良いけど、実に未曾有の60kgを余裕越えで、現在62kgというカラダにさらにカロリーを浸しているのだから、これは世間に、というか世相であるメタボリック某が、やはり容赦なく自分にも舞い降りているということなのだろう。某友人はなんと、この歳で、尿検査で糖が出てしまったという……。 これももう他人事ではない。 ... [続きを読む]
|
- 2008/04/24 22:43FILFLA 『FROLICFON』
- FILFLA 『FROLICFON』1. TICKING 2. WST 3. CUBBY 4. PINE 5. LUMO 6
. FOR 7. SOME FROLICS 8. KICKINGKEY 9. MINIWORDS とても難しい テーマで、なぜ僕はこの手の音楽にまだ弱いのか。 というのがあって、それは結局個人の先行した好奇 心の一人歩きによって空いてしまった心の空白の補 完という、自足できない、だから言葉で表現も出来 ない動きで、でも幸運なことにセカイにはそれを提 供してくれる、いわゆるアーテ ... [続きを読む]
|
- 2008/04/24 22:15group_inou 『FAN』
- group_inou 『FAN』1. QUEST 2. LISTEN 3. COMING OUT 4. PLANT
5. MAYBE 6. RALLY 7. SHIP 8. FALL 9. NUDE 10. LISTEN (FUN VERSIO N) 何年か前に(それは本当に何年か前に)、とい うくらい僕が彼らの音楽を摂取したのは曖昧で、ど こでどのように?、ということすら憶えていないが 、その圧倒的な存在感に、ひたすら感嘆するしかな かったことだけは憶えている。 そんな彼らの1st.ア ルバムが完成という ... [続きを読む]
|
- 2008/04/24 01:24青山真治 『ユリイカ EUREKA』
- 青山真治 『ユリイカ EUREKA』 僕はいままで自分にとって良い小説に、思考の触媒としての在り方を問うてきた。 いかに自分が小説という媒体を通じて思考の幅員と奥行きを想像/創造できるか、というベクトルでしか考えていなかった(それにしてもなんと言う傲慢だろうか!)。 ユリイカ。 わかった。 セカイのなかに物語がある。 涙が止まらなかった。 小説とはこういうものだと、ようやく確信が持てた。 ... [続きを読む]
|
- 2008/04/14 22:12中原昌也 『あらゆる場所に花束が……』
- 中原昌也 『あらゆる場所に花束が……』 指標。 避けられない断絶に、それでも手を伸ばしたい自分がいる。 文学のひとつの着地と出発。 三島由紀夫賞受賞作品。 ... [続きを読む]
|
- 2008/04/10 23:09no title
- 久しぶりに休日をゆっくり自宅で過ごした。本当のところ友人と飲む約束があったのだけど、せっかくの再会に雨は嫌だと申し入れ延期してもらった。JRの中央線もトラブルであったらしいので、今日のところは避けてよかったのかもしれないが、まず来週にしようと代替案を快く出してくれた友人に感謝。 ということで、朝風呂で読書、昼食、昼寝、読書、飲酒(この記事を書いている現在)、と、そんなどれほどの意味があるのかもわか ... [続きを読む]
|
- 2008/04/10 17:10佐藤友哉 『フリッカー式 鏡公彦にうってつけの殺人』
- 佐藤友哉 『フリッカー式 鏡公彦にうってつけの殺人』 僕ら世代の暴力性、自己顕示欲(それだけじゃないけど)を形骸化させたら右に出るものはいないであろう佐藤友哉氏。はっきりいって浅薄な読者はあっさりと置き去りにするし、そんな読者からは徹底的に拒否される、という構図がこれまた……。 批判を覚悟で言うけど、村上春樹『海辺のカフカ』に通じるものがある。 ... [続きを読む]
|
- 2008/04/07 22:21BLKTOP PROJECT 『Lane Change』
- BLKTOP PROJECT 『Lane Chenge』1. keep on pushin 2. the mosquito 3.
bockrossa 4. transmission1 5. pedro's fever 6. struggles n hustles 7. conscious girl 8. back alley music 9. how the west was lost 10 . drifter 11. at the spot 12. transmission2 13. long haul home 決して新しいことをするわけでもなく。 それは彼 らの真摯な日常への接続。 さあ、板を持って街へ 出よう。 [続きを読む]
|
- 2008/04/07 21:34Jim O'Rourke 『みず の ない うみ』
- Jim O'Rourke 『みず の ない うみ』1. みず の ない うみ(オリジナル・ヴァージョン) 2. みず の ない うみ(ライヴ・ヴァージョン) 最近車の中ではもっぱらジムで、『ユリイカ』かこれ。 すべて等価。 ... [続きを読む]
|
- 2008/04/01 00:06no title
- 周りの人たちには驚かれるのだけれど、僕は本は併読派で、だいたい常時少なくとも四冊くらいは同時進行している。元来の飽き性というわけではなくて、流動的ということでもなく、ただ単に朝食はパンで、昼は麺でも、夜は米が良い(!)というようなベクトルで、朝は音響で、昼はJ-POPで夜はブレイクビーツというような、というと嘘臭いけど、つまりそういうことなのだ。 ちなみに今は、・保坂和志 『季節の記憶』 (五回目)・円 ... [続きを読む]
|
- 2008/03/23 20:20pole 『steingarten』
- pole 『steingarten』1. Warum 2. Winkelstreben 3. Sylvenstein
4. Sch ner Land 5. M dchen 6. Achterbahn 7. D sseldorf 8. Jungs 9 . Pferd スケープ主宰のステファン・ベトケによる 、音響、ダブ、ミニマル、ノイズ、グリッチ…。あ る意味で不確定要素の集合とも言えるその佇まいは 意外なほどに纏まりを見せている。決して驚きでは ないそのカタチは、なんだか90年代末の、一連の発展 への遡行を思わせる ... [続きを読む]
|
- 2008/03/23 20:03Jim O'Rourke 『Corona - Tokyo Realization』
- Jim O'Rourke 『Corona - Tokyo Realization』1. ピアニストのためのコロナ 東京リアリゼーション 1 2. ピアニストのためのコロナ 東京リアリゼーション 2 武満徹が描いた図形譜面『ピアニストのためのコロナ』をジム・オルークが演奏。 非常に難解、でありながらその解答に一切の自由を許さない、というと憚られるけれど、世に散逸する<音楽>のその現在/行方に注がれるひとつの実験と評するには、あまりにも直接 [続きを読む]
|
- 2008/03/23 19:08Ryuichi Sakamoto 『koko』
- Ryuichi Sakamoto 『koko』1. koko 2. ropa 3. dancing in the sky 年賀状のCMに使われたタイトルソング『koko』もさることながら、やはりフェネスからの変遷たるノイズをちりばめた二曲目『ropa』には胸騒ぎ必至。 いつまでもぼくらは完全に教授萌え。 [続きを読む]
|
- 2008/03/13 20:37Fennesz 『Endless Summer』
- Fennesz 『Endless Summer』1. Made in Hong Kong 2. Endless Summe
r 3. Year in a Minute 4. Caecilia 5. Got to Move On 6. Shisheido 7. Before I Leave 8. Happy Audio 9. Badminton Girl 10. Endless 2001年に発表された『Endless Summer』のリマスタリング 盤。 現時点における、エレクトロニカの最重要作 品とされ、たびたび「『エンドレス・サマー』以降 」、「ポスト・エンドレス・サマー」な ... [続きを読む]
|
|
|
- 2008/03/08 23:46吉田秋生 『ラヴァーズ・キス』
- 吉田秋生 『ラヴァーズ・キス』 傑作。腐女子を置き去りにする純真(?)物語。 鎌倉萌えする方にもお勧め。江ノ電、稲村、長谷、極楽寺。あなたとわたし、きみとぼく。 谷戸の緑と蒼穹のコントラストが<恋>を彩る。 ... [続きを読む]
|