- 2008/05/12 08:55hanging gardens 10-3
- 「ああ・・・まだやってるんだな、呼んでくるからオマエはここで待ってろ、先輩、いいですか?」「いいですよ、はい、こっちにおいで、順也君」「んんっ!いいっ、俺も道場に行くぞ・・っ」 お手伝いさんのフミエさんが見送ってくれて、俺は毛布にグルグル巻きにされ、翔也兄さんに抱えて貰って、離れから母屋の道場の見える位置まで来た。 見える大きな道場の格子の嵌った窓からは、まだ明るい光が漏れていて、中には人の気 [続きを読む]
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- 2008/05/11 21:02LOVE RING 17
- 「ユウキィ?」 二人のいるベッド代わりのマットレスは広い。 こっちの端に二人でいたのに、あっちの端まで転がっていったユウキを、俺は慌てて追いかけた。 歩き辛いマットレスの上を横切って、蹲るユウキの背中にギュウッと抱きつくと、しばらく後に、ユウキが俺を背中に乗せたまま起き上がる。「俺が可愛くて心配だからリングを作るのか?」どうしてってそりゃ・・・と言った後に言ったのだからそれが理由なのだろうか [続きを読む]
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- 2008/05/11 12:01hanging gardens 10-2
- 「嫌ぁ・・・西原が一緒じゃないと帰らないぃ・・・西原ぁ・・・西原ぁ・・ぁ!」「ははは・・・みるみる元気になりましたね」「先輩っ、何を悠長に笑ってんだよっ、どうすんだよっ、これどうすんだっ?!」「もう、そんなの、優希君を呼んでくればいい事に決まっているでしょう?翔也君、呼んで来てっ」「また俺かよっ!?」「ふえぇぇ・・っ・西原ぁ・・・西原ぁ・・・西原ぁ・・」「うわっ!分った、分ったよっ、呼んでく [続きを読む]
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- 2008/05/10 20:58LOVE RING 16
- 「どうして、どうしてもなんだ?」 俺がこんなに嫌がっても、ユウキが『もういいよ』と言ってくれないのは初めてだったので、俺は抱き締められたままその理由を聞いてみる。 きっとそうしなければならない凄い理由がある筈だった。 するとユウキは、俺を腕から離してから、「どうしてって・・そりゃ」と呟いてこちらをジッと見詰めるのだった。「ん?」 その目が余りに真剣で何かを言いたそうなので、俺もジッと見詰め返 [続きを読む]
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- 2008/05/10 11:04hanging gardens 10-1
- 「・・ん・・・・」「良かった、順也ちゃんっ、目が覚めたのねっ、翔也君っ、三都葉先生っ、順也ちゃんが目を覚ましましたわっ」「本当か?おいっ、順也、大丈夫か?」「ああ、良かった、順也君、気分はどうですか?」「んん・・・桜子・・姉さん・・翔也・・兄さん・・・・前に家に来たお医者さん・・」「ははは・・良く覚えていますね、気分は悪くないですか?」「ん・・気持ち・・悪くは・・ない・・でも、頭が痛い・・・ [続きを読む]
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- 2008/05/09 22:03LOVE RING 15
- 今日、ユウキとエッチが出来ないのも、明日の検査の為らしい。 明日の検査では、俺がユウキを受け入れる場所も、知らない人から沢山調べられてしまうのだ。「ユウキィ・・・俺、やっぱり明日は行きたくない・・・まっしろとここで遊んでたい・・」 一度は行くと約束したのに、それを破るのは悪い事だ。それは俺だってちゃんと分っている。 でも、ユウキに抱き締めて貰って涙は引っ込んだけれど、聞かされた検査を受ける [続きを読む]
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- 2008/05/09 07:53hanging gardens 9-7
- 「俺もお父さんと同じなんだよ、自分の事はともかく、翔也や順也がこの世にいるのは御家元のお陰なんだと思うと、腹が立つ事があってもこの家や御家元の事を見限れないんだ・・でも、それで優希や桜子さんにまで心配を掛けてしまって凄く反省している、桜子さんの事では順也にも叱られてしまったし、これからは考えないとな」 史也の話が終わった頃に道場に呼ばれて、部屋から出ようとしたら、後ろに立つ智也がそう言った。その ... [続きを読む]
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- 2008/05/08 20:06LOVE RING 14
- 「ふえぇぇ・・・っ」「わぁっ、お願いだから泣かないでっ!ジュンヤッっ、ほら見ろ!アレンッっ、だから俺は嫌だったんだぁ!」 明日、俺のリングを作る為に、それを作ってくれる職人さんのところに出掛ける。 膝に乗った俺にユウキが話してくれたのはそこで俺が受ける検査の事で、その内容を聞いて俺は泣きそうになってしまった。 それを見たユウキが慌てて俺を抱き締めてくれる。 そして、アレン・マリーさんに文句を [続きを読む]
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- 2008/05/08 07:49hanging gardens 9-6
- 「おまたせしました」 上半身裸の西原が道場に入って行くと、こちらを注目したそこにいる人間全員がどよめく。 理由はどうも、史也達同様に、露出している半身に感心したせいらしい。 「きゃーーーー!ミロのヴィーナスみたいだわっ」「阿呆ぉ〜、あれはお姉ちゃんの彫刻だっぺぇ」「兄貴ぃ、シャッターチャンスっす、写メ撮ってもいいっすかっ!」 相変わらずアホみたいに騒ぐ外国人達はともかく、「困ったなぁ、おじ [続きを読む]
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- 2008/05/07 07:07LOVE RING 13
- 「んにぁ・・・」「よしよし、恐かったな、まっしろ」 アレン・マリーさんに返して貰って、俺は膝にまっしろを乗っけた。 小さな手触りの良い頭を撫でると気持ち良さそうに目を細め、ペロリとその手を舐めてくれる。そしてもう2・3度撫でると、安心したようにクルリと丸まって目を閉じてしまった。「よしよし、恐かったな、ジュンヤとまっしろ」 そうする俺の頭を今度はユウキが撫でてくれる。「恐いで結構、まっしろ ... [続きを読む]
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- 2008/05/06 16:51hanging gardens 9-5
- 意味も理由も不明だがが、道着を脱いで演舞を披露する。 鷹也の言葉に『やります』とは言ったが、興味津々で見られている前で脱ぐのも、増してや鷹也に脱ぐのを手伝って貰うのもまっぴらだったので、西原は一端道場の外に出た。「優希君、ありがとうもう十分だよ、何も優希君がそこまでするは無いんだから止めてください」「優希、鷹也さんは病気なんだって判っているだろう?言う事全部にまともに取りあってどうする?」 [続きを読む]
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- 2008/05/05 23:03LOVE RING 12
- ・ ・・と、したら、ヒョイッとアレン・マリーさんに横から取られてしまった。「ああっ、まっしろぉ」「は?何ですか、それは?」「まっしろ?それが雪豹の名前?ジュンヤ、もう付けたの?」「そうだぞっ、アレン・マリーさん、まっしろ返してくれよなっ」 積もったばかりの雪みたいに、空に浮かぶ雲みたいに、真っ白いからまっしろ。「まっしろ・・・でいいの?」「それは・・・聞かれた時に大使に説明し辛いですね」 [続きを読む]
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- 2008/05/05 08:25hanging gardens 9-4
- 『キャーーーッ!ストリップッ、早く脱いでぇーー!』『本当にやってくれるっぺ?何でもリクエストしてみるもんだなぁ〜』『兄貴っ、写メ撮って親分に送りましょうぜっ!』 アホなフランス人達がアホな事をわぁわぁ言っている。 何で演舞の披露で道着を脱がなければいけないのか? その事も訳が分らなくて唖然としてしまうけれど、それより何よりもう一度と言われたのがショックだった。 止められて下ろしてしまった刀を [続きを読む]
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- 2008/05/04 20:28LOVE RING 11
- ベリーブルーは王様が飼っている『雪豹』だ。 俺と同じくらいに大きくて、全身がどこもかしこも真っ白で、信じられない位に手触りが柔らかくて、寝そべっているベリーブルーに顔を埋めて一緒に寝ると、本当に本当に気持ちが良い。 しかも、とても人懐っこくて、手を出すと大きな舌でペロペロと撫でてくれるのが、凄く可愛かった。「俺も同じのが欲しいぞっ」 でも、いくら可愛くても王様のところに遊びに行かなければ会え [続きを読む]
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- 2008/05/04 10:37hanging gardens 9-3
- 上段に構えた剣を足を踏み出しながら斜めに振り下ろし、床に方膝をつく。 その体勢でゆっくりと剣の刃を返して、身体の反対側で下段に構え、振り下ろしたのと反対の方向に切り上げる。 次に付いた膝を持ち上げて立ち上がり、刀を正眼の構えに構え直す。 演舞を始めて15分。 そろそろ半分を過ぎる辺りまで来たあたりで、西原の全身は汗にまみれていた。 空調が効いている道場の中で、額から、首筋から、背中から汗が [続きを読む]
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- 2008/05/03 19:52hanging gardens 9-2
- ―――うーーーん・・・フランスの政府関係者? この愉快な言葉が分らないとは言え、何でこんな人達に騙されるのか。 正座していた床から刀を持って立ち上がりながら、西原は騙された張本人の鷹也とそれを後押ししたらしい、取り巻きの師範という人達を信じられない気持ちで見詰めた。 3人とも一応スーツらしきものを着ているけれど、安物だと一目で分ってサイズも微妙に合ってない し、態度も落ち着きが無く品性のカケラも... [続きを読む]
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- 2008/05/03 09:34LOVE RING 10
- 「何が入っているんだっ?」 鳴き声に続いてガリガリとバスケットを引っ掻く音が聞こえる。 ドキドキして俺が手を伸ばすと、「まだ駄目ですよっ」 アレン・マリーさんは、サッとバスケットを引っ込めてしまう。「んん〜〜っ、見たいぞっ!」「ユウキ様のお話が終わるまではお預けですっ」「ユウキィ?」 俺がいくらお願いしても、ユウキと違ってアレン・マリーさんは駄目という事は絶対に駄目なままだ。 なので、ア [続きを読む]
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- 2008/05/02 20:59LOVE RING 9
- 俺とユウキが今いる夏用の寝室は、屋敷の一番上の階にあって、風通しが良い様にグルリと柱に囲まれているだけで回りに壁は無い。 なので、見渡す様に広いこの階にいるのも俺とユウキだけで、ユウキが呼ぶと階下に繋がる階段の下から「ただ今お呼びしてきます」と、そこに何時も控えている召使さんの声がした。しばらくすると、「失礼します」とやっぱり階下から声がして、この家の召使のアレン・マリーさんが、階 段を上って [続きを読む]
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- 2008/05/02 08:04hanging gardens 9-1
- 「始めまして、西原優希です、本日は遠い場所から遥々お越し頂きありがとうございました」 夜の11時に煌々と明るい新古心流の広い道場。 その中心に一人で正座し、深々と下げた頭を上げた西原は、膝に手を置き、背筋をピンと伸ばし、声を張ってそう言った。 正座した目の前には、演舞で使う真剣の模造刀が鞘に仕舞われ置かれていて、上げた視線の先には、さっき西原や桜子が壁際で順也の稽古を見学する時に座っていたパイ [続きを読む]
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- 2008/05/01 08:10hanging gardens 8-4
- 「優希君」「はい」 名前を呼ばれて西原も正座した背筋を伸ばす。 わざわざ話しって何だろう? まさか、自分と順也の関係について何かを言われるのだろうか? つい一ヶ月ほど前、大切な息子さんを泣き落としで手篭めにしてしまいました。 決して清廉潔白ではない自分の行いを思い出して、西原が状況も弁えずビクドキしていると、「順也があんな可哀想な目に合っているのに、何でもっと怒らないんだと・・・優希君の目 [続きを読む]
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- 2008/04/30 21:30LOVE RING 8
- 「何で何も出来ないんだ?俺はパジャマなんか着たくないぞっ」 着せ掛けてくれようとするパジャマを振り払って、そう言いながらジッとユウキを見詰めると、ユウキは滅茶苦茶に困った顔をして、でも、じっとこちらを見詰め返してくる。 大好きな優しい金色の瞳に見詰められて俺はドキドキしてしまうけれど、このまま何もしないで寝てしまうのは絶対に嫌だったので、頑張って怒った顔を崩さないようにした。 ユウキは俺の怒っ [続きを読む]
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- 2008/04/30 08:16hanging gardens 8-3
- ああ・・時間が無い 道場へ渡る廊下のすぐ傍にある広い和室の一室。「私が先に行って御挨拶をして来ます」 そう言い、待っていた秘書の田淵と家元が出て行って、史也と智也との3人で部屋に残された西原は、畳みの上だけれどストレッチを始めた。 そんなにキチンとした物を見せる必要は無いとは分っているけれど、これから重い模造刀を振るのだし、順也の代理なのだから無様な姿は見せたくない。 ホコリが立つと悪いの ... [続きを読む]
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- 2008/04/29 09:54LOVE RING 7
- ―――ハラリ・・ 腰紐を解くと一枚布のパジャマが肌蹴て、ユウキの視線の前で俺の上半身はあっと言う間に裸になった。 すると、それを見たユウキは驚いた様に金色の目を大きくする。「困ったジュンヤだね」 何時ものユウキならちょっと困った顔でそう言いながら、でも自分の望む通りに優しい手で身体を触ってくれる筈だった。 全身にキスをして、特別に気もち良い場所は指と舌で撫でてくれて、俺が気持ち良過ぎて変になりそ [続きを読む]
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- 2008/04/28 22:06hanging gardens 8-2
- 「ちょっと行って来るからね、順也」 鷹也から智也の携帯に着信があった20分後、西原は借り物の新古心流の緋色の道着に身を包んで、まだ変わらずに眠っている順也に向かいそう囁いた。 鷹也からの電話で、「順也か優希のどちらか」と指名されて、順也は絶対に無理だから、もう一人名前が出た西原が、道場に演舞を披露行く事になったのだ。「優希が行く事はないんだよ、この家や鷹也さんの事と優希は関係ないんだから」「順 ... [続きを読む]
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- 2008/04/27 00:15LOVE RING 6
- 「・・ぁ・・・ふぅ・・」 長くてクラクラするユウキのキスが唇から離れて、俺は苦しい息を整える為に一生懸命に深呼吸をした。圧し掛かってくるユウキの逞しい身体かピタリと全身に密着して、身体中が熱い。「ユゥ・・キィ・・」 俺は早くキスの次にする事をして欲しくて、整いきらない呼吸の中でユウキの名前を呼んで、自分のパジャマの腰紐に手を掛けた。 俺が今住んでいるドーリスの都は、一年で一番暑い夏の季節だっ [続きを読む]
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