- 2008/04/23 13:39積み桜
- もつれたる霧の奥より積み桜 四季折々の花にはそれぞれの風情があり、俳人は花に託して多彩な季語を生んだ。季語の中に俳人が仮託した人生の諸相がエッセン... [続きを読む]
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- 2008/04/04 14:28桜
- 梅の香りを先兵に、ようやく春の気配が濃厚になってくる。冬が長ければ長いほど、春を待つおもいはひとしおである。桜前線の北上に胸を躍らせながら、商店... [続きを読む]
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- 2008/03/12 14:30おたまじゃくし
- 五線紙に戦闘モードの蝌蚪(かと)泳ぎ 俳句に配する写真はシャッターチャンスを逸したとおもってもあきらめてはならない。カメラの充電が遅れてチャンスを... [続きを読む]
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- 2008/02/18 11:30竹林
- 竹林に葉擦(はず)れも絶えて雪止まず 近くに小さな竹林がある。その中央に足を運ぶと、けっこう鬱蒼としていて、林相が深い。梢の上の方を風が吹き渡り、... [続きを読む]
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- 2008/02/02 13:10加藤郁乎賞受賞の言葉
- 加藤郁乎賞の受賞は望外の喜びである。受賞対象が『小説道場』であることも新鮮な衝撃であった。『小説道場』は私の四十余年の作家生活の総括としてかなり... [続きを読む]
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- 2008/01/21 16:47寒椿
- 凛として木枯らしに立つ寒椿 木枯しの季節は花にとって受難期である。風に水分をさらわれ、せっかくの花びらをむしり取られる。花は風よりも、光や霧雨や朧... [続きを読む]
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- 2008/01/09 16:29冬木立
- あきらめて楽しくもあり冬木立 冬になると、木立は葉を落として見通しがよくなる。かなり欝蒼(うっそう)としていた森も、葉の衣装を落として裸木になって... [続きを読む]
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- 2007/12/31 15:00除夜の鐘
- 撞くほどに煩悩増すや除夜の鐘 紅白」が終わり、町や集落の諸寺から除夜の鐘が鳴り始める。その鐘の音に耳を傾けながら、ああ、今年も逝くのだなと感慨を新... [続きを読む]
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- 2007/12/24 15:59冬の街
- 人生を集めて燃ゆる街の炬火 大都会の夜景はどんなに審美眼のない人にも美しく映える。都会の負の要素のような悪徳や、犯罪や、腐蝕や、諸公害など、すべて... [続きを読む]
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- 2007/12/10 11:14アパート
- 世を忍ぶ花もあるらし路地の奥 散歩コースに、一見、無住のような荒廃したアパートがある、屋根は破れ、壁はひび割れ、染みた雨水が縞(しま)を描いている... [続きを読む]
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- 2007/11/30 11:02日向猫
- 日向猫起こさぬままに墓参り 墓石の上に野良猫がぬくぬくと日向ぼっこをしながら眠っていた。陽の光が墓石を適当に温め、猫にとってはまことに恰好の昼寝場... [続きを読む]
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- 2007/11/19 14:19山影
- 山影の霞む距離まで形見分け 若き日の山仲間の訃報を聞く年齢になった。圧倒的なスタミナと、豊かな山歴を誇った山仲間の意外な訃報に、しばし荘然として立... [続きを読む]
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- 2007/11/12 10:30最後の珈琲
- 客去りてラストカップや秋の暮 多年行きつけのカフェが閉店することになった。私の気に入りの苦み系炭火焙煎のコーヒーと、コーヒー色に統一した落ち着いた... [続きを読む]
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- 2007/10/30 10:58写真俳句による人生の記録
- 記録手段には、まず絵や彫刻があり、言葉が生まれ、言葉から文字を派生して、カメラやテープの発明により映像と音のコピーが可能になった。文字や絵は記録... [続きを読む]
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- 2007/10/19 13:54シャッターチャンス
- 写真は一瞬のシャッターチャンスによって決まる。チャンスを逃せば、どんな名場面も凡景になってしまう。シャッターチャンスを逃さぬためには、手軽で扱い... [続きを読む]
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- 2007/10/12 14:16カメラと私
- 写真によって、人は過去を影像として保存できるようになった。文章や絵には主観や虚構が入り、強調やデフォルメが加えられるが、影像には写真技術によって... [続きを読む]
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- 2007/10/03 17:49水
- 美しい風景を構成する三大要素は、水と緑と山であるといわれる。この三要素のどの一つを欠いても風景は、単調に、寂しく、あるいは荒涼として見える。 三... [続きを読む]
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- 2007/09/19 13:59山
- 二十代から三十代にかけて、しきりに山に登った。当時は百名山ブームはなく、好きな山に何度も登った。百名山は狙わなければ絶対に達成できない。それでも... [続きを読む]
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- 2007/09/05 11:59俳句と動物
- 動物は植物と並んで、季語の主役級である。デジカメ片手に散歩途上、お馴染みの野良猫に出逢うとほっとする。毎度お馴染みの野良であっても、その都度ちが... [続きを読む]
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- 2007/08/26 17:04空
- ただなにもない空は、この世界にはない。雲があり、風が走り、かなたを地平線や水平線が限り、朝陽や夕陽が彩り、雨が地上を濡らし、夜には月や星が輝く。... [続きを読む]
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- 2007/08/17 11:02俳句と人
- 小説の主人公が人であるように、俳句の主人公も人が多い。四季を表わす季語は自然現象、動・植物が多いが、やはり人間の従者として扱われている。季語は、... [続きを読む]
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- 2007/07/31 15:47俳句と旅
- 目的のない旅に出たい。雲の行方を追うような、風の吹くまま気の向くまま、そんな旅を若いころはした。時間は充分にあったが、旅費は心細い。リュックサッ... [続きを読む]
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- 2007/07/23 11:54味奥
- 俳句における食は、花鳥風月に次ぐ位置を占める。あるいは動・植物を圧倒しているかもしれない。俳句に登場する食を見る限り、俳人はグルメであったようで... [続きを読む]
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- 2007/07/13 16:35抽象と具体化のサンプル
- 私は街が好きである。特に人間の体臭が濃厚にわだかまっているような街が好きだ。空気に小さな塵(ちり)一つ浮かんでいないような大自然もよいが、休日、... [続きを読む]
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- 2007/07/07 17:16喫茶店
- 客去りて花びらのある席を取り 行きつけのカフェでうまいコーヒーを一喫する。人生の至福の瞬間である。私にとってうまいコーヒーとは、苦み系の煎りの濃い... [続きを読む]
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