紫龍貫太郎健虎翁 さん

紫龍貫太郎健虎翁さん: なごみ〜和
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プロフィール

ハンドル名紫龍貫太郎健虎翁 さん
ブログタイトルなごみ〜和
サイト紹介文日記と言うより思い出や
気が付いたことを、時々upしてます。
参加カテゴリー
更新頻度(2年)情報提供685回 / 423日(平均11.3回/週) - 参加 2007/10/15 21:12

紫龍貫太郎健虎翁 さんのブログ記事

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  • 2008/12/01 21:06第三章 未完の戦士(7)
  • 数日した、ある日の夜明け前。まだ、寝静まっている、流山村の狭い道を一頭の馬が軽快な足音とともに駆けていく。馬上に居るのは、楓だった。昨日の夕刻から始まった政吉と佳代の婚礼は先程まで行われていた。長流屋の番頭と大工の親方の娘とあって、それは盛大に執り行われた。当初、当事者の意向で質素な身内だけの婚礼のつもりが次から次へとやってくる祝いの客を無下に追い返すわけにもいかず、接待しているうちに段々と増え始... [続きを読む]
  • 2008/12/01 21:01第三章 未完の戦士(6)
  • 「うむ、実はね麗姿隊の皆が住んでいた流衛館のことなんだが、 先にここに訪れた三兄弟を皮切りに次々と流衛館に訪れる人が多いらしくてね。麗姿隊の野田橋での戦いの噂を聞いて、一目、彼女達を見てみたいとやってくる人達が後を絶たないのだよ。ものめずらしさで尋ねてこられても困るのだが、その中に混じってどうも彼女達の身内と思われる人達がやってきているようなのだよ。戦火の混乱の中で離散して亡くなったと思われた彼女... [続きを読む]
  • 2008/12/01 20:33第三章 未完の戦士(5)
  • 「親方、親方、もったいない、どうか頭をあげておくんなさい。 頭をさげなきゃならないのは私の方です。小僧のときから何かと面倒をみていただき、いつも感謝しておりました。そんな、おいらが親方の一番大事なものを、取り上げようとしている。親方、佳代さんは大事にします。きっと日の本一の幸せ者にしてみせます。それよりも私はすでに、日の本一の幸せ者で御座います。」政吉は深々と頭を下げた。佳代は勿論のこと、同席した... [続きを読む]
  • 2008/11/30 21:57第三章 未完の戦士(4)
  • 「さて、本題に入りましょうか。」と精衛門が政吉の方へ向き直った。「佳代さん、私の女房に、なってください。」(政吉)いきなりの政吉の言葉に一同は唖然とした。「政吉、政吉さん、あんた、なんで、どうして。」(精衛門)「旦那さま、いくら鈍感の私でも、これだけお膳立てをしていただければ・・・・私などめったにあがることのない座敷に呼ばれ、そこには佳代さんがいる。何の話しかぐらい見当はつきます。常々、佳代さんが... [続きを読む]
  • 2008/11/30 21:52第三章 未完の戦士(3)
  • 「政吉ってか、佳代が政吉に惚れてるってか。こりゃいいや。政吉なら申し分ねぇよ。 あいつのことなら長流屋さんに奉公にきたときからよく知ってる。おとなしくてちょっとたよりないと思っていたが、ほれっ、精衛門さん、いつだったかなぁ、おいらのところの仙吉がお侍の鞘に触れたとか触れないとかで無礼討ちになるところを助けてくれたことがあったね。あの時は逆に侍を伸しちゃったもんで、大騒ぎになって精衛門さんと俺とで謝... [続きを読む]
  • 2008/11/30 21:49第三章 未完の戦士(2)
  • 川の流れや、川で跳ねる魚のことや、川のほとりに咲く花の事などを話は尽きない。そんな折、佳代が一大決心をしたような顔つきで楓の顔をみた。「どうしたの、佳代さん。そんな怖い顔をして。」佳代が楓に告白をした。「楓ちゃん、手代の政吉さんの事だけど・・・・・」(佳代)「えっ!?政吉さん?政吉さんが、どうかしたの。」(楓)「うん、あの、えーと、どうしようかな、困ったな、うん、えーと」(佳代)「政吉さんが、佳代... [続きを読む]
  • 2008/11/29 22:08第三章 未完の戦士(1)
  • 「政吉さん、政吉さんはいるかい。」いつになく大きな声で手代の政吉を呼ぶ精衛門の声がする。「はい、旦那様。なにか御用でございますか。」政吉は納屋のほうから、あわててやってきた。「おう、おう政吉さん、ちょっと奥まできてはくれまいか。」手代の政吉に対して丁寧な言葉を選んで同意を求めた。この時代はまだ奉公人に対して主人は絶対であり、奉公人に対して同意を求めることなどなかった。奥に通された政吉は驚く。そこに... [続きを読む]
  • 2008/11/29 17:30干し柿
  • ちょっと雨に降られて濡れたりしましたが順調に仕上がっていきます。3割がた干しあがってます。今回も正月に間に合いそうです。千葉の寒風は有名ですが、この寒風が干柿には最高です。前回の柿は結局親指ぐらいの大きさになって、近所の子供たちのおやつになってしまいました。今度の大きいほうは、その子達の親が狙っている模様です。... [続きを読む]
  • 2008/11/28 23:35第二章 決戦・宇都宮城(28)
  • そして、土方、大鳥軍は幕末史上、最大の激戦地となり新政府の怒りを一身に受けた会津へ、あくなき戦いを続けるのである。麗姿隊もこれに続く。一人の隊士を無くした悲しみはぬぐう事はできない。その悲しみを胸に秘めて、それを乗り越えていかなければならない。死ぬ事よりも生きる事の難しさと直面しながら生きる。命の重さを感じながら、決して無駄に生きることのない人生をこれから選んでいかなければならない。人の生き方に間... [続きを読む]
  • 2008/11/27 22:36第二章 決戦・宇都宮城(27)
  • 先ほどまでひっそりと静かだった宇都宮の街があちらこちらと炎に包まれている.。炎は段々と広がりをみせ、勢いを増しているようにも見える。「やられた・・・・・」土方、大鳥が同時にいってお互い顔を見合わせた。「大鳥さん、この城、棄てるしかないな。」土方が静かに言った。「うむっ。街を焼かれては、この城、何の役にもたたん。まぁ、遅かれ早かれ城は棄てねばならんと思っていたが。こうなっては政府軍を迎え撃つにしても... [続きを読む]
  • 2008/11/27 22:32第二章 決戦・宇都宮城(26)
  • 土方軍は宇都宮城奪取に成功した。あとは、前線で戦っている、大鳥隊の動向次第では、城守護隊を編成して大鳥隊の応援に行く必要がある。すぐさま、土方は守護隊の編成にとりかかった。立川を隊長に五百人程と麗姿隊を残し応援隊を編成した。しかし、程なくして大鳥隊からの伝令で宇都宮軍を打ち破り宇都宮城に向かうとの報がはいる。城が落ちたことと藩主逃走との知らせを受けた宇都宮軍は帰る場所が無くなり、藩主もいないとあっ... [続きを読む]
  • 2008/11/27 22:28第二章 決戦・宇都宮城(25)
  • 四人は地擦の構えから一気に両の腕をのばした。隼人の大刀と侑里の脇差が、侑里の大刀が朱璃の脇差と、それぞれが同じかたちでかさなった。火花が雷鳴となって轟いた。                          敵の気が四天王に向けられた、瞬間!四天王の廻りを取り囲んでいた数十人の敵兵が断末魔の悲鳴をあげて倒れていく。そこには、戦場とはいえ地獄の絵図が繰り広げられていた。敵も、味方も、恐怖に落とし入れ... [続きを読む]
  • 2008/11/25 22:37第二章 決戦・宇都宮城(24)
  • 南門に馬に乗った土方が姿をみせた。脇には、忍が控えていて、廻りを白狐隊が、周囲に目を配りながら土方の護衛にあたっている。大門を入ると直に誄の姿が目に入った。「ごくろう」土方は、誄に声をかけた。そのとき、誄の陰に見え隠れする隊服に気がついた。忍も、白狐隊の朱璃も同様に気がついた。そして、そこに横たわる血の気のない、少女の顔を見たとき三人は驚愕の顔をした。三人の顔から血の気がひいた。「こっ、これは」土... [続きを読む]
  • 2008/11/25 22:27第二章 決戦・宇都宮城(23)
  • 隼人と亜繰の目には涙はなかった。先頭にたった二人の後ろ姿の羽織を見て皆が驚いた。その背にある誠の文字に向かってにじんだ緒の無念の血がまるで紅蓮の炎のごとく燃えあがっているように見える。                            「誄、あなたは緒のそばにいてあげて、後からくる土方さんや忍様に事の成り行きを話してあげて。それから緒に私の羽織をかけてあげて、緒は・・・とっても・・とっても寂し... [続きを読む]
  • 2008/11/25 22:23第二章 決戦・宇都宮城(22)
  • そんな時も、敵は彼女達に向かって押し寄せてくる。開放された小門から赤炎隊が一斉に飛び込んでくる。「亜繰っ!!」隼人の声が鳴り響く。それに応えようとした亜繰の声は声にならなかった。なにか、あったと読み取って亜繰の視線の先を見た。小門の左手をみた隼人は愕然とした。そこには、おびただしい血の海の中に苦しみうごめく緒の姿があった。「大門を開けて!!」隼人の叫びに麻里と羽月がすぐに呼応した。大門は開放された... [続きを読む]
  • 2008/11/24 19:57第二章 決戦・宇都宮城(21)
  • 夜が明ける前に、野営地を出立した土方軍は北門と南門の近くまで来ていた。外にいた門番は城中に逃げ込んでいた。それをみても城中の狼狽ぶりは、外にいてもよく分かる。指揮系統が全くと言っていいほど機能していない。あとは、火柱が上がるのを待つだけである。南門には赤炎隊、北門には青風隊がそれぞれ先鋒隊として付いた。いつでも、飛び込めるように体勢を整える。鉢金を締めなおし、たすきをかけて、刀帯を確認して時を待っ... [続きを読む]
  • 2008/11/24 19:52第二章 決戦・宇都宮城(20)
  • 柳がひとり火薬庫の前に姿をみせた。案の定、火薬庫は手薄になっていた。大方の兵はこれから戦うというよりは、これから起きることへの不安で火薬庫の警備など何処吹く風で、柳が番兵の前に姿を見せても、最初は何がなんだか分からない様子だった。そのとき、柳が吠えた。「新選組っ!!推参っ!!」そのとき、はじめて我に返った番兵が叫ぼうとした。「てってって・き・しゅっ」敵襲と言おうとしたのだろう。遅かった。番兵が叫ぼ... [続きを読む]
  • 2008/11/24 19:46第二章 決戦・宇都宮城(19)
  • 「それでは、追い立てるわけではありませんが早く、一刻も早く彼女達の元へ行って下さい。お会い成られたら、かならず此処に、流山に戻ってきて下さい。お願いしますよ。」精衛門は哀願ともとれる口調で三人に言った。「かたじけない、それでは馬を拝借します。」そういうと三人は馬にまたがった。「精衛門殿、いずれ必ず、参る!!」三人の乗った馬は闇夜の流山を宇都宮にむかって駆けていった。明け方、城中の動きが激しくなった... [続きを読む]
  • 2008/11/24 12:00第二章 決戦・宇都宮城(18)
  • それは、黒編み笠の三兄弟だった。悲壮感はない、無言ではあるが、晴れやかな顔をしている。闇夜の静けさの中を三頭の馬が駆けていく。夕刻、長流屋を訪れ精衛門と話をしていた三人である。彼らは、少し前まで長流屋にいた。そして、彼らの探し人は、長流屋に少し前まで滞在していた。精衛門の話によれば探し人は元気でいたらしい。だが、今は戦地に赴いているという。お互いの紹介をした後、事の真相を聞いた精衛門は相好を崩して... [続きを読む]
  • 2008/11/24 11:55第二章 決戦・宇都宮城(17)
  • 「土方さん、それなら大丈夫だ。」横から口を挟んだのは斉藤一だった。「私も、土方さんや立川さんと同じように彼女達を見てきたが、この子達は教え書や覚書で戦いをしていない。どちらかというと戦い方を体で覚えている。かつての土方さんのように感で考えて、今、一番のいい策は何かを瞬時に読み取るんだ。命令で動くのではなく今何をやれば一番効果的かを考えて、それが自分自身に課した自分自身の命令なんだ。そう、自分が自分... [続きを読む]
  • 2008/11/24 11:50第二章 決戦・宇都宮城(16)
  • 「おかしいな、もう、すでに火の手が上がってもいいはずだが。」 土方が心配そうに独り言のように言った。                               土方は少し後悔していた。                            考えてみればまだ年のころ十五歳の子供たちに少し荷が重い指令だったかもしれない。 「忍殿、彼女達が無事であれば良いが。火薬庫の爆破など不守備でも、無傷で帰って... [続きを読む]
  • 2008/11/23 13:31第二章 決戦・宇都宮城(15)
  • 十人ほどはいるだろうか。飛び出して彼らを斬ることは、た易いが騒ぎになっては元も子もない。六人はそこで相談する。                         「亜繰、どうする。あいつら斬るのは、難しい事じゃないけど、「そうだね、みんな聞いて。まず、明日の日の出を待って土方軍が北門と南門から突入してくるよね。      私たちの役目はこの火薬庫を爆破する事だけど、今、爆破してもあまり意味がないわ。... [続きを読む]
  • 2008/11/23 13:26第二章 決戦・宇都宮城(14)
  • 他の子達もそうであるように、柳もやはりだんだら模様の羽織が好きだった。      彼女は羽織を着るとき袖を通さず肩掛けに来て黒髪をなびかせ、口にはいつもその辺でつまみとった草を咥えていて、それが青草だったり枯れ草だったりと四季によってちがっていた。                                     すこし、前かがみでゆっくり歩くのが好きだった。現代風に言えばクールガイパホーマ... [続きを読む]
  • 2008/11/23 13:22第二章 決戦・宇都宮城(13)
  • 土方軍はさほどの犠牲も無く南北の門を打ち破り場内に攻め入る事が出来た。      その裏にはまたしても麗姿隊の活躍があった。                   いくら土方軍に精鋭がそろっていても、宇都宮藩が大鳥隊にてこずっていたとしても一藩相手にそう易々と城を盗られることはないだろう。                 昨夜の作戦会議の折、亜繰に再び忍者隊を編成するよう命令が下った。      ... [続きを読む]
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