- 2008/05/12 13:07蒼鬼 -204-
- 祈祷師たちを嘲笑う鬼の言う通り、誰一人として鬼を追い払うことが出来なかった。そして、明子はそのままずっと鬼に陵辱され続け、今やほとんど正気を失っ... [続きを読む]
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- 2008/05/01 17:22蒼鬼 -203-
- 文徳帝の死によって、すぐさま東宮であった惟仁親王が即位し、清和帝となった。それに伴って、新帝の母である明子も従一位を賜り国母となった。 良房の長... [続きを読む]
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- 2008/04/28 13:48蒼鬼 -202-
- 庭先から、濃厚な梅の花の香りが漂ってくる。 夜の闇に姿は見えないが、その香りは確かに春の訪れを告げていた。だが、梅香を運ぶ風はまだ冷たく、身体ば... [続きを読む]
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- 2008/04/26 12:37蒼鬼 -201-
- 蔵人の悲鳴と物音に驚いて、殿上間から数人の公卿たちが顔を覗かせる。 鬼はその公卿たちの目の前で、さっきまで蔵人が立っていた簀子の上に、悠然と明子... [続きを読む]
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- 2008/04/25 16:36蒼鬼 -200-
- 文徳帝は明子を取り返そうと思わず鬼に飛び掛ろうとしたが、鬼の恐ろしい眼差しに金縛りでもかけられたのか、どんなに身を捩っても指先一つ動かすことが出... [続きを読む]
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- 2008/04/24 11:57蒼鬼 -199-
- だが、その時だ。 どこからか、地の底から響くような低い擦れた笑い声がした。側にあった几帳が小刻みに揺れ、二台の燈台の火がふっと音もなく消える。 ... [続きを読む]
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- 2008/04/23 16:15蒼鬼 -198-
- 文徳帝は明子の手を握り締めたまま、じっと明子の顔を見守っている。明子は長い間文徳帝の顔を見つめていたようだったが、やがて俯くと小さな声で呟いた。... [続きを読む]
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- 2008/04/22 15:16蒼鬼 -197-
- 文徳帝は優しく明子の髪を撫でながら言った。「良房への意地から、私は今までそなたを省みなかった。私がもっとそなたに心を配り自分の側で常にいたわって... [続きを読む]
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- 2008/04/18 11:45蒼鬼 -196-
- 文徳帝は吐き捨てるようにそう言うと、しばらく黙ってしまった。だが、明子が自分をじっと見つめているのに気づくと、優しく視線を戻して、明子を慰めるよ... [続きを読む]
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- 2008/04/17 11:54蒼鬼 -195-
- 文徳帝は憤りに頬を赤く染め、薄い唇を噛みしめながら続けた。「良房の言いなりになったのは、恒貞親王のことだけではない。生まれた時から、私には自分の... [続きを読む]
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- 2008/04/16 13:47蒼鬼 -194-
- 文徳帝の細い目がぎらりと光った。明子はますます肩を落として項垂れた。文徳帝は脇息にもたれ、昔を思い出すような寂しい眼差しで話を続ける。「私は別に... [続きを読む]
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- 2008/04/14 12:46蒼鬼 -193-
- 明子の後姿は、固まったように動かなくなった。文徳帝は優しくも寂しげな色のある眼差しで続けた。「初めて出会った時のことを覚えておるか? 私は今でも... [続きを読む]
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- 2008/04/12 11:24蒼鬼 -192-
- 「主上はお加減が悪いと、父が申しておりましたが」「たいしたことではない。少し寒気がしたり、頭が痛かったりするだけだ」 良房の名を聞くと、文徳帝はい... [続きを読む]
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- 2008/04/11 16:07蒼鬼 -191-
- 夜御殿の中は薄暗かったが、小さな明かりが灯っていて、文徳帝と明子の様子はよく見える。 文徳帝は厚い繧繝縁の畳の上に敷かれた褥の上に起き上がり、肩... [続きを読む]
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- 2008/04/10 12:38蒼鬼 -190-
- 翌朝は清らかに晴れ渡った夏の青空が広がり、明子の久しぶりの外出に相応しい爽やかな陽気だった。 昨夜は幸いなことに鬼が現れなかったせいか、それとも... [続きを読む]
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- 2008/04/08 13:07蒼鬼 -189-
- 「何かあったのでございますか」「いや、今日内裏へ主上のご機嫌伺いに上がった時、主上が是非とも明子を内裏へ連れてくるようにとおっしゃったのだ」「何か... [続きを読む]
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- 2008/04/07 12:25蒼鬼 -188-
- だが、そんな継子の必死の努力も、もう限界に近づいてきたようだ。 月日が経つにつれて鬼はますます明子にのめり込み、最近は夜中ばかりでなく、油断する... [続きを読む]
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- 2008/04/05 16:57蒼鬼 -187-
- そのようにして、もう一年近くが過ぎてしまっただろうか。継子は日々心が休まらず、夜もゆっくり眠ることが出来なくて、すっかりやつれ果ててしまった。 ... [続きを読む]
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- 2008/04/04 12:48蒼鬼 -186-
- 鬼が初めて明子の元へ来た日、夜遅くなって局から明子の部屋へ戻ってきた継子は、開きかけた妻戸の隙間から洩れる光景に愕然とした。そして、そのまま妻戸... [続きを読む]
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- 2008/04/03 11:36蒼鬼 -185-
- そう言うと、明子はふっと気を失ったように褥の上に倒れた。 どうやら、明子は何も覚えていないようだ。だが、鬼と一晩中交わった疲れか、身体はぐったり... [続きを読む]
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- 2008/04/02 12:36蒼鬼 -184-
- 継子は鬼が去ってからも、しばらく身動きすら出来なかった。 ふと気がつくと、辺りには朝の気配が満ちている。ようやく我に返った継子は、いざるようにし... [続きを読む]
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- 2008/03/31 12:25蒼鬼 -183-
- 継子には気の遠くなるような長い時間が過ぎた後、鬼はようやく満足したのか、帳台の中で動きを止めた。明子の方はもはや疲れ果てたのか、褥の上に横たわっ... [続きを読む]
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- 2008/03/29 12:20蒼鬼 -182-
- ぎしり、ぎしりと、褥の軋む音が聞こえてくる。 それに混じって、湿ったような肌の触れ合う音と、責め苛まれてでもいるかように喘ぐか細い声も。低い男の... [続きを読む]
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- 2008/03/28 11:21蒼鬼 -181-
- 男はそっとにじり寄り、几帳の帳を上げて明子に近づくと、手の甲と指先で優しく明子の頬に触れて言った。「何という美しさ。幾夜、この姿を夢に見たことか... [続きを読む]
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- 2008/03/27 13:21蒼鬼 -180-
- 明子は驚いてそれ以上声が出なかった。男は相変わらず床に跪いたまま、囁きを続ける。「あの祈祷の日、仄かに后の姿を垣間見て以来、昼も夜もこの胸のうち... [続きを読む]
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