- 2008/05/11 00:0220 ワキマエル
- 20 ワキマエルがぁ by 聖 ★章弘(akimitsu) 「なるほど、生きてゆくためだろうがよく手入れされている。この辺りの者達は人間ができているようだな」 二人の武士は山々を見回し、戦による害もなく大きく育つ逞しい緑豊かな山に見とれている。 「なになに、ワシら他 ... [続きを読む]
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- 2008/05/04 10:1919 心躍りだす
- 19 心躍りだす by 聖 ★章弘(akimitsu) 若者の少し間の抜けたしゃべりは頼りなさを感じる。 「そこは どれほど歩めばよろしいか。それと少しばかり食べ物を分けていただきたい」 右目の下に 縦に走る傷跡をさすりながら宮田がしゃべる。その言葉に若者はうなづきながら 「この道をゆけばすぐにたどり着くぅ。・・食い物は粗 ... [続きを読む]
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- 2008/04/26 13:3418 笑顔は不安をけす
- 18 笑顔は不安を消す by 聖 ★章弘(akimitsu) ボウは何かに気づいたのか嬉しそうに顔を上げて旅僧を覗き込む。 「旅僧さんは鬼と旅してら、・・あとは・・イナイなぁー。旅僧さんは旅をしていて豪傑を見たことがあるかい。たくさんの世界を見てきたのでしょ・・・オイラは村から出たのははじめてだし・・・。」 「うむ・・・」 旅僧は鼻から息をこぼして返 ... [続きを読む]
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- 2008/04/19 08:2317 大丈夫か・・・おまえは賢い
- 17 だいじょうぶか・・お前は賢い by 聖 ★章弘(akimitsu) 岩の上からヤマンバが飛び降りたとき すでに村人達は背中しか見せていない。宮田と田島が慌てて統率を試みても遅かった。 刀を振り上げ嚇してみても火に油をそそぐだけ 村人達は尚更恐れ上がり その場から逃げていった。 ... [続きを読む]
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- 2008/04/12 22:3316 ものの怪だ
- 16 ものの化だぁっ by 聖 ★章弘(akimitsu) 暗にかえりたいことを伝え 向かいの山を探すことを進める。その話に宮田は『うむ』と 傷をさすり考え込む。 「私もそう考えておりますが・・・」 田島が向かいの山を探すのに賛成する。 宮田は今しばらく考え込み 「うむ・・。細かいことは下の集落にたどり着いてから考 ... [続きを読む]
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- 2008/04/05 08:3315 どうするか・・・・。
- 15 どうするか・・・。 by 聖 ★章弘(akimitsu) 9 鬼を追い ここまで歩いてくると普段鍛えた体力も気力も萎えてくる。百姓たちにしてみれば尚のこと喉元過ぎ去ってしまった危機などに意欲など湧いて来るわけもない、 「よし この尾根で休もう。休み ... [続きを読む]
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- 2008/03/29 14:30 14 選択 決断
- 14 選択 決断 by 聖 ★章弘(akimitsu) 我が身の力で何かを聴きとる。 風が運んできた。 どこかで誰かが騒いでいる様子。 「ざわめきだ・・人が騒いでいるぞ」 般若の眼で辺りを見まわす。 「風はこちらから来る。風に乗って来ているからこっちだ」 風上に般若の眼を向ける。 「あっ・いけないぞ・・あそこにいる ... [続きを読む]
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- 2008/03/23 10:0813 小さな制覇
- 13 ちいさな制覇 by 聖 ★章弘(akimitsu) 弟子は黙り込み 鬼へと視線をむけてみる。鬼は汁をすすり終わり 革でできた袋をゴソゴソと探っている。 弟子の耳へとボウのつぶやきが聞こえてくる。 「・・・あの革の袋・・・人の皮かな・・・。」 考えてもいなかったことをボウが云うので 弟子は旅僧に顔を向け 「大丈夫でしょうか・・」 ポツリと聴いてくみ ... [続きを読む]
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- 2008/03/14 18:4612 知識は無いけど知恵があるのさ
- 12 知識は無いけど 知恵はあるさ by 聖 ★章弘(akimitsu) 村人は けつを叩かれ走り出してみるが 気持ちは身体からずれて置き去りだった。 つかんだ鬼の腕は見ため以上に太かった。 山の麓の明かりと 鬼の腕に驚くのは同時だった 「鬼さんでかいなぁー」 ボウの感心した驚きが闇の中に流れてゆく。 「これ」騒ぐボウへと弟子が小言を云う。 膝 ... [続きを読む]
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- 2008/03/08 14:4211 おっての
- 11 追っ手の by 聖 ★章弘(akimitsu) 「はははっ」 鬼がしゃべったのが嬉しいのか ボウは飛び跳ねながら 「だめだよ 一度でいいんだ。それにアニじゃないよ オニだよ オニ」 「オニダヨオニ」応える鬼。 ボウは楽しくてしかたがないのか 鬼の手を掴みながら 「オー二 でいいんだよ。いちどでいいんだ。いいかい オ・ニ だよ」 村では根気よく乳飲み子をあやしていたボウだ。泣き叫ばないだ ... [続きを読む]
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- 2008/03/01 12:1510 いいさ! 言葉覚えるさ。
- 10 いいさ!言葉おぼえるさ。 「ねぇ 旅僧さん 鬼さんとは何処で知り合ったのさ なぜ一緒にいるのさ。鬼さんは一人なの 家族とか友達とかどうしたのさ・・ねぇ何か理由があるのでしょう。だから一緒にいるのでしょう」 「うむ・・・。」旅僧が困り少し考え込む。 幼い心は わが身と照らしあわせて 「ひとりだと寂しいだろうな はぐれたのかな・・。きっと家族とか友達とかは心配しているだろう ... [続きを読む]
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- 2008/02/22 18:369 海があるなら 鬼もいるのさ
- 9 海があるなら鬼もいるのさ。 決して一人では生きていけないだろうが 少しの手助けで この幼い魂は自らの命を つないでゆくだろう。「なるほど・・・。確かに」旅僧は関心と頷くと 「荷をもて すぐに出よう」 弟子へと指示し 自ら用意していた土を火にかぶせ わが身の荷物を背に担ぐ。鬼もただ事ではないと気づいたのか あわてて立ち上がり革で出来た荷物を肩からかけて 大きな荷もつを背中に担いだ。 「 ... [続きを読む]
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- 2008/02/16 16:498 理解
- 8 理解 「・・・・。」 ボウは旅僧に向かい何かをいいかけたが あきらめた様に視線を鬼へとうつす。 勢いよく鬼に顔を向けてきたボウの動きに 鬼はピクリと驚く。 「鬼さんは家族がいるの」 間髪いれずにきいてくる。 「大人みたいだから子どもいるのかな お父うとお母あもいるのかな 兄弟とかもたくさんいるのかな。・・オイラはお姉ぇがいいなあー」 ボウは 鬼へと向かいしゃべり続ける。これでは言葉が ... [続きを読む]
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- 2008/02/09 11:517 粘る性根。
- 7 粘る性根 「わっははははっ」 それが気に入らないボウは 「和尚 笑っちゃいけないよ。オイラ鬼を見るのは初めてなんだから」 と、唇尖らせ文句を云う。 その文句が粋なためか なおさら笑い出す。 「わっははははっ。ゆかいゆかい。鬼かッ そうか鬼だ 赤鬼だ。日に焼けた赤鬼だ。わっはははははっ」 旅の僧はまだまだ笑い続ける。人がこれほど楽しく笑うところをはじめて見たと 思えるほどの笑い ... [続きを読む]
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- 2008/01/26 11:496 般若と鬼
- 6 般若と鬼 若い修行僧の師は 『なにごと』と 顔をあげ わが身の背中の辺りを見つめる弟子の視線を追い ふりかえる。その右横に座るものも『不振』と振り返る。『ハッ』師は息をのみ 右横の者は『ガッ』と驚き立ち上がる。 白く浮かび上がった般若の顔が 洞穴の前で静かに建ち尽し 伺っている。 「うっ」数珠を手に 『失せて無くなれ』と声をだすその時 修行を積んだ僧は 般若の身なりと脚を確認する。 ... [続きを読む]
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- 2008/01/18 20:58 5 般若
- 5 般若 念のこもった般若の顔を 踏み台をはこんで壁からはずした。 月明かりに はじめて照らされた般若はニヤリと笑い 「さあ、ゆこう 気ままだ」と ボウに語りかけていた。 ボウは 家族を懐にしまい 「いそがないと見失う」階段を駆け下り 戸口から飛び出してゆく 「ボウ 何処へゆくっ」 留守番の僧が 驚いて声をかけてくる。 ボウは ビクリとして立ち止まり『・・・・・。』しばらく無言で立 ... [続きを読む]
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- 2008/01/13 14:01 4 妖怪の子か
- 4 妖怪の子か 旅の坊主は 苦笑いをし 「それもそうだ・・」 と 子供好きとわかる笑顔で 「しかし 子供が一人で夜中に走り回るほうがおかしいぞ」 坊主が 笑顔で顔の傷を摩りながら言葉を返してくる。 「儂は すっかりと 妖怪の子が走ってきたのかと 思ったが・・。つかまえてみると鬼の子だった・・・。ところでこんな夜中にどうした」 坊主がたずねると 「 ... [続きを読む]
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- 2008/01/10 20:56 3 鬼だ
- 3 鬼だ 「和尚はどうしました。来てござらんか」と 和尚の姿を探す。 「和尚は寺に・・・。このボウが騒ぐので・・村では犬どもが騒いでいるので観てこいと・・・。集まっているところから察して なにかありましたか」 僧がしゃべりおわる間もなく 村のものたちはボウへと視線をむけていた。 「なにをみた」村人達はボウへと言葉をかける。 ボウは それ観たことかと 僧達に視線をむけて 「なっなな ... [続きを読む]
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- 2008/01/06 17:41 2 出たよ
- 2 出たよ 面白い話も実際に鶏の数が減ると恐ろしい。今では夜中に出歩くものもすっかりいなくなり 呑みごとの喧嘩もすっかりなくなっていた。 なぜ無くなったと判るか。喧嘩の仲裁はここの和尚が経を読む次に得意とする事だからだ。ただの和尚じゃない 『怪力和尚と』と呼ばれる和尚だ。 だから村の嫁たちは 男達が始めると寺に和尚を呼びに来た。呼ばれた和尚は『いつもの事』と立ち上がり男達をなだめ ... [続きを読む]
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- 2008/01/04 10:05 月の道
- 月 の 道 1 月夜 天下分け目の関が原から幾年の月日が流れて今 関東では湿った土地が開発され 新しい町が幾つもでき 煌びやかな繁栄が始まっていると云う。 その煌びやかな繁栄から幾つもの町を離れ 幾つもの山と谷を越え 河を渡り 煌びやかさにはほど遠く しかし 山々の木々は緑濃くそして水は清い。 山村は豊かさに満たされ栄えていた。 ... [続きを読む]
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- 2008/01/02 17:59 小説★月の道
- 僕たちのやりたいことは 思いの中にあります君たちの進むべき道は 感じたところにありますあなた方の向かうべき場所は 観たものから感じて決めます行き詰まりの方たち 近くに新たな冒険があります思い悩む魔に 栄養を与えず 実践で進んでゆきましょう動かない花たちでさえ 太陽に顔を向けていきます飛べる理屈のない マルハナバチはなぜか飛んでるそうですしかも蜜までアツメテいます理屈はいらない 飛び ... [続きを読む]
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