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- 2008/03/18 22:40【第36話】鏡越しの出会い
- あれからどれだけの時間がたっただろうか?ハルカはソファに倒れこみ、意識を失ったままだった。すると、いつものようにタスクが帰ってきた。「ただいまー!ハルカー?」いつもなら笑顔で出迎えてくれるハルカの声が、今日は無い。(出かけたのかな・・・。)そう思いながらリビングのドアを開け、電気をつけたタスクは一瞬で血の気が引いた。そこには、青い顔ををして、汗だくで、胸を押さえ込み、倒れているハルカの姿があった。... [続きを読む]
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- 2008/03/11 20:58【第35話】異変
- ハルカは今日もいつものように部屋をぴかぴかに掃除して、タスクの帰りを待っていた。(タスク、まだかしら。。。)こげ茶色の髪をお団子頭にして、グレーのワンピースを着たハルカは、リビングのソファでテレビを見ながらニコニコしていた。お団子頭はタスクが一番好きだといってくれた髪型だった。そしてグレーのワンピースもタスクと一緒に買い物に行ったときにタスクが選んでくれたものだった。ハルカは本当にタスクのことが好... [続きを読む]
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- 2008/03/07 11:14【第34話】おとぎ話
- ---方法が無いわけではない---父親は今までに無い緊張した面持ちで神様の目を見つめ、次の言葉を待った。すると、神様は話を続けた。「わしのひぃばあさんの話によると、下界から天界に戻るには“トレゾン”といわれるものを見つけ出す必要があるそうなのじゃ。」「“トレゾン”...聞いたことはありますな。天界において“大切なもの”という意味であったかと記憶しております。・・・しかしあれはおとぎの世界の話かと思っており... [続きを読む]
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- 2008/03/03 09:44【第33話】前代未聞
- ハルカの父親は、倒れた母親を寝室へ運び、見張り役の女性を一人つけた。「私はこれから神様の元へ赴く。もし妻に何かあればすぐに知らせるのだ。」「かしこまりました。どうかお気をつけて・・・」そういい残すと、父親は足早に神様の元へと向かった。そして神様の部屋の前にたどり着き、緊張の面持ちで神様の部屋の呼び出し鈴を鳴らした。神様は、事態を把握しているような苦々しい表情を浮かべて父親を出迎えた。「起きてはならぬ... [続きを読む]
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- 2008/02/28 16:16【第32話】天界の掟
- ハルカの両親は、もう一人の大臣を務める男の家へ到着し、事情を説明した。すると、もう一人の大臣の男はこう言った。「この鏡をお貸しすることは全く問題ありません。」ハルカの父親はほっと一息ついた。「しかし。。。。」もう一人の大臣を勤める男は驚くべきことを話し始めた。「昔の言い伝えで聞いたことがあるのですが、天界のものが下界へ行った場合、こちらの世界へ戻ることは不可能だという掟があるそうなのです。。。。」... [続きを読む]
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- 2008/02/26 22:16【第31話】鏡の中の世界
- 父親は、母親を連れて、もう一人の大臣を勤める男の家へと出向いた。その途中で、母親に鏡の秘密を話し始めた。ハルカが見つけたあの不思議な鏡は、元々は神様の元にあり、神様が人間界を統治するために使っていた。しかし、神様も多忙になり、人間界の観察を自分の部下に任せることにしたのであった。そして自分の信頼できる2人の部下にそれぞれ1枚ずつ鏡を渡し、人間界の様子を見るように命じたのであった。2人は気が気でない... [続きを読む]
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- 2008/02/24 12:33【第30話】ハルカの手がかり
- 一方、天界では大変な騒ぎになっていた。使いのものに探させるが、ハルカの手がかりは一向に掴めない。両親は、ハルカがいなくなる前に何かおかしな言動がなかったか、思い出していた。「ハルカに特に変わった様子はなかっと思います。あなたは何か。。。?」「ううむ、、珍しくハルカが本を借りにきたので、勉強熱心だなと褒めたな。そして、城の歴史の本を持って行ったが。。」「そういえば、ハルカがいなくなる前に、下界のこと... [続きを読む]
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- 2008/02/21 00:52【第29話】よく似た天使
- 「ハルカに読んでほしいものがあるんだ。」タスクの目はまっすぐハルカに向けられていた。ハルカは目に涙をためたまま、こう言った。「・・・タスクさん、私、タスクさんにお家にこのままいてもいいの??」「うん。ハルカ、一緒に暮らそう。」タスクは目じりにしわを寄せて笑った。ハルカはその笑顔につられて、涙のたまった目で、笑った。そして、2人はリビングへと行った。そして、タスクはハルカをソファに座らせ、目の前に小... [続きを読む]
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- 2008/02/19 00:30【第28話】手のぬくもり
- ハルカはまぶしい太陽の光の中、目が覚めた。今日の空はとても気持ちがいい。昨日のじめじめして、なんだか悲しい雨がうそのようだった。ハルカはまだぼーっとする意識の中、右手に暖かなぬくもりを感じた。そして、そのぬくもりの正体に気付き、驚いて飛び起きた。(タスクさん。。。?どうして?ここはどこ??)タスクがベッドの脇でハルカの手を握り、そのまま眠っていた。ハルカの頭はさらに混乱した。そして、昨日の出来事を... [続きを読む]
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- 2008/02/17 23:36【第27話】ハルカへの想い
- そこには倒れてうずくまるハルカの姿があった。「ハルカ!!!」タスクは血相を変えてハルカに駆け寄った。「ハルカ!ハルカ。。。!しっかりしろ!」ハルカは青白い顔をして、気を失っている。タスクはすぐにハルカを抱き上げ、おぶって自分のマンションへ向かって走り出した。マンションに着くと、タスクはハルカがいつも寝室に使っていた部屋のベッドへ寝かせた。タスクはハルカのベッドの横にイスを置き、座った。そしてハルカ... [続きを読む]
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- 2008/02/15 19:45【第26話】わずかな望み
- タスクは雨の中、夢中で走った。しかし、行くあてはなかった。そんなことお構い無しに、タスクは夢中で走った。ハルカを探すために。もちろん、ハルカのいそうな場所の検討もつかなかった。そして、色んな場所へ行った。・・・しかし、ハルカは見つからない。走りつかれたタスクは、いつの間にか自分の家の近くまで戻ってきていた。そして、ハルカと出会った公園のベンチに座った。ベンチの上にある屋根で雨をしのぎながら、太陽の... [続きを読む]
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- 2008/02/14 02:10【第25話】アイの想い
- ××年1月28日 曇り私はもうきっと長くは無い。なんとなくだけど分かる。だって自分の体のことだもん。私が一番よく分かってる。でも、私がいなくなった後のタスクのことがとても心配。私がいなくなっても、どうか傷つかないで。××年1月30日 晴れ今日も体調が思わしくない。日記を書くのが精一杯。最近、ふと思う。神様っているのかな?もし神様がいるとしたら、お礼を言いたい。神様、タスクと出会わせてくれてありがと... [続きを読む]
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- 2008/02/12 19:18【第24話】日記
- タスクは降り止まない雨にも、そしてハルカの状況にも気付くことなく、部屋で何かを考えていた。アイのこと。。。。ハルカのこと。。。。そして、自分のこと。。。。タスクは首を大きく横に振り、頭から布団をかぶった。考えれば考えるほど、頭が爆発しそうだった。(アイ、俺はどうしたらいいんだ。。。)すると、タスクはあることを思い出した。そしてタスクは引き出しの奥から数冊の小さなノートを取り出した。アイが亡くなるま... [続きを読む]
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- 2008/02/10 13:24【第23話】泣き出した空
- 「あなた!やっぱりハルカがどこにもおりませんの!!」「なに?!部屋にもおらんのか?」天界の、ハルカの家では大騒ぎになっていた。「いつものように部屋にこもって何か調べていると思っていましたの。でも、あまりにも出てこないので、合鍵で開けて入ってみたら。。。。。。。」母親は両手を顔に当ててしゃがみこんだ。父親も手を顔に当てて天を仰いだ。そして、気を落ち着かせてこういった。「とにかく、城下町や外の集落に行... [続きを読む]
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- 2008/02/07 20:31【第22話】手紙
- タスクは話を続けた。「ハルカちゃん、ごめんね。俺はどこかで君の中にアイを見ていたのかもしれない。アイはもういないのに。忘れなくちゃいけないのに。でも、君と一緒にいるとアイのことを忘れらなそうに無いんだ。」タスクの代わりに泣いているように、空からはまだ雨が降っていた。ハルカはタスクが言わんとすることが分かった。(そろそろ、天界に戻るときがきたのね。。。)「だから・・・・」「タスクさん!!!」話を続けよう... [続きを読む]
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- 2008/02/06 00:44【第21話】理由
- ハルカはどうしたいいのか分からず、ソファを立ち、タスクのそばへ行った。「タスクさん、ごめんなさい、つらいお話をさせてしまって。。。。」そういうのが精一杯だった。タスクは目に浮かんだ涙を大きな手で拭って、言った。「いや、いいんだ。ハルカちゃんには全部聞いてほしいから。」そして話を続けた。「彼女は病気になって入院したけど、今までの明るい彼女のままだった。そして彼女の両親と相談して、余命1年という話は彼... [続きを読む]
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- 2008/02/05 00:04【第20話】蘇る過去
- 「あれは5年前の俺と彼女の写真なんだ。」タスクのその言葉にハルカはドキッとした。「彼女さん。。。。」「うん、そう。これは彼女が病気になる前の写真。だけど。。。」一瞬、タスクは動きを止めた。「だけど、彼女は今から3年前に死んじゃった。もう治らない病気だったみたいなんだ。」ハルカは自分の頭の中に浮かんだ推測が間違っていないことを確信しつつあった。(やっぱり、あのお墓は。。。。)そんなハルカの表情に気付... [続きを読む]
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- 2008/02/03 16:18【第19話】タスクの秘密
- 「タスクさん、ひとつ、聞いてもいいですか?」外の雨の音にかき消されそうな小さな声でハルカは言った。「どうしたの?なに?」「あの写真のこと、、、、聞いてもいいですか。。。?」すると、タスクはの表情は急に暗くなった。「・・・ハルカちゃん、俺の部屋に入ったの?」ハルカは黙ったまま、小さくうなずいた。「ごめんなさい、掃除をしようとして勝手に入ってしまいました。。。」ハルカは分かりやすい嘘をついた。タスクは... [続きを読む]
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- 2008/02/01 15:19【第18話】予測
- そこに写っていたのはなんと、今より少し若いタスクと、彼に寄り添う自分の姿だった。「これ、タスクさんと。。。。。私。。。。。???」写真を見たハルカは固まった。(え?これは私?それともただの似ている人?)しかし、見れば見るほどハルカに似ている。似ているというよりも、ハルカそのものだった。ハルカは頭が混乱した。考えても考えても答えは分からなかった。ハルカはひとまず、キッチンの後片付けをして、気分を紛ら... [続きを読む]
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- 2008/01/31 21:49【第17話】秘密の部屋
- その日はいつもと違って、朝から雨が降っていた。タスクはいつもどおり早起きをして、慣れた手つきで2人分の朝食を準備していた。そして、作り終わった後、雨が降っているため、いつもより早く家を出ようと思っていたタスクは、まだ起きてこないハルカにメモを残していた。ハルカちゃんへ。おはよう、ゆっくり眠れたかな?今日は雨が降っているから、いつもより早く出ます。朝食はテーブルの上に置いてるので、食べてね。じゃあ、... [続きを読む]
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- 2008/01/30 15:18【第16話】デート
- すでに太陽が高く登り、さんさんと輝いている。カーテン越しでも分かるそのまぶしさの中で、タスクは目を覚ました。黒い髪がぼさぼさになったまま、リビングに行くと、そこにはキッチンに立つハルカの姿があった。タスクの存在にも気付かないほど集中して、なにやら卵を焼いているようだ。そして、お皿を出そうと振り返ったとき、タスクに気付いた。「タスクさん、おはようございます。」「ハルカちゃん、おはよう。もしかして朝ご... [続きを読む]
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- 2008/01/29 17:23【第15話】幸せな笑顔
- その日の夕食は、あつあつのクリームシチューだった。「どう?」タスクがおそるおそる味を確かめる。「とってもおいしいです!タスクさんは、お料理がとってもお上手なのですね。」ハルカはそう言って、ニコニコしながらシチューを食べた。タスクはほっとしたような表情を見せて、自分も食べ始めた。そして、食べながら話をし始めた。「そういえばさ、明日は休みだから、2人でどこか行こうか?」「え、いいんですか?うれしい!あ... [続きを読む]
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- 2008/01/28 12:19【第14話】ピカピカのキッチン
- 「ハルカーーー?」「ハルカいないのーー???」お城には、ハルカの名前を呼びながらドアをノックし続ける母親の姿があった。・・・もちろん、ハルカはいない。「また、なにか調べているのかしら???」母親は諦めた。・・・しかし、なぜこんなに簡単に?ハルカは昔から、調べたいことや熱中していることがあると、一人部屋にこもり、何日も顔を見せないことがよくあったのだ。18年間も育ててきた娘のそんな性格を、母親は十分... [続きを読む]
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- 2008/01/26 18:55【第13話】タスクの部屋
- ハルカはしばらくキッチンの大きな窓から東京タワーを眺めていた。眺めながら、昨日のタスクとのやり取りを思い出していた。タスクは25歳の会社員で、毎日朝から晩まで働いているということ。5年ほど前にこのマンションに移り住んだということ。両親は早くに亡くなっていて、祖父母が遠くに住んでいるが、もう何年も会ってはいないということ。そんな身の上話をしてくれた。そして、ハルカは少しでもタスクの力になろうと思い、... [続きを読む]
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- 2008/01/25 11:56【第12話】実現した夢
- 次の日の朝、ハルカはまぶしい朝日と、卵の焼ける香りで目を覚ました。昨日の夜の闇が嘘のように明るい太陽。そういえばタスクは昨日の夜、「明日は朝から仕事だから早く起きる」と言っていたことを思い出した。(こんなに朝早くからお仕事なんて。。。お父様と同じだわ。大変なのね)そしてタスクは2人分の朝食を作りながらこういった。「ハルカちゃん、家の物は適当に使ってもいいから。鍵はオートロックだから、勝手に出ても。... [続きを読む]
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