- 2008/05/14 23:59『 父の実家 』
- ○ 走る車の中 父親が運転し、亜子(13)、弟(9)、 母親が乗っている。 窓外に広がるのは農村の風景。 亜子、運転席の父親を一瞥する。亜子のN「お父さんの実家に行くことになっ た」○ とある農家 作業着姿の祖父母が庭で農機具の片付け をしている。 庭に乗用車が入ってきて、四人が降りる。祖母「いらっしゃい。遠くまでよく来たね」父親「ただいま」母親「お世話になります」 やたらにキョロキョロする [続きを読む]
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- 2008/05/10 23:59『 朝、走る 』
- ○ 大通り(朝) 通行人の間を縫って全速力で駆けて行く 制服姿の莉奈(15)。 腕時計を何度も気にしながら走る。 先にある横断歩道の青信号が点滅してい る。 走って渡り切ろうとするが、横断中に信 号が赤になってしまい、莉奈は中央分離 帯に取り残されてしまう。莉奈(息が激しく乱れている) ふと見ると、路面に落ちた影で髪に大き な寝癖がついているのがわかる。 手で何度も撫で付けるが直らない。... [続きを読む]
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- 2008/05/07 23:59『 手まり歌 』
- ○ 下町の路地(60年前)和恵「いちじく にんじん――」 和恵(5)が毬つきをしている。和恵「――さんしょに しいたけ ごぼうに ……えーと」祖母「無患子」和恵「そっか!」祖母「カズちゃんも大きくなったら小さい子 に教えてあげるのよ」和恵「うん!」 和恵、再び毬つきを始める。和恵「いちじく にんじん ――」○ 団地前(30年前) 前の歌に続く。和恵「――山椒に 椎茸 牛蒡に無患子――」 毬つきをする娘(... [続きを読む]
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- 2008/05/06 23:59『 自分ルール(書き直し) 』
- ※ 『 自分ルール 』を書き直してみました。 比べてみてください。○ 二階の子供部屋少年「バンバン、ギューン、ガキーン」 ヒーロー人形と悪者人形をオリジナルス トーリーで戦わせて遊んでいる少年(5)。 階下から母親の声がする。母親の声「ご飯よー」少年「いまいくー。喰らえ、必殺ビーム! お っ、避けた! ビーム連射! ビーム返し だ! ビーム返し返し! それをさらに利 用して――」○ キッチン(十分後)母親(... [続きを読む]
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- 2008/05/02 23:59『 タイムカプセル 』
- ○ アパートの一室(朝) 時計を気にしながら慌てて身支度を整え る新人OLの茜。 玄関のドアを開けると外は土砂降り。 傘立てを見るが傘はない。茜「えぇ~!? あっ(そうだ)」 靴を履いたままスリッパを膝に当て、四 つん這いで部屋の奥へ。 折りたたみ傘を見つけて戻ってくる。茜「(焦って腕時計を何度も確認)もぉ」 急いで折りたたみ傘を開くと挟まってい た何かがヒラヒラと宙を舞う。茜「!?」 掴 [続きを読む]
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- 2008/05/01 23:35『 マリー・アントワネットの時計 ――または、ある時計蒐集家の手紙(第四稿) 』
- ※ この手紙は、長い間空き家となっていたある旧家の、書斎の隠し戸棚に古い懐中時計とともに納められていたものである。『 私は時計の蒐集を生き甲斐としておりました。この度、長い年月をかけて集めたコレクションを、自らの不徳のいたすところによって手放さねばならなくなったのですが、その中にあって、どうしてもこれだけは人心の分かる方に所持して頂きたいと願って止まない品があり、それを隠し戸棚にこの手紙を添えて納め [続きを読む]
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- 2008/04/29 23:59『 自分ルール 』
- ○ 二階の子供部屋少年「バンバン、ギューン、ガキーン」 ヒーロー人形と悪者人形をオリジナルス トーリーで戦わせて遊んでいる少年(5)。○ キッチン 母親が夕食の支度をしている。母親「(二階に)ご飯よー」○ 二階の子供部屋少年の声「いまいくー。ヒューン、ドーン」○ キッチン(十分後) 食卓に夕食を並べていく母親。母親「(二階に)ほら、ご飯よ。(返答なし)?」○ 二階の子供部屋 ドアを開ける母親。 [続きを読む]
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- 2008/04/27 23:59『 踏み切りの向こう 』
- ○ 道 下町の商店街。活気にあふれている。 小さな体が行き交う人の間を息せき切っ て走っていく。 光一(9)だ。 前方に大きなバッグを持ち、弟(3)を 連れて歩く母親の姿を見つける。光一「おかあさん!」 母親は気づかない。光一「おかあさん!」 母親、踏切を渡りきったところで声に気 づき、ハッと振り返る。 光一の直前で遮断機が降りる。 遮断機をくぐろうとする光一をすぐ横で 踏み切り待ちを... [続きを読む]
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- 2008/04/26 23:59『 遊び 』
- ○ 少年Aの部屋 テレビゲームをしている少年Aと少年B。 母親がドア口に立って、母親「ゲームばっかりしてないで外で遊びな さい」○ 狭い道 サッカーをしている少年Aと少年B。 けたたましいクラクション。 道幅ギリギリの大きさの運送トラックが 通りかかる。運転手「公園で遊べ、公園で」○ 公園 町内会の見回りのおじさんがボールを持 った少年Aと少年Bに言う。おじさん「ここはボール遊び禁止だからね」 [続きを読む]
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- 2008/04/25 23:59『 壁当て 』
- ○ 道 壁相手にボールを蹴っている遼太(8)。 同じくらいの歳の子供の集団が隣家から 楽しそうに出てきて走り去る。遼太「……」 遼太、またボールを蹴り始める。 少しずつボールを左右に散らして蹴り始 める。 調子が乗ってくるにつれて散らし方が大 きくなり、最後に思い切り蹴ったボール をキーパーを真似て横っ飛びでキャッチ。 上手くいって満足げな笑み。遼太(あっ) 別の隣家の二階からこちらを見 [続きを読む]
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- 2008/04/24 23:59『 爪 』
- ○ アパート(夜) リナ(23)が帰ってくるなり、バッグ を放ってソファーに顔を埋めるように倒 れこむ。 しばしそのまま。 と、いきなり傍らのクッションを掴み、 写真立てに向かって投げつける。リナ(痛っ!?) 床に落ちてガラスの割れた写真立てには 彼氏と一緒に写った写真が。 手を見るリナ、奇麗にマニキュアの塗ら れた爪の先が折れている。 自分が惨めになり、堪えていた涙が零れ 落ちてくる... [続きを読む]
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- 2008/04/23 23:59『 声 』
- ○ 一樹のアパート一樹「ただいま」 一樹(25)、コンビニの袋を提げて帰 ってきた。 テレビを見ていた秋子が背を向けたまま 尋ねる。秋子「ねぇ、私のどこが好き?」一樹「なに、どうしたの?」秋子「どこ?」一樹「ん……声かな」秋子「やっぱりね」一樹「?」 一樹、テーブルの上のケータイを見てハ ッとする。秋子「一瞬、自分と話しているのかと思っち ゃった」#面白かったら、クリックをお願いします♯ [続きを読む]
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- 2008/04/21 19:56『 ファミリー 』
- ○ 高校・校庭(放課後) 陸上部が練習をしている。 汗だくで練習している陸上部員の剛。 ふと女子部員・奈々の姿が視界に入る。 × × × 剛が練習後座って休んでいると男子部員 が話しかける。男子部員「これから皆で飯食ってかないか?」 男子部員と一緒にいる数人の部員たちの 中に奈々の姿がある。 剛、一瞬嬉しそうな顔をするが、ハッと して考え込む。○ 剛の名前入りバースデーケーキ ―― [続きを読む]
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- 2008/04/21 19:53『 ファミリー 』
- ○ 高校・校庭(放課後) 陸上部が練習をしている。 汗だくで練習している陸上部員の剛。 ふと女子部員・奈々の姿が視界に入る。 × × × 剛が練習後座って休んでいると男子部員 が話しかける。男子部員「これから皆で飯食ってかないか?」 男子部員と一緒にいる数人の部員たちの 中に奈々の姿がある。 剛、一瞬嬉しそうな顔をするが、ハッと して考え込む。○ 剛の名前入りバースデーケーキ ―― [続きを読む]
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- 2008/04/20 23:59『 畦道 』
- ○ 細い畦道 夏、田植えを終えた水田が広がっている。 一人歩くのがやっとの畦道を、ランドセ ルを背負った少年Aが歩いてくる。 ずっと見ていた足元から顔を上げると、 前に見知らぬ男の子(少年B)が立って いる。 白いシャツに黒の半ズボン姿。都会的な 印象の少年B。 道幅は一人分しかない。見詰め合う二人。 不意に水田の泥の中へ飛び込む少年B。少年A「!」 服が汚れるのも構わずズンズン歩いてい [続きを読む]
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- 2008/04/16 23:59『 人気者 』
- ○ 小学校・校庭 体育の授業中、徒競走で太一(9)は翔(9) に負けてしまう。 級友たちが翔を囲んで口々に褒める。男子A「クラスで一番だな」女子A「運動神経いいのね」男子B「速いな」 その様子を悔しそうに見ている太一。太一「(聞こえよがしに)たまたま勝ったか らって調子に乗るんじゃねぇよ」翔「じゃあ、もう一回やるか?」 × × × 太一と翔の徒競走が男子Aの掛け声でス タートする。 級 [続きを読む]
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- 2008/04/15 23:58『 狐の嫁入り 』
- ○ 山間の農村 蒸し暑い夏の日。 晴れ渡った空からぱらぱらと雨が降りだ した。 両側を鬱蒼と茂った背の高い木に挟まれ た一本道。 背広を頭上に翳して小走りする男。 間遠に聞こえる子供たちの歌声が徐々に 近づいてくる。 向こうから揃いの黄色い傘を差した集団 下校の小学一年生十数人がやって来る。 同じ黄色い傘の子が一人だけ遅れている。 男、すれ違いざまに声を掛ける。男「置いてかれるぞ」 傘... [続きを読む]
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- 2008/04/13 23:59『 想像力 』
- ○ 公園 たくさんの子供たちが遊んでいる。 低学年のグループ。男子Aが男子Bに話 しかける。男子A「あれ、お前のママだろ?」 ベンチで男子Bのママが友人と談笑して いる。男子A「美人だな」 高学年の男子たちがその話を聞いていた。高学年の男子A「(ニヤニヤ)おい」男子B「ん?」 × × × 男子B、ママに話しかける。男子B「ねぇ、ママ」ママ「なに?」男子B「僕、どこから生まれてきたの?... [続きを読む]
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- 2008/04/12 15:23『 マリー・アントワネットの時計 ――または、ある時計蒐集家の手紙(第三稿) 』
- ※この手紙は、長い間空き家となっていたとある旧家の書斎の隠し戸棚に、古い懐中時計とともに納められていたものである。 以下にその全文を掲載する。『 私は時計の蒐集を生き甲斐としておりました。この度、長い年月をかけ集めたコレクションを、自らの不徳のいたすところによって手放さねばならなくなったのですが、その中にあって、どうしてもこれだけは人心の分かる方に所持して頂きたいと願って止まない品があり、それを隠し [続きを読む]
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- 2008/04/09 22:42『 おばあちゃんち 』
- ○ とある農家の庭 山間の農村。 庭に車が止まり若い両親と娘(4)が降 りてくる。娘「おばあちゃーん」 娘、庭で作業をしていた祖母に抱きつく。母親「早くおばあちゃんち行きたいって、楽 しみにしてたのよ」 農具を手にした祖父が通りかかる。父親「お父さん、ご無沙汰しています」祖父「おぉ(ぼそっと)」 祖父、挨拶もそこそこに行ってしまう。母親「もぉ、相変わらず無愛想なんだから」 母親の言葉に祖母と [続きを読む]
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- 2008/04/07 23:59『 かわいそうな子 』
- ○ 児童公園 たくさんの子供たちが元気に遊んでいる。 子供たちの遊んでいたボールが隅っこに いた少年(9)の足元に転がってくる。 ベンチで談笑していた母親ABが少年の 存在に気づく。 母親A、子供Aを呼び、母親A「あの子も誘ってあげなさい」子供A「えー」母親「意地悪しないの。かわいそうな子なん だから」 それを聞いた少年、ボールをよそに蹴っ 飛ばし、歩いて公園を出て行く。○ 夢 一年前、両親... [続きを読む]
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- 2008/04/06 23:59『 川の流れのように 』
- ○ 多摩川(三十年前) 少年三人が川辺で水遊びをしている。おじさんAの声「こらっ!」 × × × 土手に立てられた「遊泳禁止」の看板。 川原でおじさんAに叱られている少年三 人。おじさん「危ないからここで遊んじゃダメだ っていっただろ」○ 多摩川(現在) 少年三人が川辺で水遊びをしている。おじさんBの声「こらっ!」 × × × 川原に立てられたテントから寝起きのホ ームレス男性が... [続きを読む]
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- 2008/04/04 23:59『 骨 』
- ○ 葬儀場 祖父の遺影が置かれた祭壇の前、参列者 たちが泣きながら棺の遺体に花を添えて いる。母「ほら、おじいちゃんにお別れしなさい」 花を手渡された少年(6)、父親に持ち 上げられ、棺の中を覗く。少年「(曽祖父の顔をじっと見て父親に)笑 ってるよ」 その言葉を聴いた周囲の親族たちが大き な声で泣く。少年(びっくり! 僕、変なこと言った?)父親「はやく入れなさい」 少年、祖父に花を添える。○ ... [続きを読む]
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- 2008/04/03 23:59『 第一印象 』
- ○ 電車の中 学校帰りの男子中学生が乗り込んでくる。 電車、動き出す。中学生「!」 座席の青年が伸ばしている足でつまずき そうになる。 青年はipodで音楽を聴くのに夢中で気 づかない。 中学生、ちょっとムッとするも、気を静 めて青年の隣の空いている席に座る。おばちゃん「そうなのよ!」中学生(ビクッ!) 逆隣のおばちゃんが大きな声でケータイ をかけている。中学生「(ぶつぶつと)ったく、ろくな [続きを読む]
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- 2008/03/30 23:59『 特別な日 』
- ○ 走るバスの中 サラリーマンやOLたちに混じって私服 の真希(27)が乗っている。 バスが止まり、数人の客が降りる。 真希、ぼーっとしていて一緒に降りてし まうが、真希「あ」 と我に返って、真希「すいません、間違えました」 と慌ててまた乗り込む。 走り出すバス。○ バス停 バスが止まる。 真希、降りると待っていた若い男のとこ ろへ。真希「つい、いつものバス停で降りちゃった」若い男(くす [続きを読む]
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