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- 2008/06/20 12:39死を悲しむ心
- 医者として長年患者を生かす事の難しさを味わって来ると、自殺や災害、事故や戦闘で人が死ぬのは大変残念で心が痛みます。死の知らせは私にとって本当に悲しいものです。ところが死に関する感じ方を含め、人間の感情の持ち方には個人差が大きい事を指摘する、人の感じ方の違いを調べた実験があります。薬の名前を教えずにアドレナリンを三組の人々に注射して、最初のグループの人は楽しい雰囲気の人と一緒の部屋に入れ、、二番目 ... [続きを読む]
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- 2008/06/19 08:51ティラノサウルスの心
- 側頭葉にある扁桃体が子どもに恐怖感を与えてトラウマを作る原因なら、扁桃体が無ければいいのでしょうか?いいえ、そんなことは絶対にありません。扁桃体は現代人には無くてはならない部分です。人間の大人が扁桃体に損傷を受けると、クリューバ・ビューシー症候群と呼ばれる症状が現れ、恐怖感や不快情動が失われ、何でも口にふくむようになります。サルの扁桃体を破壊すると、食べられるものと食べられないものを区別できなく... [続きを読む]
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- 2008/06/18 12:03予防注射がトラウマを作る?
- 人見知りの盛んな乳幼児期には、可能限り子どもを優しく扱うことが大切だと思っています。この時期に戦争や災害で激しい心的外傷(トラウマ)を被ると、子供の心には一生消すことが出来ない暗い陰として残ることは避けられません。さてそこで困ったことが有ります。乳幼児健診と予防注射です。小児科医は予防注射を実施するときに、トラウマを残さないように細心の注意を払います。例えば私のクリニックですと、予防注射を受けに ... [続きを読む]
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- 2008/06/17 12:24鳥にも心がある
- アメリカの心理学者が鳥に音楽を聴く心(正確には脳の機能)が有るかどうかを調べました。たくさんの鶏を篭に入れてピンクフロイドの音楽を聞かせたところ、鶏は一斉に毛を膨らませて音楽に合わせて首を左右に振るのが観察され、鶏が羽を膨らますのは音楽に『共感していた』からだと述べられています。私達も素晴らしい音楽や芸術作品に触れると鳥肌が立つような感動を覚えることがありますが、大脳皮質の発達していない鶏が音楽... [続きを読む]
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- 2008/06/13 09:30殺人は本当に面白いのか?
- 13日の金曜日ですので、ちょっと恐いお話しをしてみましょう…殺人をゲームのように楽しむ人間の姿を描く安っぽい文章が街に溢れています。殺人は本当に楽しいのだろうか?阿刀田高の文章に「青酸カリは本当は甘いのですよ」と書いた部分があって、私は最高のブラックユーモアだと大笑いした覚えがある。殆どの人が決して経験できないだろう「死」の感覚を文章に書く場合には、彼のようにブラックユーモアなのか本気なのか読者... [続きを読む]
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- 2008/06/12 17:12切れる感情をコントロールする
- 人間は一般に情動を自分で意識的にコントロールすることが出来ます。しかし誰でも自分の気持ちが思い通りにならない苦しみを味わったことがあるように、感情のコントロールは自然に出来るのではなく、幼少時からの長い学習と訓練が必要です。前回に引き続き、私の診察風景から子どもの恐怖の情動レベルを説明しましょう。人見知りを始めた子どもに顔を近づけると、動きが止まって瞳孔が広がる反応が出ます(レベル1)。この反応 ... [続きを読む]
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- 2008/06/12 15:02感情をコントロールする
- 感情というのは大脳皮質で『悲しい』とか『うれしい』などの感情概念を意識することで、正確には今から述べるのは子どもが自分で「情動」をコントロールするシステムです。情動と感情の違いは、例えば危険を察知した時に、無意識に身を守りながら『恐い』と感じる一連の心と体の動きが情動で、『恐い』という概念で自分の状態を認識するのが感情です。研究が進んでいて比較的理解しやすい「恐怖の情動システム」を例にして、子ど ... [続きを読む]
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- 2008/06/11 10:32トラウマ(心的外傷)とは何か
- 小学生の子供が母親と一緒に黄色い車で遊園地に出かけました。遊園地を目の前にして向かいから赤いスポーツカーが突っ込んできて事故になりました。シートベルトとエアーバッグのおかげで子供は助かりましたが、母親は頭から血を流し死亡しました。子供はかすり傷程度で病院では自分の年令と住所などを正確に話せたので意識障害はありませんでした。ところが後日になって事故当日の事が全く思い出せません。事故の当日にどこで何... [続きを読む]
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- 2008/06/09 12:52赤ちゃんの心を理解する
- 赤ちゃんには大人が期待する意味での心はまだ育っていません。個人差はありますが人は誰でも三才以前の幼児期のことを大人になって思い出すことは出来ません。『幼児期健忘』と呼ばれるこの現象は人の長期記憶と深い関係のある側頭葉の海馬と言う場所が幼児期にはまだ未熟で自分に関する長期記憶を大脳皮質に上手く保存していないためと考えられています。アルツハイマー病の初期には側頭葉の海馬が損傷されるために記憶障害と認 ... [続きを読む]
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- 2008/04/23 12:42赤ちゃんには心が無い?
- いまの時代ですから、神様や幽霊を信じないとか言っても驚かないでしょうが、赤ちゃんに心が無いと聞くとショックですね。でも事実なのです。赤ちゃんには「大人たちが考えるような」、ものを感じる「人間らしい心」はまだ育ってはいないのです。猿の赤ちゃんも人間の赤ちゃんも、手をつねると痛くて、場合によっては涙を流して引っ込めます。これは痛いという感覚であって心ではないのです。痛いくて体液を流して引っ込むだけな ... [続きを読む]
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- 2008/04/17 08:54人間らしい心を育てる育児とは?
- 心を育てるとはどんなことでしょうか?それは人間の心の素、「観念」を育てることです。「観念」という言葉がこれから何度も登場しますので、初めに用語の説明をします。「観念」とは人間が何かを考えるときに、思考の素となる小さな単位、科学の授業で習った万物の素になる「元素」のような存在です。人間は「観念」を使うことで頭の中だけで何かを考える(空想したり思念する)能力を持っています。この能力は人間だけに有って ... [続きを読む]
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- 2008/04/14 14:54子どもはみんな自然に引き籠もる
- 誰にでも乳児期の途中で「人見知り」をして他人から引き籠もる時期があります。乳児がなぜ人見知りをするのか、本当の意味はまだ分かっていませんが、私は次のように考えています。人間の子どもは100%育児依存型で生まれてきます。もしも母親がお産で死んだ場合、生まれた子供は放置されると100%死んでしまうから、誰に拾われても育てられるように、本能的に甘える行動を持っています。新生児は優しく抱かれるとお乳を求 ... [続きを読む]
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- 2008/04/11 10:21引き篭もりの原因は乳児期に出来る
- イヤホンで両耳を塞ぎ他人の言葉に文字通り「耳を貸さない」若者たちがどんどん増えています。いまに街中がこの奇妙な若い世代で埋め尽くされるかも知れません。…彼等にいったいいま何が起きているのでしょうか?彼等が両耳に蓋をして他人の言葉から自分を遮蔽する壁を築く理由は「ウザイ」つまり他人の言葉が不愉快な雑音にしか聞こえないからです。その一方で彼らのイヤホンから流れる大音量の音楽はウザくないのです。どうし... [続きを読む]
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- 2008/04/10 11:23医師不足を考える
- 小児科の医師不足が深刻である。特に救急医療の分野はすでに崩壊に近い状況に来ている。私は事情があって若く開業し、救急医療と一番遠い場所で仕事をしているが、私の同級生や後輩たちの悲惨な労働条件には心を痛めている。私が新生児医療を担当していた病院勤務時代もそうだったが、救急医療を担う総合病院の小児科医たちは殆ど眠れないことが当たり前である。こどもが好きだとか可愛いからと言った在り来たりな理由で小児科医... [続きを読む]
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- 2008/04/09 10:03小児科が危ない!
- 小児科医師が不足していると叫ばれている一方で、私の友人や同級生が相次いで開業医を廃業して病院勤務に戻る現状が続いている。理由は『やってられない!』の一言である。何がやってられないのか?現役小児科開業医の意見を提出してみよう。先ずは環境の悪さである。小児の保健医療の助成金は各地域ごとに手続きがバラバラで煩雑を極める。病院勤務医が、長時間労働に耐えきれず、これでは体が持たないと逃避的にいきなり開業す ... [続きを読む]
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- 2008/04/02 12:20おかげさまで18年
- 18年前の今日、西焼津に小さな小児科クリニックがオープンしました。熱く燃える院長の胸に有ったのは世界一の小児アレルギーの専門クリニックにする事でした。おかげさまで昨年は自分のアトピー性皮膚炎の発病原因に関する研究に特許が与えられて、開院以来の世界一の夢も実現しました。(特許という物は世界最初の発明だけに与えられます)最近よく小児科医が辞めたとか居なくなったとか耳にする中で、18年間も小児科でクリ ... [続きを読む]
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- 2007/08/24 10:41熱中症に注意!
- 残暑の中で夏風邪が流行り始めました。この時期には子どもの熱中症に注意が必要です。子どもがカゼ気味で体調が悪いときには外出は避けて冷房の効いた室内で安静に過ごしましょう。保育園等も無理に行かせて外遊びをするのは危険です。子どもの体調に注意して慎重な行動をとりましょう。発熱時は塩分を含んだ飲料水を十分に与えて衣服を薄着にしましょう。特に乳幼児では自分で暑さを訴えないので保育者が気を付けてあげて下さ... [続きを読む]
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