エルロマニコ さん

エルロマニコさん: スペイン・ロマネスク美術を語る
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プロフィール

ハンドル名エルロマニコ さん
ブログタイトルスペイン・ロマネスク美術を語る
サイト紹介文11〜12世紀キリスト教美術の粋をやさしく語ります。(オリジナル写真も多数!)
参加カテゴリー
更新頻度(2年)情報提供105回 / 224日(平均3.3回/週) - 参加 2008/04/25 08:20

エルロマニコ さんのブログ記事

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  • 2008/11/18 20:37ロマネスク絵画の正面性
  • 写真 :   「洗礼者聖ヨハネと聖パウロ」(MNAC蔵) 一般論ですが、イスパニア・ロマネスク壁画の人物は総じてまっすぐ正面を向いています。特にイエス・キリスト、使徒たち、聖人(ごくたまに王侯貴族など)は真正面を向く描写手法がとられます。何故なのでしょうか。それは「正面性」というスタイルは、聖性を高め、荘厳・威厳を醸し出すための美的要件=対称性とも合致するからだと思います。確かにローマ、ビザンチン美術 [続きを読む]
  • 2008/11/15 20:22ロマネスクの宝庫サモラ
  •  写真:Ciprianoの刳型の彫りもの、 Pantocrator   Olivares の概観  以上すべてcKKT サモラには私の気に入っているパラドールがあります。ロマネスク教会や修道院が目白押しにあり、パラドールから散歩しながらひとつずつ訪ね歩くことができます。今回はその内の二つの初期ロマネスク様式の教会について記します:1)San Cipriano教会この教会はパラドールのすぐ裏手にある、サモラ市内の最も古いロマネスク... [続きを読む]
  • 2008/11/10 11:16時代というものは非情なものだ
  • ☆  サラマンカ両大聖堂天蓋外観  cKKT サラマンカ市にある12〜13世紀初頭に建造されたロマネスク様式の旧大聖堂は、15世紀にイサベル/フェルナンドカトリック両王によって取壊されてしまい、現在は南翼廊と回廊の一部と記念碑しか残っていません。つまりレコンキスタ再征服活動が進展してグラナダのイスラム王朝が崩壊し、新大陸の発見、富の導入、ひいては人口増大などスペインにとって政治的にも経済的にも飛躍的な時代を... [続きを読む]
  • 2008/11/08 19:18聖パウロとイスパニア・ロマネスク美術−生誕2000年にあたって
  • 写真:上から、〓「トマスの不信」キリストの向かって右隣cKKT 〓聖パウロ(布教)  〓聖パウロ(斬首、殉教) キリストの使徒パウロの生誕2000年を記念してローマ法王が2008年6月下旬から一年間を「パウロ年」と宣言しました。私は彼の異境での伝道に後半生をかけて最後は殉教する生涯のことを知りたいという想いから、佐竹明著『使徒パウロ』日本放送出版協会刊(S56)を読みました。独自の視点で書かれた優れた書だと思いま... [続きを読む]
  • 2008/11/04 11:06ピカソ「盲目のミノタウロス」とロマネスク手法
  • ☆     ピカソ  「ミノタウロス」 この前のブログ記述に引き続き、今日もピカソを取り上げます。 今国立新美術館で「巨匠ピカソ 愛と創造の軌跡」展が12月14日まで開かれていますが、10月30日付け朝日新聞23頁に「魂のポートレート」と題して、「夜、鳩を抱いた少女に導かれる盲目のミノタウロス」1934年作、0.24x0・30mの銅版画aguafuerteが掲載されています。 この小さな銅版画は、「スペイン芸術アカデミー・サン... [続きを読む]
  • 2008/11/02 20:42三面重層彫刻とピカソ
  • ☆   【写真・上】 San Martín deTours教会  【写真・下】 ピカソ「夢」 ナバラの首都パンプロナの東23.8kmのところにArtaizという小さな村、そこにSan Martín deTours教会(12世紀中葉建造)があります。ここにはスペイン・ロマネスク彫刻独特な「三面」が重なった珍しい彫り物があるので、上に掲載します。軒を支える「持ち送り」のメトープ(中間支え)に見られます。 この面の由来は巨大な眼、優雅な神秘... [続きを読む]
  • 2008/10/31 08:42ロマネスク美術と石
  • ☆   サン・ミゲール・デ・リーリョ(オビエド)9世紀/世界遺産cKKT ヨーロッパ中世の建築と彫刻にとって石のもつ意味は大きいものがありました。特にロマネスク聖堂は「石」(花崗岩)の塊といっていいほどです。 堀口大学の詩『人間の歌』で「石」は次のようにうたわれています:     石は黙ってものを言う     直かに心にものを言う。     雨には濡れて日に乾き     石は百年易らない。     流れる水... [続きを読む]
  • 2008/10/25 12:05炎の蘇生−グレコとロマネスク
  • ☆                   グレコ「キリストの復活」「長方形の画面の中にさらに長身の人体がわずかの空間を残してひしめき合っている。それらが不思議とはめ絵のように反撥し合っている。遠近感はまったく無視されており、事物の大きさでそれを区別するしかない。すべて等価値に併置されている。また眼を細めて見ると抽象絵画のように見える。彼にとって光の表現はひじょうに重要であるが、光源が多元的であるため... [続きを読む]
  • 2008/10/22 10:38芥川龍之介とキリスト教美術
  • ☆            浦上教会 芥川龍之介(1892−1927)は、自らの才能をひけらかすかのように、天才を気取った小片を書きますが、私は彼の全集をこよなく愛しています。晩年の随筆『西方の人(抄)』に「この人を見よ」という小文があります。芥川は少し斜めに構えていた時期もあったのですが、命の尽きる前ごろには信仰への心が芽生えたようです。いわく「わたしは彼是十年ばかり前に芸術的にクリスト教を−殊にカトリッ... [続きを読む]
  • 2008/10/20 08:50中世における様式伝達の速さ
  • ☆ 今から7〜8年前になるでしょうか、フィレンツェに友人たちといったことがあります。町の中央部の大きな広場に面して、フェラガモがオーナーのしゃれたホテル Savoyに泊まり、町中を中世7〜12世紀頃の教会をくまなく足が棒になるほど歩き回りました。 そのときの印象のひとつとして、ビザンチン美術の影響がなんと大きいのかと本当に驚きました。特に壁画はモザイクや黄金をふんだんに使い、描かれた人物はすべて横並びで正面... [続きを読む]
  • 2008/10/13 19:39ミラ・ショーン女史の死
  • ☆       Pobletの大修道院外観     私はネクタイやワイシャツの中に、いくつかのミラ・ショーンのものがあります。会社が女史と提携関係にあり、そのためになじみが深くこのブランドに親しんできました。その彼女が91歳の天命を全うして、このほど人生の幕を引かれました。 彼女の美学は「余計な装飾をそぎ落とす“引き算の美学”」といわれていました。ですからデザインはごてごてせず、上品な感覚ですっきりとした... [続きを読む]
  • 2008/10/11 09:39「楢山節考」−緒形拳死す
  • ☆           楢山節考,La Balada de Narayama en Santa María La Real教会 私の大好きな名優緒形拳さんが10月7日に亡くなられました。いろんな場面で彼の名演技を見ましたし、以前箱根のプリンスホテルで昼食をとった時、隣の席におられたのですが、役者というのは実物の方がいいと思ったことがあります。そのくらい彼は光っていました。本当に残念なことです。 拙著『イスパニア・ロマネスク美術』の中でもと... [続きを読む]
  • 2008/10/06 16:07Emilianenseの写本挿絵
  • ☆         Emilianenseの写本挿絵   994年に制作されたベラスコ(scriba)とシセブト(notario)の名前の入った写本があります。現在エスコリアルにありますが、たぶん前者は文章を書き、後者が挿絵を描いたものです。当時の写本家としては随分思い切ったものを作ったものです。 この写真を見ると、イスパニアの初期中世時代の特徴がよく出ていて、様式的にはイスラム(馬蹄形アーチ)、コプト(司教たちの容姿)、... [続きを読む]
  • 2008/10/02 09:30妖怪と雄羊の彫刻
  • ☆        リポイ迫石彫刻物 (MNAC蔵) 1973年にバルセロナ市役所が編纂した「カタルーニャ美術館ガイド」(J.Ainaud de Lasarte編集)を長女から借りていますが、初版の貴重本です。二年前に購入した現在の国立カタルーニャ美術館Museu Nacional d’Art de Catalunya編纂の「Guía visual ART ROMÁNIC」2004年版(カタラン語)と見比べながら眺めていますが、中味や配置、また収蔵品の内容などに相当... [続きを読む]
  • 2008/09/28 11:12巡礼路にある珍しい石彫り祭壇前飾り
  • ☆             写真 : Antipendio 祭壇前飾りといえば誰でも板絵を想像します。とくにMNACとかソルソナ司教区美術館などには彩色豊かな板絵が蔵されていますが、サンティアゴ巡礼路のレオンとコンポステラの中間地点にあるガリシア州ルーゴ県フォスから5km、San Martiño de Mondoñedo教会に、石彫刻の祭壇前飾りが存在します。これは極めて珍しく、おそらく西欧でも唯一のものだろうと思われるので... [続きを読む]
  • 2008/09/16 18:26鎌倉 たらば書房
  • 鎌倉駅西口前の「たらば書房」さんで、拙著『イスパニア・ロマネスク美術』の取り扱いが開始しました。是非、お寄りください。たらば書房 住所 鎌倉市御成町11-40 Tel 0467-22-2492... [続きを読む]
  • 2008/09/10 23:29日本図書館協会の選定図書に!
  • 拙著『イスパニア・ロマネスク美術』(勝峰昭 著、 光陽出版社)が社団法人日本図書館協会の選定図書に選ばれました。(2008年8月選定)○全国の各種の図書館・読書施設が、図書を選定、購入するときの参考になるように、 本協会の図書選定委員会(その主題の専門家約50名に委嘱)において選定されたものです。○本書の対象は、【大学一般・専門家向(教師等を含む)・成人一般向】です。... [続きを読む]
  • 2008/09/06 11:36聖書の記述と異なる−シロス大修道院回廊の一例
  • ☆    サント・ドミンゴ・デ・シロス修道院「お告げと聖母戴冠」cKKT    スペイン・ロマネスク壁画/彫刻にはいろいろな所で遭遇します。 ロマネスク美術においては、聖書の周期的記述を歪める意図では絶対にないのですが、それを正確に描写していない場合が往々にしてあります(たとえばシロス大修道院回廊のパネルのひとつ「お告げ」の場面に「聖母戴冠」が同時にくみこまれている」。それは作者の精神性のせいで、神の子... [続きを読む]
  • 2008/09/02 22:09産経新聞・書評に!
  • 拙著が産経新聞書評(8月31日)に取り上げられました。以下、産経ニュース(msn)より・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・【書評】『イスパニア・ロマネスク美術』勝峰昭著(光陽出版社・6300円) ロマネスク美術とは11、12世紀の欧州を染め上げたキリスト教美術だが、スペインにおいてはイスラム王朝の支配もあって、独特の発展を遂げた。近年はその精神性の高さが見直され、世界的に関心が高まってい... [続きを読む]
  • 2008/09/02 16:14石棺sarcófagoと装飾
  • ☆    :ドニャ・サンチャの石棺 「Monasterios Románicos y Producción Artística」より      (著作『イスパニア・ロマネスク美術』P.329にも掲載しています。)  西欧中世では、人の死は次の世へと移行するために、すべての人々がたどる通過点とみなされていました。キリスト教の時間の流れは直線的であって、東洋のように輪廻的な円環思想はありません。 身分によって死者の棺はさまざまで... [続きを読む]
  • 2008/08/29 16:14本読術美洋西
  • ☆           『西洋美術読本』より 週末のデスビオDesvío この初夏の頃に開かれた恒例の早稲田大学・大隈講堂前の青空古本市で、古びた本をみつけました。昭和3年(今から80年前)に平凡社から刊行された、石井柏亭著『西洋美術読本』定価1円50銭、取得価格315円也。勿論旧仮名使いの古色蒼然とした252頁のものです。 その16頁に、たった一枚のロマネスク彫刻の写真が載っています。察するに聖サンティア... [続きを読む]
  • 2008/08/28 17:34心の貧しい人々
  • ☆                山上の垂訓 (『イエスと出会う』教文館より)        新約聖書のマタイによる福音書第5章−3(共同訳)に次のような記述があります。「心の貧しい人々は、幸いである。天の国はその人たちのものである。」(山上の垂訓)この中の心の貧しい人々とは一体どういう意味なのか、何故幸いなのでしょうか。イエスの言葉は含蓄が深い。 串田孫一は、『日本の名随筆・聖書』の中で、“貧しく... [続きを読む]
  • 2008/08/25 21:53修復ということ
  • ☆              サン・マルティン・デ・フロミスタ (cKKT)  この5年間、いくたびとなくスペインの北半分に脚を伸ばし150箇所以上の聖なるロマネスク教会、修道院や美術館などを訪ね歩いたのですが、今から思うとあの憑かれたような情熱は何であったのかと不思議な感慨にとらわれます。その中には、現在修復中で回廊を見せてもらえなかった修道院(例えばカタルーニャのテラサ市の近くにあるバヘス修道院)とか時... [続きを読む]
  • 2008/08/25 21:53修復ということ
  • ☆              サン・マルティン・デ・フロミスタ (cKKT)  この5年間、いくたびとなくスペインの北半分に脚を伸ばし150箇所以上の聖なるロマネスク教会、修道院や美術館などを訪ね歩いたのですが、今から思うとあの憑かれたような情熱は何であったのかと不思議な感慨にとらわれます。その中には、現在修復中で回廊を見せてもらえなかった修道院(例えばカタルーニャのテラサ市の近くにあるバヘス修道院)とか時... [続きを読む]
  • 2008/08/21 09:40マギの礼拝(東方三博士の礼拝)
  • ☆    写真(上) 「マギの礼拝」(『Estilo del Arte, El Románico en España』SUSAETA)      (下)         (柳宗玄『キリスト』現代教養文庫)            マテオによる福音書の2−1−12による聖書の構図はよく知られていて数多くありますが、ここに二つの「マギの礼拝」の像と平彫り彫刻像について記します。 上の写真はスペインのアビラ市内にある1109年建造の著名なBas&ia... [続きを読む]
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