夏樹 涼風 さん

夏樹 涼風さん: まいどぉ おぉきにぃ、
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プロフィール

ハンドル名夏樹 涼風 さん
ブログタイトルまいどぉ おぉきにぃ、
サイト紹介文「まいどぉ おぉきにぃ、」
数十年生きてきました
思いのままを書いています
参加カテゴリー
更新頻度(2年)情報提供91回 / 216日(平均2.9回/週) - 参加 2008/05/01 12:44

夏樹 涼風 さんのブログ記事

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  • 2008/12/01 12:54「小説のような、旅のはじまり 五章−15」
  •  一両編成のディーゼルカーが停車した。駅に着いたと思った。しかし駅舎らしき建物もなく、ホームも見えない。どうしたのだろう、と思って車内や、窓の外をキョロキョロしていると、運転手さんが運転に使うレバーを持って、小走りに後ろへ行った。すると後ろからは車掌さんがまた、小走りに前へと走って行った。 まもなく一両のディーゼルカーは今まで走っていたのとは逆の方へ動き出したのだ。「いよいよこれがスイッチバックの [続きを読む]
  • 2008/11/26 12:41「小説のような、旅のはじまり 五章−14」
  •  新見から備後落合への列車もディーゼルカー三両編成だった。こちらも乗客は少なく、車内はがらんとしていた。「なんか山ばっかりやなあ」「中国山地を横断中やからな、けどこの辺ってあんまり高い山がないのか、何処にでも道路があって家があって、それなりに標高は高いんやろうけど、すごく周りの山が低く感じるなあ」「そらあ信州の山々よりは、はるかに標高が低いし、尖がった山もないから山頂付近にも、道があって、家があ... [続きを読む]
  • 2008/11/25 12:54「小説のような、旅のはじまり 五章−13」
  •  肘掛の枕は硬く、少し窮屈だけれど、それ以上に睡魔が勝り、わずかな時間ではあったが熟睡したようだ。どこかの駅を発車する時の大きな揺れで目が覚めた時には、列車の進行方向左の山々の間から、登ったばかりの眩しい日差しが、車内を照らしていた。「朝になったな」「夏樹、ここは何処や。ぐっすりと寝たけど、まさか乗り過ごしてへんやろなあ」「大丈夫や、いま六時半やから」「伯耆大山駅では、乗り換えにあんまり時間がな... [続きを読む]
  • 2008/11/22 12:32「小説のような、旅のはじまり 五章−12」
  •  車内で話をする人は誰もいなかった。時々、何処からか鼾が聞こえてきた。 車窓には夏樹と安達がぼんやりと映し出されているだけで、外の景色は何も見えない。ようく目を凝らして窓の外を見ていると、電柱につけられた裸電球や、横断歩道を照らす明るい光、夜中に走る車のライト、消し忘れたのか家の外灯などが時々見える。「まだ、三時過ぎかあ、外は真っ暗やなあ」「四時半ごろに鳥取で、七時半ごろに米子やろ」「米子の二つ... [続きを読む]
  • 2008/11/19 12:37「小説のような、旅のはじまり 五章−11」
  • 「俺もな、自分自身にそう言い聞かせてはいるんやけどなあ。そしたら最近、中学時代にタバコを吸っていたという情報を嗅ぎつけた奴がいてなあ、『けっこう悪かったんやなあ、今はまじめな振りをしてるだけなんやろ』って絡んでくる奴らがいてなあ、どうやって逃げるか悩んでんねん」「安達って、とてもクールなイメージがあるんやけど、まじめで以外に考えこむほうなんやなあ」「クールなイメージってどんなんやねん」「そんな連... [続きを読む]
  • 2008/11/17 12:26「小説のような、旅のはじまり 五章−10」
  •  餘部の駅には停車しなかった。駅を通過する時は徐行したけれど、停車しないで次の駅に向かった。「もちろん中学生がタバコを吸うのは悪いことやし、先生に見つかったら大変なことになったけど、見つからんようにうまいことやってた」「誰も見つからんかったんか」「そやなあ、柔道部以外で吸ってた連中は学校で吸うてから見つかって、えらい怒られて、親も呼び出されたりしてたなあ」「ほな、柔道部は見つからんかったんか」「... [続きを読む]
  • 2008/11/14 12:26「小説のような、旅のはじまり 五章−9」
  •  安達は柔道部に入って強くなって、不良たちに立ち向かう方法を選んだのではなく、おそらく一年生で一番体が大きく、一番強そうな柔道部の友達といつも一緒にいれば、標的にされることはないだろうと考えたのだ。 もし強くなって正面から向かえば、いくら大したことのない奴でも、あらゆる手段を使って攻撃してくるのではないだろうか、するとこちらも黙ってやられる訳にはいかないので、攻撃することになるだろう。暴力に暴力... [続きを読む]
  • 2008/11/12 12:39「小説のような、旅のはじまり 五章−8」
  •  ある日突然、変わってしまった安達の小学校の時の友達は、ワルグループのボスのお下がりの太いズボンを貰い、やがてお尻全部が隠れるような長い学ランを買って、その連中といつも一緒に行動をとるようになった。当然、今までの友達はみんな、離れていった。でも、変わる以前のように、その連中からいじめらたり、小銭を取られたりすることはなくなった。逆に、取る側の後ろでいつも睨みを利かせていたようだ。「けどな、あいつ... [続きを読む]
  • 2008/11/10 12:34「小説のような、旅のはじまり 五章−7」
  • 『ゴウウウウーーーー』 トンネルに入ったようだ。夏樹の声が聞こえなくなった。二人はトンネルを抜けるまでの間、話をするのを止めた。あまりの騒音で何を言っているのか分からなかったからだ。「なんやえらい長いトンネルやったなあ」『ガタンガガッタガタゴトン』 大きく左右に揺れて、ポイントの上を通る大きな音がした。しばらくして駅名表示板に『柴山』と言う字が読めた。「柴山駅か、もうすぐ餘部の鉄橋やなあ。安達の... [続きを読む]
  • 2008/11/07 12:38「小説のような、旅のはじまり 五章−6」
  •  安達よりおとなしく、あまり目立つ存在ではなかった彼は、いつの間にか不良グループの仲間に入り、太いズボンを穿き上着のボタンを一つも留めないで、少し伸ばした前髪に整髪料をタップリ付けて、両横を上の方へかき上げた、いわゆるリーゼントにしていた。ボス的存在の後ろに立ち、風を切って歩いていた。「なんであいつが、あのおとなしかったあいつが、と思った」「中学校に入ったら、突然、別人のようになってしまう奴って... [続きを読む]
  • 2008/11/05 12:26「小説のような、旅のはじまり 五章−5」
  • 「俺のいた中学校は市内でもベストファイヴに入るぐらいに、ワルが多いところでな、教室の一階の窓は全部割れていた。辛うじて残っていたのは、職員室だけやった。職員室も毎日のようにどこかの窓ガラスに石を投げつけて割るやつがいた。他の教室は割れたら割れたまんまやったけど、職員室はすぐに直してたから、残っていたというより、すぐに直してたからガラスがあったんやな」「そんなに荒れてたんか。喧嘩も、けっこうあった... [続きを読む]
  • 2008/11/04 12:31「小説のような、旅のはじまり 五章−4」
  •  腕にはめた時計を見ると午前二時を少し過ぎていた。相変わらず窓の外は何も見えない、真っ暗闇だ。夏樹と安達が座っている席の窓からは、駅の名前を確認できるものは何も見えない。まもなく、何の合図も無く『ガッタンゴッゴン』と大きく揺れるけれど、静かに発車した。 大きく揺れて発車した列車だったが、その後は静かにゆっくりと、真っ暗なホームを進んで行くのが、わずかに確認できた。その時、不意に目の前に駅名表示板... [続きを読む]
  • 2008/10/31 12:23「小説のような、旅のはじまり 五章−3」
  •  車内のほとんどの人たちはおもいおもいのスタイルで眠っているように見える。何人かのおじさんは、透明のガラスカップに入った酒や、缶ビールを片手に持ち、寝るでもなく、起きているでもないような、赤い顔をしてとても気持ちの良いように見える。まさしく夢心地といったところだろうか、あのおじさんたちには、列車の揺れ具合がちょうど良い感じの揺れ具合なのだろう。 日付が替わり安達と夏樹は小声で話しをしていた。内緒... [続きを読む]
  • 2008/10/29 12:34「小説のような、旅のはじまり 五章−2」
  •  山陰方面へはいつも始発の列車に乗って行くのだが、今回は山陰本線の長距離列車の最終便、二十二時ごろ発の夜行列車に乗って行くことにした。夜行鈍行である。     (残念ながら現在の時刻表には載っていない。いつの間に     廃止されてしまったのだろうか、またまた、鉄道研究会を     サボっていました) この列車で米子まで行き、伯備線で新見へ芸備線で備後落合へ、そして木次線で出雲坂根駅へ向こうことに... [続きを読む]
  • 2008/10/27 12:53「小説のような、旅のはじまり 五章−1」
  •  高校二年の夏休みは、飛沢、赤川、石田、そして夏樹の四人で丹後半島の間人(たいざ)への二泊三日の海水浴旅行に行った以外は、四人ともアルバイトに勤しんでいた。要するに四人とも夏休みにもかかわらず、毎日のように学校へ行かなければならないような、部活動は何もやっていなかったのだ。四人ともに運動は遊びとしての域を超えるほどの興味、関心はなく、中学生時代も何も入っていなかった。 また、あの当時の体育会系の部... [続きを読む]
  • 2008/10/22 12:37「小説のような、旅のはじまり 四章−9」
  •  舞鶴で宮津線に乗り換えて丹後山田へ向かう。右手には日本海がちらほらと見え隠れするようになって来た。一日目、二ヶ所目の目的地である加悦鉄道に乗って、終点加悦駅の『SL広場』へ向かう。     (何十年かぶりに、時刻表に付いている北近畿地方の路線図を見ると、      丹後山田駅は見当たらなかった。宮津線は第三セクターの      北近畿タンゴ鉄道になっていた。鉄道研究会をサボっていました) 当時... [続きを読む]
  • 2008/10/20 12:27「小説のような、旅のはじまり 四章−8」
  • 「俺は、たまたまやりたいことが決まっていて、それが職人仕事やから何ぼでも早く、その仕事を覚えた方がええって言われたんや。ほんまは高校へ行かずに修行したほうが、ええねんけど,って言う人もいたけど、親父が高校だけは出ておいた方が、これからのためやからって、その仕事がいやになるかも知れへんし、他の理由で出来なくなることもあるかも知れへんし」 車窓を見ることもなく話に夢中になっていた。何処の駅だろうか、停... [続きを読む]
  • 2008/10/18 12:38「小説のような、旅のはじまり 四章−7」
  • 「そんなことないやろ、中学のころは俺よりも成績は良かったし、今からでもまにあうって、一緒に進学しようや」 飛沢の声が珍しく高ぶっていた。「いやあ、俺も赤川とおんなじような考えなんや、大学はとりあえず行くところやない、それに俺は今やりたいことがある、それは大学やなくて高校を卒業したら、やりたいことができる処へ就職することや。そこで早く仕事を覚えて一人前の職人になることが、俺の今の夢なんや」「職人 ... [続きを読む]
  • 2008/10/16 12:47「小説のような、旅のはじまり 四章−6」
  •  大学とは、とりあえず行くところではなく、将来の目標のために、本気で行きたいやつが、入りたい大学を目指して、真剣に勉強して希望の大学に入る。そして、入学してからはその目標に向かって勉強するところなのだ。これが赤川の大学に対する考え方である。「夏樹はそう思わへんか」「いや、ううん、多分。とりあえず遊びに行くところではないわなあ」「けど今の時代はとりあえずでも大学を出とかんと、後でいろいろと大変な ... [続きを読む]
  • 2008/10/14 12:47「小説のような、旅のはじまり 四章−5」
  • 「そろそろ行かんと列車に乗り遅れんのとちゃうか」 飛沢が夏樹と赤川に大きな声で言った。「あっ、やべぇ、もうこんな時間か」「急がんとあかんなあ」 四人は駅員さんにお礼を言って、山陰本線の上り線ホームに向かった。いったん綾部に戻り舞鶴線に乗り宮津へ向かう。宮津線で丹後山田へ、そこから加悦鉄道に乗りに行くのだ。(残念ながら昭和六十年四月に営業終了してしまった) この当時の山陰本線はほとんどの区間で単 ... [続きを読む]
  • 2008/10/10 12:30「小説のような、旅のはじまり 四章−4」
  •  餘部鉄橋を見に行った時と同じく、京都駅を始発の鈍行列車に乗り、旅行が始まった。もちろん、最後尾の客車の最後列の席を陣取り、乗降デッキに出ては心地よい風と、スリルを味わうのだ。 途中、福知山で下車。福知山機関区を見学することができた。ここは京都北部、一部は福井、兵庫北部方面で活躍する機関車が駐留している機関区である。 鉄道を趣味とする方々にしか、わからないかも知れないが、この当時蒸気機関車の時代 ... [続きを読む]
  • 2008/10/08 12:46「小説のような、旅のはじまり 四章−3」
  •  海に行く打ち合わせをするために、飛沢の家に四人が集まった。「あれ、石田とちゃうか」「おう、夏樹、久しぶりやな」「もう一人誘いたいて言うのは石田のことやったんか、八年ぶりぐらいやなあ」 石田と夏樹は小学校の一,二年生で同じクラスだった。よく遊んだ仲だったが、クラスが変わり疎遠になっていた。「もしかしたら、幼稚園の時から知ってるんとちゃうかいなあ」「そしたら、おれたちよりも古い友人と言うことや ... [続きを読む]
  • 2008/10/06 12:33「小説のような、旅のはじまり 四章−2」
  •  高校二年生になりユースホステル部にも、数名の一年生が入部した。新入部員は夏樹たち二年生よりも、学校として部活動の参加が必修だからという理由で、何でもいいから入部した、籍を置くだけのいわゆる『幽霊部員』がほとんどで、週に一回の活動日にも時々にしか顔を見せなかった。もちろん夏休みの旅行計画などには耳を傾けず、端から行く気はないようだ。 そんな一年生に触発されたわけではないのだが、本村と田端も部室に ... [続きを読む]
  • 2008/09/30 12:24「小説のような、旅のはじまり 四章−1」
  •  土曜日の午後に、久しぶりに飛沢から電話がかかってきた。「新しいレコードを借りてきたんや、家に来いよ」「今度は何のレコードなん」「かぐや姫のライヴ盤や」「わかった、初めからテープをもって行くわ」  久しぶりに飛沢と会うことになった。通う高校が違うとどうしても会う機会が減ってしまう。今なら携帯メールで頻繁に連絡を取り合うこともあるだろが、まだパソコンさえも普及する前のこと、一般電話か手紙しか連 ... [続きを読む]
  • 2008/09/26 12:38「小説のような、旅のはじまり 三章−28」
  •  飛鳥。明日香とも書くようだ。 四人は田代先生の旅の話を聞いたり、大学生たちと過ごした昨夜の話しをしたりしていた。ガイドブックに乗っている観光地を順に回りながら。でも、観光地のことなど何も覚えていなかった。 吉野の山の上は、日没ともなると、気温が下がり、日中よりはかなり体感温度が低く感じられた。「ちょっと、寒いなあ」「先生は年やから、無理せんようにしてくださいよ」「逢坂、バカにするなよ、まだ ... [続きを読む]
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