ヒサクニ さん

ヒサクニさん: 300MHz
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プロフィール

ハンドル名ヒサクニ さん
ブログタイトル300MHz
サイト紹介文一分エンタテイメント。「三百字小説」のルールに則って、三百文字以内の小説を書いています。
自由文三百字小説は川又千秋さんの提唱した掌編小説のスタイルです。
三百字というと、短いようで、実はけっこう色々な事ができます。
まずは読んでみて下さい。
一分もかかりませんよ。

できるだけ毎日更新中。
参加カテゴリー
更新頻度情報提供45回 / 56日(平均5.6回/週) - 参加 2008/05/19 00:37

ヒサクニ さんのブログ記事

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  • 2008/07/05 00:35【三百字小説】油断してるとすぐ落ちる
  •  大勢の人間が一本道を歩く。 雲より高く、幅が何十キロもある道を自由な歩幅で歩くのだ。所々に樹やベンチが用意されていて、いつでもどこでも休憩がとれる。やる人は少ないけど。 僕はいま、彼女の手を引いてゆっくりと歩いてる。 彼女が言った。「ねぇ、疲れちゃった。ちょっと」前方の大きな樹を指差す。「そこの木陰で休もうよ」 そう言う彼女は、それ程疲れているようでもない。「駄目だよ。油断してるとすぐ落 ... [続きを読む]
  • 2008/07/04 00:19【三百字小説】木目探し
  •  天井の木目が人の顔に見える、という話を聞く。そういえば自分の部屋の天井を気にした事は無い。 アパートに帰って天井を見つめてみたが、確かに木目はあれど、いくら探しても顔のような物は見当たらなかった。首の疲れに視線を落とせば、押入れの襖の枠も木材である。しかしここにも人の顔は見つからない。 丸を三つ、三角形に並べるだけなのに、こうも困難な条件であるのか。 よく見れば、1kの部屋には至る所に木材が ... [続きを読む]
  • 2008/07/03 00:06【三百字小説】迷惑な隣人
  •  隣のヤツがうるさい。 壁越しに聞こえたギターはまだ放置できたものの、大声で下手くそな歌を歌い始めたときはさすがにカチンときた。こっちは大事な作業の真っ最中なのに。もう一週間も成果を上げられず、苛立ちも最高潮だ。 どん、と壁を殴ってやったが、一向に歌は止まない。 ますます怒りがこみ上げて、つい大声を出してしまう。「うるさいぞ!いい加減にしろ!」 おかげで歌とギターは止まったが、こっちの集中力 ... [続きを読む]
  • 2008/07/01 10:02【三百字小説】幸せはチョコの味
  •  私はいま彼と二人きりで、ウェハースのいかだに乗ってチョコの海の上だ。甘い幸せが空気に満ちている。 彼が溶けたチョコをスプーンですくって私にくれた。口に入れるとほのかに暖かい。「ちょっと苦い」 私が言うと彼は微笑む。「このスプーンごと食べてみなよ。砂糖だから」 スプーンごとばりっ、とかじって食べた二口目は、確かにほどよい甘さだ。 見上げれば、桃色の空に綿菓子が浮かび、たまに金平糖の流星が降 ... [続きを読む]
  • 2008/06/30 01:01【三百字小説】不知火の夜
  •  俺は一艘の小船と共に、砂浜で夜の水平線をジッと睨む。 今夜は不知火の夜だ。海と空の境で、紅い炎が無数に並び揺らいでいた。奴等の正体を突き止めるため、俺は小船を波に浮かべ、墨汁の海へ漕ぎ出した。 ……どれ程進んだのか、陸地はとうに闇に飲まれ、眼前の不知火は大きくなる。もう少しだ。櫂を握る手に汗が滲んだ。 ふと、不知火の場所に、梯子の様な物が見えた。あれは何だ?「おおい、そこの君」 梯子の天辺 ... [続きを読む]
  • 2008/06/29 02:56【雑記】独自ドメインに憧れる
  • 40年のインターネット史上最大の改正が承認,ICANNがドメイン名を自由に選べるように制度変更:ITpro 誰がなんと言おうと、短いアドレスは男の浪漫です。 僕もいつかは独自ドメインを取得してみたいと思い続けて、いったいどんなアドレスにしようかと日々妄想を捏ね繰り回しているわけですが、この制度が実施されたら、と考えると、今まで以上に夢が膨らむばかりです。なにせ自由すぎる。http://300.nv/とか、どうでしょう。. ... [続きを読む]
  • 2008/06/29 01:57【三百字小説】放課後の掃除係
  • 「今日もよろしくな」「ごくろーさん」 教室はあっという間に僕だけになった。みんないつも掃除当番を僕に押し付けて、先に帰ったり部活に行ってしまう。ホントは嫌だけど、でもそんな事言えなくて、僕は毎日泣きながら床を掃いてる。 涙と鼻水で、ブレザーの袖がどろどろだ。 窓を雑巾で拭いて、集めたゴミを捨てる。 僕は綺麗になった教室で、窓際の一番後ろの隅にそっとしゃがんだ。また明日の放課後まで、ここで泣 [続きを読む]
  • 2008/06/28 01:26【三百字小説】宝物の価値
  •  「お、懐かしい」 子供の頃、キレイだったり形が面白かったりする石が好きで、私はそれらをよく道端で拾っては机の引き出しに溜め込んでいた。たまにビー玉とか、瓶の破片の丸くなったのが見つかると、それはもう宝物で、チョコの空箱に並べて飾ったものだ。 その宝箱を部屋の整理中に見つけたのだが、中に妙に形の整った赤い石がある。 もしや宝石か、と質屋に持っていくと、割と良い状態のルビーだという。「これなら ... [続きを読む]
  • 2008/06/27 01:18【三百字小説】早く起きた朝に
  •  僕は朝が弱い。最近は特に酷くて、毎日昼過ぎに目が覚める有様だ。 これはいけない、と思い、頑張って早起きをしてみる事にした。無理矢理早くにベッドに入り、目覚ましを七時にセット。 朝、容赦の無い電子音で夢から剥がされた僕は、ぼやぼやの目で変なものを見た。畳の上に二人の人間が座っている。 よく見ると二人とも中年の男で、向き合ってビールを飲んでるじゃないか。 人の部屋で何を。 二人が僕に気づき、 ... [続きを読む]
  • 2008/06/25 00:28【三百字小説】間違った願い事
  •  目が覚める。今回は何年ぐらい眠れただろう。 相変わらず世界中、どこを見ても火山と溶岩ばかりだ。ぐらぐら煮えた景色を何万年も見て、もう眠る以外にすることも無い。「おい、悪魔のやろう、いるのか?」 私がどこへともなく話しかけると、悪魔が姿を現した。「そろそろ元の生活に戻してくれ。こんなのうんざりだ。頼むよ、出来るだろ?」「いやぁ」悪魔がいやらしく笑う。「無理だね。一度叶えた願いは最後まで、だ」 ... [続きを読む]
  • 2008/06/24 23:29【三百字小説】金縛りの理由
  •  うわっ、また金縛り。 疲れが溜まっているんだろうか? このところ毎晩だ。だらだらと冷や汗をかいている。薄っぺらいシーツからはみ出た手足がぷるぷると震えて、ゼンマイの切れたおもちゃみたいだ。そのうちに呼吸まで乱れてきて、ぜいぜいと喉が鳴る。顔も真っ白だ。 僕はだんだん不安になってきた。ひょっとして、まさかとは思うけど、本当に悪霊にとり憑かれているんじゃないか? いやいや、そんなはずはない。  ... [続きを読む]
  • 2008/06/11 20:54【三百字小説】ある男の懺悔
  •  あまりに長く続いた戦争で、多くの街が壊滅した。人々はもう、何のために争うのかさえ忘れて、それでも戦いを止められずにいる。 瓦礫と煤に埋もれた小さな教会に、一人の男が入ってきた。「やれやれ、ここも酷い有様だ」 男はため息を吐くと、なるべく壊れていない長椅子を探して腰掛ける。煙草に火をつけた。「今じゃ誰も、神様なんて信じなくなっちまったなぁ。誰も救えない神なんか要らないか」 煙を吐く。「俺は ... [続きを読む]
  • 2008/06/10 23:50【雑記】神様オチ
  •  何か不条理な出来事が起こる→神様登場→あんたのせいだったのか! というパタンの掌編がいくらでも作れそうです。すでに二個ほどありますが。 気がつくと狙わなくともこの形式に収まってしまう場合も多くて、なかなか。うーん。 ... [続きを読む]
  • 2008/06/09 23:55【三百字小説】地下鉄の秘密
  • 「ふー、今日も混んだな」「まったく、通勤ラッシュはいつ走っても辛いよな」 真夜中の地下で、今日の仕事を終えた車両たちが会話をする。みんな朝から晩まで働き通しだから、疲労も相当なものだろう。「どうです、部長、これから一杯」 ぞろぞろ階段で地上に出る。若手の地下鉄たちはまだまだ元気だ。 部長と呼ばれた車両は、今日は遠慮しとくよ、と誘いを断った。なにせ勤続二十年のベテランだから、もう仕事の後に酒を [続きを読む]
  • 2008/06/08 18:36【三百字小説】天を突く城
  •  高さは権威の象徴だ。 そう信じたある王様が、この世の何よりも高い城を建てさせた。屋上では常にその次の階の建造が続く城に、幾人もの人手と莫大な資金が投じられる。昼も夜も無い労働に国民は次々と倒れ、国の財源は全てが城の建築に回された。 急激な増税にあえぐ国民の声が、高すぎる場所にいる王様に届く事はない。 ――やがて城は雲をも突き抜けた。王様は言う。「天の国をも私は越えたぞ! この美しい眺めも、全 [続きを読む]
  • 2008/06/07 12:41【三百字小説】「あっ」
  • 「あ」 食器を洗っていると、急に妙な声が聞こえた。思わず身が凍る。 確かに、搾り出す様な女の声だった。男の一人暮らし部屋の、どこに……いや、もう、何も聞こえない。俺は大きく息を吐いた。気のせいだろう。洗い物を……「あっ」 まただ! やっぱり何かいるのか? 冷や汗が背を伝う。また息が止まる。心臓が踊る。俺は右手を強く握った。「あっああぁぁああん!」 今度は大きな声だ。すぐ近くにいる。後ろを向く事 ... [続きを読む]
  • 2008/06/06 21:40【三百字小説】景色泥棒
  •  日曜日の朝のこと。 気持ちよく遅くまでベッドで寝ていたのに、家族が何だか騒いでいたので目が覚めた。父が部屋まで来て言う。「おい、いつまで寝てんだ。泥棒に入られたぞ!」「……え?」「とにかく、何か無くなった物が無いか調べるんだ」 確かに、廊下や部屋が土足の足跡だらけだった。寝ているすぐ横まで来たのかと思うとぞっとする。 私はとりあえず部屋のカーテンを開けようとして、ふと窓際に小さな紙切れを見 ... [続きを読む]
  • 2008/06/05 18:39【三百字小説】五歳の頃の初恋の話
  •  私にだって初恋ぐらいあった。 彼に逢ったのは五歳の誕生日で、凛々しい顔立ちと真っ白な歯に一発で魅了されてしまった。 それから毎日、五歳の私は彼と色んな話をした。何度も何度も、好きだよ、なんて言ってやった。今思うと恥ずかしい子供だ。 彼は私に興味がなさそうだったけど、それでも私は、チョコレートの海で泳ぐみたいに幸せな気持ちになれた。 結局彼には素敵な彼女がいて、残念ながらそこで私の恋は終わっ ... [続きを読む]
  • 2008/06/04 09:22【三百字小説】人生の地図
  •  文房具屋で「人生の地図」なんて物が売られていた。見ると真っ白なただの紙だ。「これ、どういう意味です?」 店員に聞いてみると、持ち主のその後の人生が、フローチャートのように分岐して現れるという。例えば、家を買うか買わないか、といった具合に、分岐以降の人生を覗き見るそうだ。「これはお勧めですよ。ぜひご購入なさるべきです」 そう店員に言われ、私は迷わずそれを買った。 さっそく家に帰って地図を開 ... [続きを読む]
  • 2008/06/03 19:30【雑記】雑記始めました
  •  さすがに(というか、早くも)ネタが尽きてきたのか、三百字小説だけでは間がもたなくなってきました。ので、ぼちぼち独り言を垂れ流すカテゴリを作ってみます。 が、もともと小説以外の記事は載せない、というコンセプトの上で作ったブログです。雑記がトップページに載ったりするのは不本意なので、「雑記」カテゴリをまとめて読むページでしか表示しないように改造してみました。 表面上は変化ありませんが(実は微妙に ... [続きを読む]
  • 2008/06/03 09:43【三百字小説】落ちてきた洗濯物
  •  アパートでぼんやりと窓の外を見ていると、Tシャツがばさっと落ちてきて僕の物干しに乗っかった。 あら、上の人かな、と思ったがおかしい。だってアパートは二階建てで、僕の部屋は二階だ。どういう事かと思案していると、ドアベルが鳴った。 ドアの向こうにいたのは僕だ。「すみません、洗濯物が落ちちゃって」「あぁ、ちょっと待って」 僕は窓から出てTシャツを取ったってやった。見覚えのある、ハンバーガーのTシ ... [続きを読む]
  • 2008/05/30 18:30【三百字小説】めざめのとき
  •  私は可愛い。目の中に入れたって痛くないはずだ。 だけど、それに嫉妬した魔女の呪いで、私は塔の頂上で眠り続けるはめになった。幾重の罠と恐ろしい魔物を乗り越えた勇者だけが、私を眠りから覚ます事ができるのだ。もちろん、愛に満ちたキスによってね。 だけど一向に、誰も助けに来る気配がない。みんな弱っちいんだから…… あ、待って、今ドアの開いた音がした。 あぁ、嘘でしょ、足音が近づいてくる! ついに待ち [続きを読む]
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  • 2008/05/29 13:00【三百字小説】ずっと三日月
  •  ある満月の夜のことだ。満月は突然三日月になった。 それ以来、今日で二週間になるが、ずっと三日月のままだ。 この異常事態に、ある宗教家が、神の意思だ、不吉の前兆だと叫ぶ。すると、一人の男が宗教家の前に突然現れた。「こら、勝手に人のせいにするな」「あなたはもしや……」「左様、神だ」「なんと、ではあの月は災いの兆しではないのですか?」「もちろんそんな事はない」「では一体……」「いやな、ちょっと小 ... [続きを読む]
  • 2008/05/27 10:40【三百字小説】夜の冒険
  •  和人はまだ六歳だから、夜中に一人でトイレに行きにくいのも無理はない。しかも、うっかりテレビで怖い話を観てしまった後だ。 だが彼は意思の強い子供でもあったようで、両親を起こす事なく用を足す決意をした。 必死に背伸びをして明りを灯し、廊下の死角に警戒しながらも、決して背後への注意を怠らず。なかなか隙がない。外の物音にいちいち飛び跳ね、それでも笑う膝を懸命に前へ進める様子は実に感動的だ。 永遠にも ... [続きを読む]
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