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- 2008/11/09 23:31考える人
- 東京、上野。曇天の空を見上げると、ロダンの彫刻が物思いに耽っていた。私は絶えず何かに感化されて毎日を生きている。喜怒哀楽といった感情は思いがけず訪れるものだ。たとえそれが自分のものであったとしても、感情を理性のままにコントロールすることは難しい。人の心は空のようなものだ。時には青空が広がり、時には風雨にさらされ、時には曇天のごとく思い悩む。 2人で住んでいた部屋から、彼女の荷物が取り払われてい... [続きを読む]
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- 2008/11/04 02:19人生はいつだって
- Hさんと最初に出逢ったのは健康診断の会場だった。いろいろな事業所から受診者が集まる会場で、たまたま私の後ろに並んだのが彼女だった。嬉しかった。異性の第一印象は、一瞬の本能的な判断で決まる。私は素直にいいなと思った。左胸の名札が目についた。Hさんというらしい。横目でちらと彼女を気にしながら、何か話しかけたいと思って機会をうかがっていたが、彼女の同僚や上司と思しき受診者がたくさん並んでいる状況では... [続きを読む]
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- 2008/11/02 01:29幸福の青い鳥
- あれから1週間、彼女の意志は変わらなかった。結婚することを重荷だと感じてしまうこと、私に対する恋心が薄れてしまったこと、女のコらしさを失うことへのやりきれない思い。そうしたもろもろが、彼女を駆り立てた。自分に大きな負担を生じさせることを承知で、例え周囲に迷惑を掛けてでも、人生に対する自分の納得を優先した彼女を、引き留めようとは思わなかった。迷惑を被るのが私自身であったとしても、こうして彼女を理... [続きを読む]
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- 2008/10/30 03:10気遣い
- 「そういう縁だったってことだよ、アンタ。悩んだってしょんないからね。」優しいのか強いのか、母は開口一番そう言って、私の中のもやを吹き飛ばした。「いや、そりゃあ、わかってるよ。」何があったかしっかり説明するまでもなく、一瞬で話が終わってしまった。慰めの言葉をもらってもどうにもならないとはわかっていながら、もう少しいたわってくれるものかと期待したが、甘かった。「そりゃ、わかっちゃいるけどさ、イヤに... [続きを読む]
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- 2008/10/29 01:59待ってる
- いま、彼女はどこで何をしているだろうか。何を思っているだろうか。仕事には行っているのだろうか。靴や着替えはどうしているのだろうか。携帯は充電しているのだろうか。家族とはうまくやっているのだろうか。食事はしっかり取っているのだろうか。ぐっすり眠れているのだろうか。誰かに相談しているのだろうか。肩身の狭い思いをしていないだろうか。こんな心配は無用で、もしかしたらすっかり楽しく過ごしているかもしれな... [続きを読む]
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- 2008/10/27 03:12青天の霹靂
- 将棋の駒を並べている夢を見た。駒はひと通り揃っているのだが、おかしなことに、うまく盤上に並べられない。並べ終わったはずなのに香車が余ってしまったり、なぜか飛車角の位置に銀将が並べられていたり。何度やっても並べられない。「あれ?おかしいな」と思って目が覚めた。いくら眠っても、居心地の悪さは変わらない。これは夢ではなさそうだ。 青天の霹靂とはこういうことなのか、果たしてこれは夢か現実か。生きていれ... [続きを読む]
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- 2008/10/23 03:07自分探しの方法
- 大安の日曜日、焼津駅で待ち合わせ。姫と私と、お互いの両親と6人で「舟小屋」。結婚式まで1か月半、結納代わりの顔合わせ食事会を催した。親戚の家の居間のような、しゃちほこばらない部屋での食事会とはいえ、やっぱり少し緊張した。これからは姫の両親が義理の父母にもなるわけで、なんだか複雑な心境だ。サラリーマンの核家族に生まれた私からすれば、田舎の本家である姫の実家の文化はとても興味深い。茶畑やみかん畑など [続きを読む]
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- 2008/10/19 02:0032歳の私
- 金曜日は取引先の感謝祭。取引先のみなさんはもちろん、これまで沼津でお世話になった同業各社の先輩方とも久しぶりに顔を合わせた。みなさんとそれぞれゆっくり話をする時間はなかったが、みな元気そうでなによりだ。こういう機会を大切にしたい。2軒目は、本社のNさんと一緒に「つぼみ」。お店を切り盛りするみんなが明るく朗らかでいい。人に紹介しやすいお店だ。3軒目は両替町「ROSE」。テラスに出ると、ちょうど両 ... [続きを読む]
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- 2008/10/16 03:09満月の夜に
- いま、スタンダールという作家の「赤と黒」という小説を読んでいる。舞台は19世紀のフランス。職人のせがれという卑しい身分ながら、才覚に恵まれた主人公が、危険な恋をしながら出世していく…という物語である。ちょうど下巻に入ったところで、物語がこれからどう展開していくのか楽しみなところである。1820年代当時、フランスはブルボン家の復古王政という体制で、市民は上流階級と労働者階級に区分されていた時 ... [続きを読む]
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- 2008/10/14 01:21そこにいるだけで
- 秋の連休シーズン、マイレージでどこかに飛んでみたいと思っていたが、世界同時株安、バリ旅行、結婚準備のトリプルパンチで個人的金融危機に陥っているため、この日曜は高校の友人Nを訪ねる小旅行に出ることにした。この週末も姫が不在で、気兼ねなく遊びに行けるのはうれしいことなのだが、最近は姫の不在が特に多く、それはそれで少しばかり寂しかったりもする。さて、のんびり各駅停車の旅である。JRの定期があるの ... [続きを読む]
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- 2008/10/12 12:54言い訳
- 5年前、テレビ局の制作部門にいたころの私はとても仕事熱心だった。2年に1度くらいの割合で取らせてもらっていた1週間の休み以外はほとんど年中無休の24時間スタンバイである。この「スタンバイ」には2つの意味がある。1つは、突発的な事件や台風などが発生して、急に現場に行かなくてはならないというような意味でのスタンバイ。もう1つは、自分が担当ディレクターとして関わる番組やコーナーについて、求めてい ... [続きを読む]
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- 2008/10/11 16:15ありがとう
- 人間にとって、言葉はもっとも重要なコミュニケーションツールである。旅行から帰ってきた翌日、行きつけのそば屋「つむらや」でお茶を出されて、ごく自然に出た自分の「ありがとう」という言葉に、我ながら驚いてしまった。挨拶は「すいません」や「どうも」ではなく、やはり「ありがとう」が気持ちいい。海外旅行に出る度に、自分も含めた日本人が、普段どれほど無愛想かを思い知らされる。これでは楽しい出会いを自分か ... [続きを読む]
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- 2008/10/09 02:44芸術の秋
- 神々の島と言われるバリ。至るところでバリ・ヒンドゥーの寺院が見られる。バリ・ヒンドゥーはヒンドゥー教やバリの土着信仰、仏教が融合した独特の宗教だ。ともあれ、道を歩けばそこらじゅう寺院だらけ。割り門がある寺院や狛犬らしき像が置かれている寺院など、さまざまなスタイルの寺院があり、私のような一見客にはどれがバリ式なのかよくわからない。 とにかく寺院は多い。民家の庭先にも立派なパゴダがあった ... [続きを読む]
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- 2008/10/08 02:49チャンプル
- 旅の楽しみは、なんといっても食事である。一日のスケジュールよりも、どんな食事を取るかが重要である。旅先での食事回数は限られているからだ。私の場合、食べてみたい料理や行ってみたいお店のリストを先に作ってから旅のスケジュールを立てることが多い。もちろん、食事の場所とメニューをがんじがらめに決めてしまうことはないが、できるだけローカルでおいしい食事にありつきたいので、食事に関するリサーチは欠かせ ... [続きを読む]
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- 2008/10/07 01:07リゾートホテル
- バリでの滞在先はウブドという山間のリゾート。空港からクルマで1時間半、たどりついた街のメインストリートは、まさに観光ストリートだった。那覇の国際通りやバンコクのカオサン通りにも似て、民芸品の土産店やカフェが通りを埋めている。白人系、東アジア系、バリ人がそれぞれ同じくらいの割合に見えて、ここがどこだかわからなくなる。ヒンズー教の寺院やバロンの仮面がなければ、バリだとわからないかもしれない。通 [続きを読む]
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- 2008/10/06 03:21香辛料
- 地上の楽園バリから帰ってきて、いよいよ明日から本格的に日常生活。バリで過ごした5日間、帰ってきてからの2日間もあっという間だった。帰宅してみると掃除や洗濯、結婚指輪の下見、思い出した仕事の手配など、いろいろやることがあるものだ。はっきり言って、忙しい。姫も今日から日勤、夜勤とさっそくいつも通りのハードスケジュールに戻っていった。この夏休みがスパイスになり、明日への活力になってくれればいい。 ... [続きを読む]
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- 2008/09/28 13:42トリップ
- 夏休みに入った。9連休の夏休みは、年間スケジュールの中でもっともテンションが上がるイベントである。幸せなことに、今年も9連休となった。これだけの休みを取らせてもらえることは本当にありがたいことだ。これはひとえに上司や取引先、関係各所のみなさんのおかげというほかない。 金曜日は取引先のみなさんと「東名カントリークラブ」に行ってきた。夏休み前日にゴルフに行っているというのもいい度胸だと言わ ... [続きを読む]
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- 2008/09/26 01:47失われた記憶
- 全く記憶がない。鷹匠の「羊屋MASSA」で食べたジンギスカンはクセがなくて、とてもおいしかった。取引先の広告会社のみなさんと楽しく飲んでいた。T君がお酒を次から次へとがぶ飲みしはじめた。がぶ飲みさせられていたのかもしれない。それが少しづつ波及して、結局、35歳以下は全員がぶ飲みしていたような気がする。2軒目は両替町のどこかのキャバクラだった。歩いて行ったような気がするが、今となってはどこだ [続きを読む]
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- 2008/09/24 01:24焼津まで
- オープンドライブが気持ちいい季節がやってきた。夏の夜も気持ちがいいが、オープンカーのベストシーズンはゴルフと同じで春と秋だ。ちなみに、夏はまぶしくてどうしようもない。冬は寒くてどうしようもない。ストレスを感じることなくオープンドライブできる期間は意外と短い。オープンカーのいいところといえばやはり開放的なところだが、それだけにとどまらない。サンダルを履くような感覚でドライブできるのも一興であ ... [続きを読む]
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- 2008/09/23 02:23線形写像
- リコーのカメラ「GX100」を手に入れてから、写真を撮るのが趣味になった。今では仕事でもプライベートでも必ずと言っていいほどカメラを持ち歩いている。これまで撮った写真を振り返ってみてみると、自分がどんなものに興味を持っているか、客観的にみることができる。まず最も多いのが「空を含んだ風景」や「雲」である。次に多いのが「夜」、要するに、バーの写真や飲んでいる時のスナップである。そして意外に「虫 ... [続きを読む]
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- 2008/09/22 02:33やらまいか
- 金曜日から姫が台湾に行っているので、完全フリータイムの週末。そうは言っても掃除、洗濯は当然ながら、結納代わりの食事会の下見や予約をしたり、マリッジリングの下見をしてカタログをもらってきたり、2人のことで忙しい。静岡駅前に新しくできた「稲森パーキング」最上階にクルマをとめてみた。見晴らしが良くて、私が好きな空の写真を撮るのにちょうどいいかもしれない。紺屋町、パルコの向かいにある「Yamatoya」に ... [続きを読む]
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- 2008/09/15 23:41白日の夢
- 日曜日の昼間、ぶらっと青葉公園沿いの雑貨屋「permanent」に立ち寄った。私がドアを開けると、店主のNちゃんがちらりとこちらを見た。「よう、ナパ!」予定がない休日の昼間の行動というのはほぼパターン化しているが、その中に「permanent」「花かん」「ETERNAL」と巡回して世間話をするパターンがある。街のネタを仕入れたければ、静岡カルチャーのオピニオンリーダーといっても過言ではない「permanent」のNちゃんに [続きを読む]
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- 2008/09/14 14:14ふらり1人旅
- 季節は秋。「さて、今夜は街へ出てみようかな」と、両替町に向かう足取りはいつもと変わらないが、秋になるとなぜか人が恋しくなるらしい。静岡駅を出るあたりで、突然のお誘いメールを打ってみたりする。「今日、軽くどうすか?」夏の頃はそんなメールと無縁で、街に出てみれば誰かに会えるさという勢いがあったのだが、秋になると誰かを誘い出してしっぽり飲みたくなる。なぜだろう。突然のお誘いメールは静岡駅を出るあ ... [続きを読む]
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- 2008/09/10 01:41伊豆のおみやげ
- 伊東市を訪れた。わがブランチは静岡県の富士川以東が営業エリアで、厳密にいえば伊豆半島全域をカバーしていることになるが、実際には伊豆半島東海岸を訪れる機会は少ない。現に伊東に来たのも半年ぶりだ。西伊豆や修善寺、熱海などは慣れてしまったせいか、訪れても特にリゾート感覚に陥ることもないが、伊東や伊豆高原界隈に来てみると、仕事で来ているのか、遊びに来ているのかよくわからない感覚になる。伊豆高原周辺 [続きを読む]
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- 2008/09/09 01:57レゲエの振動
- 初めてレゲエを聴いたのは高校2年生の時だった。クラスの友人がコミックソングのような「ジャパレゲ」を口ずさんでいたのがきっかけだ。「二ポニーズ・ラガマフィン・ミックス」というオムニバスCDである。最初は「レゲエ」ではなくてコミックソングを聴いている感覚だったがそれらの歌詞は、高校生を引き込むのに充分な鋭さと楽しさを備えていた。「ジャパレゲ」といえば、今でこそCD店にコーナーが設けられるほどポ ... [続きを読む]
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