|
- 2008/09/28 22:03『俳句脳』を読んだ
- 俳人・黛まどかと脳科学者茂木健一郎という組み合わせが面白いと思って読んでみた。茂木曰く、俳句とは「クオリアの言語化」であるということだそうだが、すこし説明不足というか、いまいち俳句とクオリアの関係がよくわからない。また、黛と茂木との対談も噛みあっているようで、実は無理に話を合わせているような印象をうけた。しかし、まあ、夏目漱石の俳句観や、「第二芸術論」に対する考え方などには、ナルホドと頷けるし、黛... [続きを読む]
|
- 2008/09/17 22:51雪沼とその周辺
- 雪沼という架空の町を舞台にした7編の小説。読者も雪沼の住人のひとりとなって静かで穏やかな人生を味わうことができる。雪沼とその周辺... [続きを読む]
|
- 2008/09/09 23:26ルポ貧困大国アメリカ
- 富める者がますます潤い、貧者がますます貧しくなるのみならず、多くの中間層の人々が下層へと落ちていく「新自由主義」アメリカ。安いジャンクフードばかり食べて肥満になる貧困層の人々。ハリケーン・カトリーナの後、「再建」ではなく「削除」された被災地。一度の病気で貧困層に転落する人々。貧困層をターゲットにした「経済的な徴兵制度」。ワーキングプアが支えるイラク戦争。いったい国家とは何のために、誰のためにあるべ... [続きを読む]
|
- 2008/08/29 22:47東武東上線
- 仕事で川越まで行ったのだが、久しぶりに乗った東武東上線の車内はこんな具合にお洒落なことになっていた。同じ東武鉄道でも、私がいつも利用している伊勢崎線では見かけない車両。どうやら、シートを回転させて進行方向に向かって座れるようなるらしい。隠れ鉄ちゃんの私、ちょっと楽しい気分に。... [続きを読む]
|
- 2008/08/17 16:37フォトエッセイ『吾々は猫である』
- 書店でパラパラとページをめくっているうちに、写真の猫たちに「ねえ、お家につれてってよ」と言われているような気がして、買ってしまった。写真家 飯窪敏彦のフォトエッセイ。写真がいいのは当然(写真家だから)だけれど、文章もなかなか軽妙で読ませる。身近な猫、世界の街に住む猫(その多くがノラ猫のようだ)たちの愛らしい姿に思わずニッコリ、ホッコリ。... [続きを読む]
|
|
|
- 2008/08/12 23:22村上春樹訳『グレート・ギャツビー』
- 村上春樹訳『グレート・ギャツビー』1925年に初版が出された古典といってもいいような小説を村上春樹が「現代の物語」として翻訳したもの。何十年か前に読んだ他の訳者による翻訳に比べると、より作品の輪郭がはっきりとして、解りやすくなっているという印象を受けた。... [続きを読む]
|
- 2008/08/10 23:15朝顔
- 先月、向島百花園の門前で100円を寄付したお返しに朝顔の苗を頂いてきたのだが、(何の寄付だったか覚えていないが。)それがたいして世話もしていないのに、数日前から花をつけるようになった。石垣という種類だそうだけれど、涼しげで気持ちがいい花だ。... [続きを読む]
|
- 2008/07/13 22:25レイモンド・カーヴァーの短編集『象』
- 村上春樹訳によるレイモンド・カーヴァーの短編集。今回読んだ『象』には最後の短編となった「使い走り」の他、カーヴァー晩年の作品7点が収載されている。「使い走り」はチェーホフの臨終のエピソードを描いた作品だが、それ以外はカーヴァーが得意とする社会の下層に生きる人々の話で、これらが期待を裏切らず面白い。... [続きを読む]
|
- 2008/07/05 22:18カルガモ
- 真夏並みの暑さの所為か、向島百花園はいつもの週末に比べると人出も少なく、静かだった。水辺で安らぐカルガモの親子。涼しそう。幸せそう。... [続きを読む]
|
- 2008/06/29 20:36そうだったのか!「日本経済見捨てられる私たち」を読む
- 胸のつかえがとれてちょっとスッキリした。ここ数年来、いわゆる「改革」の胡散臭さをなんとなく感じてはいたのだけれども、なにせ経済に関してまったくのシロウトである私には、この胡散臭さの中身をなんとも論理的に説明し難く、もどかしく思っていた。この本では1.いわゆる「グローバル化」が人々の暮らしを厳しくしたとは必ずしもいえないし、「グローバル化」の時代だから国際競争力をつけなくてはいけない、というのはわけの... [続きを読む]
|
- 2008/06/23 22:38永瀬清子の詞華集『だましてください言葉やさしく』
- 二冊の「短章集」を読んで以来、永瀬清子が私のマイ・ブームになっている。今回読んだのは、詩と短章(所謂「ひとりごと」のような短い文章を永瀬清子はこう呼んだ)を組み合わせた詞華集『だましてください言葉やさしく』。文庫本と同じ大きさの美しい装丁は女性の読者を意識したものだろうか、なかなか素敵だ。だましてください言葉やさしくよろこばせてくださいあたたかい声で。世慣れぬわたしの心いれをも受けてください、ほめ... [続きを読む]
|
- 2008/06/19 21:49GONTITI「歩いても歩いても」
- 近頃は音楽を聴くということも少なくなったのだが、偶に聴く音楽と言えば、ただ心地よく、安らぐ音楽ばかりなのは、たぶん疲れているからなのだろう。GONTITIの新しいアルバム「歩いても歩いても」を聴いた。映画「歩いても歩いても」のサントラ盤だそうだ。すこし切ないような、そして懐かしいようなメロディーは、とても心地よく、こころ癒される……。やっぱり疲れているのかな。... [続きを読む]
|
- 2008/06/18 21:36白山神社の紫陽花
- 勤め先の近くにある白山神社の紫陽花。先週の末まで「あじさい祭り」が開かれていたのだが、それが終わってから、却ってその彩りを増してきた。都心部にあるごく小さな空間だけれど、こうやってなんとか構図を工夫すれば、京都・鎌倉に見えなくもない?... [続きを読む]
|
- 2008/06/16 20:09スモーキングエリアにて
- タバコを1箱1000円にするとかしないとか。まぁ、もともとタバコを吸わない私には、関係のないことではあるけれど。駅前に設けられたスモーキングエリアに集まって、せわしなく煙を吹かす通勤途中の人たち。この辺りは歩行禁煙ということで、ここだけが喫煙者のオアシス。そんなにもタバコを吸いたいものなのだろうか。ちょっといじましく可哀想な気もしてくる。... [続きを読む]
|
- 2008/06/15 22:16城山三郎「そうか、もう君はいないのか」
- 夫に先立たれた妻は生き生きとしてくるが、妻に先立たれた夫は見る影もなくうち萎れていくと聞いた事がある。私自身は、なんとなく自分の方が妻より先に逝くと思っていたのだが、妻に先立たれた夫の悲しみ、喪失感というものは、これほどにも大きいものなのかと思った。海軍特別幹部練習生として終戦を迎えてから、奇跡的な出会い。文壇デビュー。取材旅行。そして死別までを回想する手記はまた城山三郎の遺稿でもある。最愛の妻が... [続きを読む]
|
- 2008/06/13 23:31ポケットの中に座右の書 「内田百けん」ちくま日本文学
- この前も書いたが、筑摩書房の文庫版日本文学全集、気に入っている。いつものバッグに文庫版の日本文学全集そっと忍ばせ、通勤列車の中、或いは昼食の後のひと時に内田百間(間は正しくは門構えに月)を味わう。これはちょっと贅沢な気分だ。それにしても、内田百けんの文章は上手い。いや、旨い。というか美味い。... [続きを読む]
|
- 2008/05/25 20:34敗者側から見た歴史「幕臣たちの明治維新」
- 私たちが学校で学んだ明治維新史は勝者である薩長側から描かれたものだが、それは歴史の片側でしかない。本書は敗者である旧幕臣たちの維新後の壮絶な生活を描いている。敗者側から見た明治維新史だ。旧態依然とした固陋な徳川幕府を倒した、開明的な明治政府というステレオタイプ的な解釈をしてしまいがちな維新史だが、日本の近代化に旧幕臣たちの果たした役割は大きい。物事はやはり両面を見てみないと正しく理解することはでき... [続きを読む]
|
- 2008/05/18 22:11永瀬清子の「短章集」2冊
- 永瀬清子の「短章集 蝶のめいてい/流れる髪」と「短章集 続 焰に薪を/彩りの雲」の2冊。短章とは何だろうか? エッセイのようであり、アフォリズムの様でもあり、また散文詩の様でもあるけれど、この2冊の本に集められている「ひとりごと」のような文章のことをさすらしい。ごく短い文章なのだが、これが結構グッとくる。主婦として、百姓としてまた役所勤めの中から得た生活感。詩人としての感性。深い思索。これらが短... [続きを読む]
|
- 2008/04/27 17:24吾妻橋の新顔「川風」
- 隅田川のほとり、アサヒビールの本社となりにある「アネックス」で新しい地ビールが出たというので、妻との散歩のついでに寄ってみた。地ビールというとクセが強くて飲みにくいものが多いなかで、ここアネックスのものは、さすがビール会社の系列だけあってなかなか美味。散歩で消費したカロリーをしっかり補給した。(手前が「川風」フルーティーで爽やかな風味。)... [続きを読む]
|
- 2008/04/25 20:41芝公園のシャガ
- 仕事で東麻布に行く途中、芝公園で見かけたシャガの花。日のあまり当たらない所でも、懸命に花を付ける姿がいじらしい。好きな花だ。... [続きを読む]
|
- 2008/04/02 21:49白山神社の桜
- 文京区の白山神社は紫陽花で有名だけれど、春の桜もまた佳い。本堂前のしだれ桜はいま七分咲きといったところ。... [続きを読む]
|
- 2008/03/30 21:03幸田文「ふるさと隅田川」
- 隅田川のほとりに生まれ、二十歳になるまで向島で暮らした幸田文の、隅田川を主とした水辺にまつわる作品を集めたアンソロジー。水辺に近い農村であった向島の蝸牛庵での生活が、幸田文という人間と作品の特徴を作り上げたということを、この本によって改めて知らされた。... [続きを読む]
|
- 2008/03/23 08:26木蓮
- 桜の開花宣言は出たけれど、今盛りの花は辛夷と木蓮。一番好きな花だ。なんというか、その清浄な花の色が好ましい。... [続きを読む]
|
- 2008/03/22 14:33西川越駅
- 仕事で埼玉県の西川越へ。川越から、単線の川越線に乗る。この電車、ボタンを押さないとドアが開かない。なんだか、ちょっとした小旅行に出かけた気分。... [続きを読む]
|
- 2008/03/09 21:42挑発する知‐愛国とナショナリズムを問う‐
- 本書は2003年発行の単行本『挑発する知』に若干の増補(2007年9月に行われた対談の内容)を行ってえて文庫本化したものだ。姜尚中と宮台真司による三回のトークセッションを纏めたもので、9.11からイラク戦争、北朝鮮による拉致問題、そして安部政権崩壊といった問題を取り上げている。本書の中に「ミドルマン」という言葉が出てくる。専門家がしゃべる難しい言葉を一般の人が聞いてもわかるように、かみ砕いて説明する人のことだ... [続きを読む]
|