bunz0u さん

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短編小説自作小説・漫画万歳!創作広場-Endless*Stories-
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プロフィール

ハンドル名bunz0u さん
ブログタイトル妄想帳
サイト紹介文主に自作小説等を書きこんでいくブログです。
参加カテゴリー
更新頻度(2年)情報提供36回 / 84日(平均3.0回/週) - 参加 2008/07/11 15:55

bunz0u さんのブログ記事

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  • 2008/09/25 00:28その40
  •  前田が喫茶店に入ってから1時間ほどが経過していた。これまでのところ、何も大したことはなかった。前田も筋肉男もお互いにはぐらかしているばかりだった。「いいかげん、本題に入ってもらいたいな。聞かせたいのはそんな雑談じゃないだろ」 前田の唐突な言葉に、筋肉男はニヤリと笑った。「そうだな、俺もこういうおしゃべりは苦手なんだ」筋肉男は身を乗り出した。「お前、あの探偵の邪魔をしてやれよ」「理由は」「俺 ... [続きを読む]
  • 2008/09/07 00:32その39
  •  ちょうど前田と筋肉男が会っている時に、須田は新幹線に乗っていた。5年前の事件をできるかぎり思い出そうと、カバンに入れてきた資料を改めてじっくりと読み始めた。 事件に関わることになったのは、大平からの連絡が最初だった。当時は例の名士の秘書をやっていた大平は、できるかぎり極秘で、という条件で、ある人物の依頼を引き受けて欲しいということを須田に言ってきた。上客の頼みだったので、とりあえずその依頼人に ... [続きを読む]
  • 2008/09/01 22:14その38
  •  前田は電話の指示通りに、ラタンという喫茶店に来ていた。時計は7時30分を指していた。外は熱帯夜だったが、店内は冷房がよく効いていて寒いくらいだった。客はまばらで、前田はアイスティーに口をつけながら、客の様子を観察していた。特に怪しい様子はなかった。 時計の針が50分を指した頃に、筋肉質の男が静かに店に入ってきた。筋肉男は店内を見回して前田を見つけると、ゆっくりと近づいて、前田の向かい側の椅子に ... [続きを読む]
  • 2008/08/26 23:26その37
  •  須田はできるだけ急いで動き回っていた。この街に居ない間に事態が動いて、それに取り残されるようなことがないようにしておくためだった。「ああ、お前か。一つ頼みがあるんだけどな」「最近頼みが多くない? うちは慈善事業じゃないんだから、頼みばっか持ち込まれても困るんだけど」「現物支給か労働で返すから心配するなよ。それはそうとな、ちょっと明日の午後まで手を放せない用件が入ったんだ」「その間の穴埋めが頼 ... [続きを読む]
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  • 労働
  • 2008/08/24 21:35その36
  • 「前田さん、ちょっとお話がありましてね」 前田はスーパーの中を歩きながら例の謎の男からの電話を受けていた。「やっと正体を明かしてくれるとでも?」「残念ですが、それはできません」男は少し間をあけた。「今はまだ」「それで、用件は」「あなたに会ってもらいたい人物がいましてね。悪い話ではありませんよ」「誰だか教えてもらえるとありがたいんですがね」「今は言えませんね、残念ながら。しかし、あなたにとっ ... [続きを読む]
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  • 電話
  • 2008/08/23 00:57その35
  •  須田は石村が帰った後も店に居座っていた。石村には言わなかったことだが、昔の依頼人というのは、須田にとってはかつての上得意で、県議会議員もやっていたことがある名士といえる人物だった。裏がありそうなことはわかっていたのだが、その名士からきつく止められたので、決着がつけられなかったのだった。 須田は携帯電話を取り出して、その名士の秘書をやっていた人物に電話をかけた。「もしもし、大平です」「どうも、 ... [続きを読む]
  • 2008/08/20 19:41その34
  • 「5年前の事件ねえ」喫茶店で須田の話を聞いた石村は、多少あきれたような顔をしてコーヒーを飲んだ。「本当に関わりがあるのか? 偶然が重なってそう見えるだけってことはないのか?」「それを調べたいんだ」「お前だけで調べられないのか」「やろうとしたんだけどな、当時の依頼人と連絡がとれなかったんだ」「それで、俺から警察に連絡をとれと、そういうことか」「まあ、それだけでもないんだがな」須田はちょっと身を ... [続きを読む]
  • 2008/08/13 08:52その33
  •  須田は前田からの電話を切って、腰を上げた。前田のことは色々気になるし、重要なことであるはずだが、目の前の問題は吉田と奥、それにあの筋肉男だ。須田は再び机の上のファイルとの格闘を再開した。 丁寧に整理をしていないので、手間がかかる作業だった。しかし、なんとかドラッグが絡んでいた事件を抜き出すのだけは終わっていた。雑にファイルを作っていた自分を責めながら、須田は一つ一つ、ファイルされた事件をじっく ... [続きを読む]
  • 2008/08/12 09:00その32
  •  前田はファミレスで、コーヒーを片手に電話をかけていた。「ああ、あなたですか。早速の連絡ですねえ」 さっきラブホテルに居る時に電話をかけてきた男がでた。「それで? 何かありましたか?」「何もありませんよ、それより、あんたが言ってた女がどこの病院にいるか知りたくなったんですがね」「あまり関係あることとも思えませんがね」男のふくみ笑いが聞こえたような気がした。「それに、さっきも言いましたが、大丈 ... [続きを読む]
  • 2008/08/10 22:29その31
  •  椅子で寝ていた須田はドアを叩く音で眼を覚ました。事務所に泊まっていくのは珍しいことではなかったが、こうして起こされるのは珍しいことだった。ドアを開けると、筋肉男が立っていた。「あんた、仕事熱心なんだな」「そうでもありませんよ。そういうあなたこそ、ずいぶんと熱心なようですね」「え、ああ。元雇い主が薬関連で死んだかもしれなってことになりゃあな、とばっちりがくるかもしれねえし、熱心にもならあね」「 ... [続きを読む]
  • 2008/08/06 22:34その30
  •  須田は家に戻らず、事務所に向かった。寝る時間を削るだけの価値はある事件に思えた。事務所の鍵を開けようとしたとき、鍵穴の周りに、見慣れない傷があるのに気がついた。須田は鍵を引っ込めて、用心深く一歩後ろに下がった。耳を澄ましてみたが、中に誰かいる気配は無かった。須田はもう一度鍵を開けて、慎重に事務所に足を踏み入れた。 事務所の中は一見したところ、荒らされた様子もなく、いつも通り適度に散らかっている ... [続きを読む]
  • 2008/08/04 22:39清水幾太郎 著「論文の書き方」をまとめてみる その1
  • この著作は文章の書き方に関して、勉強になる点が多いので、全然まとめる自信はないけどできるかぎりやってみる。まず「1.短文から始めよう」。書くというのは多量のエネルギーを消費する。読む、聞く、ということと違い、完全に能動的で、精神的には極めてアクティブ。読むだけでは、その時は納得できても、読み終わるとすぐに忘れてしまう。それを書く、というか自分で表現することによって、やっと理解できる。しかし、 ... [続きを読む]
  • 2008/07/31 22:41その29
  •  夜遅く、須田は警察署の石村を訪ねていた。石村の課は人影がまばらで、須田にとっては都合がよかった。石村は須田の姿をみとめると、書類から顔を上げた。「よお、あれから何か進展はあったか?」「いや、ちょっと外せない用事が入ったりしてな、大した進展はしてない」「そうか。これで一気に進展してくれるといいんだけどな」 石村は机の隅のファイルを手にとって、須田に差し出した。須田はそのファイルを受け取って、ざ ... [続きを読む]
  • 2008/07/30 22:13その28
  •  前田は須田の事務所を出た後、てきとうなラブホテルに入って、かばんの中の資料をベットに広げて、にらめっこをしていた。 噂通り、須田という探偵はなかなか鋭い男だったようで、これまでのところは期待以上の働きをしているようだった。安田が死んだのは、おそらく殺されたのは誤算だったが、それはつまり、相手もあせってきてるということだ。 前田はにやりと笑った。しかし、すぐに顔をしかめると、財布から一枚の紙を取 ... [続きを読む]
  • 2008/07/29 12:00その27
  •  前田が事務所から帰った後、須田は三山に連絡をとった。「ああ、お前か。あのヒモの件はどうなった?」「そのことなんだが、色々やっかいそうなのが出てきてな」「やっかいねえ。なんかあんまり聞きたくないな」「お前にも関係があることだからな、聞いてもらうぞ」「どうも嫌な感じがしてたんだ。どうぞどうぞ、話せよ」「それなら、奥っていう男を知ってるか」「それは話の核心ってやつか? だとしたら、思ったよりも ... [続きを読む]
  • 2008/07/26 23:33その26
  •  須田が事務所に戻ると、まだ時間には早かったが、前田が事務所の前で待ちかまえていた。今までの前田とは雰囲気が違った。「早かったですね」「ええ、どうしても話しておきたいことがあったので」 須田は前田の目を見てから、事務所の鍵を取り出した。ドアを開けて前田を先に事務所に入れた。前田は依頼人用の椅子に座って、かばんを膝の上に大事そうに乗せた。須田は自分の椅子に腰掛けてから、おもむろに口を開いた。「特 ... [続きを読む]
  • 2008/07/25 23:27その25
  •  須田は木村興信所に向かっていた。前田と会う時間には、まだ1時間半ほど時間があった。「お世話様。木村はいるかな?」「ああ、須田さん。木村さんならいますよ」 入り口付近の若い事務員が顔を上げて答えた。須田はうなずいて、間仕切りボートで仕切ってある、事務所の奥の木村の机に向かった。木村は顔をしかめて、書類の束とにらめっこしていた。「税金対策か?」「うちは不明朗な個人営業とは違うもんでしてね」木村 ... [続きを読む]
  • 2008/07/24 21:37その24
  •  安いだけが取柄のビジネスホテルの一室で、前田は手提げかばんに色々な物を詰め込んでいた。写真やメモ用紙。異常な分量と言える資料の山だった。 ノックの音が部屋に響いた。前田はドアに近づいて、鍵が掛かっているのを確認したが、さらにドアをしっかりと押さえた。「あなたに話があります。開けてもらいたんですが」 詳しくは思いだせないが、前田にはなんとなく聞き覚えのある男の声だった。しばらく沈黙があった。「 ... [続きを読む]
  • 2008/07/23 22:51その23
  •  須田は事務所に戻ると、手帳を開いて、今回の件の整理を始めた。最初はつまらない仕事だと思えたものが、事態が進展すればするほど、複雑で根が深いものであるのが明らかになっていった。手帳に乱雑にメモする手を止めて、須田は腕を組んで天井を見上げた。 こうなると、前田が額面通りの人物であるとは到底考えられないことだった。偶然から始まったとは考えられないほど、色々なことが立て続けに起きすぎる。前田の依頼が引 [続きを読む]
  • 2008/07/22 21:58その22
  •  三島が話したのは奥という男だった。病院の待合室で落ち合った石村によると、以前から目をつけている黒幕のような男だということだった。「でもな、こいつがただのチンピラじゃないのは周知の事実だ。薬やらなんやらを扱ってるのは間違いなさそうなんだが、賢いやつでな、つまらない罪状でちょっとばかりぶちこんだことはあるんだが、本筋のガードは固いから決定打にはならない」「で、今回の件は使えそうか?」「そうだな、 ... [続きを読む]
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  • 病院
  • 2008/07/21 19:33その21
  •  三島の面会許可が出たので、須田は三島の父親の面会が済んでから、病室に入った。三島は多少青ざめた顔をしていたが、それほどひどい状況ではなかった。須田は自分の椅子を持ってきて、それに腰掛けた。「さっきはありがとうございました」 三島はそう言って頭を下げた。須田はうなずいて、微笑を浮かべた。「あなたは依頼人ですからね。あれくらいは通常の業務の範疇ですよ」「そうですか」三島は影のある表情でうなずいた ... [続きを読む]
  • 2008/07/20 15:03その20
  •  病室の前で須田がうろついていると、中年の男が病室の番号を確認しながら、不安げな表情で歩いてきた。男は須田の前で立ち止まると、病室の番号を何度か確認した。「失礼ですが」 須田が声をかけると、男は必要以上に驚いた様子で振り向いた。「三島さんのご家族の方ですか?」「え、ええ。父親ですが。あの、あなたは?」「私立探偵をやってる須田というものです。偶然娘さんの危ないところに居合わせたもので」「ああ、 ... [続きを読む]
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  • 病室
  • 2008/07/19 12:00どしゃぶり
  •  外は突然のどしゃぶりだった。梅雨時は仕方がないとはいえ、天気予報を無視したから仕方がないとはいえ、傘がないという状況は実に遺憾千万な事態だった。そんなわけで、大学生であるところの大杉涼音(19)は極めて不機嫌だった。「生協で買えばいいじゃん」「ださい傘しか売ってないから嫌だし、そもそも雨が降ったというだけで、いちいち傘を買うのが嫌だ、耐えられない」 友人のもっともな助言も涼音はあっさりと流し [続きを読む]
  • 2008/07/19 09:00その19
  •  須田は三島の家の前に来ていた。前田が警察のことに関して、嘘をついているのか本当のことを言っているのかどうかは気になっていたが、今は三島のほうが、より重要に思えたからだ。 しばらくすると、三島が家から出たきた。須田は声をかけようと足を踏み出そうとした。しかし、見たことのない男が三島に近づいていったのに気づいて、須田は足を止めた。小柄で筋肉質な男だった。男が声をかけると、三島は立ち止まった。二言三 ... [続きを読む]
  • 2008/07/18 12:00その18
  • 「あの、もしもし、前田ですが」 事務所に戻った須田を待っていたのは、前田からの電話だった。「どうしました?」「いえ、実は警察から連絡があったんです」「どんな用件でしたか?」「いえ、別に、ちょっと聞きたいことがあるから時間をあけておいてほしいっていう話でした」「そうですか」「あの、どうすればいいんでしょうか?」「ああ、そういうときは隠し事をしないで、聞かれたことには正直に答えたほうがいいです ... [続きを読む]
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